2014-08-02

【質量の源は電荷】

元々、疑問を持っていたのは、質量を持たないと言われている電磁波から物質に相転移すると、質量を有するようになる??? 「0+0」=「0」でしょう。何故、「0+0」=「質量」になる? でした。

「電荷」よりも「質量」に目がいったのは、「質量」の方が日常的に実感できるからだけで、あまり深い意味はありません。しかし、追求していくうちに・・・

これまで、色々な仮説を提起してきましたが、それらを組み合わせることによって「質量」なるものの姿がおぼろげながらですがイメージとして捉えられるようになってきました。

そのが形になってきましたので、今回の「仮説」を提起させて頂くことに。

 

物質は、エネルギーの塊より

高エネルギーのγ線同士の衝突(高温・高密度)でγ線が粒子に変換されることが分かりました。どのように変換されたのかをまとめると

 既知の事実より
 質量1

注)「計測できない」という表現にしているのは、物質もγ線も同じエネルギーであることから考えて、「無い、もしくは、ゼロ」という表現は不適切であると考えに基づくものです。
よって
 質量2

という性質を持ち

 >高エネルギーγ線(電磁波)同士の衝突(高温・高密度)によって、エネルギーが電子、クォーク、陽子、中性子、中間子等の粒子に変換されるのです。

から考えて

γ線は、質量及び電荷を持ちませんが、粒子に変換されると質量及び電荷が表出します。
 質量3

という性質をもっています。

質量

これから考えて、

 質量4

 

が考えられます。

 

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List    投稿者 seibutusi | 2014-08-02 | Posted in ⑬相対性理論・量子力学・素粒子No Comments » 
2014-07-31

【放射性物質を無害化する微生物vol.2】~放射性物質を分解する微生物編~

広島・長崎に関して、原爆を製造したアメリカの物理学者達は全員が被爆地は70年~150年間は不毛の地と化し、植物は一切生息できないと予測していましたが、広島・長崎ではわずか半年後には雑草が、翌年には野菜・米・果物が稔ったのです。この結果が、広島・長崎の土壌中の耐放射性細菌によって、放射能・放射性物質の分解消失が起きたものであることは、多くの学者が確認していますが、こういった事象は、チェルノブイリでも見受けられます。

チェルノブイリで放射線を食べる菌が見つかる

1986.4.26、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所4号炉が爆発、広島原爆の500倍の放射性物質を大気中に放出した史上最悪の原子力事故です。長期的に見た死者数は数百人とも数十万人ともいわれています。

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その史上最悪の原子力発電所事故を起こしたチェルノブイリで凄いものが見つかった。なんと有害な放射線を食べて成長する菌が生まれて いた。彼らは生き残るために、放射線を食べることを選んだのだ。

その菌はチェルノブイリ原子炉の壁に育っているのを、ロボットによって回収された。チェルノブイリはいまだに汚染から回復しておらず、人が入り込めるような環境ではないのだ。

回収された菌は豊富にメラニン色素を含んでおり、その表面を紫外線から守っていた。それはどの菌においても同じだった。 科学者は3種類の菌である実験を行った。通常、植物は葉緑素によって光エネルギーを吸収して成長する。

実験では回収した菌に日光の代わりに、有害な放射線を与えると菌たちは驚くことにこれらを吸収し、成長していった。

人間にとって放射線は有害なものだが、菌たちにとって放射線は無害どころか有効なものとなっていたのだ。普通では考えられないことだ。

※『放射能の分解消滅の原理の謎を考察する』(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=291820

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前回、【放射性物質を無害化する微生物vol.1】~放射性物質を吸収する微生物編~ は広島・長崎の事例を紹介しましたが、チェルノブイリでも微生物は活躍しているようです。地球上に無数に存在する微生物たちは、人間が生み出した科学技術や想像を遙かに超える営みを行っているようです。今回は放射性物質を分解・消滅する微生物を紹介したいと思います。

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List    投稿者 yidaki | 2014-07-31 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 
2014-07-26

『少食のしくみ-1』~人は「1日青汁一杯」でも元気に過ごすことが出来る!

ガン、脳卒中、心臓病の三大生活習慣病を始め、糖尿病、肥満、アレルギー、高血圧、便秘、冷え性等々の激増し、それらの原因は「食べ過ぎ」や「食の欧米化」にあると言われ、現在、「断食」「一日一食」など様々な『少食健康法』が注目されています。また、「糖質制限」「脂質制限(カロリー制限)」「マクロビオティック」など『何をどのように食べた良いいの?』という関心も高まってきています。

これらの現象は、以前からある「ダイエットブーム」の延長とも言えますが、最近では随分その様相がずいぶん変わりました。例えば、最近はやりの「糖質制限」のように、専門家である医師が提唱するものが増え、科学的な根拠も深く追求されるようになりました。(以前は根拠が乏しい怪しげなものが多かったものですが…)

この食に関する関心は、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の影響により発生した東京電力の福島第一原子力発電所事故を発端とし、急激に高まりはじめ、かつての「ダイエットブーム」のような個人的な興味関心を超え、社会問題とも言える位相にまで急激に高まってきています。

食べること、やめましたそこで、今回のシリーズでは、「1日青汁一杯、50Kcal」という超小食を十数年実践しながら元気に過ごしている森美智代さんの事例を1つの切り口として、私たちは健康のために何をどのように食べたらいいのか?考えていきます。 この「1日青汁一杯」は、現代栄養学の三大栄養素「タンパク質・脂肪・炭水化物」のうち、脂肪・脂質はほぼゼロ、摂取するタンパク質もごく少量でそれも植物性のみ、という、いわば“究極”の食事法・健康法、ここのしくみを考えていくことで、様々なことが見えてくるのではないかと期待するところです。

もちろん、だれもが「1日青汁一杯」で生きることを最終目標とするわけではありませんが、森さんの事例を通じて、人の食のメカニズムについて理解を深め、これからの「食」のあるべき姿を考える上での、切り口の1つにしたいと考えています。

では、今回は、森美智代さんの著書『食べること、やめました』の第4章「科学が証明した私の身体。断食と少食でシステムが変わった!?」を中心に、専門的・科学的な視点での検査で分かったとされることから、追究のポイントや不明点・疑問点などを抽出してみます。

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List    投稿者 seibutusi | 2014-07-26 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 
2014-07-24

微生物との共生を組み込んだ新しい代謝理論・・・自然の摂理に則した生き方を創造するために

 

eiyo-300x203 戦後アメリカから入ってきた現在の栄養学は、食事を通して摂取した栄養を、自分で分解し吸収することを前提に組み立てられています。

そのため、繊維質を多く含むこんにゃくのような日本食は、栄養が少なく否定的に見られていました。

しかし、そんな意味のない食品であれば、とっくに淘汰され伝統食品として残ることはなかったでしょう。

画像はこちらから借りました 

 現に、最近の研究では、繊維質は人間が直接分解吸収することはできないが、腸内細菌にとっては重要な餌となり、彼らが増殖するために分解した栄養素を、人間が利用するなどの関係がわかってきています。

つまり、腸内細菌にエサを与えて育てることで、人間が生きるために必要な栄養の一部を彼らに生産させたり、腸内の人体に有用な細菌バランスを整えたりという、細菌との共生関係が新しい栄養学の幹として姿を現してきたのです。

また、腸内細菌との共生は、昆虫も含めたほとんどの生物がとっている普遍的適応戦略で、自らの体の中で、細菌が作り出す栄養素を有効に使いながら飢えを乗り越え、過酷な生存競争を生き抜いてきたのです。

それは、人間に限ってみても同じです。人類の長い歴史の中で発見され高度化されてきた発酵食品文化は、腸内細菌等の共生による代謝を、観念の力で体外にまで拡張したものとも考えられるため、これは極めて自然の摂理にかなった伝統文化であるといえるでしょう。

それに対して、近代科学やそれを基にした近代栄養学は、微生物と共生した複雑な人間の代謝過程を無視し、単純化した化学反応理論に無理やり置き換えたものです。だから、これに則った食生活をしても、効果が無いばかりか、むしろ害になっていることは、戦後の日本の食生活と病気の関係を見れば明らかでしょう。

これらの新しい状況認識から、腸内細菌などの微生物との共生を組み込んだ、新しい代謝理論を作り上げることで、自然の摂理に則した生き方を創造する可能性が出てきたことになります。

今回シリーズは、『微生物との共生を組み込んだ新しい代謝理論・・・自然の摂理に則した生き方を創造するために』というテーマで、微生物の適応戦略から、最終的には新しい時代の新しい生き方までを探求していきたいと思います。

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List    投稿者 sinsin | 2014-07-24 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 
2014-07-22

「理想の食事は元禄以前の玄米菜食」~約40年前のアメリカが評価、抹殺、そしていま、再評価

漬物や梅干や魚の麹漬けなどはosouzai、昭和の30年代までは自家製の自給食が主流でした。自家製の発酵食品が日本の食卓から消えたのは、学校給食に始まったパン食の普及と、米国過剰農産品の無償援助の受け入れが契機です。特に朝食が伝統的な日本食から、米国まがいのパン食に代わってしまって急速に進んでしまったのです。

続いて団塊の世代が子育て世代となって以降は、食卓から自家製の発酵食品は姿を消してしまいました。敗戦による食糧難と米国・食料メジャーの対日攻勢が、市場社会に突入し始めた日本の食卓を大きく変えてしまった頃、米国社会ではマクガバンレポート(1977年)が発表されました。

5000ページにも及ぶレポートの中で、さも理想的な食習慣は日本食(しかも元禄期)であると結論付けられています。まだ米国に言論の自由があった時代のことですが、それから食料や医療メジャーの圧力が強まりマスコミの愚民化キャンペーン(現在に続く世論操作)の下で葬られていきました。(引用:自家製の発酵食品が食卓から消えた日、然し再生の機運が高まっている。 )

 

マクガバンレポートは現在、第二版は国会図書館で見ることができますが、圧力により内容が大幅に改訂されたものになります。オリジナルの第一版は原文でも手に入らないようです。戦後、日本人は食文化が西洋化していきます。その発端には、熾烈なやりとりがあったことがわかります。

しかし、いくら世論操作、言論弾圧しようと、事実は変えることができません。いまやアメリカをはじめ世界で日本食が見直され、マクガバンレポートも再評価され始めています。その内容から、西洋医学の問題と、日本の食文化を見直してみたいと思います。(原文訳は見つからないので、もっとも詳しく解説されている「http://www.laface.biz/file/43/makugaban.pdf」より引用・抜粋します。)

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List    投稿者 kumana | 2014-07-22 | Posted in ⑩微生物の世界6 Comments » 
2014-07-12

腸内細菌が私たちの食を変える?微生物と食性の関係を探る

今回は、「腸内細菌」と「食性」というテーマで記事を投稿したいと思います。近年、微生物の未知なる可能性が注目されはじめました。ある微生物は放射性物質を浄化したり、ある微生物は発電装置になったりと、「万能生物」として様々な応用が期待されています。

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 画像はこちらから借りましたhttp://news.livedoor.com/article/detail/4238249/

 

微生物は、実は私達の身体のあちこちに住み着いています。特に腸内に住む微生物は、腸内細菌と呼ばれ、食べ物の消化に大きく関わり、私達人間の免疫や健康に影響を及ぼしています。

本記事では、人間の「食性」という部分に焦点をあてて、微生物が人の食を変えていく、その可能性についてみなさんに知ってもらいたいと思います。

■まずはじめに。消化における腸内細菌の重要性

私たちが生きていく為には、毎日、食事という形で、様々な栄養や、水分を摂ることが必要です。そして、
●腸で分解・消化・吸収された「栄養分」を、
●「酸素」とともに、「※血液(血流)」にのせて、
●60兆個といわれる、体の隅々までの「細胞」に行きわたらせる
ことで、健康を保ち、命をつないでいます。
※毛細血管の長さは約10万km、地球約2周半分もあります。
私達が口から摂った食べ物などは食道を通って胃に運ばれ、食物を胃液(pH1の強酸性)とよく混ぜ合わせ、流動的なかゆ状にし、次に送られる小腸での本格的な消化、吸収に備えます。胃液にはタンパク質分解酵素は含まれていますが、炭水化物や脂肪を消化する酵素は含まれていません。

胃で栄養分などの吸収が行われていると思っている方も多いと思いますが、胃は食物が消化・吸収される前に腐敗しないよう、胃液に含まれる塩酸で食物を殺菌したり、アルコールを吸収したり、食物を少しずつ小腸に送り出すための一時的な保管場所、などの役割をもっています。胃でかゆ状になった食物は、幽門を通り、十二指腸、小腸へと送られます。

腸内の絵

 

 

 

 

画像はこちらから借りました http://biota.co.jp/bacteria.html

 

小腸は身体の中で最も長い臓器で、ヒダが多い上に内部の表面はイソギンチャクのような絨毛突起におおわれています。この絨毛の表面を加えると、小腸の表面積は約200平方メートル(約60坪)、人間の体表面積の百倍以上にもなります。また、腸全体では、約3000万本もの絨毛があり、1本の絨毛は約5000個の栄養吸収細胞で覆われています。
(約3000万本の絨毛×約5000個の栄養吸収細胞=約1500億個の栄養吸収細胞)※腸全体の栄養吸収細胞の数は、約1500億個になります。

さらに、1個の栄養吸収細胞の先端には直径が0.1ミクロン(10000分の1ミリ)、高さが1ミクロン(1000分の1ミリ)という、微絨毛が約2000本も並んでいるといいます。
(腸全体の栄養吸収細胞の数1500億個 ×約2000本の微絨毛=約300兆本の微絨毛)
⇒腸全体にある微絨毛の数は、約300兆本になります。

人間ひとりの全てを構成する細胞の数が60兆個といいますから、それを超える300兆本が腸内にのみ存在するということが、スゴイ事ということがおわかりいただけるでしょうか。
この腸全体の微絨毛(約300兆本)の一本一本から栄養成分を吸収することが、私たちのからだにとっての本当の吸収といえます。

 炭水化物、たんぱく質、脂肪などの栄養成分は、元々は大きい分子なので、これらの成分がブドウ糖やアミノ酸などの最小単位にまで分解されていなければ、微絨毛から無駄なく吸収することができません。 消化において、今まで分解を行うのは「消化酵素」のみと考えられていましたが、腸内に100兆匹もいる「腸内細菌」が「消化酵素」に協力した形で、栄養分に対する、分解、消化、吸収、そして排泄などの作業すべてに大きく関わっているということが解ってきました。

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栄養成分の分解・消化・吸収と「腸内細菌」 より引用http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=291313

 

 このような消化に関わる腸内細菌には、様々な種類がいます。よく言われるのは善玉菌・悪玉菌・日和見菌といった大きく3つに分けた分類ですが、実際には数百種類の腸内細菌が人の腸には住み着いています。それぞれの腸内細菌は、人が消化できない栄養分を分解したり、ビタミンやタンパク質の合成をしたりと様々な役割を持っています。この種類とバランスが、私達の消化吸収に大きく影響しているのです。

 それでは、その腸内細菌の種類はどのように決まるのでしょうか。

 

腸内細菌を形成する上で重要なのは食事!

食事を変えれば腸内細菌の種類はたった一日で変化する

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=291313 より引用

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肉体や精神の健康は、腸内細菌と密接な関わりがあり、果てにはわれわれの思考にまで影響を及ぼすことが明らかになっている。以前、「腸内細菌は両親から受け継がれ、生涯変わることはない」という研究結果をお伝えしたが、今回の実験はそれに疑問を投げかける結果となっている。なんと肉食から菜食へ、菜食から肉食へと食事内容を変えるだけで、腸内細菌の種類は大幅に変化した。それも変化は一日という早さで起こることが確認されたのだ。

 
「変化は細菌の種類だけではなく、それらの活動に伴う遺伝子の発現にも変化がみられた。腸内微生物はわれわれの食事内容に大きく反応するのかもしれない。そして以前考えられていたよりもこの反応は短い時間のうちに起こる」と、説明するのは米デューク大学ゲノムサイエンス研究所のローレンス・デーヴィッド。何兆という腸内細菌が人間の体内に住みついており、それらは消化、免疫、体重変化にも大きく関わっていることが明らかになっているが、今回の結果は「人の健康を語るにおいて何を意味するかはまだわからない」そうだ。

実験は、21歳から33歳までの男性の被験者6人と女性の被験者4人を対象に行われた。最初の4日間は普通に食事をしてもらい、次に5日間ずつ完全肉食か完全菜食だけをしてもらい、それぞれ腸内細菌を採取した。肉食の内容は「朝:卵にベーコン、昼:リブやブリスケット、晩:サラミ、生ハム、チーズ、おやつには豚の皮を揚げたもの」、菜食の内容は「朝:グラノラ、シリアル、昼:米に玉ねぎ、トマト、ズッキーニ、にんにく、グリーンピース、レンズ豆などを調理したもの、夜:昼と似たようなメニュー、おやつにはバナナとマンゴー」だった。

肉野菜

 

 

 

 

 画像はこちらから借りました http://www.ohsawa-ap.jp/746

 

結果は、肉食をした場合、22種類の細菌の増殖に拍車をかけ、菜食をした場合は3種類の細菌が増殖した。驚くべきことは、腸内細菌の種類が一日という早さでシフトしたことだ。これが健康にどう影響するのかは定かではないが、肉食では肝臓が脂肪を分解するのに胆汁酸を分泌するので、それに強い細菌が増殖するのは説明がつくという。逆に菜食により増殖した細菌は食物繊維を分解するのに特化したものだと考えられている。

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引用終わり

 

もし腸内細菌の種類を短期間で変えることができるのであれば、例えば人も草食動物のように、植物からたんぱく質やビタミンを分解して吸収でするといったように、腸内細菌によって食性を変えていくことができるのではないでしょうか。

 実際、これまでの生物史において、肉食の動物から草食の動物が進化するということは珍しいことではありませんでしたが、その変化にかかる時間は少なくとも数十~数百万年の月日がかかるとされていました。そこにはDNAの変異が必要だからです。しかしながら、パンダはどうでしょうか。パンダは肉食の(植物を分解する酵素をもっていない)身体でありながらも、笹や竹を食べて生きています。これはDNAの変異によって実現されたものではありません。

一体パンダはどのようにして笹や竹を消化できるようになったのでしょう。2013年に出版された著書の中で夏井睦氏は次のように述べています。

 ■パンダは他者の分解菌を取り込んで笹を消化できるようになった

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=-3143 より引用
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パンダがもともとは肉食だったことは、腸管の構造からほぼ確実とされている。しかし、何らかの原因で、本来の生息地を追われて高緯度地域に移動し(人類の祖先がパンダ本来の生息地に侵入して、パンダを追い出したという説が有力)、そこでタケやササという新たな食料に適応したとされている。高緯度地域にはエサとなる動物が少ないため、動物以外のものを食物にするしかなかったからだ。
しかし、他の哺乳類同様、パンダはタケ(=セルロース)を分解する酵素を持っていないため、以前から「タケを消化することができないのになぜ、タケだけ食べて生きていけるのか」は長らく謎とされてきた。

パンダ

 

 

 

 

 

画像はこちらから借りました http://karapaia.livedoor.biz/archives/52045273.html

 
その謎が解明されたのはここ数年のことだ。パンダの消化管内から、他の草食動物の腸管内に生息しているのと同じセルロース分解菌が発見され、タケ食で生きていけるメカニズムが解明されたのだ。しかし、本来肉食である動物が、タケのみを食べる生活に簡単に切り替えられるのだろうか。肉食動物の腸管に、肉食動物とは無縁のセルロース分解菌が、そんなに都合よく住み着いてくれるものだろうか。

 
こういうことを考える時、私たちはともすれば「進化とは数万年、数十万年かけて起こるものだ。パンダだって数万年かけてタケのみを食べる生活に適応したのだろう」と考えがちだ。だが、人間に追われて高緯度地域に避難したパンダにとって、今日明日、食物にありつけるかどうかは生死を分ける問題なのだ。何かを食べて栄養をとらなければ、数日後には確実に餓死するしかないのだ。数万年かけてタケ食に適応すればいい、というのは机上の空論で、獲物を見つけられない肉食パンダにとっては、数日以内にタケを食べて栄養を得なければ死が待っているのだ。しかし、肉しか食べていなかったパンダがタケを食べたところで、それを消化も吸収もきず、これまた死を免れることはできない。

 
その地域には、これまでパンダがエサとしてきたような動物は少なく、肉食を続けることは不可能だった。何日間も絶食状態が続いたパンダはそこで、生えているタケやササを口にしたのだろう。もちろん、パンダはセルロースを分解できるわけではなく、タケをいくらたくさん食べても、栄養にはならない。だが、その地に草食動物がいるかぎり、セルロース分解菌は必ず存在する。草食動物の消化管内にいる常在菌(=セルロース分解菌)で、排泄物と一緒に外に出てしまった細菌だ。これらの細菌は当然、タケの表面にも付着していて、パンダはタケとともに、これらの細菌も摂取する。そのうちの大部分の細菌は、胃酸で消化されてしまうだろうが、一部の菌は生きたまま、タケの破片とともにパンダの大腸に運ばれる。

 
そして、肉食獣パンダの大腸に、噛み砕かれたタケとともに到達したセルロース分解菌は、それまでしてきたようにセルロースの分解を始め、短鎖脂肪酸やビタミンを分泌し始める。彼らにとっては、日常が戻ったようなものだ。そしてそれらは、パンダの栄養源となった。新たなすみかでも肉食の習慣を捨てようとしなかったパンダは滅び、タケやササという未知の食物を口にしたもののみが、生き延びることができたと想像される。もちろんタケやササだけ食べているパンダは、タンパク質(アミノ酸)をどこから調達しているのかという疑問が残る。残念ながら、現時点でのパンダに関する研究ではこの謎を解き明かしてくれるものはなく、今後の研究を待ちたいと思う。

 
いずれにしても、肉食パンダが短期間に草食パンダに変身したことは事実である。しかも、その変身は1週間程度の短い日数でなしとげられたはずだ。食を絶たれた肉食パンダが生きられるのはそのくらいが限界だからだ。この変化が現実に起きたのであれば、他の動物に起きても不思議はない。
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引用終わり

 これらのことは、食性が腸内細菌次第で簡単に変えられること示してくれています。

もし実験で示されたように人が腸内細菌の種類を短期間で変えることができるのであれば、例えばパンダのように、肉食であるにもかかわらず、植物を食べて生きていけるような食性の進化が、人にも簡単に起こりえるのではないでしょうか。青汁だけで生きていける腸をもつ人や、食べても食べても太らない腸をもつ人は、もしかしたら人間の食の進化の最先端にいるのかもしれません。

 

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List    投稿者 MATUSYO | 2014-07-12 | Posted in ⑩微生物の世界1 Comment » 
2014-07-03

【放射性物質を無害化する微生物vol.1】~放射性物質を吸収する微生物編~

微生物2

かつて日本が経験した原爆投下による放射能地獄も、70年を経た現在、広島・長崎共に見事に復興を遂げています。放射性物質は半減期をもって徐々に安定した物質へと変化していく性質を持ち、その期間は途方もない年月を要するようです。しかし、広島・長崎のわずか数十年で放射性物質が減衰したという現象事実から、おそらく他の因果が深く関わっているという視点にたつ必要がありそうです。環境微生物学博士の高嶋康豪氏は、耐放射線微生物により放射性物質の除染・浄化・消失が出来ると強く提唱する方で、氏曰く、なんと広島・長崎の原爆投下時、この対策方法は当時国の機関が認め、その効果を実証していたようなのです。

広島・長崎での放射性物質の軽減消失については、昭和30年代初頭に大蔵省滝野川醸造試験所において、政府機関の科学者により連合軍の資料に基づき耐放射性細菌の微生物触媒による放射性物質、放射能の除染・浄化・消失が発表されています。

今日は、放射性物質を吸収する微生物を紹介したいと思います。地球上に無数に存在する微生物たちは、人間が生み出した科学技術や想像を遙かに超える営みを行っているようです。

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List    投稿者 yidaki | 2014-07-03 | Posted in ⑩微生物の世界, ⑪福島原発問題2 Comments » 
2014-06-12

シリーズ 人類と病気 アレルギー(5) 乳酸菌が効くって本当?

乳酸菌って本当に効くの?
「乳酸菌」と聞くとヨーグルトなどの乳製品を連想させる。しかし、縄文時代から日本人は乳酸菌と共生してきたが、それは乳製品ではない。味噌や醤油、みりん、酢などの発酵食品を通じて体内に取り込み、腸内細菌として共生してきたのである。
乳酸菌(顕微鏡)
昨今、アレルギーに効果があるといわれている乳酸菌はヨーグルトなどの動物由来の乳酸菌ではなく、日本人が昔から馴染んできた植物由来のものである。
 
 

2001年KalliomakiらはLactobacillus rhamnosus GG(LGG)をアトピー素因を持つ159名の妊婦およびその生後6ヶ月までの乳児に二重盲験法で投与し、乳酸菌がアレルギー疾患の発症を抑制する効果を有するかどうかを検討した。その結果、2才時の児のアトピー性皮膚炎の発症率は、乳酸菌投与群ではプラセボ(偽薬)群に比較して有意に低かったことが明らかとなり、乳酸菌の投与がアトピー性皮膚炎の発症を抑制する可能性が示唆された。その後、被験者は追跡調査され、生後4才の時点でも乳酸菌投与群ではアトピー性皮膚炎の発症頻度が低いことが報告されている。
http://www.nyusankin.or.jp/scientific/matsumoto.html

60年代後半からのアレルギー疾患の増加は、大気や水そして植物の人口物質による汚染の拡大と軌を一にしている。
と同時に、食生活の変化とも軌を一にしているのである。「塩分ひかえめ」が食生活指針となり、味噌汁や漬物といった日本食を塩分過多として敵視してきた栄養学の普及とアレルギー疾患の増加はパラレルである。

日本人や日本の風土にあった乳酸菌を排除したことが、腸内細菌の構成を変え、アレルギー体質を作り出してしまったことは想像に難くない。
そして、親の腸内細菌を受け継ぐ乳幼児にアレルギー疾患が増加していることは、親世代の食生活の変化(西洋化)に対応していることを如実に示している。

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List    投稿者 seibutusi | 2014-06-12 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 
2014-06-10

君もシャーマンになれるシリーズ31(最終回) ~人類は「幻覚」をみて、やがて「精霊」を。そして「観念」を生み出した~

  精霊的・・・

古代部族民

 前回の「古代人は「幻覚」をみていた」に続いて、今回は、われわれ人類が生み出した「観念」について考えていきます。

 今までみてきた人類の脳の進化と構造(機能)から、過去の経験にとらわれずに創造的でありながら自律的かつ自発的に脳が活動する「観念」は、脳回路が暴走的して生じる「幻覚」が起点となって、進化上適応的な脳回路として生み出されたと考えられます。自然に対してあまりにも弱い存在であった始原人類における適応とは、自然への適応に他ならず、人類の人類たる脳回路が自然に適応した進化を遂げたことは間違いありません。

自然に対して適応的な脳回路とは、本能を超えて、自然の「摂理」、「秩序」、「法則」に適応することに他ならず、人類が自然そのものを対象化し、自らが自然の一部であることを認識して自然と一体化することに他なりません。

今までの流れを整理しながら、暴走して「幻覚」をみる脳回路が(幻覚をみながらも)秩序性のある脳回路を形成した時のことを考えてみましょう。

 

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List    投稿者 seibutusi | 2014-06-10 | Posted in 4)サルから人類へ…, ④脳と適応, ⑬宇宙人・スピリチャルNo Comments » 
2014-06-05

シリーズ 人類と病気 アレルギー(4) なぜ人工物質がアレルギーを引き起こすのか?

みなさん、こんにちは。
シリーズ「人類と病気 アレルギー」、第4回目は「なぜ人工物質がアレルギーを引き起こすのか?」です。

鼻をかむ

* * *

前回記事では、アレルギーが、直接的には体内(=腸壁および鼻粘膜の内側)に侵入したタンパク質を異物と認識することによって起こる、と解説しました。
では、本来入ってくるはずのないタンパク質が体内に入るのはなぜなのか?というと、
タンパク質と結合した人工物質が(直接or起因して)、細胞膜を破壊するからなのです。
今回は、代表的な人工物質を例に挙げ、タンパク質がどのように体内に侵入するのか、その原因構造を解明します。

①花粉症と排ガス

自動車の排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)や黒煙微粒子は活性酸素を持ち、細胞膜を酸化させることがわかっています(http://www.nies.go.jp/kanko/news/13/13-5/13-5-05.html)。

当然細胞は、それを修復するのですが、排ガスが大量に入ってくるために修復が間に合わないと考えられます。
そして、排ガスと花粉が複合分子としてやってきて粘膜にくっつき、大量の活性酸素によって生じた細胞膜の穴から花粉のタンパク質が侵入するのです。穴といっても細胞一つ分より小さい、目に見えないほどの小さなものです。
アジュバントのついた花粉スギ花粉の電子顕微鏡写真。表面に小さな物質が付着しているのがわかります。排気ガスはこのように花粉の表面にくっついて私たちの体内に侵入します。

 

 

 

②食物アレルギー(主に卵)と抗生物質

中国抗生物質抗生物質は家畜が病気にかからない様にえさに混ぜて与えられています。国の検査でも、数日間はその肉に抗生物質が残留することが示され、出荷前の投与を制限するなどしています。その場合も飽くまで残留濃度以下にしようとしているだけで、決してゼロになるわけではありません。更に、鶏の卵となると、毎日産み落とされるもので、抗生物質を断つ運用は困難です。

また、抗生物質が細胞に作用する過程で、活性酸素を産生してしまうこともわかっています。
抗生物質の場合も、結果的には活性酸素の働きを促進し、細胞膜を破壊してしまうのです。
私たちの細胞は、日常的に活性酸素にさらされていますが、酵素による修復機能によってバランスを保っています。
ところが抗生物質の中には、この酵素の働きを抑止してしまうものがあり、結果的に活性酸素による細胞膜破壊が進行して、タンパク質の侵入を許してしまうのです。

③食物アレルギーと農薬

中国農薬農薬の中でも一般的な有機リン系殺虫剤(ex.ジクロトホス)は、それ自体が活性酸素を生じ細胞を破壊します。更に、細胞が細胞膜を修復するための酵素の働きを阻害します。
また、カビキラーなどの家庭用洗剤にも含まれる塩素系の薬剤は、触るとヌルヌルとしますよね。これは、塩素系の物質が手表面のたんぱく質を溶かしているのです。これが体内に入ることで、細胞膜を破壊してしまうのです。

 

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いかがでしたか?
人工物質が、なぜアレルギーを引き起こしてしまうのか、おわかりいただけましたか?

では、アレルギーの元凶が人工物質であるなら、これからの私たちは、どのように健康を守っていけばよいのでしょうか?
次回は、アレルギーから身を守るには?を、追求していきます!

今回画像は
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20101221/1033996/?SS=expand-life&FD=-638114566
http://eco.goo.ne.jp/news/ecotrend/ecotrend_20100125_164_ep.html
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=46088
http://dontena.doorblog.jp/archives/38008970.html
からお借りしました。

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List    投稿者 seibutusi | 2014-06-05 | Posted in ⑤免疫機能の不思議, ⑥病気の起源、正体No Comments »