2013-03-31

太陽系を探検しよう-32.磁化率理論~検証編~惑星の位置と組成の磁化率は一致する

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前回の記事「太陽系の起源、新説「磁場説」(2)」で、磁化率の作用で様々な特徴をもつ惑星が形成される仕組みを紹介しました。
 
今回は、そのような惑星形成過程の仮説と実際の惑星の組成が一致するかどうかの検証です。福田武隆さんの著書「太陽系の起源」を要約・引用しながら紹介します。
  
 
磁化率に基づく物質の分布と惑星の組成は一致する
 
磁性は磁場に対する感応のしかたで分類されます。強磁性は、磁性が大きいほど磁場に近づいていきます。反磁性は逆に、磁性が大きいほど磁場から遠くなります。常時性は、反応は小さくなりますが、強磁性と同様に、磁性が大きいほど磁場に近づく性質があります。
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図1:磁性物質の磁場に対する感応(模式図)
 
 
下図は、磁化率に基づく主要物質の位置関係(左に太陽=磁場がある場合)を示しています。
  
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図2:磁化率に基づく物質の位置
 
強磁性物質は太陽の近くにあり、反磁性物質は磁化率が大きいものはより右に、磁化率が小さいものはより左に存在することになります。(常時性物質はその反対)
 
そのように考えると、太陽系の惑星は、太陽に近いものは強磁性や常磁性物質が中心で、太陽から遠いものは反磁性物質が多くなっているはずです。
 
太陽系の内惑星の主な組成は、核を形成している鉄やニッケルで、いずれも強磁性体で図の左側に位置します。マントルや地殻を形成しているケイ素(Si)は反磁性ですが、磁化率は0.13と低くなっており、磁場からはあまり遠ざからない傾向にあります。外惑星の主な組成は、水素、アンモニア、メタンで、いずれも反磁性物質で図の右の方に位置します。
 
つまり、惑星の組成と磁化率に基づく物質分布(図2)は一致しています。
 

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  投稿者 kumana | 2013-03-31 | Posted in ⑫宇宙を探求するNo Comments » 

君もシャーマンになれるシリーズ21~こころの脳:神経の仕掛け線と身体の反応、心の形成~

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画像はこちらより転載しました ~喜怒哀楽の表情
 
こんにちは 😀 いつも「君もシャーマンになれるシリーズ」を読んでいただきありがとうございます
これまでシャーマン脳の解明において脳回路の視点からは、扁桃核、海馬について追求してきましたが、特に扁桃核の不思議はまだ多くあり、人間の心と直結してる感性の中枢でもあります。
 
私たちは周囲の環境、社会、人間関係など多様な外圧から、快・不快を感じ、危機を判断し、感情を現します。創造して考え知識を蓄えることも出来て、相手を思う気持ちもあります。これら意識や行動の底にある「こころ」と捉えられるものは、基本的には頭(脳)で造られているように思われています。
一方、緊張や恐怖で心臓の鼓動が早くなることや、感動して涙を流す等の身体の反応もあり、「こころ」とその反応は頭と身体が一体であることも実感できます。
この間、脳回路の危機察知と記憶の関係について扁桃核・海馬を調べてきましたが、今回は私たちの意識・意思・行動を起こす「こころ」というものが、扁桃核と周囲の器官、身体のネットワークはどのような繋がりがあるかみていきます。
↓クリックもよろしくお願いします

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  投稿者 yamatetu | 2013-03-21 | Posted in ④脳と適応No Comments » 

シリーズ 超極小『素粒子』の世界26~「色」の秘密☆~

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こんにちわ。
前回まで素粒子シリーズでは、電磁波や電子に着目して追究を重ねて来ました。
今回のテーマは「色」です。
私達の身の回りには、から金 😀 、 銀 、銅 :blush: まで様々な「色」が存在します。
色がある世界は私達にとってあまりにも当たり前ですが、あらためて考えるとなぜ様々な色が存在するのか、不思議ですよね。
一般的に「色は物質が光を反射した結果生じる現象である」と言われており、色と光=電磁波は切っても切り離せない関係にあります。
一方電磁波は電子の移動と密接にかかわっています。リンク
この様に「色」というテーマは私達が追究している電磁波や電子とかなり密接にかかわっている可能性が高いのです。
そこで今回からは、物質の「色」という側面から電磁波や電子について追求して行きたいと思います。
応援よろしくお願いします。

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  投稿者 arinco | 2013-03-18 | Posted in ⑬相対性理論・量子力学・素粒子No Comments » 

「生き物ってすごい」第5回~サメ肌

こんにちは~ 😀
「生き物ってすごい」シリーズ、第5回は「サメ肌」です。
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(画像はこちらのサイトよりお借りしました)
こちらは映画「ジョーズ」でお馴染みのホホジロザメです。
サメと言えばこの鋭い歯が印象的ですが、そのお肌も、とってもすごい性質をもっているのです。

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  投稿者 kanae | 2013-03-14 | Posted in ⑨おもしろい生き物No Comments » 

太陽系を探検しよう-31.光合成とはなにか(1)光合成の始まり

地球生命の起源シリーズに続いて(前回はこちら)、生命の誕生に次ぐ、生物史上最も劇的な進化である「光合成」を見たいと思います。
約38億年前の生命が誕生した頃の地球大気にはほとんど酸素が含まれていなかったと考えられていますが、約27億年前、非酸素発生型光合成生物(光合成細菌)から、水を分解して酸素を発生する酸素発生型光合成生物(シアノバクテリア)が進化し、地球大気を酸化型大気に変えていきました。
今日は第1回として、光合成の始まりを見ます。
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左図は光合成細菌(こちらから)、右図はシアノバクテリアのコロニー(こちらから)。
応援、よろしくー

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  投稿者 okamoto | 2013-03-08 | Posted in ⑫宇宙を探求するNo Comments » 

生物は電気エネルギーで生きている!?-膜電位の秘密-

すべての動物は細胞膜上に、ナトリウムを細胞外に汲みだし、カリウムを細胞内に取り入れる、ナトリウムーカリウムポンプと呼ばれる仕組みを持っています。この仕組みは動物だけではなく、海藻や一部の単細胞生物や細菌にも存在することが認められています。
また、すべての植物や、バクテリア含めた単細胞生物は、水素(イオン)を細胞外に汲み出すプロトンポンプという類似の仕組みを持っています。
これらは全て、細胞膜上の膜タンパクを使って行なわれており、その結果細胞外部がプラスに細胞内部がマイナスに帯電し、細胞内外に電位差を生じさせています。これは「膜電位」と呼ばれています。
全ての生物の細胞内外に電位差が存在するということは、生命が登場するにあたってこの膜電位が不可欠でなものあったものであることを意味します。膜電位については高校生物の教科書にも記載されていますが、しかし、何故それが必要なのかについては、参考書はおろかどこにも明確な記術がありません。
そこで論理的推定も含めて、今回は膜電位の秘密に迫って見たいと思います。

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  投稿者 kitamura | 2013-03-02 | Posted in ①進化・適応の原理1 Comment »