2008-05-29

膜タンパク質と異なるが、一体の物である「糖鎖」の存在

 るいネットにおいて「細胞膜って何?」という記事で、細胞膜の「構造」・「主な働き」の概要があり、その中で細胞膜に存在する膜タンパク質と糖鎖の役割も触れている。
 このように「膜」という部位に焦点を当てると、そこにおける色んな「タンパク質」が注目される。
 一方で、そこの部位(膜の表面)にあるが、タンパク質に分類されない『糖鎖』の存在は極めて面白い。今回は、この『糖鎖』について、既存記事の『細胞同士の認識を確実にする「糖鎖」 』に続けていきたい。
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  投稿者 h100p | 2008-05-29 | Posted in 未分類 | 2 Comments » 

母子間の免疫寛容

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<ウィキペディア 胎盤の構造 リンク より引用>
よく胎生を行う哺乳類では、母子間の免疫寛容はどういう仕組みになっているのか?という声が聞かれます

具体的には、、、
胎内保育を行う哺乳類の場合、母体側からみて胎児は(父親由来の遺伝子も持っているので)、異物であると認識しそうなものです

胎児が異物だとしたら、母体(もしくは胎児側の)免疫機能が働いて攻撃しそうなものですが、実際は、十月十日間、胎児は母体のおなかの中でスクスク と育っていきます
(もちろん、ばい菌のように完全な異物とは認識しないでしょうから、やや異物と認識するのでしょうが。。。)

このような現象を一般的に免疫寛容と呼びます。

免疫寛容の仕組みはどうなっているの?って考えれば考えるほど不思議ですね 🙄

そこで今回は、胎盤の免疫寛容に焦点をあて、母子間の免疫寛容について、記事を書いてみたいと想います。

実は、この件に関しては、生物学会でもこれだという明確な答えは出ていません 😥
参考までに生物学会の定説として、以下のような4つの仮説が提唱されているようです

①胎児は抗原として未熟であり母体免疫系によって認識されない。
②胎児胎盤は子宮によって母体免疫系から完全に隔離されている。
③妊娠母体は免疫機能が著しく低下しており、胎児を拒絶できない。
④胎盤が免疫バリアを行っている。



しかし、いずれも反証事例があり、どの仮説も決め手に欠けているようです 😥
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  投稿者 marlboro | 2008-05-28 | Posted in ⑤免疫機能の不思議No Comments » 

着床を助ける免疫細胞

精子の長い旅受精のしくみとエントリーが続いていますので、今日は、受精卵の着床と免疫機能の関係について書いてみたいと思います
母体にとって胎児は異物でもあるわけですが、免疫的な拒絶反応をのがれています。そのしくみはどうなっているのか

特に着床において・・・・
※まずは、こちらの図をごらんください→http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textlife/mamdev.jpg 
生命科学C 個体の発生と分化Ⅱ – 発生と分化のしくみ より)

着床の過程は、 こんな感じです 😮
受精卵が母体の子宮内膜の表面細胞を溶かして、もぐりこんで行きます。そして、受精卵の絨毛はどんどん子宮内膜の奥に入っていって、母体の血管から胎児の発育に必要な栄養や酸素を受け取るようになるのですが・・・
受精卵は、母体側の免疫細胞に攻撃されることはないの

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  投稿者 iwaiy | 2008-05-27 | Posted in ⑤免疫機能の不思議6 Comments » 

脳を進化させた顎

脊椎動物につながる新口動物や、昆虫などの旧口動物はともに口と肛門が分かれて消化管が出来上がり、同時に神経がつながりました。前者は消化管が腹側に神経系が背側に形成され、後者は背腹が逆転していますが、口の前背側に脳が形成されるなど基本的な機能は変わりません。(旧口動物にはプラナリアなどの肛門がない原体腔生物が存在します)
旧口動物は「3胚葉生物 旧口動物の進化過程① ~扁形動物~」に詳しく連載されていますのでご参照ください。
さて、脊椎動物が旧口動物と異なり、中枢神経を発達させたのはなぜか?
それは、、、

顎のないヤツメウナギの丸い口(北海道大学免疫学・発生学研究グループのHPより

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  投稿者 tsuji1 | 2008-05-26 | Posted in ④脳と適応3 Comments » 

受精のしくみ

受精は種特異的に行なわれます。例えば、ヒトの精子はマウスやハムスターの卵には受精できません。
受精するためには、精子と卵子が相互に同類の細胞であることを認識(種認識)する必要があります。
また、卵子は一匹の精子を受け入れたら他の精子は拒絶(多精拒否)します。

考えたら不思議ですね。
精子と卵子はどうやってお互いを同類と認識したり、拒絶したりしているのでしょうか?
今日はその謎を探るべく、受精の仕組みを調べてみます。
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<マボヤの受精のプロセス:リンクより引用>

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  投稿者 fkmild | 2008-05-26 | Posted in ⑤免疫機能の不思議4 Comments » 

生殖と免疫寛容(精子の長い旅)

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この画像はミチコ先生の性って何No6からお借りしました。
女性生殖器にも免疫機能があり、細菌などの感染から生殖器を守っています。生殖の免疫寛容の第一段階は、女性にとって異物である精子が女性生殖器をさかのぼり輸卵管までたどり着いて受精することです。
女性生殖器にはどのような免疫機能があり、精子はどうして排除され無いのでしょうか。まだまだ解明されていない部分もありますが、調べてみました。面白そうだと思われた方は、応援をお願いします。
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  投稿者 nodayuji | 2008-05-25 | Posted in 未分類 | 5 Comments » 

細胞同士の認識を確実にする「糖鎖」


全ての細胞は、「細胞膜」で覆われていますが、その細胞膜はたんぱく質や脂質が埋め込まれた状態で存在しています。この細胞膜タンパクの表面からヒゲのように伸びているのが『糖鎖』です。この糖鎖は、今やゲノム解読以上に脚光を浴びています。
この糖鎖は、細胞同士がコミュニケーションを取る上で、非常に重要な役割を果たしていると考えられているからです。細胞同士は、この糖鎖によって、お互いを認識しあっています。
最も身近なものでは、ABO式の血液型(赤血球の糖鎖の形が違う)がありますが、受精時にも必ず必要ですし、ウィルス感染やガンの転移も糖鎖異常が関わっています。
つまり、あらゆる細胞間認識において、糖鎖は「細胞の標識」のような役割を果たしています。
そう、細胞同士の認識にとって、細胞膜、その中でも糖鎖が非常に重要な役割を果たしているのです。
例えば・・・・
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  投稿者 tnaito | 2008-05-24 | Posted in 未分類 | No Comments » 

昆虫~複眼の不思議

今回も前回に続いて昆虫の微小脳を紹介してみたい。
「昆虫―驚異の微小脳」からの紹介です。
前回は昆虫と人を生物界の2つの頂点として紹介しましたが、具体的に見ていくことでますますその事が判ってきます。今回は眼のしくみを見ていきます。
昆虫の目と人類の目は根本的に構造が異なります。人類を頂点とする脊椎動物の目をレンズ眼とすれば昆虫のそれは複眼と呼ばれ光を集光する光ファイバーのようなものなのです。
なぜ昆虫は複眼をもつことができたのか?そもそも複眼ってなんなんだろうか?人類と昆虫の戦略の違いは?どちらが生命体として優れているのか?ここに迫ってみます。
以下、著書から抜粋してみます。書き出しが面白いです!)
眼は心の窓という。まずは昆虫の視覚のしくみについて述べ、昆虫の小さな脳の入り口としたい。地上のすべてのものは、太陽から降り注ぐ光にあまねくさらされている。光はまわりの様子を探るのにとりわけ有用な媒体である。動物は明るさの空間的な分布やその時間的な変化を手がかりにして捕食者や餌や交尾の相手を発見するために、さまざまなタイプの眼を進化させてきた。その傑作のひとつが昆虫の複眼である。
⇒昆虫は複眼を獲得することで細かい動きやアクロバティックな運動を実現しただけでなく、360度の視覚を獲得したのです。
複眼とは・・・
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  投稿者 tano | 2008-05-23 | Posted in ④脳と適応No Comments » 

ヒドラ・その神経系の秘密【その3】

 前回の記事で、足長ヒドラは原始的な中枢神経である「神経環」を持つ、と書きました。では、「神経環」を持たない普通ヒドラは中枢神経を持たないのでしょうか?
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普通ヒドラも、【その2】で書いた足長ヒドラのように「クランプリング」こそしませんが、【その1】で書いたような「とんぼ返り」や「尺取り虫歩行」をします。そのためには、隣接した細胞を次々に動かし、全身のバランスを取る必要がある。
ということは、やはり神経系を統合する機能を持っているのではないでしょうか?
外敵から逃避するにしても、補食するにしても、身体がばらばらに動いたのでは適応できない。
「ヒドラの神経細胞には統合機能を担う特定の部位が発見されていないから、中枢機能は存在しない」というのが散在神経系と言われる所以ですが、身体が全体として適応的に行動するために統合機能は不可欠であり、神経細胞の分化についても、「まずは統合ありき」と考えた方が自然ではないでしょうか?
ひょっとしたら、われわれは「散在神経系」という言葉に騙されていたのでしょうか?
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  投稿者 blogger0 | 2008-05-22 | Posted in ④脳と適応3 Comments » 

神経堤(神経冠)ってなに?

『神経堤(神経冠)細胞』というのをご存知でしょうか

体のさまざまな組織にあり、神経や筋肉などになる多能性を持つ「神経堤(しんけいてい)幹細胞」が、採取した組織によって存在する割合が違い、異なる性質を持つことを、岡野栄之・慶応大教授らがマウスの実験で突き止めた。この細胞はヒトにもあり、将来、患者由来の細胞を使った脊髄(せきずい)損傷などの治療に役立つ可能性があるという。

神経堤は将来、脳や脊髄になる部分と皮膚になる部分の境界に存在する細胞の集団。脊椎(せきつい)動物の発生初期だけに現れ、成長すると消えてしまう。
~・後略・~

神経堤は脊椎動物のボディプランを支える細胞であり、外胚葉、中胚葉、内胚葉という3つの胚葉に次いで「第4の胚葉」と呼ばれています。

どういうこと・・・

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  投稿者 yoriya | 2008-05-20 | Posted in ①進化・適応の原理No Comments »