2022-05-28

観念回路の形成過程①~初期人類に生じた感謝回路の本質~

前回まで、木に登れなくなったサルがどのように生き延びたのか、その際のオスメス関係、親子関係、仲間関係を追求してきました。

今回は、その様な状況に陥った初期人類が、道具の制作や言語の元となる「観念回路」を形成する過程を追求していきます。まずは、初期人類に生じた感謝回路の本質にせまってみたいと思います。

 

〇サル時代に形成された同一視の回路と、初期人類に生じた感謝の回路の共通点と違いは何か?
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  投稿者 amino | 2022-05-28 | Posted in 4)サルから人類へ…No Comments » 

人類って何?⑧~初期人類になって成体の仲間関係はどのように変化したのか?~

では、成体のオス同士(メス同士)の仲間関係はどのように変化したのでしょうか?今回はここを追求します。m192.gif

元々成体になると息子も娘も放逐され、単体で行動していきました。つまり、性闘争本能を強くしていたのです。そうすると疑問が湧いてきます。m146.gif

〇同性同士の戦いの本能は作動するのでは?性闘争はどうなる???

どう考えたら整合する???

そもそも、哺乳類は生き延びるために『性闘争本能』を生み出しましたが、それ以外にも、生き延びるために、集団として行動するための『親和本能』も身に着けています。ここがヒントでは?

①性闘争本能は生存危機に直面しているときや、性闘争により生存危機を招く場合は働かない。

②生まれたときからずっと一緒に洞窟内で生活をしていることにより親和が蓄積されていく。(家族・兄弟のようなもの)→しだいに、親和本能が性闘争本能を上回っていく。

③同類欠損からの全面依存→感謝回路の形成により仲間(同類)を追い出さなくなった。
→性闘争本能よりも、とにかく一体化欠乏が高まっていく。

★どうでしょうか?

★★★このようにして、原始人類の仲間関係が出来てきたのではないかと思われます。木から落ちたサルが、生き延びるために獲得した全面受容の回路を頼りに、メスオス関係⇒母子関係⇒同性の仲間関係と一体化を高めながら、自分と相手との一体化(境界を無くす、融合する)を高めてきたのだと考えられます。

たしかに、現存する人類の行動様式を調べてみると、踊り(例えば、ケチャ、ハカ)等の一体化行動を大切(活力源、充足源)にしているのが分かります。現代でも、盆踊り、母と子の心臓の音、チーム戦での円陣等々・・・。まさに一体化行動=充足を得ている気がするし、我々も実感できると思います。

一体化充足を得るために、一緒に動く(一体行動)、声を合わせる、息を合わせる、気を合わせる、気が合う等を行い、自分と相手の境がなくなるほど一体化=同期する=同期回路が磨かれたのでは?と想像されます。

極限的な外圧状況の中で生き延びた人類。その基盤は、同期(気を合わす)ことで、同期充足を得てエネルギーを増幅させることが命綱になっていったのでは?

目の前の同類に対する感謝+同期が根底にあり、万物との一体化までに同期回路を磨くこととなる。そしてこれを基盤にすれば、この後生まれた、観念回路(目の前を超える対象・・・宇宙や自然や)を獲得していくことが可能だったかも???次への期待が膨らみます。m192.gif

  投稿者 hirosige | 2022-05-26 | Posted in 5)人類の拡散No Comments » 

人類って何?⑦~初期人類になって親子関係はどのように変化したのか?~

足で枝をつかめなくなった原オランウータン(初期人類)は、地上で生活せざるを得なくなり、活力源であった「同類圧力」と「充足対象」を全面的に喪ってしまいました。その結果、強烈な虚無感や絶望感に苛まれたことは想像できます。

 

そこで初期人類(地上に落ちたのはメス)は全存在をかけて同類を注視し、樹上にいるアンフランジオスを挑発して遭遇を試みたと予想されます。初めてオスが訪問してきた時の感情は想像に余るものがあります。

 

この時に、同類が居るだけで満たされる=有難いという感情が生起したと思われます。そんな中で得られた同類との共認充足が彼らの活力源となり、先日のブログでは、初期人類のオスメス関係がオランウータン時代からいかに変わったかを投稿しました。

 

今回は「親子関係の変化」について取り上げたいと思います。

 

〇親子関係はどのように変化したか?
初期人類(メス)は訪問してくれたアンフランジオスに対して、同類が居るだけで満たされる=有難いという感情を受け、オスはメスを庇護する意識が形成されました。

 

そのオスとの間に子どもが生まれることで、最大の懸念だった同類欠損も解消されます。ただ生まれてきても、厳しい外圧下ではオスも子どもも生き延びるのは難しい状況。

 

だから危険な食糧探しを担うオスに対しても、子どもに対しても、ただ「生きていてくれることに対してありがとう」という次元に進化し、より一層「感謝回路」が強化されたと思われます。そして、このサイクルを何世代もかけて徐々に太くしていった可能性が高いです。

 

〇母子密着期間はどうなったか?
オランウータンは体制感覚を磨く必要から、密着期間を7年と引き延ばし、そのスキンシップによって共認機能を発達させました。それに対して、地上では体制感覚を樹上ほど必要としません。またオランウータンは5年に1回出産しているのに対し、現人類は年子もいることから、授乳期間中も排卵できるようになり多産化戦略に切り替えていることが分かります。

 

これらのことから、初期人類の母子密着期間はオランウータン時代より短くなったと思われます。ただ短い密着期間でも、先述の「感謝回路」の形成に伴い、オランウータン時代より共認機能を十分に発達させることができたと思われます。

 

次回は、初期人類になって、成体のオス同士の仲間関係(=性闘争)はどのように変化したのか?を扱いますので、お楽しみに!

 

  投稿者 oku-ken | 2022-05-21 | Posted in 5)人類の拡散No Comments » 

人類って何?⑥~初期人類になって、オス・メス関係はどのように変化したのか?~

■先祖返り→同類欠損⇒強烈な同類欠乏

前回のエントリーでは、初期人類の状況に同化し、飢えや外敵、自然外圧の変化はもちろんありましたが、最大のポイントは、樹上にいた頃には周りに当たり前にいた、”同類が全く居ない”という状況。これまで経験したことの無い、「孤独」というのが最大の外圧だったのではないか?というところまで整理しました。

 

「孤独」というと言葉で言えば、平易ですが、樹上にいた頃のサルは、同類圧力を掴むために全神経が形成されており、外圧=内圧の生命原理から見ると、同類圧力が最大の活力源です。にもかかわらず、いきなり同類の居ない世界に放り出されるわけです。

 

そして、サル時代に形成された「共認機能」は敵対する同類が多くいる中で、同類を「同一視」したことによって充足を得る機能です。

つまり、活力源であり、充足源でもある同類が居ないという状況は、もはや「世界の喪失」と言っても過言ではないでしょう。

 

このように、初期人類は同類欠損の状態。そこから”強烈”な「同類欠乏」が生じたのだと推定できます。

では、そのような状態の初期人類は、オランウータンや(大型)テナガザルと比べて、共認欠乏や共認充足の中身や深さはどのように変化したのでしょうか?

 

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  投稿者 tuti-nor | 2022-05-18 | Posted in 4)サルから人類へ…, ③雌雄の役割分化No Comments » 

【番外編】クロロフィルとヘモグロビンの関係②

前回の『クロロフィルとヘモグロビンの関係①』では「ヘモグロビンの構造とクロロフィルの構造はほとんど同じ」ということを述べてのですが、実際のところ、なぜ植物のクロロフィルと動物のヘモグロビンの分子構造がとてもよく似ているのかとても不思議です。

これらが同じ起源と考えるのが自然だと思うのですが、一体どのあたりで同じ起源で、どのあたりで分かれたのでしょうか?

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  投稿者 m-yoriya | 2022-05-14 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

人類って何?⑤~初期人類が置かれた状況とは?~

以前、当ブログで、
人類は地上に進出したのか?地上に降りざるを得なかったのか?を考えられる事象から検証していった結果、
“人類とは、地上に降りたのではなく、何らかの理由で【樹上機能を失った為に地上に降りざるを得なかったサル】だということしか考えられません。”
という仮説に至りました。

樹上機能を失ったということは、足の指で木が掴めなくなったことにより、木に登れなくなったということ。
外敵が少ない樹上生活から、外敵の多い地上生活になったということは相当の外圧状況のはず!
地上に降りざるを得なかった初期の人類が置かれた状況は、どんなものだったのでしょうか?そしてどのように生き延びたのでしょうか?
今回は地上に降りざるを得なかった初期人類の置かれた外圧状況を押さえていきます。

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  投稿者 takayama | 2022-05-10 | Posted in 4)サルから人類へ…, 5)人類の拡散No Comments » 

人類って何?④ ~共通祖先とは何か?進化とは何か?~

人類はサルから進化したと俗に言われますが、現在の様なオランウータンやチンパンジーから直接進化したのではありません。

正確には、人類とオランウータンの共通祖先がおり、そこから分岐して各々が進化したのだと考えられます。

では、共通祖先とは何でしょうか?

今日のブログでは、人類とオランウータンの共通祖先について追求していきます。

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  投稿者 t-kenta | 2022-05-08 | Posted in 4)サルから人類へ…, 5)人類の拡散, ①進化・適応の原理No Comments » 

人類って何?③ ~人類は地上に自ら進出したのか?それとも地上に降りざるを得なかったのか?

前回は猿人とは結局サルだという結論になりました(リンク)が、人類とサルを分かつ最大の特徴でもある、樹上生活から地上進出したこと。

今回は、地上進出の詳細を追求していきますが、よく世間では、地上に進出することになったことで、道具の使用や知能が上がり、今の人類になったとされます。

この地上への進出についての事実はどうなっているのか?検証していきましょう。

 

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  投稿者 tuti-nor | 2022-05-05 | Posted in 4)サルから人類へ…, ①進化・適応の原理No Comments »