2010-07-27
免疫って何?(12)~人類の進化は、観念進化に委ねられている~
シリーズ『免疫って何?』は、今回が最終回となります。そこで、あらためて免疫進化の歴史を踏まえつつ、生物・人類史の展望を大胆に予測してみたいと思います。
生きとし生けるものは、全て外圧(外部世界)に対する適応態として存在している。例えば本能も、その様な外圧適応態として形成され、積み重ねられてきたものである。また全ての存在は、本能をはじめ無数の構成要素を持っているが、それら全ては外部世界に適応しようとして先端可能性へと収束する、その可能性への収束によって統合されている。
(『実現論』前史・イ)
免疫機能もまた、外圧(外部世界)が大きく変化した時に、その時代の先端可能性へと収束することによって、進化してきました。マクロファージ、NK細胞、リンパ球の順に、その大きな構造を見てみましょう。
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脳に見るサル・人類の進化史 ~ヒトの活動と脳の活性 1~
脳の機能局在論はtakesyoさんにぶった斬られようとしていますが、ちょっと踏みとどまって、脳の機能分化についてもう少し詳しく押え、脳に見るサル・人類の進化史に迫ってみたいと思います。(takesyoさんは遠慮なくぶった斬っちゃってください)
脳が部位によって機能分化していることは、このシリーズを通じて理解されたことと思います。よくわからないという方は、こちらを参考にしてください。
機能局在論をぶった斬る?① ~脳の基礎勉強:パート1~
機能局在論をぶった斬る?② ~脳の基礎勉強:パート2~
機能局在論をぶった斬る?③ ~脳の基礎勉強:ラスト~
脳の機能分化は、進化に伴って諸機能を高度化するため、役割分化したことを表しています。とくに、ヒトでは脳のいちばん外側にあたる大脳新皮質が他の動物に比べ発達し機能分化ており、これはサルからヒトへの進化に伴うものと考えられます。
従って、ヒトにおける大脳新皮質の機能を明らかにし、サル段階の機能と照らし合わせることで、サルから人類への進化の過程で脳がどのように変化していったかがわかるはずです。
そこで、まずヒトの大脳新皮質の部位別機能の基礎データとして、人間が様々な活動(判断や思考、行動、感情生起)に際して、大脳皮質のどの部分が活動しているかを、紹介します。
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原猿から真猿へ7 ~サルの共認統合~
前回の記事では、共感機能を獲得した原猿がどのように集団化していったのかを追求してきました。
今回は、集団化した猿が、どのような外圧状況に置かれ、どのように集団を統合していくのか、引き続き「実現論:第一部前史」を参照しながら追求していきます。
【過去シリーズ記事】
原猿から真猿へ1 ~原猿って何?~
原猿から真猿へ2 ~猿の拡散と進化過程~
原猿から真猿へ3 ~真猿への進化を、現存する原猿の特徴から探る~
原猿から真猿へ4 ~原猿が陥った「本能不全」~
原猿から真猿へ5 ~共感回路の獲得~
原猿から真猿へ6 ~闘争集団の形成~
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免疫って何?(11)~交配分裂も殖産分化も免疫進化も、大共通項は膜タンパク質の組み換え~
前回の「免疫って何?(10)~リンパ球の起源~」では、リンパ球が何故作られたのかを記事にしました。リンパ球は脊椎動物に固有の免疫細胞ですが、有髄神経を作り出す為に生まれたシュワン細胞の登場がその背景にあります。シュワン細胞は、神経の電気伝導性を高める=跳躍伝導を実現する為に神経細胞を絶縁するための細胞です。
上記のように神経細胞の周りを脂質層でグルグル巻きにし体液との絶縁性を高め跳躍伝導を実現しています。このグルグル巻きの構造を作り出すためにシュワン細胞は反撥膜タンパク質を剥離させ、自己細胞の融合性を高めています。この反撥膜タンパク質を剥離させる剥離物質が他の体細胞の反撥膜タンパク質へも影響を及ぼし、ウィルスを惹き付けることとなったのが、リンパ球を必要とした理由と考えられます。
そこで今回は、もう一歩突っ込んで、そもそも膜タンパク質は単細胞からの進化の過程でどの様に組み替えられてきたのか、また脊椎動物になって、どのように膜タンパク質が変異したのかを記事(仮説)にしたいと思います。
原猿から真猿へ6 ~闘争集団の形成~
前回の記事は、共感機能の獲得について書きました。
私たちの心の土台となる共感機能は、本能を超え出るしかないといったとんでもないほどの不全から獲得したものだったということがわかりましたね 。
数回にわたって紹介している、「実現論:前史 ニ」も後半に入ってきました。
共感機能を獲得し心の原初を獲得した原猿たちは、単独生活から集団生活に変わっていきます。その過程はどのようなものだったのでしょうか?
今日は共感機能の獲得過程を再度おさえてから、外圧の変化、それに伴う共認統合の進化を現在のサルと対比させながら見ていきたいと思います。
【過去シリーズ記事】
原猿から真猿へ1 ~原猿って何?~
原猿から真猿へ2 ~猿の拡散と進化過程~
原猿から真猿へ3 ~真猿への進化を、現存する原猿の特徴から探る~
原猿から真猿へ4 ~原猿が陥った「本能不全」~
原猿から真猿へ5 ~共感回路の獲得~
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ツバメの意外な生態!
画像はこちらから→http://photo.v-colors.com/573.html
みなさん、今年はツバメをみかけましたか?
「ツバメが低く飛ぶと、雨が降る」
なんて言われがありますよね。
その理由は、・・・・
いつも応援ありがとうございます
「日差しが少なくなると、地面付近の上昇気流(対流)ができにくくなって、
それに乗って虫は高く舞い上がっていたため、
曇りや雨の日は低く飛ぶことしかことができなくなるから」
というのが理由のようです。
ということで、身近だけど、意外に知られていない「ツバメ」生態をお伝えします 😀
原猿から真猿へ5 ~共感回路の獲得~
前回紹介した様に、樹上逃避機能を獲得した原猿の若オスたちは、縄張りは持てないけれども死ぬことも出来ず、過剰な緊張や怯えや飢えの苦痛など、全ゆる不全感に恒常的に苦しめられる、本能不全の状態に陥りました。(原猿から真猿へ4 ~原猿が陥った「本能不全」~)
本能ではどうにもならない(従って本能を超え出るしかない)という未明課題に直面した原猿たちは、共感回路を獲得することでこの不全を乗り越えて行きます。どうやって共感回路を獲得したのでしょうか。前回に引き続き、「実現論:第一部前史」を参照しながら追求して行きます。
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免疫って何?(10)~リンパ球の起源~
免疫シリーズも大詰め、今回はリンパ球の起源に迫ります。
がん情報サイトよりお借りしました。
リンパ球系の免疫細胞や抗体免疫グロブリンは初期の脊椎動物である無顎類の段階で登場していますが、軟骨魚類に進化してから脾臓・胸腺・B細胞・T細胞・形質細胞・IgM(18S 7S)・補体(古典経路)が登場しています。
神経の発達、とりわけ有髄神経の登場とリンパ球の起源が密接につながっていることは容易に想像できます。両者の共通項をるいネットより引用します。
リンパ球系のT細胞は、成熟した免疫細胞となれるのはごくわずかで、未熟細胞の段階で胸腺にて9割以上が淘汰される。(約5%が合格)
胸腺にて淘汰されるT細胞は、MHCを認識できずに自己細胞を攻撃する細胞や、反応が高すぎる細胞で、そのようなT細胞はアポトーシスを促されマクロファージに貪食される。胸腺はいわば正常なT細胞を作り出す教育機関といわれているが、この胸腺と似た性質を示しているのがグリア細胞の一種である星細胞である。
◆類似点1~正常な成熟細胞を創る教育機関~
胸腺と星細胞の類似点の一つは、未熟細胞から成熟細胞に至るまでの過程に存在する細胞で、正常に機能する細胞を創り出す役割を担っている点。胸腺が正常なT細胞を創り出すのに対し、星細胞は神経細胞の正常な機能や栄養を与える細胞である。
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原猿から真猿へ4 ~原猿が陥った「本能不全」~
ショウガラゴ 画像引用元 どうぶつずかん
前回までの記事で、原猿の生態、オスメス関係と集団構造の特徴、サルの拡散進化過程を概観しました。
原猿から真猿へ1 ~原猿って何?~
原猿から真猿へ2 ~猿の拡散と進化過程~
原猿から真猿へ3 ~真猿への進化を、現存する原猿の特徴から探る~
今日から数回にわたって、サル・人類に固有の「共感・共認機能」の獲得進化過程を「実現論:第一部前史」を参照して紹介します。
共感・共認機能:
相手に同化する、サル・人類に固有の機能。元々は、サル時代に形成された不全から解脱する為に形成された機能で、相手の不全(期待)と自分の不全(期待)を同一視する共感回路を原点としている。そこで相手と同化することによって充足(安心感等)を得ることができる。この機能を土台にして、相手の課題=期待と自分の課題=期待を重ね合わせて、課題や役割や規範や方針を共認する(共に認める)ことが可能となる。
この「共感・共認機能」は、いわゆる「心」「意識」と呼ばれる領域そのものであり、サル・人類の知能を著しく進化させた本体でもあります。
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