2015-08-21

予防接種の誇大広告に要注意~“集団免疫”は予防接種に係らず発生する“自然現象”の一つ

予防接種の意義・目的として、次の二点があげられる事が多い。

 (1)個人の感染予防・重症化の防止
 (2)多くの人が接種を受けることにより、感染症のまん延を
   防止する(集団免疫)という社会的な意義

例えば、リンクリンクなど、多くの医療期間や行政のサイトで、表現は異なるが概ね同じ内容で説明がなされている。

ところが、この説明には問題がある。(1)はまだしも、問題は(2)集団免疫。素直に読めば「大勢が一気に予防接種をした結果として集団免疫の効果が得られる。だから予防接種は必要だ。」と読み取れる。しかし、この説明には違和感を禁じ得ない。なぜなら、“集団免疫”とは、予防接種に係らず、一定規模以上の集団であれば発生する、一般的な“自然現象”だからである。

そこで今回は、感染症流行における“集団免疫”効果とは何か?“予防接種”の効果とは何か?について整理をしてみたい。

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  投稿者 seibutusi | 2015-08-21 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

光合成は太陽光の届かない海底で始まった

熱水噴出口
画像はこちらからお借りしました。

地球上で最初に行われた光合成は、光合成細菌が光エネルギーを利用して硫化水素を分解し、水素を(の還元力)を取り込んで硫黄を生成する酸素非発生型の反応でした。

このときに利用された光エネルギーは太陽光で、光合成が行われたのも海中の太陽光が届く範囲というのが旧来の説でした。

しかし、近年の調査・研究により、太陽光が全く届かない海底の熱水噴出口に光合成細菌が存在することが確認されています。
また、熱水噴出口から放射される遠赤外線領域(750 -1,050 nm)の光や、微弱ながらも可視光線領域の光(650 -750 nm)が実測された例があり、光合成が不可能な環境ではないことが分かっています。
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  投稿者 seibutusi | 2015-08-15 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

免疫:3つの未解明の迷宮~2.経口免疫寛容

『免疫:3つの未解明の迷宮』

  1. 免疫記憶
  2. 経口免疫寛容
  3. 腸内細菌と免疫の関係

前回の『免疫記憶』に引き続き、今回は『経口免疫寛容』を取り上げる。

免疫とは自己/非自己を判断し、非自己である異物を排除する仕組みだといわれる。しかし、単純に非自己を排除するばかりでは、外界から入ってくる自己の生存にとって有益な食品を利用することが出来ない。そこで、消化管は非自己で本来は排除すべきものでも、自己にとって有益なものであれば、これを選別し、受け入れる働きがある。それが「経口免疫寛容」という現象だ。

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  投稿者 seibutusi | 2015-08-11 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

食品の「乳化剤」が腸炎とメタボ招く~ここでも腸内細菌が密接に関わっている

食品に添加された乳化剤は、マウスの腸内細菌叢に影響して腸炎やメタボリックシンドロームを促進する、という論文がネイチャー誌オンライン版に掲載された。

乳化剤は腸の内側を守っている粘液層を破壊するが、その乳化剤の効果は直接的に粘液を壊しているのではなく、腸内細菌に働きかけた結果として間接的に起こっているようだ。

ここでも腸内細菌の深い関わりが見て取れる。腸内細菌も体の一部、つまり「多くの多細胞生物は微生物との共生によって生きている“微生物共同体”」なのだということを再認識する。

以下、「ネイチャー誌が警告、食品の乳化剤が腸炎とメタボ招く、ここでも腸内細菌の影響を確認」リンク からの転載。

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  投稿者 seibutusi | 2015-08-06 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

地球史と生命誕生仮説の不整合点

生命は、38億年前頃、大気中の放電現象により有機物が生まれ、それが海中で、分子の結合、巨大化を繰り返しながら生まれたというのが、一般的な仮説だ。それは現在と同じような穏やかな海という暗黙の前提の下にある。

そしてこの仮説は、今も教科書に書かれているほど有名なため、最新の地球環境分析からすると、論理不整合であるにもかかわらず、その影響に縛られたままだ。(一部の論理を除く:『生命誕生 地球史から読み解く新しい生命像・中沢弘基著』など)。

どこまでが整合しているのか?

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  投稿者 seibutusi | 2015-08-02 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments »