2015-11-08

変異促進機能という概念で生物史を読み解く

生物は同類他者を作り出すことにより外圧に適応してきた。その、代表的な機能が前回取り上げた「雌雄分化」である。

雌雄に分化した系統の生物は著しい進化を遂げて節足動物や脊椎動物を生み出し、更に両生類や哺乳類を生み出した。しかし、それ以前の、雌雄に分化しなかった系統の生物は、今も無数に存在しているが、その多くは未だにバクテリアの段階に留まっている。これは、雌雄に分化した方がDNAの変異がより多様化するので、環境の変化に対する適応可能性が大きくなり、それ故に急速な進化が可能だったからである。このように、雌雄分化の本質は、『変異促進機能』の獲得にある。

この『変異促進機能』という概念で生物史をみていくと、雌雄分化以前からその機能は実現されていることが分かる。

(さらに…)

  投稿者 seibutusi | 2015-11-08 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments »