2023-02-25
現代病:アルツハイマー型認知症の本当の原因に迫る②~神経を破壊するカルパイン~
現代病:アルツハイマー型認知症の本当の原因に迫る①では、アミロイドβの増加・蓄積を発生させるものとして、近年増加する人工物質の影響があることを明らかにしました。
しかし、アミロイドβの増加・蓄積だけであれば老人斑として誰でも起こる状況とも言えます。アルツハイマーの特徴でもある、徘徊・妄想・健忘など、明らかに通常の高齢化とは異なる症状は、何によって引き起こされているのでしょうか。
●カルパインが引き起こす、2つの事象
人工物質の増加により、アミロイドβが増加すると、具体的に脳内では、どのようなことが起こっているのでしょうか。
増加したアミロイドβは、通常、ネプライシンによって分解され、脳内から排出されていきます。しかし、人工物質等によって、アミロイドβが異常増加すると、ネプライシンを破壊する物質が増えてしまいます。それが『カルパイン』です。アミロイドβ増加により増えた脳内カルシウムを餌に、カルパインは過剰活性化していきます。
カルパインの過剰活性化により、引き起こされるのが『アミロイドβの蓄積』と『神経損傷の促進』です。
驚きの地球気候史を読み解く(2)~温暖化は産業革命からでは無く、人類誕生の歴史から始まっている
前回の、現代の温暖化は例外的な時代!地球規模で見ると寒冷期に突入中!??に引き続き、地球の歴史から気候を読み解いていきたいと思います。
これまでの気象予測をする際の予測モデルは、結局は計算(数式)を用いたものでしかなく、自然のふるまいを数式に記述することは、あまりに複雑すぎて人間の手には負えるはずもありません。
そして、歴史を見るにも年代測定する方法のうち、主流な測定方法は「放射性炭素年代法」ですが、これも結局、炭素の放射性同位体C14の【半減期(=分解スピード)が一定】が大前提でないと成り立たないという点に限界があります。
【年代測定は本当に正しいのか。】で指摘したように、半減期とは、実験室の中で算定したものであり、その他自然の影響を無視した分裂スピードであることや、微生物の存在などによる分解促進など、放射性元素の分解スピードは変化しないとは限りません。
仮に「半減期が一定が正しい」としても、どこかの基準となるC14の存在比の年代の正確さが無いと、放射性炭素年代法は精度を保てない。だから、その基準となる年代までは「木の年輪測定法」で基準年代を調べ、その後を放射性炭素年代法で組み合わせによる測定をしているのが年代測定の現状です。
だから、歴史を正確に刻んだ「試料」を取り出しその正確な抽出が重要になります。
日本の福井県にある水月湖には、自然の外乱の影響を受けずに、当時の情報が詰まった堆積物が縞模様のように湖の底に沈んでいます。その年縞から試料を得ることができればより正確な気象データの歴史情報を抽出することができます。
>福井県の水月湖でみられる「年稿」は、気候変動の歴史や当時の自然環境を知る上で重要な手がかりとなっており、年稿を解析する研究が国内外で進められています。
※参考
・気候変動の歴史を知るための重要な手がかりが日本にある!?福井県水月湖の「年稿」とは
・なぜ水月湖の「年稿」は、過去の気候変動を読み解く重要な手がかりなのか
ではその水月湖の年縞から割り出した15万年の気象の歴史はどうだったのでしょうか?
昆虫のドロドロの正体は何なのか?
昆虫は現在の地球上で繁栄を極めており、500万種以上の種類があると言われている。
なぜ昆虫はこれほどまでに繁栄し得たのか。その1つの戦略として、完全変態をする昆虫が生まれることになるが、例えば蝶では、卵からイモムシが生まれてきて、それがサナギとなり、サナギから成長した蛾や蝶に姿が変わる。しかし、この変化は並大抵のことではない。
例えば、ある一定の時にサナギを開いてみると、虫の体内はドロドロに溶けたスープ状の状態になっている。一体、どういう仕組みになっているのか。
イモムシは卵から生まれてくる前、すでに大人の体の部位が育ち始めた状態で生まれてくる。その「成虫原基」と呼ばれる、とても小さな細胞の塊は彼らの体中に広がっていて、変態の間にそれぞれの原基が成虫の蝶や蛾のさまざまな体の部位として発達するとされている。
イモムシがサナギになる時、酵素を放出するので、ほとんどの細胞組織を溶かしてしまう。成虫原基と、特定の筋肉と神経システムの部分しか残らない。そして、体の残りはすべてドロドロに溶けてしまう。
このたんぱく質豊富な廃物液は新たな細胞分裂の急増を促進する助けとなり、成虫原基が成虫の羽根,目,そして脚と変化する。
つまり、生存上最低必要な呼吸や一部の神経系を除き、幼虫時代に用いられていた細胞は自死して分解される。それに代えて、成虫時代に必要な器官のもととなる幹細胞が休眠状態から作動し、成虫の身体を作り上げる。このことから、昆虫は幹細胞からもう一度生まれ変わっているとされている。
では、ドロドロに溶けるのはなぜなのか?また、その際に「幹細胞」に生まれ変わるのはなぜなのか?これはまだ誰しもが解明していない超難問である。
そもそも、細胞がすべて溶かされ、それがドロドロになる,つまり、DNAやRNA,そして核までもがドロドロに溶けると仮定すると、昆虫そのものの再生は難しいはずである。
ここで一旦の仮説を提示すると、このドロドロの正体は実は「血液」が主成分なのではないか?という点。
例えば、人間。ドロドロ状態になっているものは何か?それは「血液」である。以前、実験の際にウサギの腱の骨髄を切断した経験があるが、その際の血液はまさにドロドロ状態。
血液が主成分という仮説を考えるときに、「千島学説」を考える。千島学説においては、「細胞は赤血球から作られている」と提唱されている。
千島の研究によれば 血液(赤血球)は白血球(リンパ球その他)を経て健康体では体のすべての細胞に分化し、体の組織に変化すると言われている。そもそも既成の医学では、赤血球は骨髄で造られるとされているが、千島学説では赤血球は骨髄で造られるのではなく、消化された食べ物が腸の絨毛で変化したものであるという腸管造血説なるものが提唱されている。
以上の説をもとに考えると、ドロドロの正体は、細胞が再度血液の状態に戻っているのではないか?という仮説に行き着く。ところが、血液は赤色ではあるが、実際の研究ではカブトムシの蛹の中を観察すると、白っぽいクリーム色をしているとされている。よって、ドロドロになるのは血液に加え、何か別な物質も含まれている可能性が高い。
次回は、ドロドロの正体をさらに深堀りし、解明していく。