2011-02-22
雌雄の役割分化16~脳の雌雄分化
前回の記事では、人類の雌雄分化について追求してきました。
人類において非常に重要な性に注目して、快感回路の発達についてみていきました。
今回は、そこで行われた肉体改造=脳進化=脳の雌雄分化について追求していきます。
画像はこちらよりお借りしました。
近年では、脳レベルの性差についての研究、分析、評論も増えています。それに伴い「男脳」「女脳」、あるいは「システム脳」「共感脳」というような通念も(学術的・厳密であるかどうかはともかくとして)広く普及してきています。
男脳は空間操作に長ける傾向にあり、女脳は言語操作に長ける傾向にあるとのデータがあります。この差は、ヒトとしての進化の過程で狩猟採集生活が最も長期間であったため、そういった環境に適応した個体ほど生き残る確率が高かったことに起因すると考えられています。ただしこれが脳の構造に由来するか否かについては、まだ不明な点があるのが実情なのです。
(ウィキペディアより)
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雌雄の役割分化15~人類の快感回路の発達について
ここ 回の記事では、猿の雌雄分化について追求してきました。
振り返っておさらいすると、
・猿は動物的な本能を超えた「雌雄解脱共認」が紐帯となって、オスメス集団を形成している
・猿集団は、力の序列によって統合されていますが、雄猿にとっての力の基盤は腕力だけでなく、集団内の共認形成力(メス・子ども・年配猿からの信頼)によるところが大きい
・雌猿は、発情期間を長め、性機能を磨いていくことで、性的充足を与える存在へと役割分化していった
ということがわかりました。
さて今回から、人類について追求していきます
本日は人類の快感回路の発達について見ていきます。
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「続・人類の拡散」シリーズ 初期ホモ属~人類初の出アフリカ ホモ・エレクトス①~
前回のホモ・ハビリスに引き続き、今回はホモ・エレクトス。ホモ・エレクトスは、大腿骨の化石から直立姿勢をとっていただろうと推測され、「直立する人」=ホモ・エレクトスと名づけられました。(以下、エレクトスと呼びます。)
ハビリスと違い、化石の発見場所はアフリカだけでなく、中国やインドネシア、欧州と幅広い地域で化石が発見されているのがエレクトス 化石からは、頭も身体も大きくなり、移動能力に優れた体格のようで、人類最初の出アフリカはエレクトスだと考えられています。
さて、今回の投稿も、
①化石が発見された場所・化石の特徴
②エレクトスの存在時期
③エレクトスの生存環境
④エレクトスの骨格的特長
という点で記事にしたいと思います。
脳の進化と活用、その可能性を探る~「相手の心がわかる共認機能」、脳の発達からそれを解明する~2
以前、
「脳の進化と活用、その可能性を探る~「相手の心がわかる共認機能」、脳の発達からそれを解明する~」で「共認機能の形成過程の前半部分を紹介しました
今回は、後半編を紹介します 😀
ではでは、前回の状況を構造的にまとめてみたいと思います
もともと動物には、同類とそれ以外(=敵)という認識しかありません。
従って、一般に動物は「闘う=外敵」という構造です。
(写真はイメージです。)
しかし、樹上というパラダイスな世界を獲得したサルは、外敵がいない、食料が豊富という好条件の元に、大繁殖し、その結果、縄張りが接触するようになり、縄張り侵犯が頻繁に行われるようになります。
つまり、同類であるサル集団同士の「縄張り防衛=同類闘争」が日常茶飯事になってくるのです これがサルの第一義課題になってきます
しかし、同類闘争に対応する本能は存在しなかったのです
そうなるとどうなるのか・・・
いつも応援ありがとう
「続・人類の拡散」 シリーズ 初期ホモ属~ヒトはいつからヒトになったのか?~
今回は「ホモ」、つまり「ヒト」として分類された最古の化石、「ホモ・ハビリス」を含む初期ホモ属に関する記事です。
逆に言えば、前回取り上げられた「アウストラロピテクス・アファレンシス」は、まだヒトではない、ということになります。
では、どこからがヒトで、どこまではヒトでないのか?
なかなか難しい問題です。「ヒトとは何か?」という問いと同義だからです。広く知られているヒトの基準は以下の三点です。(霊長類であることが前提です)
1.二足歩行をすること
2.道具を使うこと
3.脳容量が大きいこと
前回記事にある「アウストラロピテクス・アファレンシス」は二足歩行をしていましたが、2と3の条件を満たしません。(つい、最近のニュースでは、アファレンシスの足には土踏まずがあったとか。かなり長距離を歩けたようです。)
二足歩行に加えて、道具を使い、脳容量が大きい、というすべての条件を満たし、ヒト=ホモという名前を与えられた最も古い化石が、今回取り上げるホモ・ハビリスをはじめとする初期ホモ属なのです。
(とは言うものの、「どこからヒトか」という問い立てそのものが、西欧的価値観のような気もしますが、そこは追々…)
雌雄の役割分化14~なぜ真猿や類人猿は乱婚をするのか
前回のテーマは、オス猿の序列統合でした。真猿以降の集団化した猿のオスは、日常的な序列闘争により力の序列を共認することで、性闘争を抑止して集団の崩壊を防いできました。そして、進化するにしたがって力の原理だけではない幅の広い共認形成力が、序列闘争の制覇力として求められるようになって行きました。
序列闘争と共認により、強固な序列規範を形成し、集団化した真猿や類人猿ですが、近年の観察結果では、ボス以外のオスとメスが交尾する乱婚が数多く報告されています。性闘争、縄張り闘争の本能を強化した哺乳類では、乱婚は珍しい現象です。なぜ、真猿、類人猿では乱婚が見られるようになったのでしょうか。
興味を持たれた方は、応援もお願いします。
「続・人類の拡散」 シリーズ アウストラロピテクス・アファレンシス~ヒト?or類人猿?~
画像はこちらからお借りしました。
こんにちわ。「続・人類の拡散」シリーズ第3回です、前2回はプロローグとして、問題意識や化石の基本的知識を紹介しましたが、今回からはいよいよ具体的に追及していきます。
今回は、アウストラロピテクス・アファレンシス(以下アファレンシス)。
アウストラロピテクスは、「南の猿人」という意味を持ちます。また、アファレンシスの名は発見された「アファール」という地名から取った様です。要するにアファール地方で見つかった南の猿人という事ですね。
アウストラロピテクス属は最古の猿人ではありません。例えばアルディピテクス属等は、アウストラロピテクス属より前に存在していた様ですが、A.アファレンシスはアウストラロピテクス属とヒト属の共通の祖先であり、現代のヒトに直接繋がっていると考えられています。
そこで、本シリーズの最初に追及する猿人として選定しました。
尚、学者によってどこまでA.アファレンシスと考えるか?が多少なりとも変わってくるのですが、今回は、一般的に共認されている範囲に限定しました。
追求内容は以下の4点です。
①化石が発見された場所
②アファレンシスの存在時期
③アファレンシスの生存環境
④骨格的特長
あらためて調べてみると興味深い事も分かって来ました。
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