2018-04-17

生命の誕生とRNAワールド仮説

実現論前史よりリンク
 進化の源泉はDNAの多様性にある。つまり、同一の自己を複製するのではなく、出来る限り多様な同類他者(非自己)を作り出すことこそ、全ての進化の源泉であり、それこそが適応の基幹戦略である。しかし、同類他者=変異体を作り出すのは極めて危険な営みでもある(∵殆どの変異体は不適応態である)。従って生物は、一方では安定性を保持しつつ、他方では変異を作り出すという極めて困難な課題に直面する。その突破口を開いたのが組み換え系や修復系の酵素(蛋白質)群であり、それを基礎としてより大掛かりな突破口を開いたのが、雌雄分化である。つまり、雌雄分化とは、原理的にはより安定度の高い性(雌)と、より変異度の高い性(雄)への分化(=差異の促進)に他ならない
上記の内容で
『一方では安定性を保持しつつ、他方では変異を作り出すという極めて困難な課題に直面する。その突破口を開いたのが組み換え系や修復系の酵素(蛋白質)群であり・・』
を解り易く説明した記事がありますので紹介します
【安定性を保持する遺伝子はDNA。変異を作り出す遺伝子はRNAである】
DNAとRNAの微妙な関係72より
>遺伝情報記録する「伝令RNA」、化学反応を触媒する「リボゾームRNA、運搬RNA」という、両方の役割を担える万能選手なのです。
太古の地球は、ある塩基配列を持ったRNAが、自己複製して増えていくといった生命と化学反応の中間のような、そんなドラマが繰り広げられる世界だったのです。
しかし、RNAはDNAに比べて不安定で、分解しやすい物質です。
それだけに、自然淘汰や突然変異のチャンスも大きいのですが、記録されたデータは失われやすく、変化しやすいので、保存性という意味で、RNAは不利な存在なのです。
⇒一部の「RNA」が、より安定な「DNA」へと変質
「生命の誕生ー 最初の生命はどうやって生まれた?RNAワールド仮説?」まとめ
リンク/より
【生命の始まりー「無機物から有機物へ」】
無機物に強い外部刺激が加わることで、生命の基礎である有機物が生成された可能性がある
有機物:生命活動に由来する物質または炭素元素(C)が原子結合の中核となる物質
無機物:有機物以外
【生命の誕生とRNAワールド仮説】
化学反応により「無機物」から「有機物」を生成
⇒ 「RNA(リボザイム)」とそれを囲む膜が出現
⇒ 膜内で「RNA」の情報を基に「アミノ酸」を生成
⇒ 「アミノ酸」が集まり「タンパク質」を合成
⇒ リボザイムの自己複製により、個体らしき存在の情報が維持、進化
⇒ 一部の「RNA」が、より安定な「DNA」へと変質
⇒ 単細胞生物の誕生
※ 「RNAワールド仮説」に基づく
【進化の歴史と多様性】
46億年前 ⇒ 地球誕生
38億年前 ⇒ 単細胞生物誕生
10億年前 ⇒ 多細胞生物誕生
5億年前  ⇒ 生物の多様化が加速
現在    ⇒ 1,000万種にも及ぶ多様性(推定)

  投稿者 seibutusi | 2018-04-17 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

自然界における細菌は“生きているが培養できない”のが常態

01baiyo
画像はこちらからお借りしました。

近代医学においては、感染症の疑いがある患者に対しては、検査で細菌を採取して、「培養して同定する」という手順をとるのが“常識”である。
これは近代細菌学の祖とされるパスツールの時代から脈々と受け継がれてきた“常識”だが、
実は、自然界では「生きているが培養できない Viable But NonCulturable (VBNC)」状態で存在している細菌が圧倒的多数であることが明らかになっている。
むしろ、培養できる状態の細菌は自然界において極めて稀な存在であったのだ。
(さらに…)

  投稿者 seibutusi | 2018-04-03 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments »