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人類って何?⑧~初期人類になって成体の仲間関係はどのように変化したのか?~

では、成体のオス同士(メス同士)の仲間関係はどのように変化したのでしょうか?今回はここを追求します。m192.gif

元々成体になると息子も娘も放逐され、単体で行動していきました。つまり、性闘争本能を強くしていたのです。そうすると疑問が湧いてきます。m146.gif

〇同性同士の戦いの本能は作動するのでは?性闘争はどうなる???

どう考えたら整合する???

そもそも、哺乳類は生き延びるために『性闘争本能』を生み出しましたが、それ以外にも、生き延びるために、集団として行動するための『親和本能』も身に着けています。ここがヒントでは?

①性闘争本能は生存危機に直面しているときや、性闘争により生存危機を招く場合は働かない。

②生まれたときからずっと一緒に洞窟内で生活をしていることにより親和が蓄積されていく。(家族・兄弟のようなもの)→しだいに、親和本能が性闘争本能を上回っていく。

③同類欠損からの全面依存→感謝回路の形成により仲間(同類)を追い出さなくなった。
→性闘争本能よりも、とにかく一体化欠乏が高まっていく。

★どうでしょうか?

★★★このようにして、原始人類の仲間関係が出来てきたのではないかと思われます。木から落ちたサルが、生き延びるために獲得した全面受容の回路を頼りに、メスオス関係⇒母子関係⇒同性の仲間関係と一体化を高めながら、自分と相手との一体化(境界を無くす、融合する)を高めてきたのだと考えられます。

たしかに、現存する人類の行動様式を調べてみると、踊り(例えば、ケチャ、ハカ)等の一体化行動を大切(活力源、充足源)にしているのが分かります。現代でも、盆踊り、母と子の心臓の音、チーム戦での円陣等々・・・。まさに一体化行動=充足を得ている気がするし、我々も実感できると思います。

一体化充足を得るために、一緒に動く(一体行動)、声を合わせる、息を合わせる、気を合わせる、気が合う等を行い、自分と相手の境がなくなるほど一体化=同期する=同期回路が磨かれたのでは?と想像されます。

極限的な外圧状況の中で生き延びた人類。その基盤は、同期(気を合わす)ことで、同期充足を得てエネルギーを増幅させることが命綱になっていったのでは?

目の前の同類に対する感謝+同期が根底にあり、万物との一体化までに同期回路を磨くこととなる。そしてこれを基盤にすれば、この後生まれた、観念回路(目の前を超える対象・・・宇宙や自然や)を獲得していくことが可能だったかも???次への期待が膨らみます。m192.gif

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