2022-05-10

人類って何?⑤~初期人類が置かれた状況とは?~

以前、当ブログで、
人類は地上に進出したのか?地上に降りざるを得なかったのか?を考えられる事象から検証していった結果、
“人類とは、地上に降りたのではなく、何らかの理由で【樹上機能を失った為に地上に降りざるを得なかったサル】だということしか考えられません。”
という仮説に至りました。

樹上機能を失ったということは、足の指で木が掴めなくなったことにより、木に登れなくなったということ。
外敵が少ない樹上生活から、外敵の多い地上生活になったということは相当の外圧状況のはず!
地上に降りざるを得なかった初期の人類が置かれた状況は、どんなものだったのでしょうか?そしてどのように生き延びたのでしょうか?
今回は地上に降りざるを得なかった初期人類の置かれた外圧状況を押さえていきます。

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①外敵
外敵からは逃げるが本能であり鉄則。
樹上にはほとんど外敵はいませんでしたが、地上はむしろ外敵だらけ。そのため身を守るためにどこかに隠れたと思われます。
草むらや木の陰は蛇が来たり、木の影では外敵にバレてしまう可能性が高く、ここまで生き延びて来れた可能性は低いと考えます。
ここで有力な隠れ家になったのが“洞窟”
しかし、木から落ちてすぐの段階では、地上の長距離移動は不可能。奇跡的に落ちた傍に洞窟があったのではないかと考えられます。
実際、南アジアはサンゴ礁が多く、火山活動も活発なため、非常に洞窟ができやすい環境にあり、東南アジアのスンバ島は1㎞ごとに洞窟がある地域も存在しています。
落ちた先に洞窟があり、隠れ住みながら生き延びてきたと考えられます。

②飢え
樹上機能を失ったため、地上では木から落ちてこない限り、果実はほとんど取れません。
虫や動物たちの死骸等を食べていたと思われます。
多くの洞窟は一般的に想像される横穴の洞窟ではなく、竪穴の洞窟です。竪穴だと四つ足の外敵たちは入ってきません。
洞窟の入口付近なら、根やツルなどの植物を食べていたとも考えられます。洞窟内であれば苔やミネラル(水)は多少は存在するのでそれらも食べていたと思われます。
オランウータンのように果実期に食い貯めしておくこともできないので、洞窟内だけでは足りず命がけで洞窟外に取りに行った可能性も考えられますが、ほとんどは外敵に襲われて死んでしまったのではないでしょうか。

③孤独
一番の外圧は外敵でも飢えでもなく、“孤独”です。
これまでは、周りに同類がいるのが当たり前、むしろ同類が居すぎる状況だったのが、一変して周りに同類が“全く”いない状況に

樹上のサルたちの最大の圧力は「同類圧力」。したがって、同類圧力を掴むために全神経が形成されており、「外圧=内圧」の生命原理から見ると、同類圧力が最大の活力源でした。
さらにサル段階で形成された「共認機能」は敵対する同類がいすぎる中で、同類を「同一視」したことよって充足を得る機能です。同類が居すぎる状況の中でサルたちにとって、それらが最大の充足源でした。
つまり、同類が全くいなくなった地上は、これらを同時に失うということ!
“世界の喪失”と言っても過言ではありません。
同類が全くいない=「同類欠損」状態。そこから“強烈な”同類を求める「同類欠乏」が生じたと考えられます。

さらに種として生き延びていくためには子孫を残していかなければなりません。
まず足の指で木が掴めなくなって生き残ったのは、オスかメスどちらなのでしょうか?
“メス”の方が生き延びていけた可能性が高いと考えられます。

オスが樹上機能を失った可能性を考えてみましょう。
そもそもメスは外敵がいる地上にほとんど降りて来ません。さらにより強者に収束するため、足の指で木が掴めなくなったオス=弱オスのために、地上に降りてくる可能性は限りなくゼロに近いのです。
よってオスでは子孫は残せていないだろうと考えられます。

それに比べて、オスは地上に降りてくることがあります。
“樹上機能を失ったメス”が地上にいるところをオスが見つける可能性は、少なくとも上記のオスの場合よりは高いはず。以上からメスの方が生き延びていけた確率が高いのです。
そのメスに近づいていったのは“弱オス”と考えられます。
フランジオスは周りにメスが溢れているので、わざわざ危険を犯してまで地上のメスに寄ってくる可能性は低い。従って性闘争に負けた弱オスが、地上のメスに寄って来た可能性が高いと考えれらます。
弱オスは樹上ではメスを惹きつけることが厳しいので、危険を犯してでも地上のメスに会いに行くのではないでしょうか。

飢えや外敵、自然外圧の変化は、緊急事態ではあるがこれまでも経験している。
つまりこれまで経験していない「孤独」というのが最大の外圧だったのではないか?と考えられます!

今回は以上です。

List    投稿者 takayama | 2022-05-10 | Posted in 4)サルから人類へ…, 5)人類の拡散No Comments » 

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