人類の拡散と進化シリーズ11~毛が部分的に生えるのはなんで?
前回の記事では、「毛が抜けたのなんで?」を追求しましたが、今回は尚も部分的に残り続ける 毛の存在理由 を追求してみたいと想います。
ちなみに、人類の体毛全体を見ると、他の類人猿よりも遥かに量が多いそうです。但し、毛穴は多いがその殆どがウブ毛状 になっており、見た目には殆ど毛が無いのと変わらない状態なのです。
人類の場合、体毛による外圧保護よりも、毛穴=汗腺の数を増やすことで体温調整を可能にして来た結果なのだろうと推測されます。体温調節機能の発達した動物は持久型、つまり長距離移動の得意な鳥類や馬等に見られる特徴でもあり、洞窟内での歩行訓練(踊り)や長距離移動(拡散)適応の結果であろうと想われます。
では、今回のテーマである部分的に残る毛に迫ってみましょう。
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雌雄の役割分化4 ~雌雄分化の第二段階=精卵分化~
生物は環境に対する適応戦略として遺伝子を組み換え、同類他者=変異体をつくりだす「接合」という方法を生み出しました。それをより多様化させる方向に進化させたのが雌雄分化です。その段階は3つあり、殖産分化→精卵分化→躯体分化と進んでいきます。今回は精卵分化に焦点を当てます。
約10億年前、多細胞化=「殖産分化」とほぼ同時に、生殖細胞=配偶子は精子と卵子に分化しました。これが「精卵分化」です 8) 。
なぜ、精子と卵子に分化したのでしょうか ?
まず、精子と卵子の特徴から考えてみましょう!
精子:小さい、動く、多い
卵子:大きい、不動、少ない
精子は運動機能を持ち、卵子は栄養を蓄えて大型化しているのが特徴です。このあたりは生物になじみのうすい方でもイメージしやすいのではないでしょうか ?
なぜこのような特徴を持ったのでしょうか?歴史を紐解きながら見ていきましょう !
その前に復習として、これまでの記事も併せて覗いてくださいね
【過去シリーズ記事】
雌雄の役割分化 1 ~雌雄分化って何?~プロローグ
雌雄の役割分化 2 ~単細胞生物の「接合」~
雌雄の役割分化 3 ~雌雄分化の第一段階=殖産分化~
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人類の拡散と進化シリーズ10~毛が抜けたのなんで???
多くのほ乳類 は皆、全身体毛 に覆われています。
毛が体を覆うことによって紫外線 や寒さ などの自然外圧から身を守る役割を担っています
しかし、人類にはほとんど体毛が残っておらず 、髪の毛やわき、陰毛にしかありません 😀
では、毛が抜けたのはなんででしょう
いつも応援ありがとうございます
ぽちっとおねがいしますね
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脳の進化と活用、その可能性を探る ~脳の進化は何で測るか~
理化学研究所よりお借りしました。
ヒトは脳を進化させることで、生存圧力を克服し、豊かさを実現しました。これは生命誕生以来38億年のパラダイムを覆す出来事です。でも、幸せ一杯という状況ではありません。
一方、始原人類は、物質や技術の面では劣って見えますが、脳を柔軟に使い、ある面では現代人よりも充足していたと思われます。仲間や自然と一体となって生きていくこと、その幸せをからだで知っていたと思われるからです。その感覚を失っていった人類が、たった数千年で、人とのつながりや自然環境を破壊してしまったことからもそう思わずにはいられません。バランスを欠いた脳の使い方?に一因があるかもしれません。
これからの人類は、現代社会の延長線上に生きているのか、それとも、生存圧力を克服し、新たな地平を獲得していけるのか。その可能性の探求を脳の構造からアプローチしていきます。
まずは脳って何?を明らかにするため、脳の進化史を紐解いていきます。
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雌雄の役割分化3 ~雌雄分化の第一段階=殖産分化~
約10億年前、生物は単細胞生物から多細胞生物へ進化します。この進化過程の最大のポイントは「殖産分化」です。あまり聴き慣れない言葉ですね。「殖」は生殖で子孫を残すこと、「産」は生産で捕食などの仕事です。
単細胞生物は、その細胞一つで生殖も生産も担っています。そのため細胞の負担が大きく、高度な機能進化は困難です。
多細胞生物は、生殖を担う生殖細胞と、生産を担う体細胞を分化します。体細胞は生殖負担を無くすことで、筋肉、神経、消化器官などの各機能に特化・増殖していくことが可能となりました。
また、「殖産分化」により、生殖細胞を生産過程=闘争過程にさらす必要がなくなり、生殖細胞を安定的に守ることが可能になりました。殖産分化をもって、生物の安定機構は完成したと言っても過言ではありません。生物の進化ですごく重要なことだったんですね。
この画像はこちらからお借りしました
それでは、殖産分化の具体的な事例を見てみましょう。興味を持たれた方は応援もよろしくお願いします。
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人類の拡散と進化シリーズ9~赤ちゃんの母国語の獲得と、母国語の成立過程~
前回までの記事まで、原人・新人段階の観念機能の進化について追求してきました 😀
今回も、観念機能の進化について迫っていきますが、その中でも
赤ちゃん喃語から母国語の獲得過程
日本語(母国語)の起源はどこにあるのか?
(画像はコチラよりお借りしました)
に迫ってみたいと想います 🙄
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人類の拡散と進化シリーズ8~人類における言語機能の獲得と直立歩行訓練について~
~はじめに~
前回のブログ記事で
http://www.biological-j.net/blog/2010/10/001022.html
http://www.biological-j.net/blog/2010/10/001019.html
「人類の拡散と進化シリーズ6・7~人類はどのように言語を作っていったのか~」
を取り扱ってきました。
その内容にあるように、人類は高い外圧状況(生存圧力)において「言語」を使い
周りとの「共認充足(活力源)」の1つとして生き抜き、言語機能を高めてきました。
今回はその言語機能(=発声)について、以下のような追及していきます☆
1.「人類における発声の仕組み」
2.「赤ちゃんの成長過程と言語機能の獲得~足蹴りと笑い~」
3.「言語機能と脳の仕組み」
図1:赤ちゃんの笑顔
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雌雄の役割分化 2 ~単細胞生物の「接合」~
前回の記事で紹介したように、生物がオスとメスに分かれたのはかなり昔のことで、そのはじまりは単細胞生物の段階までさかのぼります。
なんでオスとメスというふたつの性が登場したのか?
いつごろ、どのようにしてオスとメスに分かれていったのか?
興味がつきないところです。
これから数回にわたって「雌雄分化の起源」(雌雄分化へのあゆみ)について追求したいと思います。
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雌雄の役割分化 1 ~雌雄分化って何?~プロローグ
今回より、数回にわたり「雌雄の役割分化」についてを追求・考察していきます 🙄
(画像はコチラよりお借りしました)
今回このテーマを扱う問題意識として、昨今巷でも話題の男女の中性化の問題があります
近代に男女同権論が主張されて以降、急速に男女の役割規範というものが消失し、現代我々は様々な課題?現象に直面していますね
例えば・・・
「草食系男子」とか、「女性の話言葉の男性化」とか、「女性のホルモンバランス変化」とか・・・ 😥
このような「男女の中性化」が著しいと叫ばれている昨今のヒトのオスメス事情
なんで、こんなことになっているのか?気になりません?
それには、やはりこの「雌雄分化」の長く、壮大な歴史を振り返ってこそ初めて本質が見えてくるというもの!
気になる方は、いつものようにクリックしてから続きも是非見て下さいね
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人類の拡散と進化シリーズ7~人類はどのようにして言語を作っていったのかPART2~
前回の投稿では、
「初期の言語は共認充足のために用いられたものであって、石器作りなどの“実用的な”目的で発達したものではない。」
という仮説を紹介しました。
今回の投稿では、いよいよ
「人類はどのようにして、言語を使った外圧への適応を可能にしていったのか」
について、約7万年前以降の後期旧石器時代に注目して迫って行きたいと思います。
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