2020-08-20

昆虫と細菌の様々な「共生」 ~オスを殺して性を操る細菌たち~

ウイルスや菌と聞くと、病原体と捉えがちですが、生物進化とって、ウイルスや菌は共生進化を行う上で不可欠な存在です。ミトコンドリアの細胞内共生説だけでなく、植物のような高等生物でさえ、異なる植物同士で遺伝子の転移が起きています。 リンク

生物と細菌との共生関係は、実に様々なようです。昆虫の共生細菌の中には、オスを殺して「性を操る」細菌もいるようです。改めて、生物と微生物の「共生」とは何なのか?

産業技術総合研究所の主席研究員深津武馬氏にリポートした記事より、生物と細菌との共生のしくみを見ていきます。

産総研のHP より。

これでも「共生」なのか? オスを殺して性を操る細菌たち
 紐解いてわかった白黒つかない自然のフシギ

宿主のオスはいないほうがいい

共生細菌についての深津さんの研究は、アブラムシから始まり、前回 で述べたカメムシ、さらにはカイガラムシ、ゾウムシ、そしてシラミに至るまで、さまざまな昆虫に広がっていった。多くの場合、昆虫と細菌との共生は一対一の関係で進化が進んでいく。共生細菌は昆虫の体内での特定の働きに特化して、限界まで他の機能を減らしていった結果、もはや単独では自然界で生きられないことがわかってきた。

アブラムシ類は一般に、菌細胞という特殊な細胞のなかに共生細菌を持っており、この細菌が植物からは摂取できないアミノ酸を合成するという、アブラムシの生存に欠かせない役割を担っている。

こうした共生関係は、1~2億年前という気の遠くなるような時代からすでに起こっていたと、深津さんは推定している。

ところが、ツノアブラムシという仲間の一部の種からは、アブラムシ類に広く共通する細菌ではなく、真菌が見つかった。真菌は酵母やカビやキノコの仲間で、原核生物の細菌とはちがって核やミトコンドリアを持っており、菌糸を伸ばして成長するものが多い。遺伝子解析でこの菌の正体を確かめたところ、何と冬虫夏草とごく近縁であることがわかった。

冬虫夏草といえば、昆虫を殺して体を乗っ取ることで有名なキノコの仲間である。それと共生関係になっているということは、言い換えれば、アブラムシが天敵であるはずの冬虫夏草を飼い慣らして、生存に必須の役割を体内で担わせていることになる。生きものどうしが体内で、こうした不思議な関係を繰り広げている。しかし外から見てもわからないミクロの共生関係である。野外観察だけでは解明の糸口さえつかめない。

1

図1 左はササマルアブラムシ体内の共生真菌。右はセミの幼虫に寄生する冬虫夏草のオオセミタケ。
遺伝子レベルで見ると両者はそっくりで、このような共生真菌が冬虫夏草の仲間から進化したことがわかる

「すべての昆虫が、同じようなやり方で微生物と共生しているわけではありません。カメムシの腸の中には細菌がいますが、クワガタムシの尾端の袋の中にいるのは真菌です。昆虫のすべてに似たような共生微生物がいるといった単純なことではなく、それぞれの昆虫が、進化のなかでさまざまな微生物との多様な関係を築いてきたのです」(深津さん)

関係が一律ではないからこそ面白いのだが、研究もまた一筋縄ではいかない。

ところで、細菌との「共生」といえば、当然、宿主の生物にとっても有用なものであるかのような印象を受ける。ところが、自然界で起こっている現象を丹念にみていくと、必ずしも生物に「役立つ」場面ばかりではない。

リュウキュウムラサキというチョウを飼育すると、メスしか羽化してこないことがある現象は、同好者の間ではよく知られていた。また、南米やアフリカでは、ショウジョウバエの仲間で、野外集団にメスしか産まないメスが存在するという現象も確認されている。

ただし、メスしか見つからない生きものは日本にもいる。たとえば、ナナフシのなかで最も身近に見られるナナフシモドキ(モドキという名がついているが正真正銘のナナフシの仲間)は、通常はメスしかみられない。オスと交尾をしなくてもメスは単独で受精卵を産んで世代を繰り返しており、単為生殖と呼ばれる。

ところが、リュウキュウムラサキやショウジョウバエはそれとは違い、オスはちゃんと存在していて、雌雄が交尾しなければ受精卵が得られない。にもかかわらず、飼育するとメスしか産まないメスが結構な割合で存在している のである。

こうした不思議な現象は以前から知られていたが、実はこれがボルバキアやスピロプラズマといった共生細菌の仕業であり、発生の初期段階でオスの受精卵を殺すことによってメスしか生まれてこなくなる。つまりボルバキアやスピロプラズマは「性を操る」細菌 であることがわかってきたのである。

やや専門的な話になるが、こういった共生細菌が生殖を操る方法は、オスを殺すばかりではない。主に次のような4つの仕組みがあり、細菌あるいは宿主となる生物によって異なっている。

 (1) メスがオスなしでメスを産んで繁殖できるようにする(単為生殖誘導)
 (2) 遺伝的にオスである宿主をメスに変えてしまう(性転換)
 (3) オスの卵のみ発生初期に殺してメスだけが孵化するようにする(オス殺し)
 (4) 感染していないメスの繁殖を感染したオスが妨害する(細胞質不和合)

最後の細胞質不和合はちょっとややこしいのだが、感染していないメスと感染したオスが交尾してできた卵は殺されるが、感染したメスの卵は殺されることなく正常に孵化するため、結果的に世代を経るごとに感染したメスの割合が集団内で高くなっていくという仕組みである。

4

図4 普通のキイロショウジョウバエの集団
腹部先端が黒いオスと、腹部全体が淡色のメスがみられる

5

図5 共生細菌スピロプラズマに感染したキイロショウジョウバエの集団
発生過程でオスが殺されるため、腹部全体が淡色のメスばかりになってしまう

ボルバキアやスピロプラズマなどのオス殺しをする共生細菌は、宿主昆虫の細胞の中に存在しており、繁殖の際に卵巣内の卵細胞に感染することにより、メスから子孫に伝えられる。これを母性遺伝という。一方、凝縮した核とべん毛だけの精子には、共生細菌が感染できる細胞質がなく、オスから子孫に伝わることはない。ということは、オスに感染した共生細菌は、次世代の宿主に伝えられるすべはなく、そのオス個体とともに死すべき運命にある。

したがって、共生細菌にとってみれば宿主のオスが死滅したところで痛くも痒くもない。大事なのは自分を次の世代に伝えてくれるメスである。むしろオスを死滅させることで、きょうだいのメスの餌の取り分がふえて大きく育ち、繁殖力が高まるのならそのほうが有利になる。このような形で共生細菌は、自分自身が生き残る可能性を高めるために、宿主が産んだ卵の半数を抹殺する「オス殺し」というえげつないやり口を進化させたのだ。

近年では、オーストラリアから始まり東南アジア、南米、北米に至る世界各地において、デング熱やジカ熱などの蚊が媒介する病気の対策のために、人工的にボルバキアに感染させたネッタイシマカという蚊の一種を大量に放し、野外での病原体の媒介効率を下げる試みが行われるようになり、ボルバキアの名前をニュースで目にする機会も増えた。実はボルバキアが感染していると、蚊の体内におけるデングウィルスやジカウィルスの感染密度が顕著に抑制される効果がある。上記のボルバキアが生殖を操る方法のうち、(4)の細胞質不和合の仕組みも利用して、病原体の媒介能力が低下したボルバキア感染蚊を蔓延させようという取り組みである。

卵から孵った昆虫のうち、多数の敵に囲まれながら成虫となって、交尾・産卵するまで生き延びるものの割合は、ほんの数パーセントでしかない。そうした激しい生存競争をくぐり抜けて産卵したにもかかわらず、オスとなるべき卵、あるいは感染していないメスが産む卵が、細菌によって殺されてしまう。これは共生などではなく、細菌がほとんど一方的に利益を得るばかりの「寄生」と呼ぶべきではないだろうか。

「共生」か「寄生」かは簡単には決められない

深津さんは言う。
「同じ生物でも、状況によって細菌との関係が相利的になったり、寄生的になったりすることがあります。ボルバキアはビタミンBの一種であるリボフラビンという物質を生産します。もし宿主昆虫の餌にビタミンが不足して、ビタミン欠乏症のような状態になれば、ボルバキアがいることが利益になるわけです。ある関係が共生か寄生かは、固定したものではなく、環境によって変化することもある、可変的なものなのです」

生物界に起こっている現象を見渡すと、共生と寄生は決して対立する概念ではなく、むしろ寄生は共生のなかに包含されてしまう。人間の価値観では、一律に善か悪かを分けるように共生か寄生かもどちらかに決めてしまいがちだが、自然界はずっと複雑で、一義的に善悪を分けること自体に無理があるのだ。

「自然界にかぎらず、世の中には明確に定義できないものが多い。たとえば、富士山というものを定義しようとしても、広い裾野のいったいどこまでが富士山なのか」

深津さんはそう問いかける。登山者は登山口から山頂までの行程で富士山を語るし、風景として眺めれば、裾野が隠れるところまでを富士山と見る。どこまでが富士山かという境界線を客観的に決めることはできない。

一方で自然界には、多様な中にも共通した法則性がある。自然界に存在するさまざまな現象の、ひとつひとつの関係性をみつけて統合し、あるいは分けることで、人は仕組みを認識することができる。生物と細菌との関係を場面ごとに切り取れば「与える」「助ける」「殺す」「無関係」などさまざまで、なかには環境によって有害から有益へと変化するものもあるが、その多様な関係を「共生」という概念のもとに位置づけてゆくことで、自然界の仕組みを体系的に読み解いてゆくことができる。

「コメも野菜も、そして家畜も、広い意味ではヒトとの共生関係にあるんですよ。野菜はヒトに栽培されることによって、本来の野生種だった時代よりもはるかに大面積で栽培されるようになり、人間の管理下で繁栄しているわけですから」

(以下略)

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "昆虫と細菌の様々な「共生」 ~オスを殺して性を操る細菌たち~"

List    投稿者 seibutusi | 2020-08-20 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-08-16

【実現塾】3段階の進化の原理と陸上進出した両生類

前回は『進化の原理、カンブリア大爆発から魚類』までを扱った。今回は、それに次ぐ両生類への進化を扱う。

☆☆☆進化は、駆動物質によってDNA変異が導かれ、獲得形質が遺伝することによって実現される。

中立説と呼ばれる

『進化はDNAの偶然の突然変異によって引き起こされる。』

という理論が、現代主流の進化論の基底にある考え方である。

そして、DNAの偶然の突然変異による進化とは、外圧に関係のないDNAの複製ミスのような現象であり、生物が常時かかる外圧を乗り越えてきた事実に反する。また、このような原理で進化するということは、生物の進化は『運』のみで決まることになる。

実際、DNAの偶然の突然変異は、日常的に起こっているが、そのような無方向の変異では1兆年かかっても進化できない。それ故、大多数の生物が急激な外圧変化で死に絶え、その中でも、偶然の突然変異により進化より、はるかに短期間に外圧に適応する進化を遂げた種だけが生き延びたという、進化のスピードも説明できない。

それでは、DNA変異による進化はどのような原理に基づいているのだろうか?

それは3段階の原理に基づいている。

第1段階・・・小進化

複製ミスなどのDNAの突然変異によるもの。これらの変異のうち外圧適応的なものは極めて少数で、多くは部分的不適応を生み出す。また、修復酵素等の働きで、排除されるものが多い。それを潜り抜けて、外圧適応的な進化遂げたものも少数ながら存在するが、部分的な進化でしかない。その他に、変異DNAとして、発現はしないが将来の変異に備えて蓄積されるものもある。

第2段階・・・中進化

外圧適応的な進化であり方向性が存在する。その代表例が、ラマルクの『用・不用説』である。その特徴は、必要な方向に向かって進化するということ。例えば、魚類のヒレから両生類の足への進化などが挙げられる。

それらは、外圧に適応する方向へ駆動物質がDNA変異を導くことで実現される、大掛かりな進化であり、外圧適応態の証でもある。

ここで、もう一つ重要な点は、獲得形質は遺伝するということである。現在主流の進化論では、獲得形質の遺伝は否定されているが、極めて長い生物史の中の現象を、近代科学の超短時間の現象を捉え、それがすべてであるとしただけで、その他の生命の事実との整合性が全くない。

また、最近の研究では、細胞質遺伝やRNAの遺伝なども含めて、獲得形質が遺伝する現象が発見されている。それは例えば、

『獲得形質が遺伝する構造』

『獲得形質がどのようにして生殖細胞に届くのか? ~RNA干渉の過程で作られたRNA分子により遺伝する!?』

のような現象である。

第3段階・・・大進化

これは、自分の体のなかに別の生物が飛び込んでくることで、起こる極めて大きな進化である。例えば、ミトコンドリアが他の細胞の中に取り込まれて強制し、飛び込まれた細胞のエネルギー供給を担っているなどの事例がある。

このような原理から両生類の進化を見てみよう。

 

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "【実現塾】3段階の進化の原理と陸上進出した両生類"

List    投稿者 sinsin | 2020-08-16 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-08-15

ウイルス ”再発見” ~ 病原体だけでないウイルスとの共存 ~

>ウイルスは地球上に現れた最初の生命体という見解があります。・・・ウイルスはRNAワールドの遺物であって、それからDNAが生まれ、さらに原核生物である細菌、ついで真核生物の植物、動物が生まれたという見解です。・・・我々は陸地だけでなく海水も含めて、膨大な数のウイルスに囲まれて生きている< リンク

コロナ禍で巷では「ウイルスとの共生」が囁かれていますが、ウイルスと宿主生物との共生は、近年の感染症から始まったことではありません。それは生命誕生まで遡ることができます。

現在、病原体だけでない、今まで”見過ごされてきた”ウイルスの調査・研究が進められています。病気に限らず様々な生命現象でのウイルス関与の解明が期待されます。
今回は、筑波大学浦山俊一助教らの研究に関する記事を紹介します。

academistJournal より。

ウイルス”再発見” – 海水から探るその新たな生存戦略

病気を引き起こさないウイルスは見過ごされてきた

皆さんは「ウイルス」についてどのくらいご存じでしょうか。ウイルスは、出血熱、下痢、腫瘍、風疹などさまざまな感染症の病原体としてよく知られています。冬に猛威をふるうインフルエンザもウイルスの仲間です。ウイルスが発見されたのは比較的新しく1900年頃のことです。それまで、病気を引き起こす原因として「微生物」が知られていましたが、原因がわからない病気の病原体を探していくなかで、微生物よりもはるかに小さく、自ら増殖せずに宿主に感染して増える、「非生物」であるウイルスが発見されました。

ウイルスは極めて小さく、共通した遺伝情報も持たないため、人間がその存在を検知するのはそう簡単なことではありません。これまで発見された多数のウイルスのほとんどは、病気になった動物や植物からその病原体として見つかったものです。つまり、ウイルスが感染した個体に外観的変化(病気)が起こらなければ、研究者の興味を引くこともなく、そこに感染しているウイルスの存在が気付かれることはなかったのです。

その一方、数少ない例ではありますが、宿主の外観にほとんど変化を起こさないウイルスも知られています。下の写真の左右のイネに一目見てわかる違いはありませんが、実は左の株にはエンドルナウイルスというウイルスが感染しています。

001-2 —共存型RNAウイルスに感染しているイネとしていないイネの比較

このイネは浦山の修士課程の研究対象であり、「明らかな病気を引き起こさないウイルスは見過ごされてきたのかも?」という実感の源泉となった。

研究者がこれまでの発想を転換し、特段の変化がないイネからウイルスを探してみようと思わなければ、このウイルスは発見されていなかったでしょう。つまり、病原体のみを追い続ける限り、このように外観に影響しないウイルスを我々は見つけることができないのです。このように“見過ごされてきたウイルス”は、一体どれだけ自然界に存在するのでしょうか?

海洋微生物の中に隠れたウイルスワールドを発見

近年、病原体探索とはまったく異なる方向からウイルスを探索する、新しいウイルス研究が進められています。それは、海水や湖、土壌から“細胞の外にいる”ウイルス粒子を集め、電子顕微鏡で形を観察したり数を数えたり、遺伝子配列を網羅的に解読することで、生態系におけるウイルスの役割解明に取り組む「ウイルス生態学」です。その結果、「地球上には、とてつもなく多様なウイルスが無数に存在している」ことが明らかにされています。

しかし、このウイルス生態学でも、多くの場合見過ごされてきたウイルスがあります。それは、“細胞の外に出てこない”ウイルスで、植物や真菌を宿主とするものが多数知られています。そこで、私たちは “細胞の中にいる”RNAウイルスを網羅的に検出する手法を開発し、“細胞の外にいる”ウイルス粒子の研究が進んでいる海洋を対象として、“細胞の中にいる”ウイルスも含めた、RNAウイルス多様性を調査しました。

北太平洋の5地点から各2Lずつ採取した海水中の微生物細胞に含まれるRNAウイルス、粒子として浮遊するRNAウイルスを対象に解析したところ、842種のRNAウイルスゲノムを検出し、それらはほぼすべて新種と考えられました。これは、人間がこれまで見出してきたRNAウイルスの種数が数千であることを考えると、驚くべき数字です。

002-2 —北太平洋の5地点で細胞内と細胞外から検出されたdsRNAウイルスの種類数の比較

また、既知のRNAウイルス53グループのうち、約半数の23グループに属すると思われるウイルス群を検出しました。その他にも、これまで知られていなかった新規のウイルス系統群も含まれることが明らかになりました。

003-1 —既知RNAウイルス科に占める、海水10Lから検出されたRNAウイルス科の割合

さらに、微生物内に存在するものと粒子として海水中を浮遊しているものを比較したところ、海水中からは検出されず、微生物細胞内でのみ検出されるものが多くいることがわかりました。このことは、細胞内からのみ検出されるウイルスは、宿主細胞を破壊して細胞外に飛び出すことなく、宿主微生物と共存していることも示唆しています。

004-1 —本研究により、特定のRNAウイルス群についてはそのほとんどが微生物細胞内で共存状態にあることが示唆された

おわりに

今回の研究では、新規のRNAウイルスおよびその系統群が、海洋微生物の細胞内で宿主と共存していることを見出し、宿主細胞を破壊して細胞の外に飛び出すという従来のイメージとは異なるウイルス像を“再発見”しました。今回の発見により、海洋微生物だけでなく他の生物においても、宿主と共存状態にある“見過ごされてきたウイルス”に注目が集まることで、病気に限らずさまざまな生命現象にウイルスが関与していることが明らかになってくるのではないかと期待しています。

005-1 —ウイルス理解の変遷と今後の方向性

すでに、ウイルスと宿主の共存に興味を抱く先端的な研究者たちは、ウイルスの宿主と共存する生存戦略とその仕組みを明らかにするための研究を進めており、ウイルスが宿主生物にとって有益な作用をもたらす事例をいくつか明らかにしています。ウイルスがどのように宿主と共存しているのか、これまで知られていなかったウイルスの生存戦略が次々と報告されるのではないかと考えています。

 

(以上)

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "ウイルス ”再発見” ~ 病原体だけでないウイルスとの共存 ~"

List    投稿者 seibutusi | 2020-08-15 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-08-12

性の起源とその役割

弱肉強食、適者生存などの西洋近代哲学を基本とした進化論は、近年「共生進化論、細胞内共生説」に塗り替えられようとしている。

進化論の終着点:共生進化論~競争、利己主義、から共生、利他主義へ]

を参考にしてください】

今回は性の起源と役割についての記事が有りましたので転載します

>「有性生殖より、無性的な生殖の方が、子孫をたくさん残せる」が有性生殖が著しく進化している

>「多くの生物で性が存在する理由は簡単には説明できない。」

>性は親と違う子どもを作るので、寄生虫や病気と対抗でき、また壊れた遺伝子をおぎなったり、修復したりする。

>「共食い(共生)」から始まった性は子どもを作ること(子孫 を残すこと)と結びついたため、何かの役に立っていなくても、やめられなくなってしまった。

共生進化論 (ウイキィペディアより)

マーギュリスは、ネオダーウィニズムに代表される適者生存、すなわち強い種が生き残っていくという進化の原則に真っ向から反対する立場をとる。競争ではなく、共生こそ進化の原動力であり、重要なプロセスであると主張している

細胞内共生説(さいぼうないきょうせいせつ)とは、1970年マーギュリスが提唱した、真核生物細胞の起源を説明する仮説。ミトコンドリア葉緑体は細胞内共生した他の細胞(それぞれ好気性細菌藍藻に近いもの)に由来すると考えられる。

_______________________________________________________

性の起源とその役割に関するメモ

(前略)

II.有性生殖と無性生殖、単為生殖

有性生殖とは、配偶子の合体などの方法で遺伝子を混合するシステムを指す。無性生殖は単純な分列など、親と同一な遺伝組成をもつ個体を作ること。(単為生殖も無性的な性に含めて考える。)

単為生殖とは受精を経ずに、卵が単独で発生する現象。多くの動植物で知られている。例えば、アメリカ西南部の砂漠に住むハシリトカゲ。このトカゲは雌しかいない。雌どうしで交尾のまねごとをし、産卵し繁殖する。このことは、生殖には必ずしも性が必要ではないことを物語っている。

III.性の存在が説明できない

1.性のコスト

メイナード・スミスは、性による生殖はコストがかかるので、無性的な生殖に比べて生存に不利であるとし、なぜいま多くの生物で性が見られるかということに疑問を投げかけ、以来、性は生物学上の重大な謎の1つとなり、論争の大きなテーマとなった。

性にかかるコスト(メイナード・スミス1987年1971年など)

  1. 単純計算で、同じ子を得るのに、無性的な生殖に比べて、2倍の親が必要である。
  2. 有性生殖を行う両親はそれぞれ自分のもっている遺伝子の半分しか子に伝えられない。無性的な生殖をする生物は自分の遺伝子を全部伝えることができる。
  3. ふさわしい配偶者を見つけて交配するのに必要なエネルギー、時間、資源の消費。クジャクの尾のような仕掛け、独特のディスプレイ、オスジカの角
  4. 二個体の接触に伴う感染症の危険。
  5. オスを生み出す損失。オスはたいていの有性生殖の個体群の半数を占める。たいていのオスは次世代が生き残るために、子の養育のためになんの手助けもしない。
まとめ:有性生殖より、無性的な生殖の方が、子孫をたくさん残せる。

性はある世代に新しい有利な遺伝子の組み合わせを生じさせるが、次の世代には減数分裂でバラバラにしてしまう。「変異説」では性の存在を説明できない。

性の起源と性の維持はきちんと分けて論じるべき。

有性生殖と単為生殖のような無性的な生殖を比べた場合、時間的に変化する環境のもとでは、有性生殖は素早く遺伝子の組み合わせを変えて、適応できる。しかし、環境の変化が止まってしまえば、両者の差はなくなり、性にかかるコストのため、繁殖率の勝る無性的な生殖の方が有利になる。

「無性生殖という戦略は、有性生殖という戦略に比べて生存闘争に対して有利であり、その有利さ、繁殖力は通常の有性生殖の二倍である。」

生物は短期的な繁殖成功により自然選択の競争に打ち勝っていくので、有性生殖が有利となる場面はきわめて限られたものとなる。有性生殖が有利になるためには、環境の変化はかなり早いものでなければならない。

まとめ:多くの生物で性が存在する理由は簡単には説明できない。

2.赤の女王仮説

性と寄生虫・疾病との関係をしめすモデル(ハミルトン)

無性的な生殖は親と全く同じ遺伝子組成の子が生まれてくる。それに対して子は親の遺伝子の半分ずつを受け継ぎ、混ぜるので有性生殖では親と違う子が生まれてくる。絶えず変異し宿主を襲う寄生虫に対抗し、宿主も絶えず親と違う子どもを作り変異をし続けなければならない。

ハミルトン「性の本質とは、目下のところは役に立たなくても、将来再び利用できる見通しのある遺伝子を貯蔵しておくという点にある。性はこうした遺伝子を絶えず組み合わせに加えながら、それを不利にしている原因がどこかに行ってしまう日を待っているのである。」

生きていくために絶えず遺伝子の組み合わせを変えながら親と違う遺伝子組成の子をつくらなければならない、という考えを不思議の国のアリスの中に出てくるトランプの赤の女王の「この国じゃね、同じところにとどまってるにも、力いっぱい走り続けなければならないのよ」というせりふになぞらえて、赤の女王仮説と呼ぶ。疾病への抵抗体制に、永久に有効な理想型はない。一時的な隆盛と衰退がくり返される。ハミルトンの説はコンピューター上のシュミレートで成功したにすぎないが、これを示唆する実験や、観察データも存在する。

まとめ:性は親と違う子どもを作るので、寄生虫や病気と対抗できる。

3.性は遺伝子の損傷に対抗するとする説

放射線、紫外線、発ガン物質など、遺伝子を破壊する要因はいっぱいある。これに対抗するのが性だとする説がある。

性が遺伝子の損傷に対抗する役割をもつ。(リチャード・ミコッド1995)

両系統遺伝子をあわせて2セットの遺伝子を持っていれば、互いに破損している部分を補うことができる。また、壊れてしまった遺伝子を、相手からもらった遺伝子で減数分裂を行うとき修復してしまう。異系交配を伴う性は、有害突然変異の蓄積を妨げる。有性生殖によって、有害遺伝子の組み合わせを作ると、その個体は生存できないから、その遺伝子を捨てることになり有害遺伝子の頻度を減らすことができる。

まとめ:性は壊れた遺伝子をおぎなったり、修復したりする。

IV.性の起源

1.歴史的側面から性の起源を説明する説 (マーグリス1986)

マーグリス「雌雄が異なるのは、絶えず変化する環境がもたらす不測の事態に対処するためではなく、祖先の単細胞生物の生存を可能にした一連の歴史的出来事が原因である。」「性が滅びずにつづいてきたのは、性が環境に適応していたからではなく、性と生殖が結びついた生物が繁殖したからである。」

以下マーグリスの説について説明する。

最初の性、細菌類(モネラ界)

現在生きている細菌類は、さまざまな方法で遺伝子をやりとりする。2個体が接合管でつながり、プラスミドと呼ばれる遺伝子をやりとりする。ウイルスにより遺伝子をやりとりする。また損傷した遺伝子を修復する能力を持っている。(減数分裂はやらない)

35億年前、最初に発生した生物はモネラ類(細菌類)であった。当時地球上は酸素が無く、大気の上空にオゾン層が発達しないため、地表まで太陽の紫外線が降り注いでいた。紫外線はDNAを破壊する性質を持つので、原初の生物は絶えずDNAの破損に悩まされていたと考えられる。この破損したDNAを補修するための酵素、ならびに補修するためのバックアップとして、多の個体から受け取ったDNAを利用した。そのため細菌類は絶えず他の個体と遺伝子をやりとりする能力を身につけていった。

最初の細胞の合体(共食い)~減数分裂の発達~多細胞生物

原生生物の中には、餌不足など環境が悪化すると二個体が互いに合体(共食い)をする。この「共食い」が、卵・精子の合体により新しい個体を作るタイプの性の直接の起源と考える。共食いして合体した細胞は染色体が倍加する。細胞の合体のたびに染色体が増えていくことになり、その生物の存在を危うくする。したがって、この倍加した染色体を元に戻さなければならない。

(1)そのためには2倍になった染色体数を半減させるためのシステムとして減数分裂が必要になる。減数分裂はさらに2つのことを解決する。(2)多細胞生物生物にとって、ひとそろいの損傷のない遺伝子を受け継ぐことは至上命令である。減数分裂の過程は、相同染色体の対合と分離によりひとそろいのゲノム(ゲノム:その生物をつくり出すひとそろいの遺伝子のこと)をきちんと受け継ぎ、(3)また両系統の遺伝子を照合、破損した部分の修復によって損傷のないゲノムを受け継ぎ、多細胞生物への道を歩むことになった。

つまり減数分裂を伴う性は、多細胞生物への進化道筋の中で避けて通れない歴史的な出来事ということができる。

なぜ多くの生物は有性生殖をするのか

原生生物で開始された性は、菌界、植物界、動物界に引き継がれた。この中で、生殖と完全に一体となった性を行うのは動物だけである。

マーグリス「自己維持が生殖の前提条件であること・・そして、生殖はあらゆる性に先立つものであり、有性過程の固有の一部ではなかった。細胞の合体という形での性は、直接に選択されてきたものではなかったから、『もし無性生殖が有性生殖よりもはるかに多数の子を生ずることができるとすれば、なぜ有性の動物が方がはるかに多いのか?』というのは正しい科学的な質問ではないことになる。多くの複雑な生物にとっては、そもそも無性という選択があり得なかった。」

マーグリスは、性の起源は生命の発生以来、複数の出来事が複合して動物や植物の性が生まれ、性は生殖と結びついてしまったため、何かの役に立っていなくても、やめることができなくなったシステムであるとした。

まとめ:「共食い」から始まった性は子どもを作ること(子孫 を残すこと)と結びついたため、何かの役に立っていなくても、やめられなくなってしまった。

 

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "性の起源とその役割"

List    投稿者 seibutusi | 2020-08-12 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-08-12

多彩な生命現象を司るRNAの機能~RNA編集

■新しいRNA像
「DNA上の遺伝子の青写真一設計図はRNAへと忠実に写し取られ、最終的にタンパク質へと変換される」とする遺伝情報の流れの中心的教義=セントラルドグマは、生命現象の基本的原理として、1960年代に提唱された。ここでは、DNAの部分的な塩基配列(遺伝子)が明らかであれば、その情報によって、最終的にそのDNA塩基配列がコード(暗号で指定)するタンパク質のアミノ酸配列も一通りに決まると考えられていた。

ここでは、RNAはDNAの情報を正確に写し取ったものであり、基本的にDNA情報の部分的コピーとして捉えられ、RNA を対象とした研究よりも、DNAを対象にした研究が世界中で精力的に行われてきた。

 

RNA編集_図1

実線の矢印が複製・転写・翻訳に対応、破線の矢印は特別な場合の情報伝達を示す。

(画像はこちらからお借りしました)

ところが、1980年以降の研究により、RNAの生命現象における役割は、単なるDNAのコピーといった補助的なものではないことが明らかになってきた。遺伝情報を転写されたRNAは、編集加工されて、初めて細胞の中で役に立つ状態になる。RNAが編集加工されことで、DNA上の遺伝情報だけに収まらない多種多様なタンパク質がつくられることが分かってきた。

例えば、ヒトとチンパンジーの遺伝子は、約99%が同じで、その違いはわずか1.23%のみ。もしRNAが、遺伝情報をただコピーするだけなら、両者は99%同じ存在となるはずだが、実際は大きく異なる。それは、RNAの編集加工や制御の方法が違うからだと考えらる。

もっとも多彩な編集加工を受けるRNAに転移RNA(tRNA)がある。tRNAは、タンパク質合成装置リボソームにアミノ酸を供給し、同時に伝令RNA(mRNA)に写し取られた遺伝情報を読み取る装置でもある。tRNAでは、編集加工の一つとして、メチル化やアセチル化などさまざまなタイプの修飾を受ける。tRNA修飾は、生物ごとに大きく異なり、生命の多様性や進化、環境適応を考える上でも重要になっている。

■RNA翻訳とは
新たに分かってきたRNAの多様な機能の一つに「RNA翻訳」がある。RNA編集とは、転写後の遺伝子発現調節機構の一つでだが、他のRNAレベルでの編集加工と大きく異なる点は、DNAに記録された遺伝情報を「編集」、すなわち異なる遺伝情報に書き換えるところにある。

古典的なセントラルドグマではRNAはDNAの単純なコピーなので、DNAの配列が明らかであればRNAの配列も一通りに決まると考えらていた。ところが、RNAの配列がその鋳型となるDNAのそれとは異なり、基となるDNA上の遺伝情報が変えられてしまう奇妙な現象が1980年後半から発見されてきた。

DNAからRNAへ転写されたあと、RNA中の特定の箇所の塩基が異なる塩基に置換、修飾、欠失、挿入、することで、DNAに記された遺伝情報と異なる蛋白質になったり、RNA編集によって遺伝子の発現レベルを変化する現象が見つかった。これは、それ以前に発見された「RNAスプライシング(DNAから写しとった遺伝情報のなかから,不要な部分を取り除く機能)」とは全く性格が異なるもので、「RNA編集(RNAエディティング)」 と呼ばれている。

■RNA翻訳の種類
陸上植物や哺乳類で見られる「塩基変換型」と、トリパノソーマ(原生生物)で見られる「塩基挿入欠失型」の2パターンが見つかっている。

○塩基挿入欠失型のRNA編集
挿入・欠失型のRNA編集は原生動物のトリパノソーマで発見された最初のRNA編集。このRNA編集では、編集前のRNA前駆体の段階て塩基の挿入または欠失を行なわれる。塩基挿入により、フレームシフトが生じ、DNAにコードされる遺伝子と異なるタンパク質が生成される。

○塩基変換型のRNA編集
・C-to-U置換
シチジン(C)とウリジン(U)の双方向の変換が起こる。
陸上植物のオルガネラ遺伝子によく見られる現象。

・A-to-I置換
アデノシン(A)からイノシン(I)への変換が起こる。
線虫からほ乳類まで幅広く保存されている現象。

st_1_01高等植物以外では、DNAの配列TGGは、そのままアミノ酸のトリプトファンに翻訳される。コムギ・トウモロコシなどの高等植物では、同じ配列部分がアルギニンを示すCGGに変わっている。この変異はそのままでは有害だが、メッセンジャーRNAの段階で修正され、結局トリプトファンができる

(画像はこちらからお借りしました)

 

■RNA編集の役割
現在考えられるRNA編集の役割には以下のものがある。

○タンパク質の機能に必要なアミノ酸配列の回復
DNAのどこかに有害突然変異が起こった場合、変異DNAが指定する通りの遺伝情報も基づき生成されるタンパク質は正常に機能しない。そこでRNAの修正機構によって正しい遺伝情報に修正される。

○ランダムにRNA編集を起こすことにより進化速度の向上
DNA変異の有無によることなく、RNA編集により多様なタンパク質を作り出すことが出来る。DNA自体の変異に比べ、短時間で環境変化への適応が可能になる可能性がある。
ただし、最近、このRNA編集の異常によってがん細胞における抗がん剤抵抗性や転移能が亢進されることが示唆されている。有利にも不利にも働きくランダムなRNA編集は、諸刃の剣ともいえる。

○1つの遺伝子から複数のタンパク質を合成する
生物の複雑さはタンパク質の種類の多さに依存する、ある1つの生物種が持つ遺伝子の数は限られていため、より高度な生命活動を営むために、機能の異なる複数のタンパク質を1つの遺伝子から生み出す。

■RNA編集の起源と進化
RNA編集は、生命の起源の初期のころに存在したといわれるRNAワールドの名残りだという説もあったが、現在では進化の過程で異なる種において独立に現れてきたと考えられている。

塩基変換型のRNA編集を触媒する酵素は、塩基そのものを生成する代謝経路で働く酵素とよく似ている。原核生物にも該当する酵素があるが、これはRNA上の塩基置換に働くことは出来ない。そのため、真核生物の進化の過程で、RNA編集酵素として働くように新しい機能を獲得したと考えられる。

また、陸上植物では、コムギのような高等植物で見つかる修正機構が、それよりも下等なコケのミトコンドリアではまったく見つからない。この場合は、高等植物になってからRNA編集の機構を獲得したのだと思われる。水中植物のオルガネラにもRNA編集が発見されていない。大気に酸素が少なく、オゾン層もほとんどない状態で、地上には紫外線が降り注いでいたとい環境外圧を考えると、オルガネラのRNA編集は、4億年前に植物が上陸する際に、紫外線によってオルガネラDNAが傷つくのを防ぐために手に入れたしくみと考えることができる。

■まとめ
タンパク質を正しく機能させるための「情報」は、DNAではなくRNAが記憶しているのかも知れない。RNAは、DNAに記録された「記号」を活用し、そこから必要な「情報」を読み取り・編集加工し、自らも触媒としてタンパク質の生成にも関わる。RNAは生命現象の中心的役割を担う分子だといえる。

セントラルドグマが提唱されて、すでに50年以上。当初は補助的な中間生成物とし考えられていたRNAが、実は生命現象を司る多様な機能を持つ分子であることが分かり、生命現象や生命起源を追求する上の主役として考えられるようになった。RNAについては、まだ未解明な領域も多く、今後も新たな現象が発見される可能も大きい。今後の研究の発展が期待される。

 

 

参考
・RNAの世界(富田耕造著)
・RNA研究の基礎(リンク
・4億年もRNAを書き換え続けてきた意味(リンク
・RNAエディティングの進化(リンク
・Wikipedia RNAエディティング(リンク
ほか

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "多彩な生命現象を司るRNAの機能~RNA編集"

List    投稿者 seibutusi | 2020-08-12 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-08-06

【実現塾】進化の原理、カンブリア大爆発から魚類

進化 これまで、『生命の起源と原理 1~生命の誕生』『生命の起源と原理 2~細胞膜の形成から分裂機能の獲得』『多細胞化から雌雄分化へ』で、主には生命の誕生から雌雄分化への進化を扱ってきた。 今回、カンブリア大爆発から魚類までの進化をを扱っていく。

ここではまず、わかりやすい形態に目が行くが『その背後に潜む共通の原理』=『自然の摂理』を読みと解くことが重要になる。

つまりそれは、進化の事実から、その背後に潜む共通の原理を読み解くことであり、進化とは何かを考えることである。

そうすることで、現在の人類の、『自然の摂理に適っている部分』と『自然の摂理を逸脱した部分』が明確になり、人類の進むべき道を追求することが可能になる。

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "【実現塾】進化の原理、カンブリア大爆発から魚類"

List    投稿者 sinsin | 2020-08-06 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-08-06

細菌の本当の科学:ウイルスが病気を引き起こすのか?

日本中、マスコミ報道により、新型コロナ第二波で異常な社会になっている。

このブログでも、感染病の病原菌(共生関係にあり、決して敵対する物ではない)はウイルス及び細菌であると信じていた。一方、マスコミに出る専門医員の判断根拠が科学的でないとも思っていた。
その様な中で「細菌の本当の科学:ウイルスが病気を引き起こすのか?」のインタビュー記事が有りましたので転載します。
>以下の理由で「医学」には科学的基礎が無い
・ほとんどの研究、公開されてる研究の発見というのが間違いである
・その病気の原因を決してその証拠は示しません(追求なしの全暗記)
>スペイン風邪の嘘≒新型コロナと同じ
・死亡者の多くはワクチンを受けた事が原因
_______________________________

細菌の本当の科学:ウイルスが病気を引き起こすのか?】

「What Really Makes You Ill?: Why Everything You Thought You Knew About Disease Is Wrong」の著者、ドーン・レスターとデビッド・パーカーの、アンドリュー・カウフマンによるインタビューです。
(前略)【「医学」には科学的基礎が無い】
しかし、先にお話しした、私の医療訓練について話しますと、少なくとも米国においては、医師の訓練方法について二つの重要なことがあると思います。その一つとしては、彼らは医学生に言うわけです、第一日目からですよ、医療について彼らが教える50%は、5年のうちに間違いになると。これは、あまりに大胆な発言ですよね。思うに、人々がこれを聞くと、治療法がより良くなっていくと思うかもしれませんが、改善すると、しかし、彼らが言うのはそういう意味じゃありません。ジョン・アヤ二タス(?)の記事や、PLOSONE(?)を見てみると、論じてますよ、いかにほとんどの研究、公開されてる研究の発見というのが間違いであるかを。それが本当の意味だと思います。
しかし、彼らが様々な病気について語る場合、感染病を含み、多くの他もですが、彼らは言うわけです、その病気の原因をです。しかし、決してその証拠は示しません、どう発見したかを。単に言うわけです、基本的にこれが事実だと。
そして、我々の教わる他すべての知識というのは、これらの基本的原理の上に作られてるんです。一度も調査されていない科学的基礎にもとづいてるんです。ですから、ある問題について、こう言うとしますね、「この病気を引き起こした第一の原因がこれだという科学的証拠はあるのか?」と。こういった疑問を持つことは、アプローチとして素晴らしい方法です、なぜなら、もし存在しなければ、知識全体が崩壊するからです。ニセの基礎の上に建てられていますからね。建っていられないのです。
P:そのとおりです。それが我々の発見したことです。見れば見るほどです。そして、我々は自らの仮説をテストしました。見れば見るほど、発見が少ないのです。多くの権威の言うことを支持する証拠がですね。
ですから、多くの病気を見ましたよ、手始めには最大のものです。探したんです、バクテリアやウイルスが原因であることの証拠をです。何も見つかりません。後で詳しくやりますが。もちろん、本には詳細にあります、だから800ページもあるんです。
K:例をあげていただけますか?視聴者の方におなじみの病気をです。感染性のものですね。知れば本当に驚くようなものです。
【スペイン風邪のウソ】
ドーン・レスター(L):一つの可能性としては  比較できるものがあるかわかりませんが、1918年のインフルエンザ、スペイン風邪と呼ばれるものです。皆が言うにはウイルスによって起こったと。最も致死的なものの一つであり、数百万が死んだと。それが不可解な物の一つです、見てみると。ある統計では、1000万人、2000万人、1億という人もいます。
しかし、見始めてみると、わかったんです、この時期の本などを見てみると(?)、彼らはまずバクテリアだと思ったんですね。そして、バクテリアが見つからず、ウイルスだと思いました。あるいはウイルスだと言いました。しかし、皆がインフルエンザだと言うんです。
K:これはCOVID-19に似ていますね、なぜなら、武漢で最初の人々が病気になったとき、最初はバクテリアだと思い、抗生物質の治療をしました。回復しないので、ウイルスに違いないと「飛躍」したんです。これは全く同じパラダイムですね、100年前と。
L:そうです、そしてこれは世界的な現象で、数百万が死んだと。そして、便利にも完全に議論されていない事実の一つとしては、極めて恐ろしい物の終わりの時期だったんです、米国人にとってはですね。4年戦争(第一次大戦)の終了期だったんです。
しかしまた、人々が1918年のインフルエンザについて言うことですが、これを見つけたんです、早期に健康問題が発生していたんです。それが後に出てきたんですね。ですから、ただ一年のことではないんです。しかし、様々な報道を掘り起こしてみると、また、当時のあらゆる文書ですが、複数の病気があったんですよ。様々な異なる人達、世界の別の人達が、別の影響を受けてたんです。
その一つの文書としては、ご存知かどうかわかりませんが、エレナー・マクビーンの「Poison Needle」です。彼女が書いていることは、いくつかの問題についてで、これは米国キャンプの一つだと思いますが、数千の米国兵士が死んだんです、驚くべきことに、ワクチンを受けた後にです。多くのワクチンを受けたからです。
K:では、彼らは、スペイン風邪ワクチンを受けたんですね?
L:いいえ、(?)か何かのです。
K:天然痘とジフテリアですね、思うに。その当時のですね。
L:彼その病気の原因をです。しかし、決してその証拠は示しません。これもまた、湾岸戦争シンドロームに重なりますね。ご存知でしょうか、湾岸戦争でも多くのワクチンが接種されたんです。キャンプの兵士たちが死んだんです、それによってですね。
しかし、これは全員じゃありません。ですから、世界中の別の場所では、インフルだと主張されたんです。実際に何が起こったかを見始めると、インフルという証拠は無いんですよ。病人はいましたよ、でも、多くの別の理由を見つけました。タイトルが思い出せないのですが、長い記事がありました、アスピリンについての。これが実際に人々に深刻な精神的問題を引き起こしました。アスピリンを非常に多く処方したからです。
K:彼らがいつも医大で言うこととしては、アスピリンは喘息を悪化させる、です。ですから、おそらく同じようなメカニズムでしょう。おっしゃることは、スペイン風邪というのは、実際には一つの病気では無いように思えますね。異なる病気の組み合わせのように見えます。そして、実際の証拠が無いんです、インフルエンザウイルスが起こしたという。
【ウイルスを原因とする証明は存在しない】
K:さて、ドーン、おそらくあなたに言っていただけるでしょう、もし、あなたが科学者や健康研究者だとしたら、ある病気の原因がウイルスであることをどうやって証明しますか?
P:私が思うに、いわば我々の単純な考え方としては、最初に申し上げたように、証拠を追えです。ウイルスと特定するような証拠ですね。いかなるウイルスであれ、小さな粒子です。これは、電子顕微鏡が発明されたときに発見されたんです。
視聴者の皆さんが、疑いを持つかもしれませんから言いますが、これは、ナイスで大きな3Dの映画ではありません、メディアで見るようなですね。あれは、単にコンピュータで作られたイメージです。電子顕微鏡で見れるものとは違います。単に白黒で、確実に動いてはいません。
ですから、見たかったんです、誰かが実際に証明しているのかと、彼らが特定した粒子が何であれ、特定の病気の原因であることをです。いかなるウイルスでもですね。この証拠はあるのかと、実際に細胞を侵略し、実際に細胞を破壊することのです。巨大規模でですよ、そして病気が起こるわけですよね。これが科学的に記述されているはずだと。
この情報を探したわけです、基本的論文です、決定的証拠を持つものをです。ウイルスがあり、完全に分類されており、説明されており、完全な証明があると、何の病気であれ、それが原因であると。そういった類の論文は見たことがありません。
そして、キャリー・マリスがHIVについて言及していますが、存在しないと。これらのいかなるケースにおいても。ですから、推測でしかないんです。
こう見えるんです、単にこの基礎としては、見たものを誤解釈しているだけだと。その誤解釈から推測をしているだけだと。そうですね。2+2が5になるんです。ですから、あなたの最近のエクソソームに関する仕事が非常に重要なんです。今や、より多くの情報が得られることは明らかですが、しかし、思うに人々は未だに基本的な間違いを犯してると思います。見たものを誤解釈してるんです。何か別のものであると見てしまうんです。
K:では、こうおっしゃるんですね?何の実験的証拠も論文からは見つけられなかったと、インフルエンザのように人々に病気を起こしているものをですね。そして、病人からウイルスを分離でき、純粋化できたことを示すことです。そして、健康な人にはそれがなかったことを示すことです。
そうすれば、そのウイルス粒子が実際に、身体の組織にダメージを与えることを証明できるわけですが。そうです。こういった証拠がインフルエンザにも他のウイルスにもなかったわけですね?我々が病気の原因だと言われているものです。
(後略)

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "細菌の本当の科学:ウイルスが病気を引き起こすのか?"

List    投稿者 seibutusi | 2020-08-06 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-07-30

衝撃!日本では既に”集団免疫が達成”されている

 

日本中、新型コロナの第二波で「不要不急の外出は控える。三密は避ける」事が市民の義務の様な圧力が発生している。

この事は、自然界の摂理に反する行為の様に思える

生物史を調べていると、感染病の病原菌はウイルス/細菌/寄生虫であり、最も初期の生命体であり人の細胞と共生関係にあり、決して敵対する物ではない。

又感染病法の基づく危険度は下記の順になっている。

・1類感染症:エボラ出血熱/ペスト/ラッサ熱

・2類感染症:結核/SARS/鳥インフルエンザ 

・3類感染症:コレラ/赤痢/腸チフス 

・4類感染症:黄熱 

・5類:インフルエンザ/梅毒

・新型インフルエンザ等感染症:再興型インフルエンザ等/新型インフルエンザ

今回の新型コロナは、最も軽い感染症の部類に当たる。

>我々がやっている事は全く無駄で逆効果であり。メディアは真相を報道しない。国民は真相を知らずに怯えているという構図ですね

との記事を転載します

 

特番『衝撃!日本では既に”集団免疫が達成”されている!?』

ゲスト:京都大学大学院医学研究科特定教授 上久保靖彦氏

「インフルエンザに罹っているとコロナは入ってこない。今年は米国でインフルエンザが大流行しましたが、その時はコロナ感染者が少なく、インフルエンザが治まってきた時にコロナ感染が増えたのは必然だった」

「コロナはまず昨年11月に中国で『S』型ウィルスが発症し、それが日本に入ってきていた。その後『K』型ウィルスが蔓延して日本に入ってきた。この『S』と『K』は武漢のような肺に症状が出るようなものではなく風邪程度のものです。だから日本人は気が付いていなかった。武漢の肺炎は『武漢G』型という変異なものです。日本人は『S』と『K』で免疫を持っていたので『武漢G』が日本に入ってきても大きな症状にはならない。この『武漢G』 は欧米で『欧米G』型となって大流行するが、日本人は『S』と『K』で免疫を持っていたので大きな症状とはならない」

  松田学:「お聞きしたかったのはPCR検査でよく『陽性』って言いますけれど、『感染している』と『菌を持っている』というのは違うんじゃないんですか?」

上久保靖彦:「そうです。『S』とか『K』は(日本人が)最初に感染した、つまり免疫を獲得したということです。免疫を獲得するには日数が必要です。これが本当に感染したということです。私は今年1月に1か月くらい症状が続く『K』の感染を自覚しています。こう言うと『私もそういうことがあった』と仰っている人がおられますが、今年1月近辺に少し変わった咳が続いたとか、痰がよく出たとか、そういう人は『K』型の感染だったんです。これが本当の『感染』です。そこで『免疫』を獲得したんです。

そうしますとウィルスというのは年間通じてあります。今回も武漢から『S』が入ってきて、次に『K』が入ってきて、その次に『武漢G』が入ってきて、それから『欧米G』が入ってきて、そして『Y』が入り、『H』が入りと、このようにウィルスというのは上陸し続いていくし変異も起こる。

ですから免疫を獲得したところにウィルスが入ってきても非感染です。獲得した免疫がこのウィルスを押し出します。サイトカイが出ます。これは大体半日から1日くらいです。37度くらいの微熱がある状態で、翌朝には熱は下がっています。これは入ってきたウィルスを免疫がやっつけたということですから悪化しません

だから今のPCRの集団検査でたくさんの感染者が出ていることになっていますが、その方々は症状があるから検査をしたのではなく、集団検査で無症状の方を検査しているんです。その検査で『陽性』が出る。無症状の『陽性』の方はすでに免疫を持っている方で、その方にウィルスが入ったということがPCR検査ででてきたということですが、すでに免疫を獲得しているので悪化することはない。今、そういう人をカウントしているんです

松田学:『陽性』反応で感染と言っても、免疫があって問題がない人が結構いるということですね」

上久保靖彦:「そういうことです」

松田学:「そこが今わかっていないんですね」

上久保靖彦:「今、死亡数は『武漢G』『欧米G』が入ってきていた時のように増えているかというと増えていない。死亡者が増えないということは免疫を持ったということです。PCR検査というのは調べれば調べるほど『陽性』の方が出ます3~4日間も熱が下がらない人を検査していたのから、集団検査で症状のない人を調べています。私も症状がなくてもPCR検査したら『陽性』が出るかもしれない。これはその時ウィルスが入ったら『陽性』が出ますから

松田学:今、東京都が感染者200人超えたとかやっていますが、それは『陽性』と言っても全然問題のない『陽性』なんですね

上久保靖彦:そうです。これは誰を調べても『陽性』が出る可能性があるが、免疫を持っていますので『陽性』にカウントしても意味がない

松田学:「PCR検査で『陽性』が出ても問題はなくなっているということですか?」

上久保靖彦:「今はそうなっています。日本人は『欧米型G』で85%の方が免疫を持ち、その後も『Y』や『H』が残っているので、日本人のほぼ100%が免疫を持っています

松田学:「素朴な疑問ですが、免疫を持っている人もPCR検査をしたら『陽性』になるんですか?」

上久保靖彦:ウィルスはいろんなところにいます。ここにもありますが、これを舐めたらウィルスが入りますが、それをPCR検査したら『陽性』になります。しかし免疫があるので何も起こらない。これは感染ではない

松田学:「これを理解したら、全然違う風に見えてきます。問題がなくてもPCR検査は『陽性』が出るんですね

上久保靖彦:免疫を獲得した人はPCR検査をする必要はありません。それでも調べたい人は正しい抗体のキッドで調べるべきです」

松田学:「感染した人がまた感染する可能性は?」

上久保靖彦:免疫は使わないと廃れる。ウィルスが入るから免疫が反応して追い出す。免疫にエンジンがかかるんです。エンジンを定期的にかけていかないと免疫は廃れてしまう。免疫があっても秋以降までずっと何もないと、中には免疫が廃れた人が感染して第二派が来る可能性がある

松田学:活動してウィルスにさらしている方が免疫が維持されるんですね」

上久保靖彦:「そうです」

__________________________________

下記に生物の進化の歴史を記載する。200430_井宏G_サロンプレゼ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "衝撃!日本では既に”集団免疫が達成”されている"

List    投稿者 seibutusi | 2020-07-30 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-07-30

木材の「ウイルス不活化」 ~「リグニン」の抗ウイルス効果 ~

木の幹はよくコンクリートの建物に例えられます。セルロースは鉄筋のような役割をして縦方向を維持し、ヘミセルロースは鉄筋と鉄筋を繋ぐ針金のような働きをしています。リグニンはコンクリートのようにセルロース、ヘミセルロースをしっかりと固めています。 リンク

konkuri

 

木材には「ウイルスを不活性化させる効果」があるようです。さらに、木材の幹を構成する「リグニン」自体にも「ウイルスに抵抗する力」があようです。

 

木材の「ウイルス不活化」

 

天然住宅の読み物 田中優コラム 木材の「ウイルス不活化」① より。

相変わらずテレビでは「新型コロナウイルス」感染の話ばかりしている。「三密」を避けるだとかで「自粛」「社会的距離」の話ばかりしている。でもこんな身動きできない息苦しい社会をみんな望んでいるんだろうか。

調べてみると死亡者の中央値は八十歳代で、既往症のない人の被害はー%もない。しかも対策としての薬理もいくつか見つかっている。なのに若い人たちをステイホームに閉じ込めていていいんだろうか。隔離すべきなのは大多数ではなく、少数者の方で良いのではないか。

それともう一つ、個人の免疫力の向上と共に、ウイルスを不活化させる方法はないのだろうか。相手が雑菌なら「殺菌」だが、相手がウイルスだと生命体かどうか怪しいので「不活化」という。

それが住んでいるだけで自動的にウイルスを不活化できたらすばらしい。できるのか。

不思議なことにそれができるのだ。以下のグラフを見て欲しい。このグラフは大きいほど「抗ウイルス活性値」が高い、要は菌で言えば「殺菌力」が高いのだ。

28dc359edce02adb103cb1aadde2b122

スギよりヒノキの方が高いようだが、スギで十分だ。ヒノキの成分だと目が覚める効果があって寝室には向かないかもしれないので。

これは木材の中の精油分の効果だろうから、高温乾燥した木材にそれだけの効果があるかどうかわからない。要は天然住宅で使っているような「低温乾燥材」であれば文句なしに抗ウイルス作用があるのだ。

ただ何年続くのかはわからない。我が家は土台にヒバを使って建てているが、「蚊殺しの木」と呼ばれる通り室内に蚊が入ってこない。「蚊取り線香いらず」なのだ。蚊取り線香を使うと喉が痛くなるので使いたくない。いつまで「蚊殺し効果」が続くのかはとても気になるのだ。今のところ五年になるが、大丈夫だ。「ヒバオイル」も売っているので、効果が落ちてきたら壁に塗ろうと思っている。

それで蚊だけでなくて、 ウイルスから守られるなんて、とてもいい話だと思わないか。

 

天然住宅の読み物 田中優コラム 木材の「ウイルス不活化」③ より。

木材の「リグニン」の抗ウイルス効果

そもそも木材というのは、例えて言えば「鉄筋コンクリート」と同じ構造になっている。鉄筋に当たるのが「セルロース」で、コンクリートに当たるのが「リグニン」だ。このリグニンがセルロースを取り囲むことで強さを維持している。

download-3

しかもありがたいのは、この「リグニン」自体にも「抗ウイルス効果」があるのだ。その薬理効果を応用しようという研究が続けられている。しかしリグニンこそものすごく多様で、樹種によって内容が異なるのだ。「~~の木」ならこんな効果がという形で違ってしまうのだ。

私たちの生活をウイルスが脅かしているように、植物に対するウイルスもいる。木は動けないので、その分たくさんの方法でウイルスを不活化する。ウイルスを不活化させるだけではない。ウイルスの結合する「スパイク蛋白質」を壊したり、本体のRNAをDNAに逆転写することを邪魔したり、多種多様な抵抗力を持つ。

しかしだからと言って、ウイルスは必ずしも敵ではない。ウイルスの感染により進化した例は動物の方がわかりやすい。働きハチは、外敵が来た時に「死を覚悟して攻撃行動に出る」ものと、逃げ出すハチがいるそうだ。この攻撃するのは、脳内がウイルスに感染しているかどうかによるそうだ。ちなみにこのウイルスは「カクゴ(覚悟)ウイルス」と命名されている。

植物ももちろん「干ばつ」に強くなったり、「高温」に強くなったりする力をウイルスから得ている。ウイルスは二酸化炭素の蓄積に至るまで様々な役割があるそうだ。ヒトも母体は血液型の異なる胎児であっても異物とみなさずに育てるが、これは「胎盤」の機能のおかげだ。その胎盤の機能はウイルスからのプレゼントと考えられている。しかしこれらはまだ氷山の一角にすぎない。

私たちの存在は他の様々なウイルスや生命体と共に生きている。それらを殺すのではなく共存して生きていくための知恵が必要なのだと思う。そのときにも自然の素材の力を借りることができないだろうか。プラスチックではなく木材だったり、抗生物質でなく腸内で作り出される免疫機能だったり。

何よりヒトは自然の素材と、生命体としてずっと長く共存してきたのだ。そこに未来への扉を開く鍵があるのだと思う。リグニンの研究は、まだ始まったばかりだ。

 

(以上)

 

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "木材の「ウイルス不活化」 ~「リグニン」の抗ウイルス効果 ~"

List    投稿者 seibutusi | 2020-07-30 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-07-30

【実現塾】多細胞化から雌雄分化へ

前回、分裂の原初的意味は、DNAが傷ついて死んでしまう前に、分裂して一から再構築することで、さらに長命化を図るという機能の獲得であり、その実現体が、40億年前の海底の熱水噴出口の近くで誕生した細菌=好熱菌であることを書いた。

この段階では、オスとメスへの分化機能は獲得していない。しかし、その機能は多細胞時代になって一気に獲得されたものではなく、単細胞時代から段階的に進化して現在に至っている。

今回は、その進化を追ってみよう。

実現論 前史 

ロ.雌雄の役割分化  

 生物史上の大進化はいくつもあるが、中でも生命の誕生に次ぐ様な最も劇的な進化(=極めて稀な可能性の実現)は、光合成(それによって生物界は、窒素生物から酸素生物に劇的に交代した)であり、それに次ぐのが雌雄分化であろう。生物が雌雄に分化したのはかなり古く、生物史の初期段階とも言える藻類の段階である(補:原初的にはもっと古く、単細胞生物の「接合」の辺りから雌雄分化への歩みは始まっている)。それ以降、雌雄に分化した系統の生物は著しい進化を遂げて節足動物や脊椎動物を生み出し、更に両生類や哺乳類を生み出した。しかし、それ以前の、雌雄に分化しなかった系統の生物は、今も無数に存在しているが、その多くは未だにバクテリアの段階に留まっている。これは、雌雄に分化した方がDNAの変異がより多様化するので、環境の変化に対する適応可能性が大きくなり、それ故に急速な進化が可能だったからである。   

 事実、進化の源泉はDNAの多様性にある。つまり、同一の自己を複製するのではなく、出来る限り多様な同類他者(非自己)を作り出すことこそ、全ての進化の源泉であり、それこそが適応の基幹戦略である。しかし、同類他者=変異体を作り出すのは極めて危険な営みでもある(∵殆どの変異体は不適応態である)。従って生物は、一方では安定性を保持しつつ、他方では変異を作り出すという極めて困難な課題に直面する。その突破口を開いたのが組み換え系や修復系の酵素(蛋白質)群であり、それを基礎としてより大掛かりな突破口を開いたのが、雌雄分化である。つまり、雌雄分化とは、原理的にはより安定度の高い性(雌)と、より変異度の高い性(雄)への分化(=差異の促進)に他ならない。従って、雌雄に分化した系統の生物は、適応可能性に導かれて進化すればするほど、安定と変異という軸上での性の差別化をより推進してゆくことになる。(注:本書では差別化という概念を、優劣を捨象した客観的な概念として用いる。)

 ☆☆変異促進機能という概念で生物史を読み解く

実現論で、 『進化の源泉はDNAの多様性にある。つまり、同一の自己を複製するのではなく、出来る限り多様な同類他者(非自己)を作り出すことこそ、全ての進化の源泉であり、それこそが適応の基幹戦略である。』とあるように、変異促進機能の代表格はDNAの多様性にある。

例えば、40億年前に分裂機能の獲得した、海底の熱水噴出口の近くで誕生した細菌=好熱菌という原初の細胞生命体の遺伝子は、この後に進化した大腸菌などの原核単細胞遺伝子に比べても半分以下の小さなものでしかない。

かつ、そのほとんどが現在も設計図として機能しており、生きていくために必要な遺伝子以外の蓄積はほとんどない。よって、遺伝子の多様性は極めて小さいく、変異促進機能もほとんど持ち合わせていない。

それに対して、その後の生物は普段使わない遺伝子を徐々に蓄積していく。その蓄積は、他の個体の遺伝子を取り込むこと等で実現される。

そして、危機時に、それまで他の個体から受け取り蓄積した「他遺伝子」を使い進化を遂げ、新種が生まれる。この新種の中から外圧適応的なものが現れる。そして、その新種がその後の世界を生き残っていく。

このような変異促進機能は最終的に雌雄分化=躯体分化に行き着く。それは同時に、多細胞化への道のりでもあり、多細胞化の最大の目的は雌雄分化の実現のためにあるともいえる。

それらを、単細胞時代から追っていくと、

☆30億~25億年前:接合機能の獲得(原核単細胞生物の誕生)

大腸菌などの原核単細胞生物は単純分裂だが、接合による遺伝子注入という変異促進機能を獲得した。接合によって、変異要素としての普段は作動しない「他の遺伝子」を蓄積。危機においては、この「他遺伝子」を作動させた新種の中から新しい適応態が登場する。そして、適応力が上昇したこの系統の生物だけが生き残っていくことになる。

例えば、大腸菌は、プラスミドと呼ばれる普段は使われていないを持っている。それを、危機に瀕した外圧適応度の低い繊毛の無い大腸菌に対して、接合により遺伝子を注入する。すると、その大腸菌は注入された遺伝子を使い進化を遂げ、繊毛のある適応度の高い大腸菌に進化するなどの現象が起きる。

Microsoft Word - 実現塾-09

 

図版は、こちら、  よりお借りしました

細菌の接合の概略図。1,ドナー細胞が性線毛を作る。2,性線毛がレセプト細胞に接合し、二つの細胞が近づく。3,移動性のプラスミドが切れて、DNAの一本がレセプト細胞に移動する。4,両方の細胞のプラスミドが再び円になって二本の鎖が合成され、性線毛が再生して新しいドナー細胞ができる。

 この原理からすると、細菌類はこれらの機能を利用して、抗生物質に対してもすぐさま変異可能であり、そのうちの一部は外圧適応的なものとなり、生き延び急速に数を増やしていくことで、耐薬品性細菌問題が発生することが解る。つまり、進化の原理をわかっていれば抗生物質の大量投与がどれだけ危険なのかはすぐわかることである。

 ☆二倍体の登場→中心体の登場

染色体が一つしかない一倍体より、染色体が二つある二倍体の方が、安定度と変異度を高めることができる。したがって、二倍体細胞が急速に進化してゆくことになる。ここでも遺伝子の多様性が高められている。

 また、二倍体が分裂する際、4つの染色体を2つずつのペアに統合するために、中心体が形成された。この中心体は、DNAよりはるかに複雑な構造を持って、2倍体の細胞分裂の複雑な過程を正確に制御する司令塔である。

 ☆20億~15億年前:核膜によるDNAの保護(真核単細胞生物の誕生)

原核細胞が、外から侵入してきた葉緑体やミトコンドリアなどの他細胞と共生することによって飛躍的に生存機能を高めた。その際、他細胞はそれぞれにDNAを持って分裂していくので、本体が分裂する際に、DNAが入り乱れないように、新たに核膜を作って本体のDNAを保護した。これが真核生物である。

 ☆12億年前:殖産分化(核分化)による遺伝子交配  ※生殖と生産の分化

ゾウリムシなどの真核単細胞生物は、普段は単純分裂だが、接合による遺伝子交配という変異促進機能を獲得した。これらは、細胞内に、生殖専用の小核と、代謝専用の大核の、二つの核を持つ核分化によって実現した。この小核遺伝子の交配によって、さらに優位な適応態を生み出すことができる。すべての細胞が小核・大核を持っているので、すべてが生殖細胞であるともいえる。

そして、接合の過程では、小核が戻り分裂し、小核の遺伝子の交換を行い、その後、大核の遺伝子を新しい小核遺伝子で総入れ替えする。これにより、単純分裂は500程度で限界を迎える細胞をリセットし、また単純分裂が可能になる。

これは、その後の雌雄分化した生物が、体細胞と生殖細胞の二種類の細胞で行っていることを、ゾウリムシは、一つの細胞の中で行っているともいえる。

 ☆精卵分化(配偶子)による遺伝子交配

二倍体が次第に、大きくて安定度の高い染色体と、小さくて運動性の高い染色体に役割分化してゆく。これが、精卵分化の起源である。精卵分化とは、栄養を溜め安定力は高いが運動能力はない卵子と、運動能力と変異能力は高いが極めて小さい精子への分化である。

その事例は、単純分裂するクラミドモナスという真核単細胞生物が集合した群体の中に現れる。群体の中の個体の一部が、配偶子という遺伝子交換用の、雌雄分化したあとの精子と卵子と同様の働きを持った細胞になる現象が挙げられる。しかし、雌雄分化とは異なり、配偶子を生みだす母細胞に雌雄の差はない。 ボルボックスhttpswww.s.u-tokyo.ac.jpjapress20185786#a6

 図版は、こちらよりお借りしました

☆10億年前:多細胞生物の誕生

これまで、生殖を担う細胞と生産(代謝)を担う細胞とは同一であったが、精卵分化をより促進するためには、多細胞化した方が、生殖に特化した細胞と生産(代謝)に特化した細胞を生み出すことができるので、適応上有利になる。(ただし、分裂する際には、もとの原核単細胞に戻る必要がある。)しかし、多細胞化の初期段階では、雌雄同体が一般的である。

さらに生産(代謝)に特化した多細胞は、適応力を上げるために、闘争能力=運動能力を発達させると共に、どんどん大型化していくことになった。7億年前、肛腸動物が登場。5億年前カンブリア大爆発(だいばくはつ)で、一気に大型化。

13.雌雄分化(躯体分化)

一つの個体が精子と卵子を持っている(雌雄同体)よりも、卵子だけを持つ個体と精子だけを持つ個体に躯体分化した方が、生殖機能と闘争機能=運動機能をはるかに高度に進化させることができる。従って、精卵分化は必然的に躯体分化=雌雄分化へと進んでいくことになる。

躯体の差が顕著に現れるのは、節足動物系では4.3億年前の昆虫類の登場、脊椎動物の系譜では初期両生類が登場する3.8億年前頃になる。

つまり、『雌雄分化とは、原理的にはより安定度の高い性(雌)と、より変異度の高い性(雄)への分化(=差異の促進)に他ならない。従って、雌雄に分化した系統の生物は、適応可能性に導かれて進化すればするほど、安定と変異という軸上での性の差別化をより推進してゆくことになる。』

雌は安定、雄は変異(闘争)という役割分化が、雌雄分化後の人間も含めた生物集団の統合原理になる。それに対して、現代の男女同権論や男女の中性化などの現象は、自然の摂理を大きく踏み外しているといえる。

 

  にほんブログ村 科学ブログへ

続きを読む "【実現塾】多細胞化から雌雄分化へ"

List    投稿者 sisin | 2020-07-30 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
3 / 15612345...102030...最後 »