“息を合わせる”ことができるのは人類だけ!?
みなさんは二人三脚をご存知でしょうか?二人組になって片方の足を縛って走る…まさにお互いが息を合わせて成り立つ遊びです。
この“息を合わせる”という行動ができるのは、実は人間だけなのです。いったい、人間のどのような機能が息を合わせられる行動を可能にしているのでしょうか。
そのキーとなるのが、生物に備わっている同期機能です。
そもそも、同期ってなんなのでしょうか。それを解明するには単細胞時代までさかのぼる必要があります。
もともと、細胞同士は同類を識別するために“交信”をしています。そして、同類同士は群れるという本能を持っています。ただ、完全に密着してしまうとお互いに代謝ができなくなってしまうので、通常、細胞同士は常に一定の距離を取っています。
ところが、餌がなく飢餓状態になるなど危機状態に陥った時には細胞同士がくっついてあたかも一つの細胞になったかのように一体化するのです。
あれ…?でも、本能的に一定の距離を取っているはずなのにどうやってくっつくの…?と思いますよね。
実は各細胞が持つ一定の距離を取る本能を“麻痺”させているのです。そのスイッチを入れるのが、“同期交信”なのです!生物は危機的状況の時にこの細胞間の交信(受発信)のタイミングが一致するように相互に働き合います。(この受発信のタイミングが一致した状態が同期状態!)同期状態に入ると互いの交信波動は共振し、増幅します。そして共振状態に入ると麻痺系の物質が分泌され、一定の距離を取る本能が封鎖されるという仕組みです。
とりわけ人類はこの同期機能を格段に発達させました。そして、細胞間の同期交信を下敷きに、相手と受発信や振動のタイミングを合わせる「同期行動」を進化させたのです。
前述した二人三脚は同類との同期状態の事例ですが、人類は同類だけでなく同類以外との対象とも同期行動ができます。だからこそ馬と息を合わせて乗りこなすことができるし、さらにはブランコやトランポリンなど、非生物に対してもタイミングを計って同期し、振幅を増幅させることができるのです。
もちろんこれらも人類しかできないことですが、それは、自然の前ではあまりにも非力であった人類が同類との一体充足を最大の活力源として生きのび、それを土台に万物との一体化充足に可能性を見出したからなのです。
重要なのは、この同期機能が人類の観念探索の主人公だということです。その際人類は共振できるものに同期するだけでなく、共振できないものにも同期しています。つまり人類は、万物と同期してみて整合不整合を図っており、不整合感が生ずればそれをバネに、整合するまで(振動数や対象を変えて)探索し続けているということ!人類は同期機能と共振機能を羅針盤に観念探索を行っているのです。
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睡眠の進化(1) 睡眠の原点は「成長」と「生殖」にある
睡眠に対する世の中の注目度は高く、最近では、会社に昼寝を導入して社員の集中力アップを期待するなどの事例も見られます。しかし、上手く行っている事例もあればそうでない事例もあり、未知の多い生理現象でもあります。
そこで、私たちが一生の中でも多くの時間を費やす『睡眠』をテーマに、生物進化の観点で追求していきます。
今回は、そもそも睡眠は何のためにあるのか?を掘り下げて調べてみました。
1)どんな生物にも睡眠はある
どんな生物にも睡眠はある事が分かっており、その形態はとても多様です。
私たち人間が睡眠をとる時は普通、夜間に横になって7時間ほど眠ることがほとんどです。しかし、キリンやゾウの睡眠は夜間、立ったまま2時間ほどしか眠りません。また、イルカは泳ぎながら片目を閉じ、常に片方の脳は起きている状態で眠ります。
私たちは身の回りに危険が無い事がほとんどのため、安心して長時間眠ることができますが、いつ捕食者、獲物が現れるか分からない過酷な自然環境にいる動物たちも、工夫をこらしながら睡眠をしているという事ですね。
一般的には睡眠は脳を休ませるための行為だと認識される事が多いですが、脳を持たない無脊椎動物ではどうでしょうか?
実際に無脊椎動物のヒドラを対象にした睡眠の存在についての研究がおこなわれています。ヒドラは触手を動かして周りの状況を探索し続けているのですが、観察を続けていると、長時間にわたって活動を停止させることがある事が分かりました。
また、活動停止時間が20分以前では外部からの刺激に対してすぐに反応するのに対して
、20分以上の状態では外部からの刺激に対しての反応が鈍くなることが分かっています。研究では20分以上の静止を「睡眠」と定義しています。
別の研究では、同じく無脊椎動物のサカサクラゲが、最大で5分もの静止状態を取ることが分かっており、こちらもこの間は外部からの刺激に対しての反応が鈍くなります。
2)睡眠の原点について
さて、睡眠がどのような生物にも存在しそうだという事が分かりましたが、脳の無いヒドラやクラゲはなぜ眠る必要があるのでしょうか?
前述のヒドラの研究では、ヒドラに刺激を与え続けて断眠させるとどうなるのか?という実験も行っています。
実験の結果、断眠状態のヒドラは細胞分裂が抑制されていることが分かりました。また、刺激を与えるのをやめると、ヒドラはすぐに睡眠状態に入ります。
これらの結果から研究では、睡眠が「成長や繁殖を促進するための現象」である可能性を示しています。
睡眠の原点が「成長」「生殖(繁殖)」にあるという事からも、「寝る子は育つ」も事実である可能性が高そうです。
睡眠をする事で個体の成長を促し、繁殖能力を高めることで種としても生存能力を高めているということですね。
また、睡眠と生殖が関係しているとすると、睡眠不足が不妊の原因になるかもしれないという仮説も立てられます。
3)まとめ
・睡眠の形態は外圧状況により様々
・脳を持たない生物も睡眠を行う。
・睡眠の原点は「成長」と「生殖」にある。
今回は睡眠は何のためにあるのか?を無脊椎動物まで遡って調べてみました。
次回の睡眠追求のテーマでは、脳を持つ動物の睡眠と、睡眠の持つ新たな機能などについて触れていきます。
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【番外編】皮膚と感覚器の両方で外圧を捉えている!
これまで、皮膚の機能と重要性を追求していく事で、皮膚は『第ゼロの脳』であり、細菌などの初期生物が持っている外圧把握機能そのものであることがわかってきました。そして、われわれ人類も、その皮膚による外圧把握機能を駆使して生き抜いてきたと言えます。
では、生物が進化の過程で得てきた視覚や聴覚、嗅覚と言った専門特化した感覚器と皮膚はどのような関係にあるのでしょうか。単に上書きされたわけではなさそうです。
今回は、両者の役割と、関係性を探っていきます☆
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【番外編】ケラチノサイトは五感を超えた感覚器官である。
人間や哺乳類、生物等の五感(視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚)と言われる感覚器は、進化の歴史を辿ると全て「皮膚」から発達してきました。
初期の多細胞生物はクラゲのような動物だったと言われており、彼らは「皮膚」で海水の温度や流れ、PH値を感知するシステムまで持っています。
その後の進化で生物は、皮膚表面を外圧状況に応じて、鱗(魚類・両生類・爬虫類等)や、羽毛、体毛(哺乳類や鳥類)で覆うように進化していきました。
感覚器は皮膚だけでなく、一部の感覚に特化する形で眼(視覚)や鼻(嗅覚)や舌(味覚)に集約されていきました。
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観念機能の形成過程29~人類の同期機能と他の生物の同期機能の違いとは?~
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だいぶ間が空きましたが、前回のエントリー「観念機能の形成過程28~同期力と充足増幅力を高めたメスの思春期~」では、メスの同期について扱いつつ思春期との関係を考察してきましたが、そもそも人類の同期機能とはどういうものなのでしょうか?
他の生物も同類間では同期します。同期機能とは、それぐらい原始的な機能。それと比べて、人類の同期回路は何が違うのでしょうか?
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【番外編】細菌の分解機能が、あらゆる逆境を突破する
人類は宇宙・大地・食物から放射線を日々受けているが、その量は僅かで健康への影響はほとんどない。
ただ放射線事故や災害レベルで大量の放射線を受けてしまう場合、体内の細胞の遺伝子を傷つけ修復も追いつかないため、細胞が分裂できず死んでしまったり癌化していく。
しかし細胞レベルでは、大量の放射線を吸収しても、それを養分に変えて生きるモノもいる。
①長崎の原爆の事例~玄米と味噌に含まれる細菌
秋月辰一郎氏(1916-2005)という長崎県の医師をご存じだろうか。
長崎に原子力爆弾が投下された際、被爆者が次々と亡くなったものの、秋月博士の病院では患者もスタッフも誰一人として被爆による犠牲者を出さなかったのだ。
秋月博士は次のように職員に命令していた。「爆弾をうけた人には塩がいい。玄米飯にうんと塩をつけてにぎるんだ。塩からい味噌汁をつくって毎日食べさせろ。そして、甘いものを避けろ。砂糖は絶対にいかんぞ」(秋月辰一郎著「死の同心円-長崎被爆医師の記録」講談社刊・絶版)
玄米にはフィチン酸が、味噌や納豆などの大豆発酵食品にはジピコリン酸が含まれている。フィチン酸やジビコリン酸は、放射性物質を体外に排泄させる効果があるそうだ。また味噌には細胞の生まれ変わりを早くさせて新陳代謝をアップさせる効能もある。これらの効用が重なり、残留放射能を早く排出できたから被害が出なかったと言われている。
②チェルノブイリ原発事故の事例~
廃墟となった原子力発電所の周辺では、合計98属、約200種の菌類が生息していることが報告されており、その中には放射線自体を食べる細菌が3種類見つかっている。
これらの菌にはメラニン色素が豊富に含まれており、有害な放射線から表皮(人類の場合なら皮膚)を保護し身を守っていた。米アルベルト・アインシュタイン医科大学の微生物学者、アルトゥーロ・カサデヴァーイ氏が率いる研究チームの調査によれば、放射線を食べる菌類が自然界にもともと存在しているレベルの約500倍の量の電離放射線に耐えられるようだ。
また耐性があるだけではない。これらの菌に、日光ではなく放射線を与える実験をしたところ、驚くべきことに放射線を吸収し成長していったのだ。チェルノブイリ原発事故後に最初に出現した生物が菌類であり、人類にとっては有害な物質を吸収し、繁殖した細胞がいたのだ。
人類をはじめ哺乳類が大規模な外圧変化に適応するには、遺伝子の変異が不可欠となる。それには何百万年という期間を有するが、細菌の場合はどうだろうか。
始原生物に近く、現在も生息している細菌は、外圧適応のために、変異要素としての遺伝子を他集団と共有している。異なる細菌集団間で、その遺伝子を共有するだけでなく、交換も行い、その中に格納された共有遺伝子を効果的に本体染色体に組み込む機能まで持っている。だから細菌は過去の環境適応の成果を共有しているから、他集団も含めた細菌全体で環境適応度を高めていけるし、変異スピードも劇的に早い(日単位で遺伝子変異を起こせる)。突然の環境変化が起きても、すぐにその耐性を持つ菌が現れるから、上記のように適応していけるのだ。
とはいえ、微生物の原理や進化過程などは未解明な部分がまだまだ多分に存在している。微生物分野の追求成果が自然の摂理や生命体の進化原理を明らかにし、これからの社会に欠かせない認識⇒先端技術を創り出していくことになるのではないだろうか。
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脳の進化史(3) 皮膚は「0番目の脳」
膜から進化した外界との境界、人類の皮膚についても見ていきます。
前回の『「皮膚」には、目でなくても“光”を捉え、耳でなくても“音”を聞き、舌でなくても“味”を知るという感覚が備わっている』とはどういうことなのでしょうか。
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目も耳も出来てない胎児も、妊娠10週頃から何度も子宮の壁に触れる動作が見られる、つまり触覚によって外界の様々なことを感じ取っている・・・
赤ちゃんへの視覚や聴覚の刺激への反応は脳のごく一部だったのに対し触覚への刺激からは脳の広い範囲が活性化した・・・
触覚は人間の早い段階の脳の発達を促している・・・
脳の進化史(2) 外識機能と判断機能の根源は膜(皮膚)
浮遊するクラゲ。約10億年前からほぼ姿を変えずに生息しているそうです。
心臓も血管も脳もない生物、クラゲ。しかし、光の明暗、音の高低を感じとるそうです。生命進化において、脳が出来る前から皮膚は存在していたので、皮膚は「0番目の脳」とも呼ばれています。
皮膚の存在は自分の内と外を区別するために不可欠で、もし皮膚感覚を失うと「自分」を認知できなくなってしまい、「自己」を喪失してしまうのです。そんな「皮膚」には、目でなくても“光”を捉え、耳でなくても“音”を聞き、舌でなくても“味”を知るという感覚が備わっていることがわかってきたそうです。
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【番外編】現代人の月経の数は異常なくらい多い!?
現代の女性たちの生理は、毎月腹痛や頭痛に苦しみ、ひどい人では立ち上がることすらできないくらいです。
それゆえ、痛み止めなど薬に頼っている人も少なくありません。
そして、現代人の生理の頻度は人類史上最大の多さだと言われています。
昔の女性は50回程度であったのに対し、現代の女性は約450回!
約10倍になっているというデータもあるようです!
なぜ生理がこれほど多くなっているのでしょうか?
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【番外編】生殖(産卵、月経、出産等)に迫っていく。
生物にとっての産卵や出産、月経・生理=生殖とは、一体どういうものなのでしょうか?
生殖については謎が多い。そこで生殖の産卵、出産、月経・生理から生殖に少しでも迫れたらと考えています。
今回のブログでは、これらに迫っていくための追求ポイントを上げていきたいと思います。