2007-07-24

精子・卵ができるまで~始原生殖細胞の旅~

我々の体は、受精卵が卵割を重ね細胞の数を増やし、器官形成の過程によって個体が作り上げられます。(球状の受精卵が2分割になり4分割になり…三杯葉になり…っていうやつです。教科書にもよく図が載っていましたよね)
脊椎動物の場合…
●外胚葉からできる器官
  表皮   皮膚の表皮(毛、つめ、汗腺など)、眼の水晶体、角膜、口腔上皮、嗅上皮
  神経管  脳、脊髄、脳神経、眼の網膜
●内胚葉からできる器官
  消化管(食道・胃・小腸・大腸の内面の上皮)、えら、中耳、肺、気管
●中胚葉からできる器官
  脊索(みずからは器官を作らないが、脊椎骨や筋肉の分化に関与する)
  体節  脊椎骨、骨格、骨格筋(横紋筋)、皮膚の真皮
  腎節  腎臓、輸尿管、生殖腺、生殖輸管(輸精管、輸卵管)
  側板  腹膜、腸管膜、内蔵筋(平滑筋)、心臓、血管、結合組織
 
の各器官になっていきます。
 
これを見ると、配偶子である(精子、卵)は生殖腺になる中胚葉から分化したように読めるのですが、実は違うんですね。
実はそこにはドラマがあるんです。
 
ということで、今日から2回は、配偶子(ヒトの場合、精子と卵子)はどのように形成されるの?
をエントリーしたいと思います。
 
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List    投稿者 shimicho | 2007-07-24 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 
2007-07-23

生殖細胞と体細胞の分化(粘菌の場合)

もともと、生物が単細胞から多細胞に進化していく過程で、細胞は専門分化し多様な細胞が発達します。その中でも一番最初に分化した細胞が、生殖細胞です。体細胞と生殖細胞が分化する仕組みはどうなっているのか、原始的な生物である粘菌で調べてみました。
まずは、粘菌の基礎知識。粘菌はアメーバー状の単細胞で細胞分裂を行っていますが、栄養状態が悪くなると単細胞同士が集まり、集合体をつくって移動し、さらに子実体と呼ばれる植物のような形態となり、胞子を作ります。これを生活環と呼んでいますが、単細胞から多細胞へと変化し、さらに多細胞が体細胞と生殖細胞(胞子)に分化するのです。
nenkin_a.jpg
この画像は粘菌惑星より転載しました。
もともと、同じような単細胞であった粘菌が集まって、どの様に生殖細胞と体細胞に分かれていくのかその仕組みはどうなっているのでしょうか。興味のある人は応援をお願いします。
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List    投稿者 nodayuji | 2007-07-23 | Posted in ①進化・適応の原理5 Comments » 
2007-07-22

ボルボックスの不思議

vol1.jpg
※図版引用元:水中微小生物図鑑「ボルボックス」

ボルボックスは、池や川、沼、田んぼなどの淡水に見られる緑藻の一種です。
細胞が集まって球形の群体を形成する生きもので、直径は1ミリにも満たない大きさですが、数千個の細胞が、ゼラチン状の基質の表面に集まっています。

単細胞生物が集まってひとつの個体のような集合体をつくっているものを細胞群体といい、単細胞生物と多細胞生物の中間的な生物と考えられています。

このボルボックスは、単細胞生物から多細胞生物へのあゆみ、生殖細胞の分化、無性生殖から有性生殖へのあゆみを考える上で、たいへん興味深い生きものです 🙄
(進化史のモデル生物としてよく研究に用いられています)

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List    投稿者 iwaiy | 2007-07-22 | Posted in ①進化・適応の原理3 Comments » 
2007-07-19

真核生物誕生の鍵をにぎる原始植物!

日本における真核生物研究の大変興味深い成果を紹介します。
真核生物誕生の鍵をにぎる原始植物「シゾン」のゲノムが解読完了
より転載(一部中略)

 2004年4月、「最小の真核生物」といわれる原始的な植物「シゾン」のゲノムが、日本独自のプロジェクトにより完全解読されました。約20億年前に誕生したと思われるシゾンは、現在の地球で繁栄を遂げているさまざまな真核生物の起源にあたると考えられています。プロジェクトを推進した立教大学の黒岩常祥先生にお話をうかがいました。

schyzon_fig.gif

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List    投稿者 kawait | 2007-07-19 | Posted in ①進化・適応の原理No Comments » 
2007-07-18

進化論の変遷 その2

こんにちは、今日は6月14日の記事に続けて、「進化論の変遷 その2」を投稿したいと思います。
前回は、ダーウィン以前の進化論から、ダーウィンの進化論までを扱ったので、今回はダーウィン以降の進化論~総合説を扱います。
sizentie9endou-1.jpg
写真は、メンデルが遺伝実験を行ったエンドウマメ

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List    投稿者 crz2316 | 2007-07-18 | Posted in ①進化・適応の原理1 Comment » 
2007-07-16

ホルモンによる情報伝達

細胞間では、どのように情報が伝達されるのでしょうか?
細胞同士が情報伝達する方法はいくつかありますが、代表的な方法をみてみると、
①細胞同士がジャンクションで接続し、小さな分子が直接そのジャンクションを通過する。
②細胞膜の膜タンパク質を接触させて、情報交換する。
③細胞が信号となる分子を放出する。

以上の3つがあるようです 🙄
さらに③の分子を放出し情報伝達する方法を細かく分類すると、情報を伝達する範囲によって
・細胞の一部が特殊化した軸索の末端から放出され、ごく狭い範囲に効果を及ぼす方法。
・細胞の周囲の体液中に分泌され、比較的狭い範囲に効果を及ぼす方法。
・細胞から血管系に放出され、体中に効果を及ぼす方法。

以上3つの方法があります。これらの内分泌系の情報伝達には、ホルモンが使われています。
今日は、細胞でのホルモンによる情報伝達がどのように行なわれているか調べてみました。
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List    投稿者 yooten | 2007-07-16 | Posted in 未分類 | No Comments » 
2007-07-13

レジオネラ属菌は、二重(ふたえ)の膜に防護されている?!

レジオネラ症は、日本でも2000年頃から温泉施設や循環式24時間風呂などを感染源とするものとして、頻繁にニュースに取り上げられてきました。塩素耐性のないレジオネラ属菌なのに、ずっと猛威をふるっているのは、なんで? に関する答えが見えたので、その情報を抜粋してみます。(出典:*1

[レジオネラ症の発生報告数]
2002年~2004年の3年間で平均158(例/1年間)
2002年:295名が感染(疑いを含む)うち7名が死亡
      宮崎県の大型入浴施設を感染源とする集団感染事故
2005年:280例
2006年:303例(8/20現在)
患者報告数は年々増加傾向にある。
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写真:レジオネラニューモフィラの電顕像(出典:*1
 レジオネラ属菌は0.3~0.9×2~20μmの好気性グラム陰性桿菌(写真1)で、淡水や土壌中に広く生息しています。環境中では特に、循環式浴槽水、冷却塔水、加湿器、給湯水、噴水などの人工的な水環境から高率に検出されています
——————-
 レジオネラ症は健康な成人が発症することはまれで、高齢者や乳幼児、基礎疾患を有する人など免疫機能が低下している人に発症がみられます。ヒトからヒトへの感染はありません。
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 レジオネラ属菌は浴槽水で通常使用する塩素濃度で死滅しますが、アメーバ内に寄生するレジオネラ属菌は外界から守られた状態にあるため、塩素などの薬剤は十分には効果を発揮することができません。さらに、宿主となるアメーバ自身は塩素などの消毒剤に強い耐性を持つため死滅しません。アメーバは浴槽環境中で、ぬめり(バイオフィルム)などに特に高率に存在しています。そのため、定期的な清掃、消毒によりバイオフィルムを除去し、レジオネラ属菌汚染の背景にある宿主となるアメーバを浴槽水中に定着させないことがレジオネラ属菌対策を行う上でとても重要となっています。(出典:*1

ということです。レジオネラ属菌が、なぜ塩素滅菌環境の温水循環系においても存在できるのか疑問に思っていましたが、少しずつ見えてきました。
後半に行く前に、よろしくお願いします
                  
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List    投稿者 staff | 2007-07-13 | Posted in 未分類 | No Comments » 
2007-07-12

脅威の「膜」機能

ないとうさんが「膜タンパクこそ最初の認識機能 膜タンパクの様々な働き」で細胞膜(膜タンパク)について詳しい投稿をしてくれていますが、今回は、細胞内外における「膜」の働きについて調べてみました。
その名もメンブレン・トラフィックです。
 このメンブレン・トラフィックは、膜融合型輸送とも呼ばれており、「膜の分裂や融合により、細胞膜とオルガネラ※の間、あるいはオルガネラ同士の間で分子(たんぱく質や脂質)が移動する過程」の事を言います。たんぱく質といえば、最近の投稿でもあるように私達の身体には無くてはならないもの。なんと!細胞膜間の移動だけでなく細胞間、細胞内の移動にも膜が関わっていたのです!恐るべし、膜機能
※オルガネラについてはこちらを参照 :真核細胞の細胞内小器官の機能と構造 メモhttp://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=155364    
 私達の身体の中の細胞が正常に働くためには,新たに合成された様々なたんぱく質が前述の細胞内小器官に正しく運ばれなければなりません。それが妨げられると・・・・・種々の遺伝病の原因となってしまいます。 😥 また、ウイルス、細菌などの細胞内寄生体には,このメンブレン・トラフィックを利用して侵入するものや免疫機構に必要なたんぱく質の輸送を妨げることにより免疫系を逃れるものもいるそうです。
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            メンブレントラフィックの種類 メンブレン・トラフィック入門より
要するに、私達の身体は、このメンブレン・トラフィックは欠かせないというわけです。
さて、このメンブレン・トラフィックの仕組はいかに!?
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List    投稿者 arinco | 2007-07-12 | Posted in 未分類 | 4 Comments » 
2007-07-11

脂質から細胞の機能メカニズムを解明する

細胞膜の秘密に迫る研究が理化学研究所で行われています。今日は、理研NEWS2003年4月号から「最先端研究の現場」の紹介です。
http://www.riken.jp/r-world/info/release/news/2003/apr/index.html
>私たちの体を作る物質で、水、タンパク質の次に多いのが脂質である。脂質には、エネルギー源となる脂肪や、細胞膜などの生体膜の主成分であるリン脂質が含まれる。このリン脂質をはじめ脂質は数千種類にも上るが、人工的に膜を再現するなら、たった1種類の脂質でも可能である。では生体膜にはなぜ数千種類もの脂質が必要なのか? 「生体膜ではさまざまな種類の脂質が集まって、それぞれドメイン(領域)を作り、細胞の機能に重要な役割を果たしていることが分かってきました。
>「細胞膜ができた時が生命が誕生した時だと言っても言い過ぎではないと思います」と小林チームリーダーは語る。・・・細胞膜で囲まれていて内側と外側が仕切られていることが、少なくとも生命にとって必要な条件であるといえる。では、なぜ細胞膜は内側と外側を仕切ることができるのか? 細胞膜の主成分はリン脂質である。リン脂質など膜を作る脂質分子には、水になじむ親水性の頭部と水を避ける疎水性の尾部があって、2つの脂質分子が疎水性の尾部で向き合い、親水性の頭部を細胞の内側と外側に向ける形で二重膜を作る。このように親水性の層の間に疎水性の層を挟み込んだ脂質二重膜構造により、細胞膜は内側と外側を仕切ることができるのだ。
>しかし脂質二重膜は、細胞に必要な物や情報を取り入れたり、不要なものを外に出したりすることができない。物の輸送や情報伝達は、脂質二重膜に埋め込まれたタンパク質がつかさどっている。
この内外の仕切り役としての脂質と、内外の渡し役としてのタンパク質という構造は、ここ数回、紹介されていますので、もう皆さんお分かりだと思います。しかし、脂質は単に固定的なものではなく、実は液晶のように半固体半液体状態を保っていて流動しており、その流動性がタンパク質による物質輸送を活性化させているということが判ってきたのです!
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List    投稿者 yama3 | 2007-07-11 | Posted in 未分類 | No Comments » 
2007-07-10

光合成生物の進化の過程を示す、貴重な事例発見!!

>『膜を形成することで、好気性細菌(ミトコンドリア)、葉緑体(シアノバクテリア)小胞体(原始真核細胞)などを取り込むことが可能となった』という諸説と整合する。
2007年06月21日 第79回なんで屋劇場「生物から学ぶ自然の摂理」メモより)

別の生物を自分の中に取り込んじゃうってどういうこと~ ??
そんなことできるのかしら ???…と思ったのは、私だけではないはず。
ところが、この「別の生物を取り込んで新たな機能を獲得⇒進化」
を裏付けるような生物が、ほんとうにいるそうです!!
朝日新聞「be on Sunday」2007年7月8日に掲載の
「日曜ナントカ学2」に載っていましたので、引用して紹介しますね☆
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List    投稿者 zakky | 2007-07-10 | Posted in 未分類 | No Comments »