2020-02-29

類人猿から人類への皮膚構造の進化 ~強く、しなやかでハリがあり、弾性に富むヒトの皮膚の創出へ~

なぜ人類は体毛を失ったのか?
→「人類に体毛がなくなった理由⇒その基礎事実」http://bbs.jinruisi.net/blog/2019/11/4445.html
その答えは諸説あるものの、未解明な問題です。

先日の実現塾では「人類は、性充足をはじめとする密着充足を高めるために体毛を失っていった」という仮説が提起されました。
人類は体毛を失うことにより直接外気にさらされることとなった皮膚を、強くする方向に進化させていったようです。
類人猿から人類(ヒト)への皮膚構造の進化について、遺伝子発現の観点からの研究報告を紹介します。

総合研究大学院大学プレスリリースhttps://www.soken.ac.jp/news/6083/より、

類人猿からヒトへの進化過程における遺伝子発現の変化が、強く、しなやかでハリがあり、弾性に富むヒトの皮膚の創出に関与することを示した

【研究概要】

ヒトの皮膚は他の霊長類と異なる特徴があります が、どのような遺伝的要因が関わるか知られていませんでした。

1) この研究では始めに、皮膚の形態をヒトと他の霊長類の間で比較し、ヒトでは表皮と真皮が他の霊長類と比べて厚いこと、およびヒトでは表皮と真皮を結合する表皮基底膜が波型で、他の霊長類では平坦である ことを明らかにしました。波型の表皮基底膜は平坦型に比べて面積が増大します。

2) 次にヒトと類人猿3種(チンパンジー、ゴリラ、オランウータン)の間で、全転写配列を決定する方法(RNA-seq法)を用いて遺伝子発現量に統計的に有意差のある遺伝子を全遺伝子から探索しました。その結果、表皮基底膜に関わる遺伝子(COL18A1, LAMB2, CD151)と真皮の弾性繊維の成分であるBGNがヒトで多く発現している ことが明らかになりました。

3) 最後に類人猿からヒトへの進化の過程で上記4つの遺伝子発現量の変化を生み出したDNA配列の変異を推定しました。ヒトは進化の過程で体毛が薄くなり、体毛による皮膚の保護が弱くなった と考えられています。今回明らかにした遺伝子発現の変化は、ヒトでの強く、しなやかでハリがあり、弾性に富む皮膚を作ることに関わり、これは保護の弱いヒトの皮膚を強靭にした と考えられます。(図1)

【研究の背景】

皮膚は外部環境から体内を守り、また体内の水分などを保持するために重要であると考えられています。ヒトの皮膚は他の霊長類に比べ、体毛が減少していることはよく知られています。それに加えヒトでは汗腺の数が増大しており、体毛の減少と合わせて、高い体温調節能力があることが報告されています。1980年代にヒトの皮膚の形態が他の霊長類と異なること(表皮が厚い、ハリがある、弾性に富むなど)が少数報告されていましたが、それ以来ヒトと他の霊長類の皮膚の比較は、ほとんど研究されていない状況でした。それでは実際にヒトの皮膚にはどのような特徴があり、どのような遺伝子が関わってそれらの特徴を生み出しているのでしょうか?本研究ではこれらの疑問を解明することを目的としています。

~中略~

ヒトは進化の過程で体毛が薄くなった ことが知られています。体毛には外部の物理的なストレスから皮膚を守る役割がある と考えられています。そのためヒトでは体毛の減少により皮膚の保護が弱くなった と考えられています。今回明らかにした遺伝子発現の変化は、表皮と真皮を結合する表皮基底膜の表面積を広げて結合を強くし、また真皮の弾性繊維を豊富にしている ことに関わると考えられます。このような進化は保護の弱いヒトの皮膚を強靭にした と考えられます。

(以上)

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List    投稿者 seibutusi | 2020-02-29 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-02-27

人類は何故、直立二足歩行になったのか?その2

何故、樹上生活をしていた類人猿が地上に降り、直立二足歩行するようになったのか?

前記事で整合性のある理論を紹介しました

生物史を通して、生物は逆境の時、大きく進化を遂げる事実から

【「足の先祖帰り」→「生存危機」→「観念機能に収束」→「直立二足歩行訓練・言葉」→「人類」とする。】とする

理論を展開しているのが、実現論ヘ.人類:極限時代の観念機能)です。

その中で、前回は、「一定の割合で発生する身体障害や奇形は人類の進化に重要な役割を果たしていた可能性(英研究)」を紹介しましたが、

今回は、類人猿の授乳期間(子供の期間)が、ゴリラ:3年、チンパンジー:4年、オランウータン:7年、人類:12年程度と長くなる理由について 実現塾での回答は「生存域が限定されている中では、数より質の向上に向かった(妊娠・授乳期間を延す事により、親和機能(強固な集団形成に不可欠)と知能を発達させる)」となった。

そこで、最近「人類最強の性質」であると見直されている「ネオテニー進化論」を紹介します。

世界が驚く日本文明 https://ameblo.jp/unk117-117/entry-12164976129.htmlより

______________________________

(前略)

ネオテニーという言葉は、幼形成熟や幼形進化と訳される。動物が胎児や幼児の持つ特徴を保持したまま成長する過程を指したもの。進化を説明するのにチャールズ・ダーウィンの提唱した自然淘汰の考え方だけでは不十分で、考えられたのがネオテニー進化論である。

幼児の特徴を保持するネオテニーが進化形態の一つであり、ヒトはチンパンジーのネオテニーだという大胆な説を提唱したのがL・ボルグ(註)である。彼はヒトが持つ身体的特徴は、他の霊長類の胎児的特徴の存続であると論じた。(ネオテニーに関する学説は、現在も議論の最中であるがなかなか興味深い)子供の時期、つまり成長可能な期間を長くすることが、人類の進化と発展に繋がったということのようだ。人間が他のどんな生き物よりも未熟な期間(幼児・子どもの時代)が長い。その結果、ヒト社会は発展したという。成長可能な期間とは、学習可能な期間或いは教育可能な期間である。人間の発展は、長い歴史のなかで少しずつ蓄積された知識の上になりたっているのだから、学習可能な期間が長いことが要求されるのは当然と言える。

(略)

人間にはネグロイド(黒人)、コーカソイド(白人)、モンゴロイド(黄色人種)の三つの人種がある。ネオテニーに関してこの三種族を見ていくと興味深いことが分ってくる。ネオテニーの期間の長さはモンゴロイドが最も長く、次いでコーカソイド、最も短いのがネグロイドである。

幼児化は大人社会に極めて高い社交性を要求する。幼児化しないチンパンジーはオス間の競争が激しく、相互協力の集団は小さくて一時的になる。アフリカで乾燥した新しい住環境を生き延びたのは、固く結束した大集団で生活していける人類の祖先だったわけだ。

黒人や西洋人に比べてモンゴロイドの幼児化レベルが高いのは、モンゴロイドが寒さの厳しい環境で生き残るためだった。幼児を保護(幼児化維持)するためには大人たちが社交性や協調性を高め大きな集団を作ることが必要条件であった。そのため東洋人(黄色人種)は平等主義で社会主義的であり、西洋人は競争的で自由市場経済を志向する傾向にあるというわけだ。

(略)

国際優生学会も初めは白人優位を研究するものだったが、研究すればするほど動物に近いのは黄色人種より白人であることが分ってきてしまった。ヒトはサルから進化して動物的な特徴を失ってきたと優生学でいうが、日本人に比べ白人は体毛が濃く、汗腺なども動物に近く体臭が強く、白人優位説には都合の悪い研究結果が出てきて学会も尻つぼみとなってしまった。

西洋文明の悪しき影響をあまり受けなかった明治の初めころ、来日した西欧人が等しく感心したのは「日本は子供の国だ、子供がとても大事にされている」ということだった。当時、西欧では子供は労働力として小さい頃から酷使されるのが普通で、西欧人にとって日本は子供の天国に見えたのであろう。これこそまさに日本がネオテニーだったことを証明しているのではないか。この日本の優れた環境(特に子供にとって)は急速に破壊され今日に至っている。子供を育てる環境で大事なことは男女の役割分担である。男と女はそれぞれに得手不得手があり、自然にそれに従うのが子供にとって一番良いことなのである。浅薄で野蛮な西欧文明ではこの真理が分らず男女平等などと子供にとって最悪の環境を良しとしている。それを真に受ける西欧かぶれの学者や知識人が嘘を発表する。男女平等で子供は社会が育てる、女性はどんどん社会進出すべし、政治家も半分は女でなければならない等々。マスコミもこれを垂れ流し一般の人はそれを真に受ける悪しき構図となっている。

(後略)

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List    投稿者 seibutusi | 2020-02-27 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-02-21

人類は何故、直立二足歩行になったのか?

樹上生活をしていた類人猿から地上に降り、直立二足歩行するようになったのは、現在では約700万年前と考えられており、諸説があるが、確定的な説(事実と整合する)はない。

【アクア説】

人間には類人猿とは異なる水中生物と似た形態があることから、一時期、水中活動を中心とする生活を行なっていた時期があったと考える。その時期に、水中での二足歩行を行い、泳ぐための直線的な体型を身に着け、人類への一歩を踏み出したのではないかというのが、アクア説である。

【ネオテニー説】 「ネオテニー」は日本語では「幼形成熟」で、動物が幼生形のままで成熟する現象をいう。ネオテニー説では、次のような点を指摘し、祖先の類人猿から幼形成熟することによって人間への道を進んだとする。

【サバンナ説】 従来から定説となっている説で、アフリカ大陸の気候の変化で森林が減ったため、草原であるサバンナに下りて生活したことが人類への進化につながったとする説である。⇒古代の気象と整合しない為現在疑問視されている。

一方で、生物史を通して、生物は逆境の時、大きく進化を遂げる事実が有る。通説では、人類の進化は、「??(仮説)」→「直立二足歩行」→「大脳発達・言葉」となっているが、「足の先祖帰り」→「生存危機」→「観念機能に収束」→「直立二足歩行訓練・言葉」→「現代人」と考えられる。実際、最先端の観念機能(サルと人類違い)は、人類が生存する為に獲得した物である。

上記内容については、実現論ヘ.人類:極限時代の観念機能)に詳しく記載されているので参照してください。

実現論より

【足の指が先祖返りして、それ以前の獣たちと同様、足で枝を掴むことが出来なくなったカタワのサル=人類は、樹上に棲めるという本能上の武器を失った結果、想像を絶する様な過酷な自然圧力・外敵圧力に直面した。そこで、本能上の武器を失った人類は、残された共認機能を唯一の武器として、自然圧力・外敵圧力に対応し、そうすることによって、共認機能(≒知能)を更に著しく発達させた。】

 

今回は、「一定の割合で発生する身体障害や奇形は人類の進化に重要な役割を果たしていた可能性(英研究)」2015年06月22日 を紹介する。

http://karapaia.com/archives/52194718.html カラパイアより

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歴史を通して、身体障害者は避けられ、ときに迫害すら受けてきた。だが、進化の新理論によれば、身体障害や奇形が人類を発達させるうえで重要な役割を果たしたらしい。

英ヨーク大学とニューカッスル大学の人類学者は、遺伝的な身体障害が初期の人類を社会的で協力的な存在にすることを強いたと確信している。 彼らの主張では、我々の祖先は、小規模の集団が孤立して存在した進化のある時点で遺伝的なボトルネックに直面し、近親交配の確率が高まったという。

これは、弱い顎、体毛の薄い身体、木を登るには不適切な弱い腕、まっすぐな足といった”身体障害”がこの時代に現れた可能性を意味している。

このような障害者の子孫が生まれる確率が高い状況では、”最適”な個体とは、必ずしも”最高”の遺伝子を持った個体ではなく、障害と生きる子孫を助けることができる個体だ。すわなち、賢く、柔軟で、思いやりに溢れた個体が有利になるようになった。このようにコミュニケーションといった社会的な性質や、実験を行う能力を発達させたことで、遺伝子によって投げかけられた困難に対応することが可能になった。

“脆弱な類人猿”モデルが提唱された『インターネット・アーキオロジー』誌の論文では、人類の進化論は書き換える必要があると主張している。現代進化論は、種の雑種化について考慮しておらず、人口は独立した単位へ分岐すると仮定している。

しかし、本研究グループは、初期の人類と類人猿は、進化のいくつかの段階で分岐し、雑種化した可能性があると主張する。

研究に携わったニューカッスル大学芸術文化学部のウィンダー博士によれば、”適合”という概念について再考が必要であるそうだ。自分の子孫の半分の遺伝子は他人からもたらされるのだから、単純に優れた遺伝子を持つかどうかといった問題ではない。

潜在的な配偶者のストックが少ない状況では、提供される遺伝子を受け入れなければならない。ときには親族、あるいは種の垣根を越えた交配が起きることもある。

そして、こうした状況では身体障害者が生まれる確率が高くなる。

そこで必要となるのが、障害を抱える子孫と共存する能力である。

最新の化石やDNAの調査の全てが人類進化の再考を促してくるのは、生物学者によってもっぱら利用されるモデルは、大きな人口の各個体による激しい競争が存在する分岐階層モデルであることが原因だ。これは細菌やミバエなどには有効だが、人類学的な証拠とは整合的ではない。

だが、太古の人口は小規模であることが多く、原人が現代よりも複雑な性活動を行っていたという仮定に則れば、最新の証拠は、かなり理解しやすいものだという。

初期の祖先アウストラロピテクス・アファレンシス(歩行/木登り型)とそれより新しいホモ・エレクトス(歩行/長距離走行型)の身体的な特徴の差異。遺伝的ボトルネックが、短い腕、小さな足といった”奇形”の原因となり、人間の進化を促したのかもしれない。

従来の競争モデルは、種における遺伝的障害の高い発生率は脅威と見なすように促す。しかし、人類学的証拠が示唆することとは、遺伝的障害の頻度は遠い昔においてかなり高かったということだ。

先祖がこうした脆弱性に対処するうえで、思いやりや工夫、柔軟性が大いに役立ったと考えることは理にかなっている。

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List    投稿者 seibutusi | 2020-02-21 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-02-13

昆虫達の情報戦略

昆虫達の情報戦略 https://mugen3.com/seimei7.htmlより

>高度な頭脳を持ち物事を複雑に捉える思考方法をする小人は、事態を分析することに精を出し行動力に欠けます。一方、単純にしか物事を考えられないネズミは、その分優れた本能を持ち感覚を研ぎ澄まし、僅かな環境の変化にも敏感に反応し素早く行動するのです。状況の急激な変化にいかに対応すべきか?を説いています。つまり、問題を複雑にし過ぎずに、物事を簡潔に捉え柔軟な態度で素早く行動することの重要性について述べているのですが、まさにこの昆虫達の生き方そのものです。21世紀型の生き方は、まさに昆虫から学ぶ点が多そうです。

人間と昆虫の進化の違い

昆虫達のコミニケーション

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3億年前の昆虫達・昆虫の特徴

今からおよそ3億年前の地球。陸には緑が広がり、高さ10Mを超える巨木が深い森を作っていました。この森には、既に昆虫達の王国が生まれていました。最初に空を飛んだのも昆虫でした。ステノディクティア、その飛び方はまるでトンボのようです。プロトファスマ、今のゴキブリに似ています。昆虫はカニやムカデなどと同じ節足動物の仲間ですが、何から進化したのかはハッキリしていません。

陸に森が広がり始めたのと同時に、突然繁栄をはじめたのです。そして今では考えられない巨大トンボも空を飛んでいました。羽を広げた時の大きさは70センチ、敵のいない空を自由に飛び回り、他の昆虫達をエサにしていたと考えられています。

3億年前の森に生きた様々な昆虫達、驚いた事に彼らは今の昆虫につながるデザインを既に完成させていました。昆虫の特徴は6本の足を持ち、薄い殻で体を包み込んでいることです。ほとんどの昆虫は、羽も持っています。そして、もう一つの特徴は、複眼という特殊な目を持っていることです。この頃、私達の祖先、両生類も陸での生活を始めていました。私達と同じ背骨を持つ脊椎動物です。その体の構造は、昆虫とは全く違っていました。この違いがその後の進化の道筋を大きく分けることになるのです。

脊椎動物と昆虫、それぞれの進化の選択の違いとは?

今からおよそ1億5千万年前、陸に上がった脊椎動物は目覚しい進化を遂げていました。全長27M、高さ15M、5階建てのビルに相当する巨大恐竜、バロザウルス。バロザウルスは巨大な森林が恵む大量の食料のおかげで、その大きな体を維持していました。脊椎動物は巨大化の道を突き進んでいきました。1億年以上も繁栄した恐竜は、その象徴でした。

一方、昆虫達は全く逆の道を選びました。巨大恐竜達がいた頃のトンボの化石を調べると、羽を広げた時の大きさは13センチ、あの巨大トンボに比べて五分の一の大きさしかありません。昆虫の中でも、最も大きいのがトンボの仲間です。そのトンボの時代が進むにつれて小さくなっているのです。脊椎動物が大きくなれたのは、まさに脊椎、つまり背骨があったからなのです。このように背骨を長く頑丈にすることで、大きな体も十分に支える事が出来るのです。

昆虫には私達のような背骨が有りません。外側に硬い殻を持つことで体を支えています。カブトムシの体を大きくしていくと、どうなるでしょうか?薄い殻では体を支えきれなくなり、潰れてしまいます。今度は潰れない為に体を厚くしてみると、どうなるでしょうか?殻の厚みで体内のスペースがほとんど無くなり、筋肉などの器官を納められなくなります。体の周りに殻を持つ構造では、大きくなるのは難しいのです。

昆虫達は、逆に小さくなるのに適していました。その小さな体に適した目が複眼なのです。複眼は、たくさんの小さなレンズが寄り集まったものです。この6角形の一つ一つがレンズです。複眼を断面から見ると、薄く出来ています。しかも一つ一つが独立した小さな目です。この小さな目が2千個近く集まっても、僅か1ミリ四方の大きさにしかなりません。それではこの複眼で例えば花は、どのように見えるのでしょうか?私達の目ほど鮮明ではありませんが、ハッキリと花の輪郭がわかります。トンボの場合視野を広げる為にレンズの数は2万5千個にもなります。頭の大部分を目で覆うようなことも、薄くて軽い複眼だからこそ可能なのです。

植物と共に繁栄した昆虫達

恐竜達の時代が終わる頃、大地には様々な花が咲き乱れていました。この花が、小さな虫達を迎え入れました。花たちは、蜜のありかを昆虫に伝える独特のサインを送り始めました。昆虫は、私達には見えない紫外線を見る事が出来ます。昆虫達の目に似せた特殊なカメラで見ると、花の真中が緑色に変わって見えます。飛んでいる昆虫達が、遠くから見ても蜜や花粉のありかが直ぐわかるサインなのです。

花の種類が増えるに連れて昆虫も種類を増やしていきました。恐竜の時代の終わりには昆虫の種類が出揃い、進化はほぼ完成したと言われています。1センチにも満たないゾウムシ。花粉を探る長い管がまるで象の鼻のようです。私達にとって小さな花びらもゾウムシにとっては、広大な世界なのです。ゾウムシは今わかっているだけで6万種類もいます。

同じゾウムシでも住む環境や何を食べるかによって、少しづつ形や大きさを変えています。木の上で新芽や葉を食べるもの、花や実を食べるもの、そして木の下で落ち葉を食べるものなど、細かく棲みい分けているのです。熱帯雨林の一本の木には、300種類ものゾウムシが棲んでいると言われています。昆虫達は、サイズを小さくする事で、僅かな環境の違いに見事に適応し、種類を増やしていったのです。

昆虫は小さくてもスゴイのだ

私たち脊椎動物は、背骨を持つことで体のサイズを大きくする事が出来ました。逆に体の外側に殻を持つ昆虫は、小さくなることに適していました。実はこのサイズの違いが、生き方にも重要な違いをもたらすことになりました。大きくなる道を選んだ私たち脊椎動物は、大きな脳を持つ事が出来ました。ここに大量の情報を集め、複雑な情報処理をするようになりました。

これに対して昆虫達は、例えば神経細胞の数で見ると哺乳類に比べても100万分の1しかなく、私たちのような複雑な構造はできません。その代わりに、体の節目に小さな脳を持ち外からの情報に素早く反応できるようになっています。このように昆虫達は、小さく単純で、私達に比べてずいぶん見劣りするように思われます。しかし、この単純さが意外な能力を発揮するのです!

(中略)

昆虫の中で最もシンプルな生き方を選んだアリたち

琥珀に閉じ込められた2千万年前のアリ。幼虫をくわえて運んでいる途中だったのでしょうか?まるで時間が止まったように化石になっています。この5センチ四方の琥珀の中には、2千匹のアリの集団が閉じ込められていました。アリは昆虫の中で、最もシンプルな道を選びました。ハチに似ていますが、羽も無く目も退化しています。しかし、このアリはハチ以上に高度な社会を作り上げているのです。

ベルギー・ブリュッセルにある自由大学のドネブール博士は、研究室にアリを持ち込みその行動の原理を追い続けています。アリは散らばった物を決まった所に集める習性があります。ドネブール博士は、数ヶ月にわたってアリの行動を見つめ続けました。

その結果、博士が見つけ出したルールは極めて単純なものでした。博士はアリ・ロボットを作ってみました。それは、たった2つのルールだけで動く単純なロボットです。アリ・ロボットは、目の前に荷物があるとそれを掴みます。運びながら他の荷物にぶつかると、持っていた荷物をそこに置きます。それ以外の命令やプログラムは一切ありません。

5台のアリ・ロボットを動かして様子を見ます。すると驚いた事にバラバラに動いていたはずのロボットが、いつのまにか荷物を数箇所に綺麗に集めていきました。私達人間は、複雑な情報を1箇所に集めて管理する、いわば集中制御型のシステムで物事を動かそうとしているのです。しかし昆虫達は、これと全く違うシステムを採用しています。アリを始め集団で動く昆虫達を見ると、一見とても複雑そうに思えます。しかし、実は非常にシンプルな原理やルールで見事な秩序を作りあげているのではないでしょうか?

シンプル・イズ・ザベスト

昆虫は私達の常識からすれば、実に不思議な生き物です。昆虫は体を小さくし、シンプルにする道を選ぶことで鋭い感覚を磨き、大集団を支える独特のコミニケーションの方法を作り上げてきました。それらに共通するのは、まさにシンプル・イズ・ザベスト!という戦略だったのです。一方、私達は全てを把握し、設計図を作り不測の事態を予測していくという複雑な情報戦略によって、高度な文明を築いてきました。しかし、ロボットやコンピュータなど先端技術の分野で昆虫達のシンプルな情報戦略に学ぼうとする動きが出てきています。

昆虫は全ての動物の70%を占めるほど繁栄しています。私達とはまったく別の道を進み、全く違った生き方を選んだ昆虫達、そこには私達の未来を切り開く重要なヒントが隠されているのかも知れません。3億年の昔から昆虫達は、地球の様々な場所で繁栄を続けてきました。昆虫達が築き上げた独特の情報戦略。そこに全く新しい発想がある事に、今私達は気付き始めたのです。

 

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List    投稿者 seibutusi | 2020-02-13 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-02-13

人間と共生する生き物? 可能性未知数のウイルスの正体

>★【生命体は、個的な存在ではなく、集団=共生で存在している】
個人という近代観念、生命の機械論や唯物論の欺瞞性がこの事実だけで架空観念であることが分かります。<
リンク http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=353537
>ウイルスの間に会話システムが存在<
リンク http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=353572

巷を騒がせている感染性病原体としてのウイルス。細菌とともに我々の体内にも共生しているというウイルス。また、集団で行動しているらしいウイルス。改めて、ウイルスとは何なのか?

EMIRA https://emira-t.jp/special/7814/ より。

人間と共生する生き物? 可能性未知数のウイルスの正体

~ただの病原体ではないウイルスの本当の姿と活用の可能性を探る~

ウイルス=病原体とは限らない

「ウイルスとは、バクテリア(細菌)、菌類、微細藻類、原生動物などとともに、よく“微生物の一種”と思われています。中でもウイルスは、一般的に病原体、つまり“悪いもの”というイメージですね」

神戸大学大学院農学研究科の中屋敷 均教授がそう話すとおり、「ウイルス」と聞くと、悪いイメージを持つ人が大半だろう。しかし、「病原体」とされる微生物には他にバクテリアや真菌(カビや酵母の総称)などもあり、必ずしもウイルスだけが“悪者”というわけではないという。その理由を知るためには、まずは そもそもウイルスとは何者なのか を理解する必要がある。

「よく大学の新入生に、大雑把なイメージをつかんでもらうために、真菌はわれわれと同じ多細胞生物、バクテリアはその体の一つの細胞が飛び出して独立して生きているもの、そしてウイルスは、その細胞の中の遺伝子が細胞から飛び出て“独立”したようなもの、と説明しています。

もちろん遺伝子だけだと何もできませんから、細胞の中に入ることで初めて活動できるのがウイルスなんですよ。学術的には『ヌクレオキャプシド(nucleocapsid)』と呼ばれていて、遺伝子である核酸(DNAやRNAの総称)をキャプシドと呼ばれるタンパク質の殻が包み込んで粒子を作っているもの とされています。つまり、核酸とタンパク質の複合体がウイルスに共通するコアな構造ということになります」

細胞からは独立した存在だが、宿主の細胞に入ると遺伝子として機能する。侵入した細胞のタンパク質を利用するなどして、活動できるようになるのだという。要するにウイルスは、人間などの細胞を構成している一つのパーツのような存在なのだ。

ちなみに、テレビなどでは菌のことをウイルスと表現することもあるが、「そこは区別しておきたい」と中屋敷教授は言う。

「ウイルスがバイ菌の中に含まれて表現されることがあります。しかしウイルスは『菌と呼んでくれるな』と思っているでしょうね」
ここまで聞くと、ウイルスは人間の体内で次から次へと細胞に侵入し、グループをつくっていくように感じるが、「ウイルスは人間と違って、意思を持って行動しているわけではないので、仲間を作ろうとか、他のウイルスと仲良くやろうとか、言ってしまえが、自分を増やしていこうとも思っていない」のだそう。

「“増やす”ではなく、正確には環境を与えられたので、“増えられるから増えている”ものだと思います。その中でより増えることができたものが残っていくのですが、まれにウイルス同士で助け合うこともあります。調べてみると、ウイルス集団の中には、しばしば自分だけでは増えることができないものが見つかり、他のウイルスからタンパク質をもらうことで、生きているようです。共助ですね」

積極的に増殖するのではなく、他人を利用して増えられるなら増えていく。ちゃっかり者のような存在なのかもしれない。

しかし、「ウイルスの全てが病気の元になっているわけではないのです。いることによって何かしらの役に立っているものもあるんですよ」と教授は続ける。

現に、われわれの根本であるヒトゲノム(人間の遺伝情報)の45%が、「ウイルス」や「ウイルスのようなもの」で構成されている ことが示されている。 「ウイルスがいたからこそ人間はここまで進化できた」と中屋敷教授は言うが、そうなると、やはり「=病原体」ではないのかもしれない。

人体にとってウイルスは善か、悪か?

とは言うものの、現実問題としてさまざまなウイルスに人間は感染し、病気にかかってしまう。例えば、大腸にはもともとさまざまな大腸菌が存在している。そこに、ウイルスの介在によってコレラ菌から毒素遺伝子が大腸菌に運び込まれることで、人を病気にする腸管出血性大腸菌「O-157」が出現したとのことだ。ここでは完全に“悪役”だ。

ウイルスは一般的には病気の元になりますし、それは事実。一方でウイルスがあるからこそ元気でいられることもあるんです。例えば、子宮で子供を育てるという戦略は、哺乳類が繁栄できているキモだと言われています。実は、子宮の胎盤形成に必須の遺伝子の一つがウイルス由来のもので、胎盤の機能を進化させる上で重要な役割を果たしている ことが知られています。現在でも、その遺伝子がなければ胎盤は正常には作れません」

また、ウイルスには他の病原体の感染をブロックしてくれるような存在意義もあるそう。

「例えばヘルペスのように、それがいることで他の菌に感染しにくくなっている、と報告されているものがあります。あるウイルスのおかげでわれわれの体は他の菌やウイルスに対して強くなる。つまり、ワクチンを打っているようなものかもしれませんね」

ウイルスは遺伝子として機能するため、ゲノムの中に存在するウイルスは、多様で重要な役割を果たしている ことが、次々と分かってきているという。中屋敷教授が、「そもそもわれわれの進化も、そういったウイルスや“ウイルスのようなもの”のおかげで加速されてきた側面があると思います」というように、DNAにウイルスが入ってくることで変革が起こり、それが長いスパンで見ると“進化”の引き金になったとこともあるそうだ。

ウイルスは生き物なのか?

このウイルスの“活動”は、あくまで自分から何かを生み出し、消費するのではないという。

ウイルスは基本的にエネルギーを作ったりはしません。自身では設計図を持っているだけで、それを誰かに渡して製品(遺伝子産物や子孫)を作ってもらっているような感じです。自分の製品をより多く作ってくれるところへ潜んでいき、そこで設計図を渡す。その動きだけを見ると、結構世渡り上手な感じですね。だからウイルス自身が何か生産的なことをしているというより、宿主の細胞に働きかけて上手にそのシステムを利用しているイメージです」

そして、自分の子孫をより多く作ってくれるように働きかける過程が、人間の体内では免疫を抑制することにつながっているそうだ。

自身を増やす過程で、自分を排除しようとするものから巧妙に逃れる性質があります。この活動があるからこそ、ウイルスは増えていき、その結果、病気を引き起こすことにもつながっているのです」

これらの活動から考えると、ウイルスはまるで生きているかのようだ。“かの”とあえて付けたのは、ウイルス=生き物かどうか、には賛否両論があるからだ。

「自分では動けない、しかし自身を増やすことはできる。何をもって“生きている”と定義するかによるのですが、進化をして、子孫を残すという性質を重視すれば、生きていると考えることもできるように思っています」

人間が長い年月をかけて現在の形になったように、もしかしたら今から10億年後に、現在のウイルスを先祖として進化した“生物”がいるかもしれない。

ちなみに多くの場合、ウイルスは遺伝子を10個以下、少ない場合は1、2個しか持っていないが、最新の研究では、遺伝子を2500個以上も有する「パンドラウイルス」という巨大ウイルスが見つかったそう。遺伝子数で見れば、小型のバクテリアとほぼ変わらない存在だ。

「この巨大ウイルスが、遠い未来に意思を持つような生物になるかもしれませんね(笑)。実は、巨大ウイルスを研究していたところ、彼らに“寄生するウイルス” (これは普通サイズ)というのが見つかり、寄生されると巨大ウイルスが病気になることが分かったのです。その後、巨大ウイルスは寄生したウイルスをやっつけるための免疫システムのようなものを持っていることも判明しました」

つまり彼らは自己、非自己の認識ができて、非自己はやっつけるという仕組みを持っているということ。「巨大ウイルスが持つ“免疫”の仕組みは、バクテリアのシステムに似ている」と中屋敷教授は言う。

「こういった“生物的な”巨大ウイルスの活動を考えるともう、ウイルスを生き物の仲間に入れてあげてもいいんじゃないか と思いますね」

この巨大ウイルスのように、「進化」していることが分かると、今後のウイルス研究では、われわれの健康に役立つことも見つかるのではないだろうか?

(中略)

人間にとっては善でも悪でもあるウイルス。しかしその活動や進化の状況を考えると、善の側面が将来的には広がり、ウイルス=悪いものという存在ではなくなっていくのかもしれない。

 

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List    投稿者 seibutusi | 2020-02-13 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-02-07

左脳(自分脳)と右脳(先祖脳)⇒次世代は右脳(潜在思念)の時代

人類の最先端の脳は、

左脳(自分脳)生まれてから現在までインプットされた情報(損得勘定や快・不快の感情に左右されやすく、また競争原理も働く)

右脳(先祖脳)先祖から受け継いだ500万年分の遺伝子レベルの情報(道徳、倫理観、宇宙の法則など最適生存情報)

であるとの説、春山 茂雄の 脳内革命を紹介します

https://www.mugen3.com/hon2.html#TOC1

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人間の脳からは、脳内モルヒネが分泌されますが、これには人間の気分を良くさせるだけでなく、老化を防止自然治癒力を高める、すぐれた薬理効果があるのです。つまり、私たちはどんな薬もかなわない優秀な製薬工場を体内に持っているのです。

●人間は怒ったり強いストレスを感じると、脳からノルアドレナリンという物質が分泌されます。この物質はホルモンの一種なのですが、どういうわけかものすごい毒性を持っている。自然界にある毒物では毒蛇に次ぐ毒性を持つとも言われています。いつも怒ったり強いストレスを感じていると、この毒で病気になり、老化も進んで早死にしてしまう。どんな病気にもノルアドレナリンが関係しているといってよいほどなのです。

●一方でβ―エンドルフィンというホルモンがあります。このホルモンは脳内モルヒネとして一番効力のある物質ですが、この両者の間に奇妙な相関関係のある事が判明したのです。人から何か言われて「いやだな」と思うと、脳内に毒性のあるノルアドレナリンが分泌される。そのとき逆に「いいな」と思うとβエンドルフィンが出るのです。

どんな嫌な事があっても、事態を前向きに肯定的に捉えると、脳内には体に良いホルモンが出る。どんなに恵まれていても、怒ったり憎んだり不愉快な気分でいると、体に良くない物質が出てくる。全てをプラス発想でとらえ、いつも前向きで生きていれば健康で若さを保て、病気に無縁な人生を送れるのです。またこういうこともあります。何かつらいこと苦しいことに遭遇した時、いやだと思っているとノルアドレナリンが出ていますが、じっと耐えてある段階を乗り越えると、脳内モルヒネが出てくるようになるのです。

βエンドルフィンには明らかに免疫力を高める効果があるのです。脳内モルヒネは免疫細胞を元気にするので、どんな病気にも抵抗力がつきます。血管や心臓系の疾患である成人病にも脳内モルヒネは驚異的なプラス効果を発揮してくれるのです。

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右脳を使うメリット

●右脳を使うと、脳内モルヒネがどんどん出てくる

●右脳を使う生き方をすれば、人間はどんなつらい状況でも前向きに考えて生きられる。

●右脳を使うと心が落ち着き、争い事もぐっと少なくなる

右脳と左脳を比べてみると脳内モルヒネに関係しているのは、圧倒的に右脳なのです。またα波を出している脳も右脳なのです。過去の人類が蓄積してきた知恵が、遺伝子情報としてストックされているのも、右脳(先祖脳) 今、私たちは左脳中心で生きているのです。

右脳のもつ潜在パワーは左脳の十万倍。左脳中心で生きる事は、自分のもつ能力の一%も使わない、もったいない生き方なのです。

右脳を鍛える方法はひたすら脳内モルヒネの出る生き方を心がければいい。頭でイメージすれば全てうまくいくイメージトレーニングというものは主に右脳で行われる。つまり、右脳を活用する事がいかに快感であり、脳内モルヒネが出て、さらに自分の能力アップに役立つかということを知って欲しい。しかも誰でも自分の夢をイメージすれば、その事が可能なのです。それも出来るだけ具体的に頭の中で組み立ててみて下さい。脳内モルヒネをどんどん出すことによって、「思い」はかなえられるのです。

左脳(自分脳)生まれてから現在までインプットされた情報(損得勘定や快・不快の感情に左右されやすく、また競争原理も働く)

右脳(先祖脳)先祖から受け継いだ500万年分の遺伝子レベルの情報(道徳、倫理観、宇宙の法則など最適生存情報) 右脳を活用するのがうまく生きるコツ

心・体プラス発想、楽しいことをする。イメージトレーニングをする。瞑想(α波)、腹式呼吸、筋肉運動。これらを行うと…

右脳の働き

損得を基準にした感情は左脳から出てくる。左脳の世界にとどまっている限り、アドレナリン系のホルモンから抜けられない。いつもストレスモルモンにさらされ、いつまでも脳内モルヒネの世界に入っていけないのです。長寿者に共通するストレスの少ない生活とは右脳中心の生活なのです。すなわちプラス発想で、つらいことも愉快にやったり、欲が絡むことにこだわらない。真理、正義、善といった価値観は、右脳が私たちに教えている道筋であるかもしれません。それに従うとき私たちは守られ、外れると排除される。宇宙のシステムはそのようになっている。私たちは天地自然の理にしたがって生きればいい。そういう生き方をすれば最適生存が出来る。それを教えるのが右脳です。もし右脳が教える生き方で生きれば、だれもがラクラク生きられるし、望むことでかなわない事はない。それくらいのスゴイパワーを右脳が持っていると考えられるのです。右脳のささやきに耳を傾ける事が大事。遺伝子にはある方向性が刻まれている。その方向性こそ宇宙意思である。左脳中心の感情は損得、快不快で左右されるが、右脳中心にすると過去から積み重なった遺伝子の方向性にそったパワーが出る。 1.右脳を活用するポイント(これを実行すれば右脳型人間になれる)2.プラス発想を身に付けること。要するに何事も良いほうに考えてみる。3.瞑想の習慣を取り入れること。(脳内モルヒネ、α波)4.筋肉を使う運動をする(ストレッチ体操をする。)5.脳に栄養を与える食事をする。

【どうプラス発想すればいいか

絵を見たり、音楽を聴いたり、匂いをかいだり、舌で味覚を味わったり五感を刺激する事が、努力とか、訓練を必要としないで、最も簡単に脳内モルヒネを分泌させ、しかも瞑想効果が得られる方法なのです。

左脳で生き方を決めるのは恐ろしいことである

左脳:その人が生まれてからの経験や知識が土台になっている。(トラブルやマイナスの事象をプラス発想するのは困難)損得勘定と快不快が支配する世界

右脳:人類の知恵が詰まっている。(先祖脳)宇宙意思プラス発想するには右脳から情報を得る。今生きている自分は過去の先祖達の代表である。

自己は自分というものの全体から見れば1%にも満たない小さなもので、そのチッポケな自己が感情を作っている。そんなものに左右されてたまるか!と思うこと。

右脳で考えるという事は、感情に支配されないことです。一番初歩的な方法は対象になっている事柄から意識をずらすことです。

多くの人が勘違いしているのは、現実に起こったことで自分はいろいろ左右されると思っている事です。(事故にあった、さぁ大変だ!など)出来事はただ単に出来事であって、それ自体は確かに現実ですが、問題はその人がその出来事をどうとらえるか、そのほうが与える影響は大きいのです。とらえ方は、「目の前で起きることを、全て当たり前と考える」つまり、当然のこととして受容することである。目の前で起こった事には「必ず、意味がある」のです。その後でプラス発想するのだ!マイナスの出来事→受容(肯定)→意味を考える→プラス発想 船井先生の「肯定、感謝、プラス発想」「必然にして、必要、ベスト」と同じ事である。

「親父も生きていたのだから死んで当たり前」「生きていれば怪我もする。怪我をすれば痛い。そんなのは当たり前」目の前で起きた事は何かのサインなのです。そのサインは決して私達にとって悪いものではないのです。何かを教えようとしているのです。それを感知するのは右脳です。右脳に聞いてみれば必ず意味がわかる。その意味のある回答を引き出すには、プラス発想しかないのです。「全ての事には意味がある。意味があるから起こるのだ!」どんなにマイナスに思えることでも、私たちの右脳はその意味を知っている。

右脳への問いかけは左脳から入っていくのですが、プラス発想をすれば脳梁を伝って右脳に入っていき、必ず自分の為になるプラスの答えを引き出してくれる。ほとんどの人はそれをしないで左脳止まりにしてしまう。感情レベルで答えを出しているのです。

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List    投稿者 seibutusi | 2020-02-07 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-01-30

淡路島のニホンザルから考える寛容性と協力社会の進化

ニホンザルは、顔を見つめると威嚇されていると感じ、逃げたり攻撃してきたりする。動物園などに行くと、サルの檻の前に「サルの顔を見つめないでください」と書いてあり、それが彼らの社会のルールです。

又、類人猿は、ヒトと同様に顔と顔を突き合わせて、他者の目的や意図など心の状態を読みとることが出来、社会生活に生かしていることを示唆する研究が発表されています。

その様な中で、サルのなかでも淡路島のニホンザルのみが協力し合って社会を造っているようです。

淡路島のニホンザルから考える寛容性と協力社会の進化 https://academist-cf.com/journal/?p=12320

>淡路島ニホンザル集団の高い寛容性には、遺伝的基盤が存在することが示唆されています。本来寛容性の低い種であるニホンザルのなかから、どのようにして寛容性の高い集団が進化したのかを明らかにすることにより、ヒトの寛容性の進化についても何らかの示唆が得られるのではないかと期待しています。

とあります。

人類は氷河期を迎え、協力しなければ生存できない外圧に晒された結果、寛容性を獲得したのでは

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協力行動と寛容性

私たちヒトは、日々誰かと助け合い、協力し合いながら暮らしています。ヒトの社会は、協力行動によって成立しているといえますが、ヒトの協力社会はどのように進化してきたのでしょうか?

近年、ヒト以外の動物を対象とした実験的研究から、2個体のあいだで協力行動が生じるためには、「寛容性」が大きな鍵を握っていることが明らかになってきました。たとえば、同じチンパンジー同士でも、食べ物をケンカせずに共有できるペアでは、1頭だけが食べ物を独占してしまうペアよりも、協力行動が起こりやすくなります。さらに、チンパンジーの近縁種で、より寛容性の高いボノボは、チンパンジーが協力をやめてしまうような場面でも柔軟に協力することができます。高い寛容性は、個体間の協力行動を促進すると考えられます。

寛容性は、ヒトの協力社会の進化においても重要な役割を果たしたかもしれません。ヒトは進化の過程で攻撃性が低下し、高い寛容性を獲得したことが明らかになっています。マックスプランク研究所のトマセロらは、集団全体の寛容性が上昇したことにより、社会のなかで協力行動が起こりやすくなったことが、より高度な協力社会の進化に繋がったのではないかと考察しています。この仮説が正しければ、同じ種であっても、寛容性が高い集団では、寛容性が低い集団よりも協力行動が起こりやすくなると予測されます。この予測を検証するため、私たちはニホンザルを対象とした研究を行いました。

寛容性の高い淡路島のニホンザル

ニホンザルは一般に、順位関係が非常に厳しく、寛容性の低い種として知られています。たとえば、魅力的な食べ物があると、順位の高いサルは、順位の低いサルを追い払ってそれを独占してしまいます。そのため、2頭で協力してエサを取るような実験課題は、ニホンザルには難しいと考えられてきました。

しかし一部の地域では、一般的なニホンザルと比べて高い寛容性を示す集団が存在することが知られています。そのひとつが淡路島に生息する集団です。この集団では、食べ物をめぐる争いが他の集団よりも起こりにくく、順位の離れた個体同士でも並んで一緒に採食できます。

ニホンザルの協力行動を実験で比較

寛容性の高さは動物の協力行動に大きな影響を与えます。それでは、同じニホンザルであっても、寛容性の高い集団と低い集団では協力行動の起こりやすさが異なるのでしょうか?私たちは、特別に寛容性の高い淡路島ニホンザル集団(兵庫県洲本市に生息)と、寛容性の低い一般的な集団である、勝山ニホンザル集団(岡山県真庭市に生息)とで、同じ実験課題を用いて成績を比較しました。

今回の実験では、サルが1本のヒモの両端を同時に引っ張って、手の届かないところにあるエサを手元まで引き寄せる課題を用いました。この課題の重要なポイントは、ヒモの片端だけを引っ張っても、ヒモが実験装置から抜けてしまうだけで、エサを手に入れることができないという点です。そのためエサを手に入れるにはヒモの両端を引っ張らなければならないのですが、1頭だけでは両端に手が届かないので、2頭のサルが同時にヒモを引くことが必要でした。

ニホンザルの協力行動に見られる集団間の違い

まず淡路島ニホンザル集団で1,488試行の実験を行った結果、成功率は60%近くに達しました(874/1,488試行で成功)。この集団では、装置にエサが置かれていてもケンカが起こりにくく、さまざまな組み合わせのペアで協力が起きました。さらに興味深いことに、実験を続けていくなかで、協力するパートナーが近くにいないときには、パートナーが来るまでヒモを引かずに待つことを学習した個体も現れました。そのような協力するためにパートナーを待つ行動は、これまでチンパンジーやゾウ、イルカなど、一部の動物でしか確認されていませんでした。今回の実験は、ニホンザルも仲間と協力するための高度な知性を備えていることを示唆しています。

一方、勝山ニホンザル集団で実験を行った結果、198回の試行のうち成功したのはわずか1%でした(2/198試行で成功)。淡路島ニホンザル集団とは対照的に、この集団ではエサの置かれた装置を順位の高い個体が独占し、順位の低い個体はなかなか装置に近づくことができないようでした。このように2頭のサルが一緒に装置を操作できない状況では、当然協力行動は起こりえません。そのためこの集団では、ほとんど実験が成功しませんでした。

寛容性はどのように進化したのか?

今回の研究から、ニホンザルが仲間と協力して課題を解決できること、それには高い寛容性が必要であることが明らかになりました。淡路島ニホンザル集団では、2頭のサルが装置の前に並び、何度も協力することができました。それに対し、勝山ニホンザル集団ではサル同士が互いを避けあい、そもそも実験装置の前に2頭が並ぶという状況自体がほとんど起きませんでした。

協力行動をするための知性があったとしても、互いの存在を許容し、一緒に行動することができなければ、その知性を発揮することはできません。寛容性の高さは、社会のなかで協力行動が生じるための必要条件であると考えられます。

本研究の結果は、先行研究の結果と合わせて、寛容性がヒトの協力社会の進化に重要であったことを示唆しています。しかし、そもそもヒトがどのようにして高い寛容性を進化させることができたかについては、まだはっきりとはわかっていません。ニホンザルに見られる寛容性の集団間変異は、この問いについてもヒントを与えるかもしれません。

実は、淡路島ニホンザル集団の高い寛容性には、遺伝的基盤が存在することが示唆されています。本来寛容性の低い種であるニホンザルのなかから、どのようにして寛容性の高い集団が進化したのかを明らかにすることにより、ヒトの寛容性の進化についても何らかの示唆が得られるのではないかと期待しています。

 

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List    投稿者 seibutusi | 2020-01-30 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-01-24

「白目」から相手の気持ちを読み取るのは人間ならではの能力

 

前回の実現塾で、類人猿と人類の身体的相違点の一つに「人類のみが白目である。何故か?」との話が出てきました。
回答としては『白目』による『黒目』の強調という特徴は、相手(天敵、獲物)に自分の眼の位置を知らせてしまう短所というよりも、狩りや狩り以外の日常生活において仲間同士でのコミュニケーションを大きく高める長所を強める為。
となりました。
「ゴリラ研究の第一人者 京都大学・山極寿一総長に聞く」
https://academist-cf.com/journal/?p=10949
「白目」から相手の気持ちを読み取るのは人間ならではの能力
の記事があり、結論は下記の内容です。
>言葉はそれぞれの民族で違うのに目の特徴が同じであるということは、人類が地球上に広がっていろんな言語を編み出す前、我々の祖先はすでにこの白目を持っていたということです。でも人間に一番近いチンパンジーも白目を持っていません。つまり人間だけにこの目が発達したということになります。だからなんらかの大きな理由があったわけです。
ちらっと見るだけじゃなくて、じっくり目を見て対面することによって、より相手のことが深くわかります。だから人間は、電話で済む話でも大事なときには面接をします。それは、単にそのときの相手の気持ちを確かめるだけではなく、相手の人格だとか、相手の人間性みたいなものを見たいからなんですよね。しかも重要なことは、人間は生まれつきそういう能力を持っているということ。非常に大切な能力で、本能に近い能力ということなんです。これが、ゴリラと人間との違い。実際にゴリラの社会に入って体感しないとわからないことです。
以降転載します。
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これまでの山極先生の研究で「表現」されたものの例を教えていただけますか。
たとえば、僕が発見したのはゴリラの「覗き込み行動」。ゴリラって、相手の顔を覗き込んで、10cmくらいの距離で顔と顔を合わせるんですよ。これはゴリラの群れの中にいたときに、ゴリラが実際に僕に対してとった行動です。
それまで僕はニホンザルの研究をしていましたが、ニホンザルにとっては、相手を見つめること=威嚇です。ニホンザルは、顔を見つめると威嚇されていると感じ、逃げたり攻撃してきたりするわけです。動物園などに行くと、サルの檻の前に「サルの顔を見つめないでください」と書いてありますよね。それが彼らの社会のルールです。
だから僕は初め、ゴリラの場合でもそうだと思って、ゴリラの顔をなるべく見つめないようにしていたわけです。ゴリラが僕のほうを見たら視線を外していました。でもゴリラがこっちまでやってきて見つめ出すもんだから、これはヤバいなと思って避けた。そうすると、回り込んでまで顔を近づけてきて……そのときは「あれ、何してんだ!?」と思って、じっと下を向いていることにしたんです。すると、「ウー」と唸って、そして後ずさりして、不満そうに立ち去って行った。
そのときに「これは、ニホンザルとは違うな」と感じました。そこでゴリラの行動をもう一度注意深く見てみると、ゴリラ同士が毎日のように顔と顔を見合わせるという行動をしているわけです。「あらっ!」と思いましたね。事例を記録していくと、挨拶だったり、仲直りだったり、交尾の誘いだったり、遊びの誘いだったり、仲裁だったり……と、顔と顔とを見合わせる行為がいろんなところで出てきたんです。それで、これは彼らにとって非常に重要なコミュニケーションだということがわかりました。これは論文にもまとめています。
——ゴリラにとっては顔と顔とを見合わせることがコミュニケーションになっているんですね
そこから「じゃあ人間にとってこの行動はどういう価値を持っているんだろう」と問い返してみた。人間はそうした行動をとりませんよね。誰かと話をするときにも一定の距離を保っています。そもそも話をするのに、近くにいて顔と顔とを向かい合わせる必要すらないじゃないですか。だって、音声で意味を伝え合えるんだから。言葉を交わし合うために対面しているわけじゃない。
でも人間は対面したがる。これは、ニホンザルとは違ってゴリラとは同じなわけです。だけど対面するときに距離を置くのは、ゴリラとは違う点。なんでこうした違いがあるんだろうと思ってみたら、「目」に違いがあったんです。
——「目」ですか?
そうです。ゴリラの目って真っ黒なんです。ゴリラは言葉を持っていないうえに、目が真っ黒。だから近づいて顔を合わせる必要があるんじゃないだろうか。でも人間の目って白目がありますよね? 目がキョロキョロしたりパチパチしたりすることによって、相手の気持ちがわかる。集中しているのか、どこかに注意を逸らしてるのか、別のことを考えているのか、白目があることによって少し離れた場所からだと相手の状況がわかるわけです。そしてそれが、言葉を伝える支えになっているんです。
我々人間が言葉を交わし合うときには、相手の顔を見て、目の動きを見て、相手の気持ちをモニターすることが非常に重要です。現代人は虹彩の色こそ違えど、どの民族もみんな白目を持っている。白目を通じて相手の気持ちを推し量る能力は、人間誰もが持っているものです。
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List    投稿者 seibutusi | 2020-01-24 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-01-16

光子は人間のDNAと同居する時に初めて規則性を持つ

外部の電磁波(エネルギー)の状況で物質は、収束(規則性を持つ)及び発散(無秩序状態)に変化する。個体⇔液体⇔気体⇔プラズマ⇔エーテル(電磁波エネルギー)⇔素粒子⇔物質(個体⇔気体・・・)の循環が有る事は理解できる。
※現代物理学においては、真空のゆらぎによって、何も無いはずの真空から電子と陽電子のペアが、突然出現することが認められている。又素粒子(電磁波と電磁場で創られる)は粒子と波動の二面性をもち,また不変のものでなく相互作用により相互に転換したり生成消滅したりする。
今回の記事は「『光子は人間のDNAと同居する時に初めて規則性を持つ』事を示す量子実験が行われた」です
【実験より】
・真空の中に光子だけが存在する時には、光子は無秩序に散乱するだけだった。
・そこにヒトの DNA が入れられると共に、光子は「規則性をもち動き始めた」。
・そして、一度規則性を持った光子は、DNAがいなくなっても、規則性を崩すことはなかった。
【この実験は、DNA が私たちの世界を構成する「物質」とコミュニケーションをとっている可能性を示しており、そして、そこには、ある種の目に見えないフィールドが存在することも示している。】
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https://indeep.jp/human-dna-could-control-photons/ より
【この世の創造神はDNA? : 人間のDNAが光子に規則性を与えることで「この世の物質をコントロールしている可能性」が示された実験が行われていた】
光子 – Wikipedia
光子とは、光の粒子である。物理学における素粒子の一つであり、光を含むすべての電磁波の量子かつ電磁力のフォースキャリア(力を媒介する粒子)である。
光子は人間のDNAと同居する時に初めて規則性を持つ
量子実験がヒトDNAの形而上学的特性に光を当てた
ロシア人科学者であるウラジミール・ポポニン(Vladimir Poponin)氏は、1995年に、ロシア科学アカデミーにおいて生物物理学者ピーター・ガリアエフ(Peter Gariaev)氏を含む同僚たちと非常に興味深い実験を行ったことで有名だ。
論文『真空での DNA ファントム・エフェクトとその結果に対しての合理的な説明』で、ポポニン氏は冒頭で次のように述べている。
この発見は、観察された多くの代替療法としてのヒーリング現象を含む微細なエネルギー現象の根底にあるメカニズムの説明と、そのより深い理解のために非常に重要であると確信している。
ポポニン氏たちがおこなった実験は、私たちのこの世界を構成している量子である「光子」を用いて ヒトの DNA に対しての挙動をテストしたものだった。
宇宙の真空をシミュレートするために特別に設計されたチューブに光子を入れて、内部が完全な真空の状態で光子がどのように振る舞うかを知るために、実験が開始された。
光子をチューブに挿入した際には、光子はチューブ内の全体に散らばり、完全に不規則でランダムな方法で分布した。これは研究者チームが予想していた動きと同じだった。
次に、今度は、「人間の DNA 」を光子とともにチューブ内に配置した。
そこで起きたことは本当に不思議なことだった。
単独で光子がチューブ内にあった先ほどとは異なり、光子は DNA に反応した。そして、光子は動きのパターンを変えて特定の配列を形成した。つまり、生きている物質である人間の DNA の存在の下で、光子は「組織化された」のだ。
これは、DNA が明らかに光子に直接影響を与えていることを示している。そして、同時にこれは、私たち人間の中の何かが私たちの外の物理的な物質に直接影響を与えているという仮説を支持することになる結果のひとつともいえる。
ポポニン氏たちのチームは、この実験を繰り返し行ったが、いつでもその結果は同じであり、光子が DNA によって規則的な配列を作り出すことが確認された。これは、人間の DNA が、私たちの世界を構成する量子、つまり「物質」に直接影響することが観察されたということになる。
しかし、実験では、さらに大きなサプライズが起きた。
次の大きな驚き
次の大きな驚きは、研究者たちが容器から DNA を取り出したときに観察された。科学者たちは、DNA を取り除いた後は、光子は元のような規則性のない散乱状態に単純に戻ると予測したが、そうならなかったのだ。
人間の DNA がチューブから取り出された後も、光子はまだ DNA がチューブの中にあるかのように規則性を持ち秩序立ったままだったのだ。これはポポニン氏たちにとって、非常に予想外の出来事だった。
研究者たちは仮説を立て、「何らかの新しいフィールドの構造が惹起しているという仮説を受け入れざるを得なかった」と述べる。

この実験は、DNA が私たちの世界を構成する「物質」とコミュニケーションをとっている可能性を示しており、そして、そこには、ある種の目に見えないフィールドが存在することも示している。

【ジャンクDNA解明への挑戦(第1回): 記憶媒体として機能しているDNA】
 ここで翻訳した記事から少し抜粋します。
DNA は言葉と振動の影響で頻繁に再プログラムされている
近年のロシアでは、それまであまり研究されてこなかった様々な自然科学現象を科学的に研究して直接的、あるいは間接的に説明できるようになっている。
その中には次のようなものもある。それは、DNA は言葉と振動によって再プログラミングされているということに関しての証拠が見つかったことだ。それには遺伝子の損傷も移動も伴わないという。
我々の DNA の中で人体のタンパク質を作るために使われているのは、ほんの 10パーセント以下にしか過ぎない。残りの 90パーセント以上の DNA は「ジャンク DNA 」と呼ばれており、それらは機能していないと西欧諸国の科学研究では考えられている。
しかし、ロシアではそのように考えない研究者たちがいる。
彼らは「生命は愚か者などではない」という確信の元に、DNA の 90パーセントを占めるジャンクDNA を調査する冒険を開始した。この調査には、言語学者と遺伝子研究の第一人者たちも加わった。
その結果、非常に革命的といえる調査結果が導き出された。
ロシアの言語学者たちは「役に立たない」と思われている 90パーセント以上のジャンク DNA のすべてが、私たち人間の言語と同じ規則に従っていることを突き止めた。
言語学者たちは、言語の文法の構文、言語の形態からなる意味論、そして、基本的な文法ルールなどと比較した。そして、言語学者らは、DNA のアルカリが正規の文法に従い、そして、まるで私たちの言語のように規則を設定していることを発見したという。
この結果、人間の言語やその規則は偶然現れるものではなく、私たちの DNA を反映しているものだということが考えられるようだ。
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List    投稿者 seibutusi | 2020-01-16 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 
2020-01-16

「盗たんぱく質」~餌生物から酵素を盗み利用する生物~

>☆進化⇒変異の仕組みは、大・中・小の3段階
小:紫外線で傷いたり、分裂時のコピーミスで起きる変異
中:駆動物質の指令による漸進的進化
大:他の生物(ex.ウイルス)が飛び込んできて、そのまま遺伝子を蓄積していくことによる劇的な進化
真核生物は、自らとは別の起源を持つ微生物やウイルスを自らの細胞内に取り込み共生することにより、劇的に進化したと考えられます。リンク

他の生物を自らの細部内に取り込み共生することにより生物は大進化を遂げますが。なんと、餌由来のたんぱく質を消化せず特定の器官の細胞内に取り込み、本来の機能を保ったまま利用する盗たんぱく質」という現象があるようです。

JST科学技術振興機構プレスリリース https://www.jst.go.jp/pr/announce/20200109-2/index.htmlより。

餌生物から酵素を盗み利用する生物を発見

~キンメモドキは食べたウミホタルの酵素をそのまま使って発光する~

ポイント

・発光魚キンメモドキ(Parapriacanthus ransonneti、スズキ目ハタンポ科)は自前の発光遺伝子を持たず、餌であるウミホタルから発光酵素を獲得して利用していることを明らかにした。

・これは、餌由来のたんぱく質を消化せず特定の器官の細胞内に取り込み、本来の機能を保ったまま利用することを示した世界で初めての例であり、この現象を「盗たんぱく質」(Kleptoprotein)と命名した。

・キンメモドキにおける「盗たんぱく質」の進化プロセスとそれに関わる遺伝子メカニズムの研究を始め、キンメモドキ以外にも(生物発光に関わらず)盗たんぱく質現象が普遍的に生物界に存在するのかについてなど、さらに今後の研究の展開が予想される。

・生物が持つこれらの仕組みを解明し、それに倣う(バイオミメティクス)ことでさまざまな応用展開(例えば、たんぱく質性医薬品の経口投与方法の開発などの医学分野への貢献)も期待される。

中部大学 応用生物学部の大場 裕一 教授は、米国 モントレー湾水族館研究所 博士研究員の別所-上原 学 博士、名古屋大学 大学院生命農学研究科の山本 直之 教授らと共同で、魚類で初めて、ルシフェラーゼの由来の解明に成功しました。生物発光はバクテリアから脊椎動物まで広く見られる形質であり、生命の歴史の中で、何度も独立に進化してきました。発光反応は一般に「ルシフェラーゼ」と総称される酵素たんぱく質と「ルシフェリン」と総称される化学物質による生化学反応であると説明できます。それぞれの発光する生物群は起源が異なる独自のルシフェラーゼを進化させてきたと考えられています。しかし、発光する魚類の中で、ルシフェラーゼの正体が解明された例は、全くありませんでした。

キンメモドキのルシフェラーゼのアミノ酸配列を解析したところ、驚くべきことに、発光する甲殻類のトガリウミホタルのルシフェラーゼと同一であることが分かりました(図1)。さらに、ウミホタルを与えずに長期間飼育すると、キンメモドキは発光能力を失い、その後、ウミホタルを餌として与えることでウミホタルのルシフェラーゼを体内に取り込んで発光能力を回復させることを明らかにしました。

生命現象をつかさどる酵素はたんぱく質でできているので、通常ならば食物として体内に入ると消化器官で分解され、本来の機能は失われてしまいます。ところが、キンメモドキはウミホタルを捕食し、未知の仕組みにより、ルシフェラーゼを消化せずに細胞に取り込み、本来の機能(発光)の用途に使っていることが分かったのです。

~中略~

ある生物が持っている特殊な能力を、それを食べることでそのまま獲得する生物は非常に珍しいですが、いくつかの例が知られています。例えば、ミドリチドリガイというウミウシの仲間は葉緑体を持ち、光合成をすることで数ヵ月間も太陽光だけで栄養を自給自足できることが知られています。しかし、このウミウシは生来の葉緑体を持たず、餌である藻類から「盗む」ことで「盗葉緑体」を獲得し、利用している ことが知られています。また、ミノウミウシはクラゲなどの刺胞動物を捕食することで、刺胞細胞を獲得します。このような盗刺胞はウミウシの仲間だけでなく、ある種のクシクラゲ(刺胞動物ではなく有櫛動物)やヒラムシなどでも見つかっています。

通常ならば、摂食された細胞やたんぱく質は分解されて本来の機能を失います。そのため、私たちが海藻やクラゲ、ウミホタルを食べても、葉緑体や刺胞、ルシフェラーゼを取り込むことはできません。

今後、これらの生き物が、どのようにして必要なたんぱく質だけを消化せずに取り込んでいるのか、その取り込みを可能にする分子機構の解明が待たれます。

葉緑体、刺胞、そして発光といった複雑な形質を進化させるのは、自力で一から作るよりも、餌から盗んでしまった方が簡単なのかもしれません。今後、「盗たんぱく質」という視点を持ちながら、複雑な生態系の一部である生物を見直すことで、新しい発見が生まれてくるかもしれません。

また、特定のたんぱく質を消化せずに体内に取り込む仕組みが解明されれば、さまざまな技術に応用できることが期待できます。例えば、糖尿病の薬であるインスリンなどのたんぱく質性医薬品は経口投与すると分解されてしまうため、現在では注射により投与されています。盗たんぱく質の取り込み機構を応用することで、飲み薬としてのたんぱく質性医薬品の実現が期待されます。

~以下略~

<参考図> リンク

(以上)

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List    投稿者 seibutusi | 2020-01-16 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments »