呼吸リズムの仕組み ― リズムの起源は、なんとグリア細胞だった! ―
画像はこちら より。
呼吸のリズムはどのように形成されているのか?
そのメカニズムを解明した研究がありました。リズムの起源は、ニューロンではなく、なんとグリア細胞だったようです。
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村山医療センターのプレスリリース https://kyodonewsprwire.jp/release/201209257177 より、以下に紹介します。
2012年10月1日
独立行政法人国立病院機構村山医療センター(院長 臼井宏)
呼吸リズムの仕組みを解明 ― リズムの起源は神経回路ではなく、なんとグリア細胞だった! ―
呼吸のリズムが形成されるメカニズムは、長年の研究にかかわらず未解明でした。本研究は、呼吸リズムを牽引するグリア細胞を脳幹で発見したのみならず、なぜこれまでの研究標的であった「神経細胞(ニューロン)の活動」だけでは呼吸のリズム形成を説明できなかったかを示す、脳科学最大の謎の一つに終止符を打つものです。
研究の背景
無意識下でも形成、維持がなされる自律的な呼吸運動は、生命維持に必須で、その停止は死に直結し、その障害は呼吸不全を惹起します。呼吸運動は横隔膜などの呼吸筋の活動によりますが、呼吸筋の活動は、延髄を中心とする脳幹部で形成される呼吸リズム形成神経機構の働きにより維持されています。呼吸リズム形成のメカニズムについては、呼吸生理学上の最重要課題として長年に渡って研究がなされてきて、心臓のように自動的に周期的な興奮を起こすペースメーカー機能を持つ神経細胞(ペースメーカーニューロン)が駆動することによるとの説や、興奮性と抑制性のニューロンの相互作用によるとの説などが提唱されてきましたが、いずれの説もこれまでの実験データを完全には説明できず、呼吸リズム形成のメカニズムは、これまで未解明でした。
研究の内容
独立行政法人国立病院機構村山医療センター臨床研究センターの岡田泰昌室長、東京大学大学院薬学系研究科の池谷裕二准教授、佐々木拓哉博士、兵庫医科大学生理学講座の越久仁敬教授らを中心とする研究グループは、げっ歯類延髄のpre-Botzinger complex(注1)と呼ばれる呼吸リズム形成の中核となっている部位において、吸息性神経活動に先行して活動を開始するアストロサイト(注2)(グリア細胞(注3)の一種)を発見しました。さらに、pre-Botzinger complex領域のアストロサイトを選択的に興奮させると、吸息性神経活動を起こしうることを確かめました。
具体的には、新生ラットから作成したpre-Botzinger complexを含む延髄の横断切片標本(スライス状に切り出された生きた組織)を対象とし、細胞活動に応じた細胞内カルシウム濃度の変化をカルシウムイメージング法(注4)により観察し、吸息時に活動するニューロンに先行して活動を開始するアストロサイト(前吸息性アストロサイト)を発見しました。ニューロン活動のみを抑えるフグ毒のテトロドトキシンを投与するとニューロン活動および呼吸神経出力は消失しましたが、前吸息性アストロサイトの周期的な自発活動は残りました。さらに、光を照射すると細胞を活性化させるイオンチャネルであるチャネルロドプシン2をアストロサイトにのみ発現させた新生マウスを用い、そのマウスから作成した延髄スライス標本においてpre-Botzinger complex領域のアストロサイトを光照射で興奮させるオプトジェネティクス(注5)の手法によって吸息性ニューロンの活動を惹起させることができました。
これらの結果から、アストロサイトが呼吸リズム形成の中枢であるpre-Botzinger complex領域において吸息性神経活動を駆動していると考えられました。
本研究の成果は、呼吸リズム形成のメカニズムを詳細に理解するとともに、睡眠時無呼吸症候群など呼吸中枢の異常に因る様々な呼吸異常の病態の解明およびそれらに対する新しい治療法の開発に貢献するもの期待されます。
用語解説
注1)pre-Botzinger complex: 延髄腹側部で左右対称の部位にある領域で、呼吸リズム形成における中核部位と考えられている。
注2)アストロサイト: グリア細胞の一種で、星状膠細胞(せいじょうこうさいぼう)とも呼ばれる細胞。多数の密な細い突起を持ち、その突起がニューロンとニューロンの間のシナプスと呼ばれる情報伝達の場所を被っており、アストロサイトがシナプスでの情報伝達を積極的に調節していることが明らかにされつつある。
注3)グリア細胞: 神経膠細胞(しんけいこうさいぼう)とも呼ばれる神経系を構成する細胞であるが、神経細胞(ニューロン)と異なって活動に伴って活動電位と呼ばれる電気信号を出さないため、その活動は電気生理学的には計測が困難であった。グリア細胞は、最近まで、ニューロン周囲の細胞外環境を維持する程度の役割しか演じていないと考えられていた。しかし、最近、グリア細胞は、ニューロンとともに脳の様々な情報処理過程において能動的な役割を果たしていることが明らかにされつつある。
注4)カルシウムイメージング法: 多数の細胞を対象に細胞内の活動に応じて上昇するカルシウムイオンの濃度変化を動画像として計測することにより個々の細胞の活動をそれらの空間的な位置関係も含めて解析することができる方法。細胞内外の電位変化を計測する電極法では測定が困難なグリア細胞の活動も計測しうる。
注5)オプトジェネティクス: 光学と遺伝学を融合させた神経科学の新しい研究手法。チャネルロドプシン2などの光照射で活性化するイオンチャネルを特定の細胞に遺伝子工学的手法により発現させ、特定の波長の光を照射することによりそれらの細胞の活動をコントロールすることができる。
(以上)
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複素世界は実世界とつながっている(スミルノフ物理学)
■スミルノフ物理学で想定している「宇宙の構造」は「メビウスの帯構造の複素空間」である。
宇宙の対数螺旋構造(捻じれ空間)をメビウスの帯構造の複素空間とする仮設は現在の量子力学上の不可解な現象も説明できる。→新たな不整合が出るまで仮説は正しい。
【数学上の概念に過ぎないと思われていた二乗してマイナスとなる“虚” の世界こそ“本来の世界”である。二乗してマイナスの意味は、宇宙はメビウスの帯構造の複素空間で、虚数 i を 2 回乗じることにより、鏡像反転の負の世界を表現できるということである。】
★虚数や複素数については以下のサイトを参考にしてください
虚数とは何か?複素数とは何か?が一気に分かりやすくなる記事(https://atarimae.biz/archives/500)
要約:虚数とは「1つの数で座標を表す」のに便利な想像上の数である。i をかけることは「原点を中心に反時計回りに90度回転させる」ことを意味する。
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http://g-village.net/iyasaka369/スミルノフ物理学.pdfより
<スミルノフ物理学>
■宇宙の構造 の概要
宇宙は捻じれた空間で、エーテル繊維で満たされている。このエーテル繊維は、星と星とを引っ張ったり押しのけたりすることができる、超弦・超繊維である。宇宙空間をどこまでも一直線に進むと、いつの間にか、メビウスの帯を描いて帯の裏側に戻って来て、その後、再び元の位置に戻るメビウス空間である。
(中略)
(http://v.rentalserver.jp/morigon.jp/Repository/SUBI0/sya.html参照。)
メビウスの帯を一周してくると、右手系/左手系が鏡面的に逆(鏡面変換)になり、正の質量=反物質=陽電子と負の質量=物質=電子が背中合わせに対を形成している。分かりやすく言うと、メビウス帯上の 1 点に上向きの矢↑を立てる。面に沿って 1 周してくると裏側となり、矢は反転して↓となる。これが、“鏡面的に逆”の意味である。(更に1周すると元の位置に戻り、↑となる。)数学的には、メビウスの帯は複素平面と等価であり、メビウス帯面での 1 周は裏側、すなわち、複素平面上の180度変換に相当する。1枚の平坦な二次元の帯を 180 度捻ったものがメビウスの帯なので、当然と言えば当然であり、これは数学的には“i2 = -1”として表される。
ここで、複素平面での操作を極座標で見ると興味深い。
“虚数 i”を乗じるだけで、容易に座標が変換されている。これはまた、微分する操作と同義である。(指数関数 eiθは連続関数なので、微分を適用する。)
つまり、メビウス帯の鏡面変換は、複素平面上では“虚数 i”を乗じる、あるいは微分することにより容易に行うことができる。そして、メビウス帯上の矢の向きは↑↓↑↓…となるが、これは波動としての性質ということである。
また、複素平面に於いて、1回iを乗じる操作は、角度にして90度の変換(回転)になっている。(各座標と図形的性質から明らか。)つまり、角度が90度ずれ、4回繰り返すと元に戻る。また、波動に於いて角度(位相)が90度ずれるのは、sinθ⇔cosθの関係であり、電磁波では電場と磁場の関係でもある。
スミルノフ物理学に於ける電気と磁気の関係は、従来の電磁気学で言われているように電気が能動で磁気が受動なのではなく、その逆で、磁気が能動で電気が受動である。電磁波は電場と磁場が交互に相手を起動するのではなく、最初に単極磁石の電子が回転しながらの直線運動が磁場の変動を引き起こし、磁場の変動のみが電磁波を維持しているのであり、磁場は回転しながら進み、その場その場に於いて、磁場の変動が電場の変動を引き起こしている。
そもそも、電流が流れると磁場がその導線の周りに発生するのは、電流が磁場を引き起こしているのではない。単極磁石である電子が導線の方向に流れる結果、表面電荷に偏極が起こって電荷表面が破れ、電子の単極磁石としての本質が発現し、その回転する単極磁石が導線の周りに導線に沿ってネジの軌跡を描き、回転する磁場が発生するのである。(単極磁石:スピンする螺旋渦巻。)
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https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ed35400df27a2bc7e597531c08d99869」
より引用しました
オイラーの公式を立体的なグラフにすると次のようになる。複素数空間で螺旋を描いている。この螺旋を実数平面、虚数平面に投影すると、三角関数の波のグラフになっている。
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複素平面や虚数は数学上の概念に過ぎず、現実には存在しないと言われるが、このようにメビウスの帯は複素平面そのものであり、波動の性質も複素平面上では議論が容易となる。複素平面のメビウスの帯が現実に存在し、波動の性質が複素平面で容易に議論できることは、我々の現実世界が複素空間であるからに他ならない!
複素平面(空間)では、複素平面(空間)の実軸への投影が実数である。例えば、“z1=x+iy”の実軸への投影は“x”だが、“x-iy”の実軸への投影も“x” である。(これは簡単な投影の例だが、もっと複雑な行列式による投影(写像)も可能である。)つまり、我々が現実世界と思っている空間は、大きな宇宙(四次元)の本質を三次元世界に投影した、ごく一部の世界に過ぎないのである。三次元世界の“x”という現実に対する本質は、“x+iy”も“x-iy”もあり得るのである。
つまり、二乗してプラスとなる我々が“現実”だと思っている世界こそ“虚” であり、数学上の概念に過ぎないと思われていた二乗してマイナスとなる“虚” の世界こそ“本来の世界”である。二乗してマイナスの意味は、宇宙はメビウスの帯構造の複素空間で、虚数 i を 2 回乗じることにより、鏡像反転の負の世界を表現できるということである。(虚数:imaginary number)
以上です
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人類は進化ではなく退化する道へ向かっている ?
生物の系統樹ではヒトは最先端の生物となっている。
生物は、外圧に適応する為に、統合と分散を繰り返して進化(単細胞から多細胞そして哺乳類へ)して来た。その最先端がヒト(新たな統合様式の観念を獲得した)としている
しかし、20万年前に誕生したヒトはそれ以降進化しているのだろうか?
古代人類は、宇宙論・予知能力・精神機能・肉体機能 において、現代人を凌駕していたと思える。又、現代人は、思想(観念)放棄、活力衰弱、精子激減、免疫力後退等の状態になっており、進化しているとは言い難い。
その様な中で
「人類は進化でなく退化する道へ:現代人は遺伝子レベルで古代人より劣っている」との研究発表が有りましたので紹介します。
しかし本当に人類は退化する道へ向かっているのだろうか?
人類の最大の武器は観念機能であり、観念は「外圧適応する為に存在する」事なので、大きく外圧状況が変わって来た事実(自然外圧から同類圧力へ)を捉えきれてないからだと思う。
その突破口は? 生物史の歴史事実から、次回以降追求していきます。
https://japanese412.blogspot.com/2014/05/blog-post_6.html より転載
人類は進化ではなく退化する道へ向かっている。
– 人類は、ますます弱くなって、矮小され、愚かになっているという証拠が科学者により発見された。
私たちの肉体と精神(知能)両方が、先祖に比べて深刻に退化していることが科学者により発見された。今週、ケンブリッジ大学の非常に著名な教授が次の発表を行った。「今日の高度に訓練されたアスリートたちも、私たちの先祖に比べれば取るに足りない(物理的)程度の能力しか持っていません。」もちろん、この最大の原因は、人間の遺伝子(ゲノム)が退化していることによる。
コーネル大学のJohn Sanford博士と研究を共にした科学者たちは、「私たちの遺伝子は、すでに数万個の失敗した(突然変異した)遺伝子が含まれているが、世代を重ねながら、このようなエラー(突然変異した遺伝子)が加わっていく」という、画期的な事実を発見した。このような理論を照らしてみると、我々の祖先は、はるかに大きく、強く、速く、スマートだったという事実が信じられないほどではないというのだ。彼らは、現在我々が持つものよりも、より良い遺伝子を持っていたことが真実であると述べている。
このような情報は、多くの人々に衝撃を与えている。人類が「進化している」というのが、大衆が持つ一般的な考えである。私たちの肉体と精神が、祖先が持っていたものよりもはるかに優れていると、人々は考えている。しかし、研究の結果は、このような常識を覆している。
ケンブリッジ大学で主導したこの研究は、我々が以前(先祖)よりも弱くなっていて、今日の最も高度な訓練を受けた運動選手よりも、数千年前に住んでいた先祖と比較すると、非常に弱い存在であるということを示している。
記事原文>> Scientists Discover Proof That Humanity Is Getting Dumber, Smaller And Weaker
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注意力は呼吸法で高められる ― 認知心理学の手法で実証 ―
千葉大学の研究チームによる人の呼吸法と注意力の関係についての研究成果が発表されました。
これまで経験的に言われてきた息を吐くことの重要性が、認知心理学の観点からも正しいことが確認されたそうです。
千葉大学ニュースリリースより、以下に引用紹介します。
注意力は呼吸法で高められる ― 認知心理学の手法で実証 ―
千葉大学大学院人文科学研究院 一川誠 教授が率いる認知心理学の研究チームは、物体の動きの変化に対する人の呼吸が与える影響を調べ、動きの変化に早く反応できるのは息を吐いている時であることを初めて科学的に実証しました。これにより、武道などの指導でこれまで経験的に言われてきた息を吐くことの重要性が、認知心理学の観点からも正しいことが確認されました。今回の研究成果は、日本視覚学会の学術誌『Vision(ヴィジョン)』31号で発表されました。
●研究の背景
スポーツ科学において、呼吸法とパフォーマンスの関係は、研究者たちの注目を集めてきました。例えば、高い筋力を必要とするウェイトリフティングの場合、息を吐き切る瞬間にバーベルを持ち上げることが有効とされてきました。また、剣道の指導などでは、「吐くは実の息、吸うは嘘の息」と表現され、息を吸っている時には隙ができやすいことが経験的に共有されてきました。しかし、筋力のような身体能力ではなく、認知能力が関わる「注意力」に対して、呼吸法が果たす役割を調べた研究はこれまでほとんどありませんでした。
●研究手法
人の認知機能の解明を目指す認知心理学の分野では、視覚を介した注意には2種類あると言われています。バレーボールを例にとると、選手が予想外のフェイントによって思わず惹きつけられる注意(外発的注意)と、相手が打った球に自分で狙いを定める注意(内発的注意)があります。一川教授のチームは、これらの2種類の注意について呼吸の仕方が及ぼす影響を調べました。
実験では、16人の大学生を対象に、画面上の左右どちらかの四角の枠の中に提示される×印の位置をなるべく速く答えてもらう課題を用いました。
課題には、瞬間的に枠の明るさが変化する手がかりで強制的に注意を惹きつける外発的注意条件と、矢印による手がかりで意識的に注意を向けさせる内発的注意条件を設けました。また、これらの手がかりがターゲットに対して間違っている場合と正しい場合の2条件を設けました。呼吸については、呼吸の仕方(吸う時・吐く時)× タイミング(呼吸中・呼吸後)の4条件を設けました。
●研究の成果
実験の結果、矢印による手がかりで意識的に注意を向ける内発的注意条件では、手がかりが正しい場合の反応は、手がかりと×印の時間差が400ms の時、呼吸中か呼吸後かに関わらず、息を吐く時で反応がより早まり(①)、手がかりが間違っている場合の反応の遅れは、呼吸後のタイミングで、息を吸う時に大きくなることがわかりました(②)。一方で、明るさの変化による手がかりで強制的に注意が引きつける外発的注意条件では、手がかりが間違っている場合の反応の遅れが、呼吸中か呼吸後かに関わらず、吸う息より吐く息で大きくなることがわかりました(③)。
これにより、外発的注意と内発的注意では、反応を早める呼吸の仕方が異なるものの、自発的に相手の動きに注意を向ける場合には、息を吐いている時に反応がより早くなる傾向が認められました。剣道などの武道の指導では、「長呼気丹田呼吸法」という、下腹に意識を集中させ、吸う息を短く、吐く息を長くする呼吸法の重要性が強調されます。武道では、相手の動きに意識的に注意を向けることが求められる場面が多いため、こうした呼吸法は理にかなっていると考えられます。
●研究者のコメント
今回の実験の実施とデータ分析を担当した小池俊徳氏(2016年千葉大学文学部行動科学科卒)は、「認知心理学的なアプローチがスポーツパフォーマンスに貢献できる可能性を感じております。 本研究から派生する研究が駆け引きのあるすべてのスポーツに良い影響をもたらすことを願っています」と話しています。また、一川教授は、「呼吸の仕方が注意という一つの認知機能に影響を及ぼすことを見出したのは世界でも初めてのことです。今後は呼吸によって人間の認知的な能力をどこまで上げられるのか解明したいと考えています」と述べています。
(以上引用)
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オオマサガス~佐野博士による見解 常温核融合(物質の統合過程)が発生している
数年前、近い将来エネルギー革命の一つとして、オオマサガス(http://www.ohmasa-gas.org/大田区にある日本テクノ株:ブラウンガスと同一)可能性を調べていたが、発生装置を購入した人の話を聞くと「電気代が高く、採算に合わないので使用してない。装置を譲っても良いですよ」との事で追求を中断しました。
そのオオマサガスについて佐野千遥博士の見解が有りましたので概要を紹介すると同時に新たな可能性(常温核融合:S 極磁気単極子により、エーテルから原子核、物質そして生物まで創出される。)を今後追求します。
【新エネルギーとしての概要と評価】
・オオマサガスは水を振動攪拌で電気分解を行い、水素と酸素の混合気体をつくる。
・一部にフリーエネルギーと言われていたが、燃焼させた場合は、(燃焼エネルギー)÷(電気分解に必要としたエネルギー)≒0.5 と効率が悪い。
・メリットは、空気中の酸素と 爆発的に化合する危険な水素を使用する燃料電池よりも安全で、排気ガスは水蒸気であるため環境汚染が無い、という点にある。
【オオマサガス製法の常温核融合に対するスミルノフ物理学での説明】
使用されている高周波振動モーターのモーター部は螺旋型の電磁コイルだが、ここに電流を流した場合、外側の空間は正の透磁率、内側の空間は負の透磁率の空間となる。つまり、振動攪拌によって負の透磁率である負の世界が出現する。
振動攪拌によって発生した負の世界の S 極磁気単極子が作用し、負の透磁率の水が触媒となって、より多くの陽子や中性子が結合して大きな原子核が形成される。すなわち、常温核融合である。
この際に供給される陽子や中性子は、真空エーテル由来である。原子核内は負の誘電率で極低温ではあるが、メビウスの帯構造故に、透磁率的には全面的に負とはならず、正の透磁率と負の透磁率とが混合している。その結果、N-S-N の磁気単極子結合体として陽子が、S-N-Sの磁気単極子の結合体として中性子が真空エーテルから形成され、供給される。
よって、“電解時にナノ・マイクロバブルが生成して破裂する際に発する強力なエネルギー”が原因ではない。ちなみに、バブルが破裂する際に発生するエネルギーは衝撃波や超音波であり、決して“フリーエネルギー”やそれに関わる類のものではない。
例えば、特開2009-28667に依れば、振動板を100Hz以上の周波数(135Hz)で振動させる攪拌機によって超純水を常温で 200時間連続攪拌すると、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛などの元素が増える。(分析値は、平成18年12月20に当時東京工業大学原子炉工学研究所所長だった有富正憲氏が、東京工業大学のICP質量分析計を使用して測定した結果。)
特開2009-28667の実験結果(ppb)
Mg | Al | e | Cu | Zn | Na | Ca | K | ||
1回目 | 振動攪拌前 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.11 | 0.12 | 0.00 |
振動攪拌後 | 583.47 | 6.30 | 0.36 | 6.74 | 133.44 | 3.53 | 12.17 | 1.84 | |
2回目 | 振動攪拌前 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.14 | 0.00 | 0.02 |
振動攪拌後 | 621.29 | 7.48 | 0.97 | 7.33 | 147.35 | 4.36 | 8.85 | 1.94 |
また、特開2015-55527に依れば、160Hzにてセシウム137、セシウム134を含む放射能汚染水を電気分解すると無害化され、カルシウム水を電気分解すると鉄、銅、コバルト、ニッケル等が生成する、という現象が発生する。(以上の詳細な実験条件については、各特許を参照のこと。)
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生命の起源と原理~最新の統合物理学と古代人類の宇宙観
前回の実現塾で、「生命の起源と原理」を扱った。
《生命現象は逆拡散の統合過程》:生命は統合過程である為、常に拡散していくことを前提にしている科学理論で説明できない。そこを解明する手がかりは佐野博士の単極磁石理論などの、統合を促す電磁波の構造を扱ったもの(スミルノフ物理学)だけ。・・・・・
その中で、「太古人類が宇宙の構造を陰陽説(S極N極磁気単極子;陰と陽の二気が調和して初めて自然の秩序が保たれる)・輪廻転生(逆拡散と統合:死んで無に還った霊魂が何度も生まれ変わってくること)そして螺旋構造(DNA~星雲:螺旋構造の縄文土器等)と想定していた事は、まさに、最新の統合された物理学(スミルノフ物理学)で論証された内容であり、驚きを禁じ得ない」との話がでた。
同様な思いを持ったブログ記事「日本のルーツ研究と弥栄へのシフト http://iyasaka369.blog.fc2.com/blog-entry-30.html」が有りましたので一部分を紹介します。
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【スミルノフ物理学とDNAとヨーガ、北斗七星、祈り、死 】
DNAの非常に近接した右巻き二重螺旋構造はトロイダル・コイル=テスラ・コイル構造(コイルの導線自体が更に細かいコイルになっている)で、内部は互いの電磁誘導によりゼロ磁場となって電気抵抗がほぼゼロ(=常温トポロジカル超伝導回路)となり、発熱することなく、巨大な電流が流れる。 その電流エネルギーは、エーテルエネルギーを取り込んで得たエネルギーであり、故に、生命体は自己の周囲に常温プラズマ=オーラを発する。
むしろ、この構造があるため、宇宙空間に充満するエーテルエネルギーを取り込める。 電流は N 極系であるから、負の質量、負のエネルギーである S 極系エーテルエネルギー(磁気単極子)を強力に集めることとなる。それにより、負のエネルギーが生命体体内の隅々まで送り出されるが、負のエネルギーは反エントロピーの源泉故に、生命体は必然的に進化する。
すなわち DNA は、宇宙全体を貫いて起源意識に繋がる S 極系エーテルエネルギー(磁気単極子)=生命エネルギーを人体に取り入れ進化させる作用をしており、従って、人体は大宇宙に対する小宇宙と言える。人体が大宇宙に対する小宇宙であることは、チャクラの位置が北斗七星を形成することでも表されている。北斗七星は天帝=北極星の御車であり、諏訪の北斗神社では天御中主神 を祀るので、北斗七星は天御中主神=起源意識のシンボルである。
チャクラと言えばヨーガだが、ヨーガに於いて、大宇宙の絶対的エネルギーであるプラーナが人体に降りて7つのチャクラが活性化すると、3回転半のとぐろを巻く神蛇で象徴されるクンダリーニが覚醒し、大宇宙と一体化するために、脊椎を上昇して頭頂のサハスラーラに至るとされる。
負のエネルギーの左巻きS 極系エーテル繊維が、1ヶ所にとぐろを巻いて固まった、負の質量を有するのが S極磁気単極子であることからすれば、クンダリーニの活性化とは、体内に眠り、起源意識と繋がることができる S 極磁気単極子=生命エネルギーを S 極系エー テルエネルギーを取り入れて活性化する、ということに他ならない。
そして、これが祈りに繋がる。すなわち、人の意識の本質は S 極磁気単極子であり、宇宙全体を貫く S 極系エーテルエネルギーを通じて、祈りの波動が起源意識と共鳴する。先にも述べたように、宇宙はメビウスの帯構造であり、そこには波動的性質があるためである。
また、死に関して言うならば、死とは物質としての肉体から生命エネルギーの本質であるS極磁気単極子が抜け出し、起源意識のもとに戻る(一体化する)ことに他ならない。(従って、脳死となっても、生命エネルギーが抜け出していなければ生きているということであり、蘇る可能性が残されている。)
起源意識のもとに戻ることにより、生前の経験や記憶が起源意識にフィードバックされ、起源意識が進化する。しかし、死ぬと天国と地獄に分けられるとか、墓に入ってどうこう、などと生前に教えこまれる=洗脳されることにより、意識としてのエネルギー体が束縛されて(酷い場合は浮遊霊や地縛霊となり)、起源意識のもとに戻ることができなくなってしまうのである。これを戻すための手段として、特定の宗教に於ける祈り=供養が用いられる。この行為は、俗に「光の世界に送る」などとも言われている。
生命体とは、起源意識というエネルギー体では経験できない“感覚”というものを通じて感じ、様々なことを認識・経験し、自らが何なのかを知り、進化するために創られた創造物であり、すなわち、起源意識の分身であり、物質宇宙はその生命体の活動の場(器)として創造されたのである。
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核実験・原発事故による放射能汚染の現状
西欧科学の産物の一つ。核兵器・原子力発電。最近マスコミではあまり報じられませんが、核実験・原発事故による放射能汚染の現状はどうなっているのか。
1.太平洋核実験の汚染物質の現状(2019年)
画像はこちら より。
まずは、太平洋核実験の汚染物質の現状。
・世界的には、1945年に初めての核実験が行われて以降、冷戦期にはアメリカ合衆国・ソビエト連邦を中心に約2,000回の核実験が行われている。
・太平洋核実験場はアメリカ合衆国が使用していた核実験場。マーシャル諸島にあり、1946年から1962年にかけて100回を超える大気圏内核実験が行われた。
以上、(Wikipedia)
冷戦期にマーシャル諸島のエニウェトク環礁に建設された核実験の遺物(コンクリートのドーム)から汚染物漏出の恐れがある。その他、世界各地の実験場の汚染物質はどうなっているのか。予断を許さぬ状況です。
以下、「AFP BB NEWS」より。
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太平洋の「核のひつぎ」から汚染物漏出の恐れ、国連総長が懸念
【5月16日 AFP】
国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は16日、核実験で生じた汚染物を投棄するため20世紀に建設されたコンクリートのドームから、放射性物質が太平洋へ漏出することへの懸念を表明した。
太平洋の島国フィジーを訪れ、学生らを前に演説したグテレス氏は、マーシャル諸島のエニウェトク(Enewetak)環礁に建設されたこのドームについて、冷戦(Cold War)期の太平洋における核実験の遺物であり、「一種のひつぎ」だと表現した。
さらにグテレス氏は、マーシャル諸島のヒルダ・ハイネ(Hilda Heine)大統領と同様に、このドームに封じ込められている放射性物質の漏出の恐れを非常に懸念していると述べた。
同環礁の一部を成すルニット(Runit)島に1970年代後半に建設されたドームは、核実験で生じた放射性汚染物質の投棄場となっている。
放射性物質を含んだ土や灰が、クレーターに運び込まれ、厚さ45センチのコンクリート板で覆われている。
当時は一時投棄との位置付けで、クレーター底面には何らの加工もされていないことから、汚染物の海洋流出の危険性が指摘されている。
何十年も経過したドームには複数のひびが入っており、サイクロンが直撃した場合には崩壊しかねないと危惧する声もある。
グテレス氏はドームへの対応策には直接言及しなかったものの、太平洋の核の歴史は過去のものではないという見方を示した。(c)AFP
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2.福島原発事故、その後の汚染状況(2019年)
次に、日本国内。福島原発事故から8年。地域住民と東京新聞による山菜の放射能汚染についての報告です。今だ深刻な汚染状況です。
以下、「東京新聞(原発のない国へ) 」より。
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福島・飯舘村 山菜のセシウム汚染は今(2019年)
2019年06月05日
東京電力福島第一原発事故で高濃度に汚染された福島県飯舘村。昨年に続き、住民の伊藤延由(のぶよし)さん(75)と、山菜に含まれる放射性セシウム濃度を調べた。前回報じた楢葉町と比べ、土の汚染度は格段に高い。山菜の濃度も格段に高かった。
飯舘村での定点観測は2回目。昨年に比べると、濃度が下がってきているようにも見えるが、6種の山菜のうち食品基準(1キログラム当たり100ベクレル)を大きく下回ったのはタラの芽とシドキだけ。コシアブラやコゴミなど4種は5分間ゆでても基準値を大きく超えたままだった。
後日、同じエリアで採取したワラビが簡易検査で542ベクレルと倍以上の値だったと伊藤さんから連絡を受けた。原因を探ると、測定した部位が微妙に異なる可能性が浮かんだ。本紙では根元付近から採取して全体を測定しているが、伊藤さんは柔らかい中間部から上を採っていた。部位別に濃度を調べると、穂先と根元では濃度に3倍近い開きがあった。(山川剛史)
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生物の脳細胞の進化の方向性
人間が未知の探求に収束する理由は「脳細胞の戦略」
によるものであると考えられる。
【脳細胞の戦略:脳内の神経細胞は新たな世界にチャレンジする集団細胞であり、過剰に作られ、新たな回路を見つけた神経細胞は生き残れるが見つけられない神経細胞は死んでいく。】
大隅典子エッセイ集 https://norikoosum.exblog.jp/より
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第二話:脳の発生
【どのようにして脳の細胞たちは生まれてくるのか。】
☆始まりは“神経管”
ヒトの始まりは卵子と精子が受精してできる1個の受精卵である。このたった1個の細胞が何度も何度も分裂して、約1週間後、数百の細胞からなる“胚(はい)”として子宮の壁に着床する。この胚は将来の身体を作る部分と、胎盤や胎児を包む膜になる部分に分かれる。身体を作る部分は、まず2層の細胞層となり、外側の「外胚葉(がいはいよう)」と内側の「内胚葉」に分かれる。外胚葉の一部の細胞は内胚葉との間に入り込んで「中胚葉」となる。大雑把(ざっぱ)に言って、外胚葉からはこのあとお話しする神経系と皮膚が作られ、中胚葉からは骨・筋肉・血液などが、内胚葉からは消化器や肺などが生みだされる。
受精後、約3週間までの間に、外胚葉の中心部が盛り上がって「神経管」という管が作られる。これが私たちの脳や脊髄(せきずい)、すなわち中枢神経系の基となる原基である。神経管の前方部は膨らんで脳になり、後方部が脊髄となる。身体全体が大きくなるとともに、神経管も長く、大きくなっていく。第5週までに前方部はさらに区画化されて前脳・中脳・後脳となり、第7週までには前脳はさらに将来の大脳皮質・大脳基底核注1)・海馬(かいば)注2)などを生みだす終脳と、視床や視床下部を生みだす間脳に分かれる(図)。第8週の時点で脳の基本的な枠組みは出来上がっているが、大脳皮質にはまだ皺(しわ)もなく、さらに膨大な数の細胞が産み出されていく。脳の多くの領域の神経細胞の産生は出生前までに終了する(ただし、海馬などでは一生涯、神経細胞が作られる。このお話はシリーズ後半で……)。その後、1月号で紹介したアストロサイトやオリゴデンドロサイトなどのグリア細胞が産生されるようになる。
☆神経細胞の移動
生まれた神経細胞たちの多くはその場所にとどまらず、遠方まで移動する。大脳皮質を例に取れば、神経幹細胞は内側(脳室側)に存在しているが、産生された神経細胞は脳の表面側に向かって移動する。その際に、大脳皮質では後から生まれた神経細胞が、先に生まれた神経細胞を追い越して、さらに脳の表面側に配置されることが知られている。ちょうど、建築物が順々に積み上がっていくように、同じ誕生日の神経細胞たちがそろって移動して大脳皮質の層が形成されるのだ。
さらに遠い距離を移動する神経細胞もいる。今述べた大脳皮質の神経細胞はグルタミン酸という神経伝達物質を使う種類の細胞たち(興奮性神経細胞)なのだが、GABAという別の種類の神経伝達物質を使う細胞群(抑制性神経細胞)は、実は大脳基底核の領域である脳の腹側(下側)で作られ、そこから背側(上側)に向かって移動する。最終的に大脳皮質で働く神経細胞であれば、最初から抑制性の細胞も大脳皮質で作ればよさそうなものだが、細胞の種類ごとに、それを作るために働く分子が異なるために、このように作る段階では分けておいて、後から必要なところに配置する、という戦略が採られている。
☆神経回路の形成
では、どのようにして神経細胞から神経回路がつくられるのだろうか? 脳の中でつくられた神経細胞は、「軸索」という突起を伸ばして、結合すべき相手方を探す。軸索の最先端部は手のひらのような形をしており(成長円錐(すい)と呼ばれる)、どちらに進むべきかのセンサーとして働く。「こっちの水は甘いぞ」「こっちの水は苦いぞ」と軸索を誘導する物質を感知し、苦い方を避けつつ、甘い方に向かって軸索が伸びていくのだ。この誘引・反発物質は神経細胞の移動にもかかわる。また、ところどころに標識を持って立ってくれているようなガイド役の細胞もいる。「ここで背中側に曲がって下さい」などの指示を出すのである。神経細胞は集団として行動するので、パイオニアの神経細胞が正しく軸索を伸ばした後に後発隊が続いていくのが常である。
神経細胞が相手方を見つけると、成長円錐は形を変えて「シナプス」となる。このプロセスにおいては、相手方とくっつくための“糊(のり)”として働くような物質が何種類もあり、それぞれ重要な役割を果たす。
☆神経細胞の生存競争
神経細胞は必要以上に産生されることが分かっている。その中で、正しく神経結合できたものは生き残れるが、そうでない神経細胞は死んでいく。これは、神経結合した相手方から「栄養因子」を受け取ることができるからである。あらかじめ無駄となる細胞も作っておくという点でエコではない戦略だが、その方が正しい神経回路を確実につくることが可能となる。
以上、脳の発生がダイナミックなプロセスであり、工業製品のように最適化されたデザインに基づいた作られ方とは異なることを示した。
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川や海洋だけではない!大気中を移動するマイクロプラスチック
画像はこちらよりお借りしました。
西欧科学の産物の一つ、プラスチック。
マイクロプラスチックの拡散状況について、最近の報告を2つ紹介します。
1.世界の6つの海溝に生息する生き物からマイクロプラスチックを検出
世界の6つの海溝(日本海溝、伊豆・小笠原海溝、マリアナ海溝、ケルマデック海溝、ニューヘブリデス海溝、ペルー・チリ海溝)に住む深海の端脚類(小さなエビに似た甲殻類)から、プラスチックの合成繊維が見つかった。
2.そよ風で移動するマイクロプラスチック
マイクロプラスチックは少なくとも100キロメートル離れたところから辺境の山地まで大気中を移動するという。マイクロプラスチックの拡散経路は川や海洋だけではないようです。
1.世界の6つの海溝に生息する生き物からマイクロプラスチックを検出
以下「プラスチックの海」より引用。
6つの海溝に住む深海の端脚類(小さなエビに似た甲殻類)から、プラスチックの合成繊維が見つかったことがニューカッスル大学(英)の最新の調査でわかりました(Jamieson et al. 2019)。
さらに、地球上で最も深いマリアナ海溝では、調査した全ての生物から合成繊維が検出されました。
・どんな調査?
同大学の研究チームは、過去10年間で集めた水深6,000 ~ 11,000mに生息する多数の端脚類のサンプルを所持しており、その中からプラスチックが検出されるか調査を開始しました。
サンプルを採取した場所は日本海溝、伊豆・小笠原海溝、マリアナ海溝、ケルマデック海溝、ニューヘブリデス海溝、ペルー・チリ海溝(4つの深度)の合計9ヶ所。
太平洋内の広い範囲を網羅しており、地球の最深部である水深約7,000~10,890mのチャレンジャー海淵(マリアナ海溝の一部)も含まれています。
・調査の結果
解剖を行なった90匹の端脚類のうち、65匹(72%)からマイクロプラスチック122個が検出されました。
海溝別に見ると、最も少なかったのはニューヘブリディーズ海溝で50%、最も多かったのはマリアナ海溝で100%という驚くべき結果に。深い場所で採取された個体ほど多くのマイクロプラスチックを摂取していました。
さらにマイクロプラスチックを分析したところ、そのほとんどが合成繊維でした。
マイクロプラスチックが検出された端脚類の84%が合成繊維を食べており、そういった個体はどの海溝でも見られました。
・プラスチックは海のあらゆる場所に存在する
繊維1つ1つは軽いですが、バクテリアが付着し始めると重さが増し、最終的に海底に沈んでいきます。
海に流れたプラスチックは最終的に海溝に堆積し、それ以上どこかに行くことはありません。
今回調査された6つの海溝は地理的に大きく離れています。
それにも関わらず、全ての海溝の個体からマイクロプラスチックが見られたことを受けて、論文著者のJamieson氏は、「プラスチックはありとあらゆるところに存在すると断言できる。これ以上プラスチックを探す必要はなく、それが生物に及ぼす影響について研究を進めるべき」と述べます。
・生物への影響は?
プラスチック汚染は非常に深い海で広範囲に及んでいます。
しかし、実験室で深海の圧力を再現することは困難です。
海の底に生息する生物がプラスチックを摂取するとどうなるのか、その影響を知ることはほぼ不可能であるとJamieson氏は警告します。
プラスチック粒子はほとんどの生物にとっては非常に小さなもので、そのまま体の中を通り抜けて行くかもしれません。
しかし、今回の端脚類や動物プランクトンといった小さな生物ではどうでしょうか。
体内への影響度が変わってくるのは誰の目にも明らかです(PHYS.ORG Feb 2019)。
(引用終わり)
2.そよ風で移動するマイクロプラスチック
以下「natureasia.com」より引用。
マイクロプラスチックは大気中を移動し、元の放出源から遠く離れた地域にまで到達し得ることを報告する論文が、今週掲載される。
マイクロプラスチックは非常に小さなプラスチックごみの欠片で、川や海洋、「手つかずの」極域でも見つかっている。これまでの研究では、マイクロプラスチックは川に沿って長い距離を移動して海洋に到達し、その途中で水生生態系に影響を及ぼしていることが示唆されてきた。しかし、マイクロプラスチックによる汚染が大気中を移動できるかについては、情報がなかった。
Deonie Allenたちは今回、フランス・ピレネー地域の人里離れた山間地の集水域を5か月にわたり調査した。5回の試料収集期間に大気中の乾燥した堆積物と湿った堆積物を収集したところ、プラスチック片、フィルム、繊維片などの大量のマイクロプラスチックが見つかった。Allenたちは、マイクロプラスチックの1日の堆積速度は1平方メートル当たり365個と測定している。
またAllenたちは、大気シミュレーションを用いて、マイクロプラスチックが少なくとも100キロメートル離れたところから大気中を輸送されたことを示した。
この研究から、大気輸送は、マイクロプラスチックが汚染されていない地域に到達して影響を及ぼす上で重要な輸送路となっていることが示唆される。
(引用終わり)
関連記事:「辺境の山地にもマイクロプラスチック、大気中を浮遊」(AFP)
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脳回路の仕組み16 西欧科学は狂っている
ひたすら作るだけで、その後のことは全く考えていない西欧科学。
(岡田淳三郎)