2014-08-25

【放射性物質を無害化する微生物vol.3】~原爆と原発の違いと放射能耐性微生物の効果~

【放射性物質を無害化する微生物vol.1】~放射性物質を吸収する微生物編~
【放射性物質を無害化する微生物vol.2】~放射性物質を分解する微生物編~
と、放射性物質を吸収する微生物と分解する微生物を見てきました。現在、vol.1~vil.2で紹介した事象などから、放射性物質に働きかける放射能耐性微生物の研究は、様々な検証をもって進められているようです。今回の【放射性物質を無害化する微生物vol.3】では、改めて原爆と原発の違いを押さえ、放射能耐性微生物の活躍による効果を具体的な数値で確認して行きたいと思います。

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■広島・長崎と福島原発との比較

広島・長崎の原爆と、福島・チェルノブイリの原発については、武田邦彦氏が記事を挙げておられるようです。

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1) 原発はウランの量が膨大
広島の原爆に使われたウランは約60キログラム、それに対して福島原発のような100万キロ級の原発一基あたりのウランの量は約100トン(100000キログラム)。量から言えば約1700倍。原発はウラン235が3%ぐらいで、原爆は90%だから、ウラン235だけが核分裂して放射性物質を出すとして(厳密に言うとウラン238も反応するが)、約60倍。

2) 放射性物質量は200
このように原爆は「小さくて爆発力が大きい」もので、原発は「大きくて放射線量は大きい」という特徴があり、2011年当時、私が急いで計算したときには広島原爆に比べて福島原発事故では200倍ぐらいだった。

3) 瞬間的と長期的の差
原爆は瞬間的に少ない放射性物質がでるので、強く被曝した人は熱線で死んでしまうので、「熱線や爆風で無くならなかった人で、被曝した人が原爆症になる」ということ。それに比べて福島のような場合は、健康被害は被曝に限定される。(注)チェルノブイリの死者は、事故処理のために死刑囚を使って事故が起こった原子炉に突撃させ、約半分が死んだが、日本ではそれほど荒っぽいことはしていない。

4) 広島・長崎での被曝者数と原爆症認定患者数
広島・長崎の被爆者手帳を持っている人は25万人。原爆症認定患者数は最近に認定された人を合わせて1万人弱で、認定には不満が多い。政治的なことを別にすると、広島・長崎の被曝による健康被害は最低でも1万人はいると考えられる。別の論文では原爆による間接的な影響も含めてガン患者は11万人との報告もある。

※『広島・長崎の原爆と福島原発の比較』より。

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従って、第一に福島の方が放射線量が50倍から200倍程度大きいこと、そして、第二に広島・長崎でも1万人から10万人程度の被害を出しているという現実から見ると、原発の恐ろしさも認識できます。改めて原爆と原発の違い、そして原発の恐ろしさが再認識できたでしょうか?これからの対策としては、自然の摂理に則った微生物による放射性物質の除去が急務であることがご理解頂けると思います。

では引き続き、原爆と原発の違いと放射能耐性微生物の活躍による効果を見ていこうと思います。

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【乳酸菌はどのようにしてヒトの免疫機能を正常化するのか?】ー2.乳酸菌は人工物質によって衰弱した免疫機能を回復させているに過ぎない。

前回記事では、乳酸菌などによって癌やアレルギーが改善する事例を紹介しました。

巷ではそれを「免疫機能が高まる」と表現します。しかし、今回はあえてその表現を避け、「免疫機能を正常化する」としました。

その問題意識に触れておきたいと思います。

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現代社会では、利便性や収益性を高めるため、食品や農産物にさまざまな人工物質が使われています。農薬や抗生物質、保存料を中心とする食品添加物です。

それらの中心的な役割は、病原菌やカビなどを排除することです。それを食べ物とともに摂取することで、体内環境が破壊されます。

我々の身体には、それに対応できる防御機能として「免疫」が備わっています。

 

免疫機能には二段階あり、重要なのは粘膜などのバリア

免疫には大きく二つの関門があります。

・第一次関門は、繊毛や粘膜が、異物を身体表面に取り付くことを防止します。もし、取り付いたとしても、粘膜ごと洗い流すことで排除します。(例:タン)

・第二次関門は、免疫細胞による防御です。第一関門を通過し、体内に侵入してくる異物(菌やウィルス)を食べて消化したり、破壊したりします。また、一度、侵入してきた異物を排除する物質(抗体)を用意しておきます。

 

人工物質は免疫の第一関門=粘膜バリアを破壊する

・免疫の最前線は粘膜であり、そこに面する表皮です。異物に対してはそれらが、まずはバリアとして働くのですが、人工物質はそれを破壊します。

・先にも書いたとおり、人工物質は微生物を殺す機能を持っています。その中心は、微生物の細胞組織を破壊するところにあります。わかりやすいのは一般的な塩素系農薬です。塩素は細胞(膜)のたんぱく質や脂肪に結合し、元々の分子の持っている結合力を奪い、その組織をバラバラにしていきます。保存料の場合は、塩素ではなく、活性酸素がその役割を果たします。

・破壊されたとしても、バリアには修復機能があり、そう簡単に異物の侵入は許しません。しかし現代は、人工物質が氾濫し、何かを食べるたびに人工物質が大量に入ってくるため、対応し切れません。バリアの破壊が進み、異物が体内に侵入する結果、さまざまな症状が表れます。

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  投稿者 kumana | 2014-08-24 | Posted in ⑤免疫機能の不思議, ⑩微生物の世界No Comments » 

健康・医療分野における微生物の可能性を追求する 02 ユーグレナの可能性

健康・医療分野における微生物の可能性を追求する PROLOGUE」で、食品ラボと肌ラボの2つのテーマで実験することを報告しましたが、今回はその実験で使うユーグレナ(ミドリムシ)の紹介です。

最近、ユーグレナ(ミドリムシ)は注目されているようです。健康食品として、そのまま飲むほかにも、ユーグレナ入りの食品や、化粧品も販売されています。将来は、ジェット機の燃料もミドリムシから作ることを目指しているそうです。ユーグレナにどんな可能性があるのか見ていきます。

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この画像はこちらからお借りしました。

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  投稿者 seibutusi | 2014-08-19 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 

『菌塚に合掌』・・・日本の食文化を支える縄文の精神性

111106nattopower-thumb-350x250-30366ある食べ物をおいしい、または、まずいと感じることで、食物を摂取する、しないの判断をしています。例えば、塩分が不足すれば塩辛いものが欲しくなり、それを十分摂取すると、もうほしくなりません。また、体に悪い物質は、臭いとかまずいとかで、食べたくなくなります。

これは、体に不足する栄養素を摂取する行動をとるために、不足する栄養素を『おいしい』、体に悪い物質は『まずい』と、脳が判断して指令を出しているからです。このような感覚は、本能に基づく感覚で、過酷な自然の中で生きてきた、人類500万年の歴史の中で形成されてきたものです。

今でも、深い部分ではこのような感覚を、誰でも持っていますが、現代の人工物質まみれの食生活の中では、『おいしい』『まずい』の感覚すら、狂ってきています。 たとえば、市場社会では、商品としての食品は、安く大量に生産でき、腐らず長持ちしおいしいと感じる、必要があります。

そうすると、腐らないように大量の防腐剤や、刺激の強い人工調味料を加え、鮮度も深い味わいもなくなった加工食品が作られます。 そして、それこそが価値ある商品であると、膨大なお金を使ってTVCMでこの狂った観念を刷り込み染脳することで、販売量を拡大してきました。

しかし、本来の味わい深い自然な伝統食品からすると、最初にこれらの人工食品を口にしたとき、なんらかの違和感をもつはずです。しかし、狂った観念の染脳により、この違和感に蓋をされ、ただ刺激が強いだけの人工調味料の味を『おいしい』思い込み、正常な、味覚が麻痺してきたのではないでしょうか?

そうすると、本来の味わい深い自然な伝統食品とは、どんなものであり、それを再生するにな何が必要なのか?という課題が見えてきます。それは、自然の摂理に即した食の再生が、健康問題解決への糸口だけでなく、その奥には『人はどのような生き方をすべきなのか?』という深い問題意識を含んでいるということだと思います。

今回はこれらの糸口を紹介します。

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  投稿者 sinsin | 2014-08-14 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 

健康・医療分野における微生物の可能性を追求する prologue

みなさん、こんにちは。

今回から、新シリーズとして「健康・医療分野における微生物の可能性を追求する」シリーズを、週一回のペースでお送りする予定です。
この「生物史から自然の摂理を読み解く」ブログにおいても、様々な有用微生物の紹介がなされていますが、本シリーズでは特に健康・医療分野における有用微生物の活用に着目し、その有用性を検証する上で実験等も行いながら追求を進めていきます。

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ところで、微生物とは一体何でしょうか。

その名前の通り、肉眼ではその存在が判別できないほど微細な生物を意味する為、一部肉眼では捉えられないワムシなどの小型動物も含みますが、一般的には真正細菌・古細菌、真核生物である藻類・原生生物・菌類・粘菌等を指し、生物学的にはその殆どは単細胞生物に分類されます。
様々な研究開発において有用性が検討されている微生物は、殆どが単細胞生物ですので、微生物≒単細胞性生物と考えて差し支えないと言えるでしょう。

微生物の持つ様々な分解能力・浄化作用には驚かされるばかりで、既にこのブログでも紹介されているように、放射能や石油の除去などの環境浄化作用、乳酸菌発酵による農産物の生育、腸内細菌による免疫活性化など、まるで「万能」とも言える様々な能力が見いだされています。
実際、21世紀は微生物療法・微生物浄化の時代とまで言われ、医療・健康分野を始め様々な有用性細菌の研究、事業化の取り組みがなされています。

ヤクルトやヨーグルトなど、古くから微生物の能力を活かして商品開発された健康食品はありましたが、21世紀に入ってから、急速に微生物に関する研究開発が進み、驚くほどたくさんの健康食品や化粧品などが存在します。

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一方で、それらの効果については、イマイチわかりにくいと言うのが正直なところで、実際に有用微生物の健康効果はどの程度のものなのか、評価が曖昧です。

そこで、本シリーズでは、実際に開発・販売されている有用微生物を活用した健康食品等を紹介しながら、それらの商品を実際に使用し、血液検査などの数値化されたデータを分析することで、どこまで効果が現れるかの実験をしてみたいと思います。
最終的には、数々の微生物商品を実験データを元に評価し、推奨商品を紹介するサイトを運営することまで視野に入れて実験を進めていきます。

現在、考えている実験テーマは以下の2種類です。

<食品ラボ>
3名の試験者によって、微生物食品を1ヶ月間試食し、2週間度に血液検査を行い、血液データの変化を記録していきます。

評価ポイントは以下の3点です。
1.味・食べやすさ・見た目:食品ですから味と見た目がやはり重要です。
2.食べてみての実感   :まずは実感で、変化があったかどうかを記録します。
3.血液データの変化   :血液検査によって血液データを詳細に分析します。

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血液検査表

 

<肌ラボ>
2名の試験者によって、微生物化粧品を毎日試用し、一般化粧品・微生物化粧品・何も使用しない場合それぞれの肌の変化を、肌拡大カメラによって記録していきます。

評価ポイントは以下の3点です。
1.見た目・臭い     :肌に塗るものなので、見た目だけではなく臭いも重要です。
2.使ってみての実感   :食品に同じく、実感で変化があったかどうかを記録します。
3.肌状況の変化     :肌拡大カメラによって肌の状況変化を詳細に分析します。

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iphone用ズームカメラ
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以上の実験を本ブログで公開実験として進めていきますので楽しみにしていて下さい。
なお、公開実験以外にも、様々な有用微生物の可能性について追求していきますので、本シリーズをよろしくお願いします。

  投稿者 seibutusi | 2014-08-12 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 

【乳酸菌はどのようにしてヒトの免疫機能を正常化するのか?】~乳酸菌が免疫機能を改善した事例~

最近、乳酸菌(腸内細菌)と健康に関する研究が急速に進み、次々と新たな発見がされるようになってきました。そして、腸には、神経細胞と免疫細胞が集中して存在しており、免疫細胞に至っては約70%が存在していると言われています。

一般的に「免疫力を高める」という表現を私たちはよく用いますが、そもそも免疫機能は、ウイルスなどの異物が体内に侵入してきた時にも高まります。乳酸菌による免疫機能の高まりはそれとは異なると考え、今回の記事では、「正常化」という表現としています。

以下、乳酸菌が免疫機能を改善した事例を載せています。

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◆乳酸菌による発ガン抑制効果

動物実験などにおいては、乳酸菌 シロタ株に発がん抑制効果が認められていたことから、表在性膀胱がんを切除した患者を対象に、乳酸菌 シロタ株の継続摂取による再発抑制効果を調べる試験を実施しました。試験対象者は、全国の医療機関において、内視鏡を使って表在性膀胱がん(移行上皮がん)を切除した125名で、被験者を①乳酸菌 シロタ株生菌製剤服用群(61名)、②プラセボ服用群(64名)の2グループに分け、1日3包ずつ、1年間またはがんが再発するまで服用してもらいました。なお、表在性膀胱がんとは、膀胱表面の粘膜に留まっていて筋層には至っていないがんで、膀胱がんの多くがこのタイプです。

その結果、1年後の再発率は、プラセボ服用群が45.1%であったのに対し、乳酸菌 シロタ株生菌製剤服用群は20.8%となり、乳酸菌 シロタ株には表在性膀胱がんの再発抑制効果があることが明らかになりました(図1)。またこの試験では、プラセボ服用群では、がん悪性度が試験前より改善した人が2名、悪化した人が7名であったのに対し、乳酸菌 シロタ株生菌製剤服用群では、改善した人が10名、悪化した人は1名だけとなり、乳酸菌 シロタ株には再発がんの悪性度の進展を抑える効果があることも確かめられています。

※プラセボ・・・偽薬

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(引用:「がん」や「感染症」の予防とプロバイオティクス)

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  投稿者 seibutusi | 2014-08-10 | Posted in ⑤免疫機能の不思議, ⑩微生物の世界No Comments » 

【質量の源は電荷】

元々、疑問を持っていたのは、質量を持たないと言われている電磁波から物質に相転移すると、質量を有するようになる??? 「0+0」=「0」でしょう。何故、「0+0」=「質量」になる? でした。

「電荷」よりも「質量」に目がいったのは、「質量」の方が日常的に実感できるからだけで、あまり深い意味はありません。しかし、追求していくうちに・・・

これまで、色々な仮説を提起してきましたが、それらを組み合わせることによって「質量」なるものの姿がおぼろげながらですがイメージとして捉えられるようになってきました。

そのが形になってきましたので、今回の「仮説」を提起させて頂くことに。

 

物質は、エネルギーの塊より

高エネルギーのγ線同士の衝突(高温・高密度)でγ線が粒子に変換されることが分かりました。どのように変換されたのかをまとめると

 既知の事実より
 質量1

注)「計測できない」という表現にしているのは、物質もγ線も同じエネルギーであることから考えて、「無い、もしくは、ゼロ」という表現は不適切であると考えに基づくものです。
よって
 質量2

という性質を持ち

 >高エネルギーγ線(電磁波)同士の衝突(高温・高密度)によって、エネルギーが電子、クォーク、陽子、中性子、中間子等の粒子に変換されるのです。

から考えて

γ線は、質量及び電荷を持ちませんが、粒子に変換されると質量及び電荷が表出します。
 質量3

という性質をもっています。

質量

これから考えて、

 質量4

 

が考えられます。

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  投稿者 seibutusi | 2014-08-02 | Posted in ⑬相対性理論・量子力学・素粒子No Comments » 

【放射性物質を無害化する微生物vol.2】~放射性物質を分解する微生物編~

広島・長崎に関して、原爆を製造したアメリカの物理学者達は全員が被爆地は70年~150年間は不毛の地と化し、植物は一切生息できないと予測していましたが、広島・長崎ではわずか半年後には雑草が、翌年には野菜・米・果物が稔ったのです。この結果が、広島・長崎の土壌中の耐放射性細菌によって、放射能・放射性物質の分解消失が起きたものであることは、多くの学者が確認していますが、こういった事象は、チェルノブイリでも見受けられます。

チェルノブイリで放射線を食べる菌が見つかる

1986.4.26、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所4号炉が爆発、広島原爆の500倍の放射性物質を大気中に放出した史上最悪の原子力事故です。長期的に見た死者数は数百人とも数十万人ともいわれています。

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その史上最悪の原子力発電所事故を起こしたチェルノブイリで凄いものが見つかった。なんと有害な放射線を食べて成長する菌が生まれて いた。彼らは生き残るために、放射線を食べることを選んだのだ。

その菌はチェルノブイリ原子炉の壁に育っているのを、ロボットによって回収された。チェルノブイリはいまだに汚染から回復しておらず、人が入り込めるような環境ではないのだ。

回収された菌は豊富にメラニン色素を含んでおり、その表面を紫外線から守っていた。それはどの菌においても同じだった。 科学者は3種類の菌である実験を行った。通常、植物は葉緑素によって光エネルギーを吸収して成長する。

実験では回収した菌に日光の代わりに、有害な放射線を与えると菌たちは驚くことにこれらを吸収し、成長していった。

人間にとって放射線は有害なものだが、菌たちにとって放射線は無害どころか有効なものとなっていたのだ。普通では考えられないことだ。

※『放射能の分解消滅の原理の謎を考察する』(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=291820

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前回、【放射性物質を無害化する微生物vol.1】~放射性物質を吸収する微生物編~ は広島・長崎の事例を紹介しましたが、チェルノブイリでも微生物は活躍しているようです。地球上に無数に存在する微生物たちは、人間が生み出した科学技術や想像を遙かに超える営みを行っているようです。今回は放射性物質を分解・消滅する微生物を紹介したいと思います。

(さらに…)

  投稿者 yidaki | 2014-07-31 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 

『少食のしくみ-1』~人は「1日青汁一杯」でも元気に過ごすことが出来る!

ガン、脳卒中、心臓病の三大生活習慣病を始め、糖尿病、肥満、アレルギー、高血圧、便秘、冷え性等々の激増し、それらの原因は「食べ過ぎ」や「食の欧米化」にあると言われ、現在、「断食」「一日一食」など様々な『少食健康法』が注目されています。また、「糖質制限」「脂質制限(カロリー制限)」「マクロビオティック」など『何をどのように食べた良いいの?』という関心も高まってきています。

これらの現象は、以前からある「ダイエットブーム」の延長とも言えますが、最近では随分その様相がずいぶん変わりました。例えば、最近はやりの「糖質制限」のように、専門家である医師が提唱するものが増え、科学的な根拠も深く追求されるようになりました。(以前は根拠が乏しい怪しげなものが多かったものですが…)

この食に関する関心は、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の影響により発生した東京電力の福島第一原子力発電所事故を発端とし、急激に高まりはじめ、かつての「ダイエットブーム」のような個人的な興味関心を超え、社会問題とも言える位相にまで急激に高まってきています。

食べること、やめましたそこで、今回のシリーズでは、「1日青汁一杯、50Kcal」という超小食を十数年実践しながら元気に過ごしている森美智代さんの事例を1つの切り口として、私たちは健康のために何をどのように食べたらいいのか?考えていきます。 この「1日青汁一杯」は、現代栄養学の三大栄養素「タンパク質・脂肪・炭水化物」のうち、脂肪・脂質はほぼゼロ、摂取するタンパク質もごく少量でそれも植物性のみ、という、いわば“究極”の食事法・健康法、ここのしくみを考えていくことで、様々なことが見えてくるのではないかと期待するところです。

もちろん、だれもが「1日青汁一杯」で生きることを最終目標とするわけではありませんが、森さんの事例を通じて、人の食のメカニズムについて理解を深め、これからの「食」のあるべき姿を考える上での、切り口の1つにしたいと考えています。

では、今回は、森美智代さんの著書『食べること、やめました』の第4章「科学が証明した私の身体。断食と少食でシステムが変わった!?」を中心に、専門的・科学的な視点での検査で分かったとされることから、追究のポイントや不明点・疑問点などを抽出してみます。 (さらに…)

  投稿者 seibutusi | 2014-07-26 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments » 

微生物との共生を組み込んだ新しい代謝理論・・・自然の摂理に則した生き方を創造するために

 

eiyo-300x203 戦後アメリカから入ってきた現在の栄養学は、食事を通して摂取した栄養を、自分で分解し吸収することを前提に組み立てられています。

そのため、繊維質を多く含むこんにゃくのような日本食は、栄養が少なく否定的に見られていました。

しかし、そんな意味のない食品であれば、とっくに淘汰され伝統食品として残ることはなかったでしょう。

画像はこちらから借りました 

 現に、最近の研究では、繊維質は人間が直接分解吸収することはできないが、腸内細菌にとっては重要な餌となり、彼らが増殖するために分解した栄養素を、人間が利用するなどの関係がわかってきています。

つまり、腸内細菌にエサを与えて育てることで、人間が生きるために必要な栄養の一部を彼らに生産させたり、腸内の人体に有用な細菌バランスを整えたりという、細菌との共生関係が新しい栄養学の幹として姿を現してきたのです。

また、腸内細菌との共生は、昆虫も含めたほとんどの生物がとっている普遍的適応戦略で、自らの体の中で、細菌が作り出す栄養素を有効に使いながら飢えを乗り越え、過酷な生存競争を生き抜いてきたのです。

それは、人間に限ってみても同じです。人類の長い歴史の中で発見され高度化されてきた発酵食品文化は、腸内細菌等の共生による代謝を、観念の力で体外にまで拡張したものとも考えられるため、これは極めて自然の摂理にかなった伝統文化であるといえるでしょう。

それに対して、近代科学やそれを基にした近代栄養学は、微生物と共生した複雑な人間の代謝過程を無視し、単純化した化学反応理論に無理やり置き換えたものです。だから、これに則った食生活をしても、効果が無いばかりか、むしろ害になっていることは、戦後の日本の食生活と病気の関係を見れば明らかでしょう。

これらの新しい状況認識から、腸内細菌などの微生物との共生を組み込んだ、新しい代謝理論を作り上げることで、自然の摂理に則した生き方を創造する可能性が出てきたことになります。

今回シリーズは、『微生物との共生を組み込んだ新しい代謝理論・・・自然の摂理に則した生き方を創造するために』というテーマで、微生物の適応戦略から、最終的には新しい時代の新しい生き方までを探求していきたいと思います。 (さらに…)

  投稿者 sinsin | 2014-07-24 | Posted in ⑩微生物の世界No Comments »