2007-10-20

多細胞生物の機能分化

今日は10月13日の記事「細胞接着の重要性」に続けて、多細胞生物の機能分化について追求したいと思います。
単細胞生物では、細胞1個が生殖機能=保存機能と体細胞機能=仕事機能を担っており、全能性細胞そのものと言えます。9月1日の記事に書かれているように、この全能性の単細胞から、多細胞への進化過程で、真っ先に役割分化した機能は生殖(保存)細胞体細胞(仕事)です。
単細胞は全能性細胞そのものですが、群体→多細胞となった段階では、体細胞は全能性を制御し、機能に応じた働きのみを発現しています。(生殖細胞のみ全能性を維持)このような体細胞の「全能性制御」は、”遺伝子マーカー”と呼ばれる機能によって実現されています。
(詳細はこちらを参照:リンク
体細胞と生殖細胞の機能分化の後、体細胞は、この遺伝子マーカーによる「全能性抑制機構」によって、外圧状況に応じて複雑に役割分化しながら進化していきます。
体細胞の機能分化はどのように進化していったのか?中身に迫る前にポチポチっとよろしくお願いします
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  投稿者 crz2316 | 2007-10-20 | Posted in 未分類 | No Comments » 

ゲノム変化

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ヒトゲノムは、約30億塩基対のDNAからなる。大腸菌ゲノムが約480万塩基対であるのに対し、桁違いに大きい。初期生命体のゲノムが大腸菌と同サイズだったとすると、ゲノムサイズを35億年で約1000倍にしたことになる。
種の形態変化は、ゲノム構成の変化によってもたらされる。では、ゲノム自体はどのように変化するのだろうか?
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  投稿者 tanizaki | 2007-10-18 | Posted in ①進化・適応の原理No Comments » 

植物の上陸

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昨日はボルボックスのインバージョンについてでしたが、今回はその後、植物が上陸する過程について考えてみたいと思います
 
植物 」と言えばなんとなく土から生えてきて緑の葉っぱがあって…etc.というイメージがありますが、これは陸上の植物の特徴で、上の写真のように上陸する前は必ずしもそうとは言えません。
 
そして、植物の多細胞化と上陸は実は密接に関連しているようです。
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  投稿者 hadou | 2007-10-16 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 

ボルボックスのインバージョン(反転)と微小管

このブログで、今までボルボックスが何度か紹介されていますが、今日は、ボルボックスのインバージョン(反転)から、多細胞化を見てみましょう。

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画像引用「微小藻の世界

まず、ボルボックスってどんな生物?過去の記事等から2つ復習しておきます
まず生殖細胞が分化した
ボルボックスの不思議
でボルボックスの特徴について整理すると、
池や川、沼、田んぼなどの淡水に見られる緑藻の一種。
栄養状態が良ければ、雄と雌はそれぞれ無性生殖を行い、どんどん増えていく。
栄養状態が悪くなり飢餓状態になると、有性生殖を行う
細胞が集まって球形の群体を形成する生きも。直径は1ミリにも満たないが、約数千個の体細胞が、一層になってゼラチン状の基質の表面に集まっている。その内に約16個の大きな生殖細胞を包み込んでいる。ボルボックスの体細胞は1種類だけ。
鞭毛(べんもう)を使って回転しながら泳ぐ。
5000万年前から現在までの間に、クラミドモナスという単細胞生物から細胞群体へと進化した。
今日は、このボルボックスの一種類の体細胞に注目します。
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  投稿者 yooten | 2007-10-15 | Posted in 未分類 | No Comments » 

細胞接着の重要性

我々多細胞生物(人類)は、約60兆もの細胞が集まり、各細胞それぞれが機能分化し、かつその分化した細胞それぞれの役割を統合する事によって、活動を行っている。
では、この60兆もの細胞が、まとまった一つの生命体を維持し、活動させる具体的な構造はどのような仕組みによって支えられているのだろうか?
単細胞から多細胞への進化の過程を遡る事で、その仕組みが少しづつ解明されている。
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  投稿者 kawait | 2007-10-13 | Posted in 未分類 | 2 Comments » 

なんでや劇場「有性生殖へのみちのり」レポート③ 有性生殖の起源とは

レポート②に引き続いて、9/30に行われた「なんでや劇場」での気付きを報告していきます。今日はその第3弾として、有性生殖の起源をまとめてみました。
有性生殖というと難しく聞こえますが、ある細胞とある細胞が合体して少し違う細胞を作り出す、というように理解すれば解り易いと思います。
これは人も同じですよね。
お父さんの精子とお母さんの卵子が合体して子供が生まれる。顔つきも骨格も親とよく似ているけれども少し違う。何故少し違うかというと、それは両親の遺伝子を少し組み換えているからなんです。
つまり有性生殖とは細胞同士が合体し各々の遺伝子を組み換え同類他者の細胞を作り出すために行われているといえます。
ではそのような有性生殖が何時から行われてきたのか?というと、それは真核単細胞生物まで遡ります。
有性生殖の起源は真核単細胞生物の接合(合体)→減数分裂の仕組みを獲得したことに始まります。その後多細胞生物段階で生殖細胞と体細胞の分化がおこり、オスメスの分化がおこり、その後哺乳類、人類へと進化していくほどにオスメスの役割分化は加速されていきます。
性って何なん?という疑問は私たちにも身近なテーマの一つですが、この合体→減数分裂の仕組みにどうやらその答えがあるようです。

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  投稿者 nannoki | 2007-10-11 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 

なんでや劇場「有性生殖へのみちのり」レポート② 無性生殖の高度化(有糸分裂の仕組みとは)

今週は、9/30に行われた「なんでや劇場」での気付きを、順を追う形で報告していきます。今日はその第 弾として、『無性生殖の高度化(有糸分裂の仕組み)』を生物素人 向けにまとめてみました。
まず一番の驚きは、原核単細胞よりも、真核単細胞は、正確に2分割する仕組み・機構を持っている。ということ!
そもそも、細胞分裂といえば、アメーバだろうが人間だろうが、みんな同じように2等分されていると思っていたくらいの素人 なので、純粋に驚きました
ではまず、原核単細胞の分裂の様子を大雑把に説明してみましょう。
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  投稿者 zakky | 2007-10-10 | Posted in 未分類 | No Comments » 

・なんでや劇場「有性生殖への道のり」レポート①原核生物から真核生物へ

    
今回は、前回の「なんでや劇場」から間があいたこともあって、丹念に復習するような形ですすめられました。その内容をなぞりながら、若干の補足をしてみます。
●原核細胞と真核細胞の違い、って何?

【基礎的な生物学用語の「なんでや的」解説-2】より
◆原核細胞と真核細胞
原核細胞は直径約10μmほどの小さな細胞で、細菌などの原始的な生物で見られる。真核細胞は直径約100μmほどで、細胞内に細胞小器官(ミトコンドリア、葉緑体、小胞体、ゴルジ体等)を持っている。ミトコンドリアや葉緑体は、真核生物の細胞内に原核生物(好気性細菌やシアノバクテリア)が取り込まれたものと考えられている。細胞小器官の微小管、紡錘体、動原体は細胞分裂の際に染色体や他の器官の動きを制御し、精密な細胞分裂を可能にしている。
◆細胞質
細胞を構成する物質のうち、核以外の物質の総称。真核細胞の場合は細胞小器官、細胞質基質、細胞骨格等をさす。

以上のことをまとめてみると、
項目          原核細胞   真核細胞
------------------------------
大きさ(直径)     約10μm    約100μm              
------------------------------
細胞骨格         ない     ある
------------------------------
核膜に囲まれた核   ない     ある
------------------------------
細胞小器官       ない     ある
------------------------------
細胞分裂の様式   無糸分裂  有糸分裂
              二分裂   二分裂・出芽
------------------------------
細胞壁         ある     ある(植物・菌類)
                     ない(動物)
------------------------------
真核細胞の直径は、原核細胞の10倍なので、体積比は1000倍。
大きさの比較を実感するために、倍率を同じに並べてみると、
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           【 細胞比較 】
それだけの違いを可能にしたのは、「細胞骨格」の存在。
細胞骨格は、細胞内にある繊維状構造のタンパク質で、これが細胞の形態を維持し細胞内外の運動に必要な物理的力を発生させている。細胞内での各種膜系の変形・移動と細胞小器官の配置、また、細胞分裂、筋収縮、繊毛運動などの際に起こる細胞自身の変形を行う重要な細胞小器官。アクチンフィラメント、中間径フィラメント、微小管の3つに分類される。
細胞骨格→リンク
細胞骨格→リンク
真核細胞には、細胞小器官(オルガネラ)がある。なかでも、小胞体、ゴルジ体、エンドソーム、リソソーム、ミトコンドリア、葉緑体、ペルオキシソーム等の生体膜で囲まれた構造体の存在が、原核細胞との違いを際立たせている。
これらの膜系細胞小器官が細胞内を区画することにより、色々な化学環境下での生化学反応を並行して行うことを可能にしているからだ。小胞体、ゴルジ体、エンドソーム、リソソームは、小胞を介して細胞膜と連絡しあっており、ネットワークを通じて物質の取込みや放出(分泌)を行うことで、情報のやり取りをしている。
細胞小器官→リンク
◆つまり、
真核細胞内の諸器官は、原核細胞より高度に整序・統合(≒情報統合)された、共同体的な存在である、といえる。
*関連する当ブログの記事
原核生物と真核生物(2007年06月30日)
真核細胞の肉体改造(2007年08月14日)
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  投稿者 staff | 2007-10-09 | Posted in 未分類 | No Comments » 

分泌の起源は排泄!?

 お久しぶりです。最近は「免疫」について調べておりますarincoです。本日は、分泌の起源について面白い説を発見しましたので紹介します。題して
 「排泄から分泌へ」
排泄から分泌??と思った方、ぽちっと押して続きをどうぞ。
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  投稿者 arinco | 2007-10-08 | Posted in 未分類 | 2 Comments » 

消化酵素が足りないって本当?

 食品シリーズの蛇足として、摂取した食品を消化し、栄養素として吸収するために欠かせない「酵素(消化酵素)」について触れておきたい。
 
近頃では、酵素と言えば生物のそれではなく、洗剤に入っている添加剤としての方が馴染み深い。
 
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            「酵素が汚れを落とす仕組み」
 
食品汚れの主成分はタンパク質や脂肪であり、それらを分解する(正確には触媒となる)酵素は汚れを落としてくれることになる。洗剤に含まれている酵素は、タンパク質を分解するプロテアーゼ、脂肪を分解するリパーゼ、デンプンを分解するアミラーゼ等で、枯草菌等の微生物を培養することで大量生産されている。
 
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  投稿者 blogger0 | 2007-10-06 | Posted in 未分類 | No Comments »