2007-10-16

植物の上陸

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昨日はボルボックスのインバージョンについてでしたが、今回はその後、植物が上陸する過程について考えてみたいと思います
 
植物 」と言えばなんとなく土から生えてきて緑の葉っぱがあって…etc.というイメージがありますが、これは陸上の植物の特徴で、上の写真のように上陸する前は必ずしもそうとは言えません。
 
そして、植物の多細胞化と上陸は実は密接に関連しているようです。
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以下、「生命と進化」さんの植物の上陸に関する部分の要約です。
 
水中では植物の多細胞化はあまり進まなかった。水中で光合成をする水性植物は、その分類群の大部分が単細胞なのである。一般に海藻と呼ばれる群体化あるいは多細胞化をした水性植物は、紅藻類、褐色藻類、緑藻類、車軸藻類に過ぎない。
また、細胞の分化も進まず総ての細胞が周囲の水と直接物質交換を行っている。植物界で本格的な立体化が始まるのは、陸上に進出して後の事なのである。上陸した植物は、それまでの水中生活とは異なり、水分や無機養分を地中からしか取り入れられない。その為、陸上植物は専門の器官である根を進化させ、さらに根が吸い上げた養分を全身に配り(木部、道管)、あるいは葉の光合成で生産された有機物を幹や根に戻す(師部、師管)為の通路である維管束をも生み出す事となった。そして陸上では、太陽を求めて上へ伸び上がる体を支える茎(幹)も必要となる。こうして陸上に進出した植物は根・茎・葉を進化させ、それに合わせて細胞分化が進展して行ったのである。
このように、水中では植物の多細胞化はほとんど進展しなかった。これは水中で生活する植物にとって、多細胞化はあまりメリットがなかった為と思われる。水中で光合成をして生活している植物にとって必要なものは太陽光と栄養塩類であるが、充分な光を得るには海の表層に浮遊していれば良いし、細胞膜を通した栄養分の吸収の為には細胞の表面積を大きくすれば良い。そしてこれらの要件を満たす為には、小さな単細胞でいる方が有利だったのである。

 
 
つまり、現在の陸上の植物が緑色 をしているのは緑藻類から進化しているからなんですね そして、どうやら上陸したことによる環境の激変が植物の多細胞化を促進させたようです。陸上という世界は当時の植物にとってはまさに逆境 ともいうべき環境であったに違いありません。
 
でもそうなると、なんで上陸なんかしたの ??という疑問が生じてきます。海面付近にプカプカ浮いていれば生きていけたのに…積極的に上陸したとは思えません。
恐らく、淡水に生息していた緑藻類が上陸したということがポイントではないでしょうか。つまり、川(or湖etc.)と海との大きな違いのひとつは気候による水量の変化の大きさです。海であれば多少雨 が降らなくても水位が大きく変化することはありませんが、川や湖はその影響を強く受けます。そのような環境に生息していた緑藻類が繰り返し危機に晒される中で次第に陸上に適応できる機能を獲得していった 、ということではないでしょうか。
 
この説の真偽は定かではありませんが、少なくとも言えるのは植物も逆境に晒される中で進化した、ということでしょう。やはりこの「逆境からの進化」という構造は「自然の摂理」なのでしょう

List    投稿者 hadou | 2007-10-16 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 

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コメント1件

 mukai | 2007.11.15 21:49

クローン人間を作っていけば「不死」になると思ってましたが、
クローンが作られた時点でのテロメアを引き継いでいる
のであれば死ぬときはほぼ同時かもっと短いのかも
しれませんね。

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