2010-01-21

オスとメスの違いって何?②~性決定因子の働きがオスとメスを分ける~

こんにちわ。arincoです。前回、オスとメスの違いって何?①~オスとメスはどうやって決まるのか~では、様々なオス・メス決定のパターンを紹介しました。
再度古い順番に型をまとめると、
①雌雄同体型
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雌雄同体魚マングローブ・キリフィッシュ。体長5㎝。両性生殖腺を持ち、脊椎動物では唯一自家受精を行う。 
②性転換型
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性転換魚オキナワベニハゼ。体長2~3㎝。群れ内の個体の体格差により雄⇔雌の双方向に性転換する。
③孵化時環境決定型
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温度依存型性決定のカミツキガメ。孵化時の温度28度前後でオス化し、低温または高温でメス化する。
そして、哺乳類に代表される、
④遺伝子決定型
に分けられます。 
②以降は、まとめて雌雄異体と呼ぶ事も出来ます。
 そもそも雌雄分かれていなかったリ、生まれた後も周辺環境によってオスになったりメスになったり、生まれる時の温度でオス・メスが決まったり・・・・・…と、様々な性決定要因がありますが、
前回の投稿でも触れた様に①~③までの生物の共通点は、性染色体を持っていないという点に尽きます。
言い換えると、
彼らの性は、性染色体の有無で決まっているのではない!
という事です。
 性染色体の有無でオス・メスが決定されているのではないのだとすると、彼らの性決定メカニズムはどうなっているのでしょうか?

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  投稿者 arinco | 2010-01-21 | Posted in ③雌雄の役割分化3 Comments » 

実現論勉強会シリーズ6 サル時代の同類闘争と共認機能(後編)

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実現論勉強会シリーズ第六弾
前回の続きです 😀
~前回のおさらい~
■共感統合の原基構造(サル・人類の意識の第一の統合様式)
・安心感+が、相手+⇒仲間+共感を形成、共感充足へ可能性収束。
・相手の期待に応え充足を与えることは相手に期待し充足を得ることと表裏一体。相手の期待に応えること自体が、自己の充足=共感の真髄


サル達は、極度の不全状態を緩和するために、相手に依存・期待することにより充足を得ることができ、意識を統合することができました。
しかしそれだけでは解決にはなりません。
この後どのようにして、DNAの変異ではどうしようもなかった壁を、乗り越えていくのか読み解いていきたいと思います
続きはクリック

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  投稿者 mizuguti | 2010-01-19 | Posted in ①進化・適応の原理No Comments » 

オスとメスの違いって何?①~オスとメスはどうやって決まるのか~

「もっといい女 になるには」「闘える男 になるには」など、なんでや露店でも男女のテーマは、みんなの関心が高いテーマです。

男とは何ぞや、女とは何ぞや、男、女が担っている役割は何なのか。
これらを知るためには、生物史を通じてオス、メスの歴史がどうなってきたのかを紐解く事が不可欠です。これからはそんな<オスとメスの違い>について、数回のシリーズとして記事を書いていきたいと思います。

それではまず、オスとメスってどうやって決まるの?というところからはじめたいと思います。
まず、一番身近な哺乳類から見てみましょう。

%E6%9F%93%E8%89%B2%E4%BD%93.jpg哺乳類は皆さんもよくご存知の通り染色体によってオスかメスかが決まります。
数ある染色体の中でも性を決定付ける染色体を性染色体といい、この性染色体の違いがオスかメスかを決めます。染色体は、図のように2本の染色分体でできていて、性染色体の場合X、Y、Z、Wの4種類の呼名があります。オスがヘテロ型(2本の染色分体が異なる)の種の場合にはX、Yの呼名を使い、メスがヘテロ型の種の場合にはZ、Wの呼名を使います。大部分の哺乳類はオスがヘテロ型なので、性染色体がX-Xであればメス、X-Yであればオスになります。


ちなみに鳥類も性染色体によってオスメスが決まりますが、鳥類の場合はメスがヘテロ型なので、性染色体がZ-Zであればオス、Z-Wであればメスになります。哺乳類と逆なんですね~。(何故?と疑問がでるところですが、今回は一旦棚上げにします。今後のお楽しみに )

実は、この性染色体によってオスメスが決まるのは、昆虫、植物、特殊なケースなどを除けば、哺乳類と鳥類だけなんです。性染色体で性が決まるのが当たり前と思いきや、実は高度に進化を遂げた種だけで、それ以前のご先祖様は違う様式でオスメスが決まっているんですね~。

では、爬虫類以前の種は、性をどうやって決定していたのでしょう 🙄 。

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  投稿者 nannoki | 2010-01-14 | Posted in ③雌雄の役割分化2 Comments » 

実現論勉強会シリーズ5 サル時代の同類闘争と共認機能

みなさん、あけましておめでとうございます
本日の記事は「心」にまつわるお話です。
実現論前史では、人間誰しもが持っている共認機能=心の存在について、その獲得過程を突き止めるために猿時代にまで遡っています
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ここで「なぜ共認機能を猿時代にまで遡って分析するの?」と疑問に思う人がいるかと思います。実はこの分析の前提には、以下の大胆な仮説と検証の繰り返しがあるのです。
るいネット本能と観念の中間領域とは霊長類の世界では?より要約
仮説1 本能機能と観念機能の間に中間領域が存在するのでは?

検証1 観念機能以前のスキンシップとか、表情の豊かさとか、あるいは規範とかは、全て真猿たちにみられる現象

仮説2 本能と観念の中間領域(云わゆる「心」と呼ばれる領域)は、サル時代に形成されたのではないか?それを「共認」と呼ぶ

検証2 仮説を立てた「共認」という領域を使い、人類・猿の行動を説明できるか検証してみる。矛盾がないので「共認機能の存在」を事実として固定。

★共認機能「心」の獲得過程を猿時代にまで遡ってみる。

・・・なるほど、事実に迫るにはこのような思考過程の繰り返しなわけですね。
それでは、一緒に猿時代まで遡ってみましょう。ポイントはお猿さんになって読んでみることです
続きを読む前にクリックお願いします

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  投稿者 andy | 2010-01-12 | Posted in ①進化・適応の原理No Comments » 

実現論を学ぶ意義、その効果等

昨年末から、実現論.前史を通じての勉強を続けてきましたが、中間整理として改めて生物史を学ぶ意義や気付き等を紹介します。
実現論前史、前半を学んで

①前史を学ぶ意義
>始原単細胞から人類を結ぶ直線上に塗り重ねられてきた遺伝子群(の内、現在も有効な遺伝子群)は、単細胞時代の遺伝子を含めて全て現在形において、作動している。~中略~(換言すれば、それら無意識の次元で作動する諸機能は、決して人間の意識と無縁ではない。)私たちが、哺乳類や原猿・真猿・類人猿にまで遡ってそれら諸本能や社会構造を解明しようとした理由も、そこに在る。(実現論1_1_04

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ここでは、人類の直面する課題に対してどの様な共認闘争を展開していくのか、その為の考える軸として、これまで進化してきた由来を捉えることの有用性を端的に示されている。
塗り重ね構造(=進化積層態)という存在規定は、個々人が歴史的存在であるとの認識を具体的に提示したものであると共に、例えばコンピュータに於けるファームウェア→OS(オペレーティングシステム)→ミドルウェア→アプリケーションなどのソフトウェア構造をも想起させる。否、恐らくは人類の側が進化積層態であるからこそ、自然界の模倣としてこの様なシステムを発想し得たのであろう。
その点からも、人類が諸課題に対して今後新たな可能性を見出すにはDNAに深く刻み込まれた歴史の掘り起こしと事実共認が有効であると予想される。

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  投稿者 kawait | 2010-01-05 | Posted in ①進化・適応の原理9 Comments » 

ゴリラに学ぶ 霊長類学者 山極寿一さん

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写真はコチラから
明けましておめでとうございます
昨年はどんな年でしたか?今年1年いい年にするためにも年始にはちょっといい話を、、、ということで、最近の僕のヒット記事を紹介します。

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  投稿者 MASAMUNE | 2010-01-04 | Posted in 3)地上へ進出した哺乳類(原猿から真猿へ)No Comments » 

最古の人類「アルディピテクス・ラミダス」

昨年の12月18日にscience誌から「Breakthrough of the Year 2009」が発表され、「アルディピテクス・ラミダス」が一位に選ばれました。
15年前に化石が発見されながら、復元・分析に時間がかかりようやく全貌が明らかにされました。ラミダス猿人とも呼ばれるこの原始人類は当時の森林で発見され、サバンナ発生説が否定的になりつつあることは既に知られていました。
当ブログ2009年04月28日の記事にも触れられています。
「人類誕生:イーストサイドストーリーの草原説から、森林説へ」
さて、今回発見された身体的特徴とは?

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  投稿者 tsuji1 | 2010-01-03 | Posted in 4)サルから人類へ…4 Comments » 

ネズミの集団自殺は本能なの?

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食糧問題、環境問題、エネルギー問題などの社会問題が深刻している現在ですが、このような危機的意識が社会的な収束不全を引き起こし、性の衰弱に至っているということが、11月のなんでや劇場で議論されました 😀
一般的に社会問題の原因として、人口の増加が原因なのではと言う意見をよく耳にします。
そして、「集団自殺するねずみ」が存在するということをふと思い出し、種の存続のために自殺するという本能が、DNAに刻印されている可能性があるのではと心配になりました 🙁
仮に刻印されていて、かつ人類でも同じことが言えるとすれば、性の衰弱は自殺本能によるものという可能性が浮上することになります
ねずみの集団自殺について説明しているサイトがあったので紹介したいとおもいます。

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  投稿者 mizuguti | 2010-01-02 | Posted in ⑨おもしろい生き物5 Comments » 

あけましておめでとうございます!

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新年明けましておめでとうございます
     
当ブログのこの1年を振り返ると、類グループ主催の「なんでや劇場:生物史シリーズ」のお力を借りながらの生命起源仮説(=中心小体原基から生物は誕生した)に始まり、「生物史に馴染んでもらおうシリーズ」(
、さらには、ネオダーウィニズムvs創造論の不毛な議論とは一線を画す新仮説「収束と統合」(まとめ)で幕を閉じる展開となりました
   
一方で社会状況に目を転じると、日本では60年も続いてきた自民党一党支配が終焉するというセンセーショナルな出来事がありました。これは、この20年を席巻してきた従米路線(≒グローバリズムという売国路線)から転じる兆しを感じさせるちょっと嬉しい出来事でした。
しかし国際社会全体には、一昨年の金融危機以来の暗雲は相変わらず立ち込めており、ドルや米債の大暴落が起こりそうで起きないという不気味な静けさに包まれた1年でもありました。
     
     
・今私たちを取り巻いている多くの社会閉塞とは、文明時代3000年間の過ちが一瞬にして噴出してきた事態ではないのか?
     
     
・いったい人類はどこで道を踏み誤ったのか?

    
    
あらためてそんな思いが脳裏をよぎります。
「生物史を紐解くことで新たな社会を導くための羅針盤が発掘できないか?」という当ブログのもともとの主旨が試されるのもこれからの1年間かもしれません。
だとすれば、今年の当ブログでは、生物史と人類史を繋ぐような内容をもっと増やすことが重要ではないかと考えています。
そこでその手始めとして、今年は「神経回路と認識機能」あるいは「性システムと雌雄分化」などの、現代も人類社会の基底部に位置する問題に迫る記事をアップして行きます
  
     
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  投稿者 staff | 2010-01-01 | Posted in ①進化・適応の原理6 Comments »