2010-01-14

オスとメスの違いって何?①~オスとメスはどうやって決まるのか~

「もっといい女 になるには」「闘える男 になるには」など、なんでや露店でも男女のテーマは、みんなの関心が高いテーマです。

男とは何ぞや、女とは何ぞや、男、女が担っている役割は何なのか。
これらを知るためには、生物史を通じてオス、メスの歴史がどうなってきたのかを紐解く事が不可欠です。これからはそんな<オスとメスの違い>について、数回のシリーズとして記事を書いていきたいと思います。

それではまず、オスとメスってどうやって決まるの?というところからはじめたいと思います。
まず、一番身近な哺乳類から見てみましょう。

%E6%9F%93%E8%89%B2%E4%BD%93.jpg哺乳類は皆さんもよくご存知の通り染色体によってオスかメスかが決まります。
数ある染色体の中でも性を決定付ける染色体を性染色体といい、この性染色体の違いがオスかメスかを決めます。染色体は、図のように2本の染色分体でできていて、性染色体の場合X、Y、Z、Wの4種類の呼名があります。オスがヘテロ型(2本の染色分体が異なる)の種の場合にはX、Yの呼名を使い、メスがヘテロ型の種の場合にはZ、Wの呼名を使います。大部分の哺乳類はオスがヘテロ型なので、性染色体がX-Xであればメス、X-Yであればオスになります。


ちなみに鳥類も性染色体によってオスメスが決まりますが、鳥類の場合はメスがヘテロ型なので、性染色体がZ-Zであればオス、Z-Wであればメスになります。哺乳類と逆なんですね~。(何故?と疑問がでるところですが、今回は一旦棚上げにします。今後のお楽しみに )

実は、この性染色体によってオスメスが決まるのは、昆虫、植物、特殊なケースなどを除けば、哺乳類と鳥類だけなんです。性染色体で性が決まるのが当たり前と思いきや、実は高度に進化を遂げた種だけで、それ以前のご先祖様は違う様式でオスメスが決まっているんですね~。

では、爬虫類以前の種は、性をどうやって決定していたのでしょう :roll:

 にほんブログ村 科学ブログへ


%E7%88%AC%E8%99%AB%E9%A1%9E%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg

上図のように、爬虫類の中には、孵化時の環境温度によってオスメスが決定する種類がいるんですね。るいネットから引用してみます。
爬虫類の温度依存性決定メカニズム

爬虫類は熱帯から寒冷帯、沼地から砂漠にわたる様々な環境に生息し、陸上脊椎動物の中で最も繁栄してきた動物群であり、その多くが温度に依存した性決定を行うということは、メカニズムとして非常に興味を惹くところです。
~中略~
性決定は孵卵期間の中期にエストロゲンを浴びると雌に、アンドロゲンを浴びると雄になるのですが、両者は同じステロイドという科学物質であり、酵素によってアンドロゲンからエストロゲンに変化します。
その酵素がどの温度の時に活性化するかによって性が決定されることになるのですが、孵卵期間の温度は季節だけではなく、産卵した場所が日陰なのか日向なのか、地表に近いのか地中深くなのか等によっても高低があるため、同時期に産卵された卵であっても雄雌両方が生まれることになります。

ヘビ類やごく一部の種には性染色体を持つものもいますが、爬虫類の性は温度変化によって決まる種が多いんですね。両生類の性も同様に、性決定と性分化の調節機構は、胚から幼生期あるいはそれ以上に至るまで作動していて、その間の温度変化が性決定に大きく影響しています。

さらに魚類に遡ると、性の決定や性の分化に至るまでもっと多様化してきます。
kumanomi01.jpg
ファインディング・ニモでお馴染みのクマノミ。ディズニー映画では確かお母さんが死んで、父と子の深い絆を描かいたものでしたが、クマノミの性をみると父・母なんてあったものではありません。クマノミのメスは群れの中で常に一匹ですが、メスになるのは群れの中で一番大きなクマノミで、その次に大きなクマノミがオスになるようです。そしてそのメスのクマノミが死んだら、次にオスだったクマノミがメスに転換して、次に大きなクマノミがオスになるんですね~。映画のように父と子だけなんて、あり得ないんですね :D
%E3%81%8F%E3%81%BE%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg
るいネットから引用します。魚類の性(雌雄同体)

・魚類で性染色体(性決定遺伝子)が確認されている種はわずかであり、性決定は遺伝子によるとは限らない。性的には未分化の種が多いとされている。
(性転換する魚類では性決定遺伝子は確認されていない)
(マス類は遺伝的に性決定されるが、人工的に性ホルモンで雄化させることができ、養殖に利用されている)
・性染色体以外の性決定される要素には温度、pH 、幼魚期の環境条件などがあり、北大西洋にすむトウゴロウイワシ科では、繁殖期前半の水温が低いときに産まれた卵は雌に、繁殖期後半に水温が高くなってから産まれた卵は雄に性分化する傾向がある。
・魚類の生殖様式、性様式は多様で、純粋な卵生魚から完全な胎生魚、普通の雌雄異体から、幼時雌雄同体、雌性先熟雌雄同体、雄性先熟雌雄同体、同時的雌雄同体、雌性発生を行なう天然のクローン魚、自家受精を行う雌雄同体のクローン魚等がある。
雌雄同体は大きく以下のタイプ分類できる。
1.異時的雌雄同体(隣接的雌雄同体)
性転換をすることにより、一生の間に両方の性で繁殖できる雌雄同体。
・雄性先熟:雄として成熟し、のちに雌に性転換する
コチ科、クロダイ・キチヌ(タイ科)、スズメダイ科クマノミ亜科、ドジョウ科などの9科。
・雌性先熟:雌として成熟し、のちに雄に性転換する
べラ科、ブダイ科、キンチャクダイ科、タウナギ科などの約20科。
生まれながらの雄(一次雄)と雌から性転換した雄(二次雄)が存在する種(キュウセン、ホンベラ、シラスキバハゼなど)と一次雄が存在しない種がある。
・双方向性転換:雌雄いずれの方向にも性転換できる
ダルマハゼ、オキナワベニハゼ(ハゼ科)、ホンソメワケベラ(べラ科)、アカハラヤッコ(キンチャクダイ科)など。
2.同時的雌雄同体
両性生殖腺をもち、雌雄いずれの性でも生殖可能である。
深海性のヒメ目、浅海性のハタ科ヒメコダイ亜科などは性役割を交代しながら産卵行動を行う。
フロリダ半島・西インド諸島にすむリヴィルス・マルモラトス(カダヤシ目アプロケイルス科)は「自家受精」できる同時的雌雄同体。

このように、爬虫類・両生類・魚類では、温度やPH、体格差などによって性は決定しているんですね。さらに魚類にまでなると、一度決定した性も容易に転換するくらい環境要因によって変異していきます。生物には性染色体だけで性が決まる種の方が珍しいことがよく解ります。

次回は、この多様な性の決定メカニズムがどのようにして行われているのか?その仕組みに迫ります。

List    投稿者 nannoki | 2010-01-14 | Posted in ③雌雄の役割分化2 Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.seibutsushi.net/blog/2010/01/932.html/trackback


コメント2件

 とも | 2010.09.11 7:08

≫人類が観念機能を獲得できたのも、共認充足を深めるという前段階があったからなんですね。
前のエントリーにもあった極限的な状況の中で、望みを託したのが共認充足の可能性だったっていうのは、考えさせられるところがありますね♪
人類は徹頭徹尾、共認動物だってことを実感させられます(^^)

 クワガタ | 2010.09.12 7:30

脳の発達を抑制する遺伝子は「CMAH」も、私には新知見です。遺伝子「CMAH」の存在自体が驚きです。

Comment



Comment


*