2007-08-15

RNAワールドへの注目

DNAが登場してからRNAは主に仕事役として活動しています。その仕事なのかでも、タンパク質合成にかかわるmRNAtRNArRNAが注目されていましたが、タンパク質合成以外の仕事役としても注目されてきているようです。
DNAに直接働きかけるncRNAがRNAの半数以上占めていることや、触媒活性を持つリボザイムの発見など、DNAやタンパク質以前にRNAが生命活動に必要な複製、代謝、翻訳を担っていたのでは無いか,
と考えられいます。
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  投稿者 nannoki | 2007-08-15 | Posted in 未分類 | 9 Comments » 

真核細胞の肉体改造

大腸菌のような原核生物が細胞分裂する際には、核分裂とともに、分裂装置をつくるタンパク質が分裂面の内側に集まり、リングを形成します。次に、このリングが収縮することによって細胞膜がくびれこみ、細胞質分裂がおこります。
この分裂装置をつくるリングは、チューブリン様タンパク質と呼ばれ、他の真正細菌だけでなく、古細菌をはじめ、ほとんどすべての原核生物に存在します。
始原真核生物においては、この分裂に使うタンパク質をより柔軟性の高いアクチン繊維に切り替えます。
細胞核分裂が終期に近づくころ、アクチン分子を細胞分裂の赤道面に終結させ、収縮リングを形成し、このリングを収縮させることによって細胞膜を陥入させ、分裂を誘導します。この機能は、高等な動植物まで変わっていません。
実は、このアクチン繊維は、細胞の内側の補強に使われており、強力な細胞骨格系を形成しています。これにより、真核生物においては、次の三点を実現しています。
他の細菌を細胞表層で捕らえ、細胞内に包み込んで小胞をつくり、そこで分解して吸収するという「食作用」の強化。
細胞膜直下に編み目のように張りめぐらしたアクチン繊維のネットワークによって細胞膜を強化し、これをつかって這うというアメーバ運動の完成。
ふだんは細菌を捕食したり、アメーバ運動につかっていたアクチン繊維を、増殖時には細胞質分裂へ使用すること。

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  投稿者 kumana | 2007-08-14 | Posted in 未分類 | No Comments » 

多細胞生物の急進化~カンブリア大爆発~

RNAからDNAへ、原核細胞から真核細胞へ、一倍体から二倍体へ、無性生殖から有性生殖へ、単細胞生物から群体、そして多細胞生物へ・・・。現在まで継承される生存様式の基礎をほぼ獲得した生命は、約5億4千万年前に急激な多様化を開始する。現存する全動物種の原型が全て出揃った進化史上の一大イベント=「カンブリア大爆発」。その進化に要した期間は、わずか数百万年~1500万年という。
どのようにしてカンブリア大爆発は準備され、始まったのか?最近の『Newton』から紹介してみる(以下、枠囲み中の文章は『Newton別冊 最初の生命から哺乳類まで 「生命」とは何か いかに進化してきたのか』からの抜粋引用です)。

カンブリアの生物たち(左から、アノマロカリス、ハルキゲニア、ウィワクシア、ピカイア)
anomalocaris.jpg hallucigenia.jpg wiwaxia.jpg pikaia.jpg

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  投稿者 s.tanaka | 2007-08-13 | Posted in ①進化・適応の原理1 Comment » 

性の起源~動物の性別決定は外圧に対応するための純粋な役割分担からスタート?~

こんにちは 😀
お盆休み 真っ最中ですね。
今回は、地球年代史と生物進化の時系列を整理しながら、性の起源を検討してみました
(★印がそのポイント)。
探っていくと、有性生殖の起源は確かに2倍体~減数分裂システムに求められそうですが、多細胞動物の雌雄性別決定は必ずしも遺伝子(=性染色体)によってではなく、最初は純粋な集団内の役割分担からスタートしたと考える方が自然なのかも。
ではまずは年表で生物の進化を追ってみましょう
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  投稿者 miwa | 2007-08-12 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 

組織論的アプローチからの進化論

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 40億年前に誕生した生命の起源は、原核細胞と呼ばれる核を持たない細胞が1個1個独立して存在する単細胞生物の時代から始まった。

 この原核単細胞生物もその後の20億年の歳月の中で、食い合いや他者の取り込みの延長線上で、取り込んだ他者をすべて消化分解し切ってしまうだけではなく、自らの細胞内器官として活用することで、生命機能の高度化が果たされた。地球上にまだ酸素が少なかった時代に登場した最初の原核細胞細胞生物は、酸素を嫌うという意味で嫌気性細菌と呼ばれているが、この生物は、後に酸素を活用することに成功した好気性細菌と共生する(=体内に取り込む)ことによって、真核細胞生物に進化していく。

 真核細胞生物の細胞内には、遺伝子を格納している核以外に、生体膜で囲われた様々な小器官が存在して、それぞれが独自の働きをしている。例えば、ミトコンドリアと言われる小器官は、酸素を分解してエネルギー生成の仕事をしているが、これは前述の好気性細菌を前身としたものだ。また、後に植物に進化していく真核細胞生物には、光合成を行うことのできるシアノバクテリアを取り込んだと考えられているクロロフィル(=葉緑体)という小器官が存在して、水と二酸化炭素から糖質と酸素を精製している。

 このように、真核単細胞生物とは原核単細胞生物が寄り集まって、より上位の階層で全体を統合する組織機構を実現したものと見なすことも可能だ。生物界では真核細胞内に存在する小器官をオルガネラと総称するが、それ以前にはひとつの生命体として存在していた原核細胞生物が、真核細胞時代には、単独では生きていけないかわりに、新しい生命体‘全体’を協働して支えていくオルガネラという‘部分’に継承されることで、生命体自体は真核細胞という新しい次元での生存を勝ち取ったとも言えるだろう。

 このような‘組織的階層進化’とも呼べる様相は、真核単細胞生物が多細胞生物に進化していく段階にも見てとれる。言うまでもなく多細胞生物は数限りない真核細胞で構成されているが、これは、原核単細胞がオルガネラに言わば‘後退’することで真核単細胞生物という新しい位相に進化したのと同様に、真核単細胞が要素や部分(≒オルガネラ)に‘後退’することで、多細胞生物という次のステップの統合様式が登場したように見える。

 さらに、真核細胞の集合体・統合体として生存している多細胞生物も、次の階層では群れ=集団を形成し、生存そのものを集団に依存しながら、種としての存続を続けている。もっと言えば、集団動物の中でも共認機能を手に入れた霊長類は、集団単位の同類闘争という新しい様式に適応して、集団という階層のさらに上位に位置する社会という場を主要な生存域としようとしている。

 つまり生物史とは、前の生命体が部分として活躍できる新組織を実現していく中で、新組織の統合様式が階層的に進化することで今日までの系譜を残してきた。この‘階層進化’とは‘新パラダイム’の到来・獲得に他ならないと思う。我々が最近よく耳にする‘パラダイム・シフト’という言葉も、生物史を紐解いてみれば、生命の進化メカニズムの基底的な構造や摂理のひとつと捉え直すことができるだろう。

 人類が迎えている現代のパラダイム転換・・・。この意味することも、人類に対する組織的統合次元のステップアップへの要請だと考えてはどうだろうか。  by S.Tsuchiyama

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  投稿者 staff | 2007-08-10 | Posted in 未分類 | 1 Comment » 

RNAはどうやってたんぱく質を作るの??

るいネットに、タンパク質合成におけるRNAの「仕事」という投稿がありました。
今日はこの投稿を使って、分かり易く「RNAのたんぱく質合成(翻訳)」を説明してみます☆
タンパク質合成に関与するRNAは、
mRNA=メッセンジャーRNA
rRNA=リボソームの中のRNA
tRNA=トランスファーRNA
と呼ばれる3つのRNAです。
(その他にも多様なRNAが存在しますが、今日はこの3つの役割を簡単に紹介します。)
それぞれが異なる役割を果たすのですが、
分かりやすくする為に、m君 😀 、r君 8) 、t君 と置き換えて見ます。
DNAはたんぱく質合成に必要な情報がストックされているCD-ROM みたいなものとして考えます。
タンパク質は、DNAというマニュアル を使用しながら、
m君 😀 、r君 8) 、t君 が協力する事で合成されています。
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  投稿者 zakky | 2007-08-06 | Posted in ①進化・適応の原理1 Comment » 

分裂と生殖の秘密4:多細胞生物(動物)に進化し得たのが2倍体真核生物だったのはなぜ?(7/22なんでや劇場のまとめ)

 原始的な真核単細胞生物(ゾウリムシなど)は、それまでの単細胞生物と同様、細胞分裂(=無性生殖)と、減数分裂を伴う遺伝子組み換え(=有性生殖)の両方の過程を持っています。
 
それに対して、その後登場した多細胞生物(動物)は、真核細胞で成り立っていて、生殖は、もっぱら減数分裂を行う生殖細胞(=有性生殖)によって行います。
 
人類を含めた動物は、みな同じシステムを持っていますが、ではなぜ、こうしたシステムを持つ生物のみが進化し得たのでしょうか?
 
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  投稿者 blogger0 | 2007-08-03 | Posted in ①進化・適応の原理No Comments » 

7/22 なんでや劇場⑤ 真核細胞の登場後すぐに2倍体≒減数分裂が登場するのはなんで?

原核細胞から真核細胞への進化には、約16億年の歳月を要している(原核細胞の登場;35億年前、真核細胞の登場;19億年前(参考;原核生物と真核生物)のに、真核細胞の登場からすぐに2倍体の登場、そして減数分裂のシステムを獲得しているのはなぜなのでしょうか

まずは真核細胞の特徴をみてみたいと思います。

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  投稿者 yoriya | 2007-08-02 | Posted in ①進化・適応の原理No Comments » 

7/22 なんでや劇場④ 変異するのはなんで?

変異ー。
なんでや劇場後に、いち早くまとめてくれていました。
まず、その内容をご紹介します。
■いろいろな種が生まれる=変異するのは、なんで?

○DNAのコピーミスや(外圧による)損傷。分裂の際に最も起こりやすい。一方で、DNAの変異自体は頻繁に生じており、生物にはそれを修復する機構が備わっている。
○原核生物の分裂では、きれい正確に2分割されるわけではない(だいたい2分割→分裂後に必要機能を再製というプロセス)。また異物混入の可能性もある。分裂が不安定な原核生物では変異が多く、新種が発生する可能性が高いと考えられる。変異によって死滅することもあれば、新しい機能を獲得する可能性もある。
(真核生物の登場に至って、ある程度安定的な分裂が可能になったと考えられる)
○変異は、生物にとってはプラスかマイナスか?
(同じ生体反応系を維持する)種の保存という命題からすれば、基本的に変異はマイナス要因。だから過剰変異抑止のための修復機構が備わっている。ただし、完全コピーが貫徹されると外圧(環境)変化に対応できない。危機状況(外圧変化)に際しては、変異に賭けるしかない。
○細胞同士の融合、合体による変異(DNAの組み換え)
環境悪化や栄養枯渇等の危機に直面すると、細胞同士が合体、融合してDNAを組み換えるケースがある。原初的には、大腸菌の接合、酵母菌の接合、クラミドモナスの接合など。(同種細胞合体)
○原核生物→真核生物への進化も合体≒共生で実現している(異種細胞内共生)
○変異体は高リスクだが種の絶滅を避けるためには必要。進化の源泉ともなる。

う~ん、端的だー。
これ以上、何を記そう。
とはいえ、ちょっとだけ補足。
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  投稿者 trend | 2007-08-01 | Posted in 未分類 | No Comments »