2022-06-15

観念回路の形成過程⑥~万物との一体化回路はどのように形成されたのか~

観念回路の形成過程を追求する中で、前回は、同類との完全一体化回路について扱いました。
完全一体化とは、主体がない状態で相手を全面受容する回路です。初期人類で、木の上にいられなくなり、完全に同類欠損の状態に陥り無になったところから始まり、無になったからこそ、全面的に相手が入ってくるようになったことから発生した回路です。

今回は、その様な状態になった初期人類が「万物との一体化」をする過程を追求していきます。
万物とは文字通り、全てのもの。人間も万物の一つであり、可視光線の波長(見えるもの)だけでなく、見えないものも含めて全てのものです。ちなみに、仏教などでも宇宙と一体化することで悟りが開かれる、と言われていますね。

万物との一体化とは何か?については、以前の記事で詳しく書いています。
全面受容回路と同期回路によって、人類は性収束し皮膚感覚がより鋭敏化したことで、同類の波動だけでなく自然の波動までキャッチできるようになり、宇宙との一体化(波動との一体化)を可能にしたのです。『観念回路の形成過程④~なぜ初期人類は自然との一体化を可能にしたのか?~』

画像はこちらからお借りしました。

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初期人類は
万物と一体化しようとしたのか?
せざるを得なかったのか?
できちゃったのか?

オランウータン時代は、母子間の密着充足やオスメス間の性充足により、皮膚感覚と行動の一体化ができています。非果実期(エネルギーが足りないとき)に、そのような一体化の充足を通じて、自然界の波動やエネルギーを多少受け取っていました。リンク
しかし、これも「一体化によって自然のエネルギーを受け取りたいから」していたのではありません。根本には波動を合わせるというのはありますが、完全一体化の回路(充足)がない中で明確な欠乏は出てこないと考えられます。

つまり、「主体喪失→全面受容の回路に収束して磨いた結果、たまたまあらゆるものと一体化できた」ということではないでしょうか。

「たまたまできた」というと進化の摂理に反しているようにも聞こえますが、主体を喪失しているとはいえ、根本の適応欠乏、可能性探索回路は働いています。その根本の適応欠乏や可能性探索が、同類との一体化回路ができたことにより、そこに全面的に収束した。言い換えれば、本能上も共認上もすべての機能が無効になった状態で、新たにできた完全一体化回路=その先端の可能性に本能も共認も収束して探索しているということです。

ただ、まだ回路として形成されていないので明確に「こっちが可能性だ」という意識はありません。
あくまでも、同類との一体化回路が十分に発達して全面的に収束→充足できたから、結果的に万物との一体化にも無意識的にいけたということです。
また、同類との一体化が発達すると万物の波動がキャッチできるとも言えるし、完全受容回路・一体化回路が磨かれると、逆に同類だけに絞るのが難しくどんどん同類以外の波動も入ってきてしまうということです。

しかし、万物と一体化するということは、敵も味方も危険も安全も関係なく全てのものとの境界がない状態(忘我状態)であり、生物としては非常に危険な状態です。普通の生物は本能が外圧に対峙して適応していますが、その本能を麻痺させているため、そのままでいたらすぐに死んでしまいます。
次回は、その危機的状況をどのように突破していったのかを追求していきます。

List    投稿者 amino | 2022-06-15 | Posted in 4)サルから人類へ…No Comments » 

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