2014-12-31

2014年 STAP細胞問題は終わっていない

昨年の科学界は、青色LEDでノーベル物理学賞という輝かしい功績もありましたが、なんといってもSTAP細胞に始まり、STAP細胞に終わった一年でした。

論文が発表されたのは昨年の1月29日付けのプレスリリース。そして1月30日のネイチャー。その直後から様々な疑義が指摘されました。7月には論文撤回。そして先日、理化学研究所調査委員会は再実験の結果、「STAP細胞はES細胞だとほぼ断定した。」と述べました。

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STAP細胞論文について、報告書の内容を説明する理化学研究所の調査委員会の桂勲委員長(2014年12月26日)

この問題、これで決着がついたと思っている方々は多いと思う。

しかし、この問題、まだ終わっていないのです。

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一連の問題を別の角度から指摘している人がいます。論文発表(1/29)から疑義が出されるまで(2/5)が短すぎるというのです。その異例の速さに

「1月29日にSTAP論文が掲載されることをあらかじめわかっていて、またこの論文の不備や小保方さんの研究の欠点もわかっていて、あらかじめ指摘する準備を整えていたとしか考えられない。」と、問題を投げかけている。更に、「理研の調査委員会が肝心な点2か所(1か所は実験ノートがあるのに、2冊しかないと言ったこと。もう一つは「差し替える写真が提出されている」のに、それを言わなかった)の明らかなウソを言っている点が気になる。つまり、もともと理研は小保方さんを守る立場にあるのに、逆にウソをついても小保方さんの「不正」を指摘した。指摘した2か所はどう考えても「意図的」ではないが、それを「悪意」と言った。」(参照:STAP事件簿後日譚 論文の不備を誰がわかったのか

この迅速かつ、用意周到な追及に、次のような見方をする意見もあります。

「STAP現象が世に出てはまずい理由はここにあった。ガン細胞の発生メカニズムが明らかになり、現在の製薬・医療システムが役に立たないどころか不要になってしまうからでは!」参照STAP現象が世に出てはまずい本当の理由はここにあった

そして特許出願に関連して、こんな分析をする人もいます。

「今回のSTAP細胞は、バカンティ教授がSTAP論文の先頭に書かれている。そのため、小保方氏が弁解できなくなった時に、バカンティ教授が「あとは私が研究を引き継ぐ」と言いだせば、いずれ完成したSTAP細胞の特許はアメリカのものとなる。その場合は、バカンティ教授がノーベル賞をも獲得する可能性もあるだろう。」(http://blog.goo.ne.jp/kimito39/e/2a34757cc071f45432864dab0118b3c3

そして、この1年の騒動を冷静に分析している方もいます。

マスコミがそんな(ベタな)ドラマ作りに奔走する背後には、何かある。もはやいつものパターン。医療や製薬・・・「金貸し」だ。金貸しが裏で糸を引いている可能性は、大いにあると思う。もし、STAP細胞が量産されたら、金貸しは困る。製薬や医療の“裏”に描いていた順当なストーリーを大幅に変えないといけない。iPS細胞は、今のところ(たぶんこの先も)簡単に作れないから、再生医療は「高額」というストーリーが成り立つ。が、似たようなものが簡単に作れるとなったら大変だ。暴利を貪れない。大衆のための医療が実現してしまう。さらに推し量ると、金貸しにすれば、医学部出身のエリート研究者は配下においていたが、理学部や農学部出身の地味な研究者は眼中になかったのかもしれない。そんなところから、常識を覆す大発見が出てくるとは思いもしなかった。そこで、大慌てで、医学部出身の研究者に「門外漢は潰せ」と指示をしている可能性は大いにあるだろう。論文の本文なんて、一部の専門家以外、誰も読まない(読めない)。画像の流用疑惑などを含め、揚げ足取りは簡単だ。(参照:STAP細胞は潰されようとしているのか?

この問題、まだ終わっていないのではないか。

 

List    投稿者 kumana | 2014-12-31 | Posted in ⑧科学ニュースより6 Comments » 

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コメント6件

 aki | 2014.12.31 21:59

この問題、そもそも何が問題なのかがよくわからないんですよね。
STAP細胞が見つかっちゃダメみたいなマスコミの論調が偏見丸出しでめちゃいやです。科学の進歩のためには見つかることの方が望ましいと思うのですが、最後まで論点見せぬまま強制終了させた感じがします。
再度、冷静な分析を望みます。

 ゴーンガール | 2015.01.05 5:47

事実誤認の訂正と疑問点だけ

まず2月5日の時点でpubpeerにて指摘されたのは、電気泳動の切り貼りの小さな疑惑だけです。その後、数か月をかけて数多くの捏造・剽窃・改竄が明らかになっていきました。

次に理研の調査委員会の解釈も完璧に間違っています。D論パクリの写真は真正画像が未だ提出されて無い上にパワポのスキャン切り取り後がある事から元検事により100%の故意判定が下されました。さらに、ありまぁすと言っているノートは2冊すら公式の場で存在が確認されていません。

また小保方さんは国家資格であるユニットリーダーへの応募書類すら捏造画像を元に作成されていた(自己点検報告書p10)ので6億円の研究費と給与、及び再現実験費用の返還訴訟は免れません。理研が処罰前に退職届を受け取った事も含め、厳しいどころか、信じがたい甘い対応です。どこが厳しいのですか?

STAP論文はリプログラミングの話です。ガン化と直接の因果関係はありません。STAP論文にも触れられてません。STAP現象が世に出ても、ガン化のメカニズムの解明には関係ありません。逆に何でガン化と関係すると思ったのですか?

バカンティは既に1年の休職扱いに追い込まれました。ちかじか、発表されるハーバードの調査報告で完全に息の根が止められるでしょう。イカサマ研究人生の終止符です。この状況で、いずれ完成するSTAP細胞の特許でノーベル賞というのは完全な妄想です。ハーバードやバカンティも大きな力の犠牲者ですか?

iPS細胞は今の技術水準で言えば、STAP細胞より簡単に作れます。マウスでしか記述のないSTAPはもし本当だったとしても、ヒトへ応用できるかどうかすら未知の技術です。STAP細胞は初期報道でわかるように東京女子医大、ハーバード病院、神戸医療特区、再生医療学会、京大医学部など、ゴリゴリの医学部系中枢と国(内閣府、通産省、厚労省、文科省)が全力バックアップしていました。これらの団体も全て、死人まで出して、大きな力に屈したのですか?

”この問題、まだ終わっていないのではないか。”
この言葉にだけは1000%同意いたします

 またまた陰謀論か | 2015.01.05 11:57

世の中こういう陰謀話が好きな人がまだまだいるらしい。そういう人々がネット上からその種のネタを拾ってこういう記事をいつまでも作っていくのだろう。
こんな陰謀をする必要はそれこそ冷静に分析すればどこにもない。

 ミド | 2015.01.07 6:17

STAPがガン化のメカニズム解明に関係があると勘違いした人がいるのは、小保方さんが一番最初のSTAP発表会見の時に「がんを抑制したりできる技術に結び付く可能性がある」と発言しているからではないでしょうか。

これ、あくまで「抑制する技術」と言ったのであって、対症療法的なものをイメージしていると思われますが
(それすらなぜそんなことができるとこの時点で思ったのか謎ですが)、
これを聞いて「メカニズムを解明して~」と勘違いに至ったのではないか?と感じました。

イカサマ師の大風呂敷にここまで人が心惹かれてしまうことは、非常に教訓だったと思います。

 よよげん | 2015.01.12 18:37

やっぱりセルシードの株がストップ高になったのと深い関係があるのではないか?
だいたいの問題にカネが絡むのは世の常。
特許だとか癌だとかは、関係ないのではないかな?

 まえだけんいち | 2017.02.18 22:04

批判のコメントするなら、ちゃんと名を名乗ったらどうか。
名乗のらない者の意見などなんの価値もない。

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