2014-05-21

米国人がホラー映画に支出するお金は1年間に5億ドル~人が生み出した恐怖という感覚~

みなさんこんにちは。
ここでは、人がつくり出した恐怖という感覚について、シリーズで調べていこうと思います。
第一回目は恐怖の起源と変化について記載させていただきます。

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Prologue

00|ホラー映画=恐怖を体験したいという欲求。。。

米国人がホラー映画に支出するお金は1年間に5億ドルとされています。日本においてもホラー映画は、毎年新作が制作され、ホラーというジャンルが欠かせないものとして定着しています。
映画に限らず、ホラーゲームやお化け屋敷などのアトラクションにおいても同じことがいえるでしょう。
これらは、人が意図的に恐怖を感じたい思い、自発的に恐怖体験を促している事になります。
なぜ、人は恐怖を自ら感じたいと思うのでしょう??

 

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01恐怖の起源。。。。。

恐怖の誕生は、扁桃体の誕生とも言えるでしょう。扁桃体とは、脳の中にある渦巻き状の神経細胞の集まりで、一般的にこの扁桃体が機能しなくなると、人間は恐怖を感じることができなくなるとされています。
生物はこの扁桃体と呼ばれる部分を進化させ、高い危険逃避(恐怖から逃れる)能力を身につけることで繁栄してきました。この扁桃体の歴史は古く、魚類の段階から近いものが形成されており、人類に限らず多くの生物が有するものでもあります。
しかし、上記のような自発的に恐怖体験を促す行動をとるのは、人類特有の物ではないかと思います。

02恐怖という感覚の変化。。。。。。      

ホラー映画の始まりは、エジソンが発明した覗きからくり式の「キネトスコープ」を用いて、1895年 アルフレッド・クラークによる『スコットランドの女王メアリーの処刑』で、女王メアリーの首がはね落ちるシーンが最初の残酷映像と言われています。
しかし、ホラー映画のように、人が自発的に恐怖体験を促す行為を行うようになったのは、さらに昔からだと考えられます。
それは、通過儀礼(イニシエーション)と呼ばれるものです。主に成人、結婚、死などの人間が成長していく過程で、次なる段階の期間に新しい意味を付与する儀式のようなものです。

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この儀礼は、文化が発達していない、原始的な時代から行われていた行為であり、現在でも一部の国や未開部族の中で行われています。その儀礼には、『抜歯・ピアッシング・バンジージャンプ・猛獣との格闘』といった耐え難い苦痛など、恐怖を伴うものが多くあり、これも自ら恐怖体験を促すものであると考えられます。このイニシエーションについての考えをフランスの民俗学者ファン・ヘネップの著書『通過儀礼』から一部を引用します。

イニシエーションは、『死と再生』の象徴的儀礼として展開する。つまり、今まで親から保護され社会から子どもとしてある程度の甘えが許されていた『子どもの社会的立場にある自分』をいったん殺して、『勇気と忍耐のある自立した一人前の成人』として生まれ変わり再生するのである。

何故、その様な苦痛や恐怖を感じる行為を通過儀礼として行うのかの説明は幾つかあるが、総じて言えば、『所属共同体を運営・防衛していく重い責任の自覚を強めること。共同体の生産労働・戦闘活動・家庭の家父長といった中核的役割を担う成人男子相互の連帯感を強めること。それらの結果として共同体の存続・発展・拡大を実現すること。』と言えるだろう。(引用終了)

上記の内容から、原始的な恐怖体験は、所属する共同体を防衛していく責任を自覚すること。また、仲間として認められることを目的に恐怖と自ら対峙していたことがわかります。

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03|
今後...

このように、恐怖という感覚は古くは危険逃避からはじまり、共同体の形成などへと進展していきました。いずれも生物が繁栄していくうえで重要な内容であり、恐怖という感覚が人類史の中ではかかせない位置づけがなされていることがわかります。

では、なぜこのような儀礼なしに共同体を形成している現代においても、ホラー映画のような擬似的な恐怖体験が存在するのでしょうか?

今後は、この擬似的な恐怖体験も含め、起源や変遷についてもう少し詳しく調べていきたいと思います!!

List    投稿者 seibutusi | 2014-05-21 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

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