2022-07-27

観念回路の形成過程⑰~初期人類はついに観念回路を生み出した!その仕組みは?~

前回に引き続き、人類の観念回路の形成過程の図解の続きです。今回も上記の図解を用いて、今まで深めてきたそれぞれの事象の関係性に迫ります。

今回扱う部分は、図解後半部分です。万物(宇宙)との一体化回路が出来たあとは?どうなったのか?

初期人類は「万物(宇宙)と一体化」を可能にしました。しかし、そこで手に入れた充足回路だけでは生きていくことが出来ないのです。生きていくためには、目の前の現実課題をどうするか?

最先端機能である一体化回路と今までの機能である本能・共認機能とを一体化する必要があったのです。

 

そのために、図解で示した点線囲いの観念機能を作ったのです。それでは、重要な点を押さえていきます。

■包含思考とは?

包含思考の原点は、万物を一つのものとして括ること。(この時点では一体化とほぼ同義)
万物を一つのものとして捉えたことで、五感で捉えられる事象としては“全く異なるもの”を、一体充足回路が捉えた共通するエネルギー(本質)で括れるようになった。
※本能上の類型化は、五感で捉えた情報に基づいて“似ているもの”しか括れない。

因果律、手順律すなわち、「Aが起きたらBになる」という思考は動物もできる。
それに加えて人類は、そもそも「Aは何で起きる?」「Aって何?」があって、そこから「何で?」と本質に遡って追求していくことによって、次のBやCの予測を行っていく。この思考は人類にしかできないこと。
「何で?」ということを追求したくなる欠乏も、一体化欠乏から出ている。
国の借金が増えている、社員の活力が低下している、家庭や学校で起きている問題など本能共認で目に映る問題は一見バラバラに見えるが、その奥には共通する構造があって、そこから問題は発生している。最初に繋がっているはずだ、一体のはずだという感覚があるから、その奥にある本質は何だ?何で起こる?という追求が進んでいく。この根源追求は包含思考がないと絶対不可能。

■本質抽出とは?
★一体充足回路で掴んだエネルギーや力の核を掴むこと。単なる分類化ではなく、全てを貫く摂理(同じく貫通するもの)。しかし本質を掴んだだけでは、本能・共認回路との矛盾は解決していない。

■精霊の措定とは?
一体回路で掴んだエネルギーの核を本能とつなぐためにより具象化し、共認回路と結びつけるために対話の相手として措定(擬人化)したものが精霊。五感で捉えた具象の奥に、一体化回路で捉えたエネルギー(精霊)が宿ると捉えることで個々の事象とエネルギーを繋ぐことができた。(※物理的な摂理だけだと共認機能が統合できない。)

■構造化とは?
構造化とは、行動できるまで認識を組み立てること。
本能も連関思考、手順律、類型化など構造化している。人類は一体充足回路と本能・共認回路を再統合し、行動できるまで構造化する必要がある。
精霊の措定はかろうじて本能・共認回路とつながった状態。しかし本質や精霊がバラバラにあるだけでは行動ができない。(行動するには本能・共認を駆動させないといけない。)
つまり一体充足回路の「包含思考」で捉えた本質(=精霊)同士の関係や周辺の連関を明らかに(=具体化)するということ。対象が具体的になればなるほど、包含思考(一体充足回路)とのズレが生じる。だから何度も組みかえる。
★意識を統合できたのは、観念内容を確立したからではなく、包含思考に戻って統合し直す(包含思考⇒本質の抽出⇒精霊の措定⇒構造化の思考全体)という、本能・共認回路を超えた統合様式を確立したから。

こうして、初期人類は、本能・共認機能では生き延びることが出来なかった状況を、観念機能を作ることで突破出来ました。しかも、我々が捉えている観念(言葉)が如何に狭い内容か・・・。五感では捉えられきれない現象の背後にあるものを認識し、意識を統合し行動する機能!!そして我々人類は生き延びたのです。感謝!!

List    投稿者 hirosige | 2022-07-27 | Posted in 4)サルから人類へ…, ②シリーズ“祖先の物語”No Comments » 

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