2022-06-04

観念回路の形成過程③~全面受容回路と同期回路の関係に迫る~

感謝回路については『①初期人類に生じた感謝回路の本質』で、その本質が明らかになったように『主体喪失ゆえに「全面開放→全面受容→一体充足」』ということになります。
※感謝回路というと現代の価値意識に絡めとられるため、以降では「全面受容回路」として展開します。

一方、同期回路(②初期人類が用いた同期回路)とは単細胞時代からある回路で、根源的な適応欠乏として「一体化するための同期回路」ということになります。
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全面受容回路、同期回路ともに一体化する回路ですが、その関係はどのようになっているのでしょうか?

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◆同期回路と全面受容回路の関係は?
両者の関係に迫る前に、もう少し、同期回路について詳しく見てみましょう。

哺乳類の連携行動を可能にしているその基礎に、親和機能(本能)の発達と追従本能→真似充足本能があります。そして、親和機能や追従本能のさらその土台に、個体間交信の同期(同調)機能があると考えられます。
例えば胎内保育の哺乳類においては母親の胎内で母親の心臓の鼓動と胎児の鼓動が同期しています。いずれも一体化のために体内リズムを同調(同期)させていくものです。つまり体内リズムの同期が一体化の条件となっています。

個体間交信の起源は単細胞にさかのぼる。単細胞間には次の3つの機能があります。
①同類識別と同類集合(同じ種類の単細胞が集合する) ②その際に代謝が可能なように一定の距離を取る(ex.光が当たらないように重ならない)①②がいわゆる群棲本能(集団本能)と呼ばれるものです。

③危機(餌不足等)や遺伝子交換の際に接合(一体化する)。この接合の際には一定の距離を取る本能を封鎖抑制するために原親和物質(オキシトシンの類似物質)が用いられています。

同類識別は接触時には、膜タンパク(糖鎖)で行われるが、それ以外は光子(バイオフォトン)による細胞間交信が行われています。この細胞間交信は集合をはじめとして細胞間で協調行動をとるためのものです。
特に③の接合の際には、交信波が同期する(送受信のタイミングを合わせる)ことで原親和物質が分泌される仕組みと思われます。
単細胞時代の同類交信は、その後多細胞生物になり、細胞間交信に加えて、「個体間交信」の機能に引き継がれます。
以上より一体回路の始原は交信波の同期ということになります(かつ交信が同期すると充足物質が分泌される仕組み?別途追求が必要)。

従って以下のような関係が成立します。
①②の群棲本能を基礎に追従本能が成立します(群れたまま移動します)。
同期(一体回路)を基盤にして胎内保育と、親和機能が成立する(∵親和は一体充足がないと成り立たないため)
・同期回路と追従本能が相乗収束して真似(充足)本能が成立(行動の一体化)

だとすると親和充足→共認充足→一体充足を高めるためには同期回路を開くor活性させることが不可欠ということになる、或いは連携性を強めるためにも同期回路の活性が不可欠ということになります。
同期回路は単細胞時代、そして魚類の“連携行動や群生”、哺乳類の胎内保育、サル時代の母子関係など、根源的な回路として塗り重ねられているのです。

では全面受容回路とどのような関係になっているのでしょうか。

全面受容状態とは必然的に一体化状態になることであり、上記の根源的な同期状態がより深まっていき、対象がより拡がっていきます。一方で、一旦全面受容の回路が出来てしまうと同期を繰り返すことで無になれる状態に持っていくことも出来きます(ex.ケチャとかもそうで、最初は意識があるが、同期行動を繰り返すことで体もくたくた、意識も朦朧(ランナーズハイ)となり無の状態。⇒その結果、全面受容回路が開かれる)。

全面受容回路が同期回路を深め、より鋭敏にする。同期することで全面受容が開かれていく関係にある。
その相乗関係で人類は、全面受容と同期の回路を太くしていき、同類との一体感、一体充足を深めていったのです。

List    投稿者 m-yoriya | 2022-06-04 | Posted in 4)サルから人類へ…, ①進化・適応の原理No Comments » 

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