2020-07-30

木材の「ウイルス不活化」 ~「リグニン」の抗ウイルス効果 ~

木の幹はよくコンクリートの建物に例えられます。セルロースは鉄筋のような役割をして縦方向を維持し、ヘミセルロースは鉄筋と鉄筋を繋ぐ針金のような働きをしています。リグニンはコンクリートのようにセルロース、ヘミセルロースをしっかりと固めています。 リンク

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木材には「ウイルスを不活性化させる効果」があるようです。さらに、木材の幹を構成する「リグニン」自体にも「ウイルスに抵抗する力」があようです。

 

木材の「ウイルス不活化」

 

天然住宅の読み物 田中優コラム 木材の「ウイルス不活化」① より。

相変わらずテレビでは「新型コロナウイルス」感染の話ばかりしている。「三密」を避けるだとかで「自粛」「社会的距離」の話ばかりしている。でもこんな身動きできない息苦しい社会をみんな望んでいるんだろうか。

調べてみると死亡者の中央値は八十歳代で、既往症のない人の被害はー%もない。しかも対策としての薬理もいくつか見つかっている。なのに若い人たちをステイホームに閉じ込めていていいんだろうか。隔離すべきなのは大多数ではなく、少数者の方で良いのではないか。

それともう一つ、個人の免疫力の向上と共に、ウイルスを不活化させる方法はないのだろうか。相手が雑菌なら「殺菌」だが、相手がウイルスだと生命体かどうか怪しいので「不活化」という。

それが住んでいるだけで自動的にウイルスを不活化できたらすばらしい。できるのか。

不思議なことにそれができるのだ。以下のグラフを見て欲しい。このグラフは大きいほど「抗ウイルス活性値」が高い、要は菌で言えば「殺菌力」が高いのだ。

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スギよりヒノキの方が高いようだが、スギで十分だ。ヒノキの成分だと目が覚める効果があって寝室には向かないかもしれないので。

これは木材の中の精油分の効果だろうから、高温乾燥した木材にそれだけの効果があるかどうかわからない。要は天然住宅で使っているような「低温乾燥材」であれば文句なしに抗ウイルス作用があるのだ。

ただ何年続くのかはわからない。我が家は土台にヒバを使って建てているが、「蚊殺しの木」と呼ばれる通り室内に蚊が入ってこない。「蚊取り線香いらず」なのだ。蚊取り線香を使うと喉が痛くなるので使いたくない。いつまで「蚊殺し効果」が続くのかはとても気になるのだ。今のところ五年になるが、大丈夫だ。「ヒバオイル」も売っているので、効果が落ちてきたら壁に塗ろうと思っている。

それで蚊だけでなくて、 ウイルスから守られるなんて、とてもいい話だと思わないか。

 

天然住宅の読み物 田中優コラム 木材の「ウイルス不活化」③ より。

木材の「リグニン」の抗ウイルス効果

そもそも木材というのは、例えて言えば「鉄筋コンクリート」と同じ構造になっている。鉄筋に当たるのが「セルロース」で、コンクリートに当たるのが「リグニン」だ。このリグニンがセルロースを取り囲むことで強さを維持している。

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しかもありがたいのは、この「リグニン」自体にも「抗ウイルス効果」があるのだ。その薬理効果を応用しようという研究が続けられている。しかしリグニンこそものすごく多様で、樹種によって内容が異なるのだ。「~~の木」ならこんな効果がという形で違ってしまうのだ。

私たちの生活をウイルスが脅かしているように、植物に対するウイルスもいる。木は動けないので、その分たくさんの方法でウイルスを不活化する。ウイルスを不活化させるだけではない。ウイルスの結合する「スパイク蛋白質」を壊したり、本体のRNAをDNAに逆転写することを邪魔したり、多種多様な抵抗力を持つ。

しかしだからと言って、ウイルスは必ずしも敵ではない。ウイルスの感染により進化した例は動物の方がわかりやすい。働きハチは、外敵が来た時に「死を覚悟して攻撃行動に出る」ものと、逃げ出すハチがいるそうだ。この攻撃するのは、脳内がウイルスに感染しているかどうかによるそうだ。ちなみにこのウイルスは「カクゴ(覚悟)ウイルス」と命名されている。

植物ももちろん「干ばつ」に強くなったり、「高温」に強くなったりする力をウイルスから得ている。ウイルスは二酸化炭素の蓄積に至るまで様々な役割があるそうだ。ヒトも母体は血液型の異なる胎児であっても異物とみなさずに育てるが、これは「胎盤」の機能のおかげだ。その胎盤の機能はウイルスからのプレゼントと考えられている。しかしこれらはまだ氷山の一角にすぎない。

私たちの存在は他の様々なウイルスや生命体と共に生きている。それらを殺すのではなく共存して生きていくための知恵が必要なのだと思う。そのときにも自然の素材の力を借りることができないだろうか。プラスチックではなく木材だったり、抗生物質でなく腸内で作り出される免疫機能だったり。

何よりヒトは自然の素材と、生命体としてずっと長く共存してきたのだ。そこに未来への扉を開く鍵があるのだと思う。リグニンの研究は、まだ始まったばかりだ。

 

(以上)

 

List    投稿者 seibutusi | 2020-07-30 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

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