脳回路の仕組み(外識機能と内識機能)3 脳回路の進化
・状況や対象の動きや色or臭いetc.は見えているor把握している。
・信号に応じた駆動物質を放出する細胞がDNAによって形成されている。
・反復神経(キノコ体)によって刺激を増幅すると共に、再確認or照準絞り込みを行っているが、大脳による探求→絞り込み→再指令の機能は無い。従って極めて効率的だが(ロボットのように)定型反応をするだけの機械的な脳だとも言える。
3.魚etc.
・大脳は、反復神経を使って外識→内識を回転・増幅させると共に、外識→内識の照準を絞り込んでいって最終指令を出す(指令を出すまでは、運動神経は作動停止)。
・この反復神経によって、外識→内識の流れが、内識発→外識絞り込みの流れに逆転され、それによって単なる外識→内識の機械的な動きではなく、内識発の主体的な動きが実現した。
・基本的には反復神経が担っていたループ機能を拡張し、その上に外圧未明課題(どうする?)の答えを探求する(推定し判断する)大脳が形成された。⇒これは、競争相手が多く、餌や異性が(昆虫のようには)確実に手に入らない外圧下にあったからと考えられる。
4.共認動物
・同類情報(外識)が飛躍的に増大し、それに対応して反復神経と大脳も飛躍的に発達した。(つまりは、知能が発達した。)
・更に、同類情報を突き合わせて照準を絞り込む大脳連合野を形成。⇒共認機能は最先端機能であり、その膨大な同類情報を統合判断する必要があった。
・内識(駆動物質)の増幅と照準の絞り込みは大脳→反復神経によって内識発で外識を再検討し可能性を探索することで実現する。
・この大脳連合野の主要な駆動力は親和物質と共認物質と探求物質である。
・外識や内識を表現する言葉は最先端機能であり、同化欠乏(共認)と探求欠乏(大脳)を収束させて何度も真似する(反復する)ことで、外識や内識を音声(単語)毎の専用回路に直結させた永久回路を大脳に形成した。これが人類固有の観念機能である。
・この音声(単語)毎の専用回路=直結回路は、それがいったん確立されれば、小脳の運動回路と同様に消えることのない永久回路となる。但し、反復による永久回路の形成が不充分だと作動しない。
・音声そのものは、無機的なデジタル信号でしか無いが、その専用回路=直結回路を形成する際に親和物質や共認物質etc.多くの駆動物質がその直結回路を駆動させているので、音声を聞いて直結回路を作動させる際も様々な駆動回路が作動する。従って、一般に音声信号は無機的なデジタル信号ではなく、色付きの有機的なアナログ信号となる。そして、音声信号はアナログ信号であるが故に反復(暗記)し易く、使い易い。(ex.誰でも喋れる)
・人類は約3千年前に文字を発明して、音声(聴覚信号)を文字(視覚信号)に変換させたが、その結果人類は音声毎の専用回路とは別に映像毎の専用回路をも作り出すことになった。この文字は、完全に無機的なデジタル信号で、それ自体は全く意味を成さない。(注:漢字etc.の象形文字はある程度アナログ回路に直結させることができる。)
従って文字記号の意味を読み取ろうとすれば、改めて本能中枢の反復神経(内識→外識)発で文字毎の専用回路を形成する必要があるが、それを一から形成するよりも、既に形成されている音声毎の専用回路につなぐ方が早い。従って文字記号の意味を読取ろうとすれば、文字毎の専用回路を改めて音声毎の専用回路に繋ぎ直すことになるが、この2つの専用回路は1:1で対応している訳ではなく、その上、文字回路は意味を生み出す大脳中枢から二段階も離れているので、文字回路が掴める意味は、音声回路が掴んでいる意味よりも大幅に低下する。
・この様に、文字や書き言葉は、本能中枢(の外識・内識)とのつながりが浅くて弱いという根本的な弱点を孕んでおり、意識的にくり返し反復しないと、使えなくなる。それどころか、文字や書き言葉が孕むこの弱点は、その後、追求力と言語能力の低下、あるいは観念支配と思考停止という致命的な欠陥を露呈し、話し言葉によって進化してきた人類の命綱たる観念機能の危機を招くことになった。それが現在である。
(岡田淳三郎)
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