2011-07-21

今週の福島原発(7/13~7/19)~7/19東電工程表/微生物の浄化作用~

今週も福島原発について最新情報を報告します

●一週間の動き
今週一週間の福島原発の動きをNAVERより引用

ここ1週間の要点

7/12 交換部品が腐食=汚染水処理、薬液再漏えい
出典:朝日新聞社
7/14 3号機、窒素注入で水素爆発防止
出典:MSN産経ニュース
7/15 水処理装置の運転停止
出典:RBB TODAY
7/16 引き続き、流量低下の原因調査(水処理装置停止)
出典:MSN産経ニュース
7/17 台風6号接近に備え、3号機建屋に仮設屋根設置準備
出典:Bloomberg.co.jp
7/18 3号機のタービン建屋の屋根にある、穴をふさぐ作業開始
出典:47NEWS
7/19 首相 “ステップ1は達成”
出典:NHKニュース
7/19 台風対策で原子炉の注水を減らす
出典:ドットコム
 
今週の気になるニュースは「東電が発表した工程表の進捗」です。これを軸にまとめつつ、先週に引き続き、「微生物の浄化作用」についてもまとめます。

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東電が発表した工程表の進捗について

7月19日に東京電力から「福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」の進捗状況が発表されました。
東電が公表しているポイントは コチラ
4/17に工程表が公開されて3ヶ月がたち、ステップ1の総括とステップ2の達成見込みが発表されました。その中身を見ていきましょう。
ステップ1では『放射線量の減少』を目標とし、作業が進められてきました。
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上図から確かに線量は減少しており目標は達成できたかのように見えます。しかし、その具体策である原子炉や燃料プールの「安定的冷却」はできているとは言えません。
現在、1~3号機はメルトスルー状態であり燃料が原子炉を突き破り、冷やすべき対象がどこにあるのかわからない状態。
また、燃料プールは2・3号機は循環冷却でき、安定的な状態になっていると言えますが、1・4号機はまだ循環冷却装置ができておらず、ポンプ車で冷却している状態です。
また、現地で働いている「Happy20790 ハッピー」さんのtwitterによると

7/17
続き1:相変わらず1~3号機の原子炉建屋は線量高くて作業難航してるけど、とりあえず2,3号機は燃料プール冷却は出来てる。あとは1,4号機だけど4号機はなんとかなりそうな気配。問題は1号機。報道先行で工程発表されたけど、8月上旬には無理じゃないかなぁ?
続き2:高線量対策とか施工方法とかまだまだはっきりしないみたいだし…。何より線量高くて、3号機の窒素注入みたいにカップラーとホース接続して完成じゃないからなぁ。(以下略)

と、循環冷却が近く行なわれるとは考えられません。
もともと、工程を作った4月の時点では圧力容器内に燃料があると想定していましたが、5月の時点で燃料が圧力容器を突き破っているメルトスルー状態であることがわかりました(隠していたという話もありますが)。
この時点で前提状態が変わったのですから、改めて工程を組み立てるのが本来のあり方です。しかし、全くそのような動きはありませんでした。
それでいて、今回の工程表を受けて菅首相や細野大臣は「予定通り収束している」と発表しています。これは、目先的or政治的なところが見えてなりません。
今後、ステップ2(3~6ヶ月後)に入り、目標は『放射性物質の放出が管理され、線量が大幅に抑えられている』となります。原子炉・燃料プールとも「冷温停止状態」にすると発表していますが、これも4月の時点から前提が変わっているので、冷やすべき対象を把握できていない状況です。これで「冷温停止状態」を実現するのは難しいでしょう。
また、前提条件が変わったにもかかわらず「冷温停止状態」を目標にする進めるのも疑問が残ります。
まずは現状を押さえ、本当に事故を収束させるためには何を目標にするべきかを改めて捉えなおし、実現できる工程を考えていくべきだと思います。

微生物の浄化作用
 
上述したように、福島原発事故は収束の目途がまだ立っていない状態です。このような状況の中で、ネット界では「微生物の浄化作用」が注目されています。
それについてまとめていきたいと思います。
 
微生物の放射線に対する浄化作用として
1.微生物が放射線に耐える
2.微生物が放射線をエネルギーとして吸収する
3.放射性物質を吸着する
4.放射性物質を無害化する(別の物質に変える)

が挙げられます。
具体的な事例を見ていきましょう。

1・2.微生物が放射線に耐える+エネルギーとして吸収する
放射線を吸収する微生物は、このブログでも生物と放射線(2011年03月31日)で紹介しました。その仕組みがどうなっているかもう少し詳しく見てみます。放射線を吸収する微生物が持っている特徴は二つあります。一つが放射線に強いこと、もう一つは放射線をエネルギーに変える事が出来る事です。
 放射線に強い微生物は、DNAの2本鎖切断を含む全ての損傷を効率的かつ正確に修復できる能力を持っているそうです。コチラを参考
 DNAの2本鎖切断というのは、DNAの損傷の中でも深刻な損傷です。DNAは2本の鎖が対になっていて1本が損傷しても対の1本があれば修復が容易ですが、2本鎖が同時に破壊されるとそこに何があったのか分からなくなり、完全に修復するのは困難です。放射線抵抗性細菌は、それを上手にやってのけるわけです。
 一方の、放射線をエネルギーにする仕組みですが、一般の光合成生物が光からデンプンを合成しエネルギーにしているように、放射線をエネルギーにする生物は、放射線をエネルギーとして取り込んでいるようです。

 「チェルノブイリで有害な放射線を食べて成長する菌が生まれていた。回収された菌は豊富にメラニン色素を含んでおり、その表面を紫外線から守っていた。科学者は3種類の菌である実験を行った。通常、植物は葉緑素によって光エネルギーを吸収して成長する。実験では回収した菌に日光の代わりに、有害な放射線を与えた。すると菌たちは驚くことにこれらを吸収し、成長していった。」

 放射線をエネルギーにすると聞くと、ウランのような放射性物質をご飯のように食べるのかと思いますが、そうではありません。ウランのような放射性物質から放射されるα線やγ線などの放射線をエネルギーとして活用するのです。
 放射線の中でもγ線やX線は、光と同じ電磁波なのです。電磁波の内、波長が360 nm~830 nmが光、X線は1pm~ 10nm、γ線は10 pm以下の電磁波です。X線とγ線は波長が重なっていますが、電子から発せられるのがX線、陽子から発せられるのがγ線という違いがあります。
 光合成は、葉緑体の細胞膜にあるタンパク質に光が当たることで、電子(e-)とプロトン(H+)が作られ、それがNADPHとATPを作り出す明反応と、NADPHとATPがデンプンを作り出す暗反応から構成されています。放射線をエネルギーにする生物はこの明反応と同じような仕組みで、放射線をエネルギーに変えているのではないかと考えられています。
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この画像はこちらからお借りしました。
先のブログで紹介した、クリプトコッカス-ネオフォルマンスは細胞の外側をメラニン色素が取り囲んでいる事から、このメラニン色素が光合成生物の葉緑素と同じような働きをして放射線からエネルギーを作り出すと同時に、細胞の中まで放射線が侵入してDNAが損傷を受けるのを防止していると考えられているようです。

3.微生物による放射性物質の吸着
微生物の中には、放射性物質を吸着するものがいることが分かっている。
金沢大田崎教授がタンザニア発見した微生物は、体長数百μmの細長い糸状菌であり、菌体の周りには粘土鉱物の塊が多く付着しており、この粘土は周りの土壌に比べて極めて高濃度のウランやトリウムなどの放射性物質を含んでいた。
また、広島国際学院大学の佐々木健教授らの研究によると、光合成細菌の中でもロドバクター・スフェロイドと呼ばれる種類のものは、マイナスに帯電した粘着物質を出し、それがプラスに電荷した放射性物質を体表面に引き寄せるらしい。
この菌を培養して、軽石状のセラミックの穴に居着かせ、その後、これを水の中に入れると放射性物質がセラミックに吸着され、水中から放射性物質がなくなるという。
チェルノブイリで見つかった菌(Cryptococcus Neoformans)は、放射性物質を体内に取り込みエネルギー源にするが、いずれにせよ放射性物質そのものを分解するのではないため、最終的には廃棄物として処理する必要がある。

4.放射性物質を無害化する
放射線に強い(耐性のある)微生物、放射線をエネルギー源として利用するが存在することは確かですし、また放射性物質を吸着する性質をもつ微生物もおり、これらを放射能対策に活用できる可能性はあります。
ここではもう一歩進んで、微生物による放射性物質の無害化はありえるのか?について考えてみます。常識では放射性物質そのものを無害化することは不可能といわれますが、果たして本当か?それともまだ解明されていないだけなのか?
一般には「トンデモ」といわれる領域のようですが、追求する価値は在ると思います。

■微生物による「元素転換」は可能か?
放射性物質を無害化するとは、つきつめれば、微生物の何らかの働きによって、放射性物質が別の物質に転換する(元素転換する)ことはありえるのか、という問題です。

このような事例を3つほど挙げます。
・微生物による土壌の浄化(リンク

微生物は、現在一般に知られている以上に能力をもっています。たとえば、常温の元素転換も行っているわけです。
野生動物、それに牛も馬も植物を食べ育ちます。りっぱな骨格がありますが、そのカルシウム(Ca)はどこから来たかというと野草からきているわけです。その野草が生えている土壌には、そんなにカルシウムや鉄分は見つからない場所も多いのです。じゃあ、カルシウムはどこから野草のところへきたかというと、実は、植物細胞の内部や土壌中で、微生物が炭素や窒素から元素転換をしてカルシウムや鉄を作りだしているんですね。
このように、微生物が有害なものを分解・浄化したり、ほかの元素まで作ってしまうほどの力には、これまでの常識を超えた驚くべきものがあります。粘菌をつかってダイオキシンや環境ホルモンを分解するというのもそのひとつです。

・特殊微生物による重金属類等有害物質の処理技術(リンク

生物学的元素転換理論は、フランスの生化学者の故ルイ・ケルブラウン博士が提唱したもので、植物や動物、あるいは人体においてある種の酵素や微生物の媒体により、例えばナトリウムがカリウムに、シリカ(ケイ素)がカリシュウムに変化するといった元素転換が生じるという理論です。この理論について現代科学者の多くは、否定か無視をします。常軌を逸しているという理由からです。
では本当にそんな現象はあり得ないのでしょうか。いやあり得るのです。

 

●インドやアフリカ、動物園の「ゾウ」
 ゾウは植物性の草・木・実だけを食べています。肉食ではないのでカルシュウム分はほとんど摂取していません。カルシウム分を摂らないのになぜあのような大きな身体に成長し維持できるのでしょうか。現代科学理論(特に栄養学)では説明が付かないのです。

 

●畑の困り者雑草「スギナ」
 土筆(つくし)は春の季語ですがこれはスギナの胞子茎です。実はこのスギナの栄養茎の部分の生体成分は、カルシウム分が非常に多いのです。ですがスギナの生育している土壌にはカルシウムなどほとんど含まれていません。ではどうしてカルシウムが多くなるのでしょうか。
「スギナ」の現象は、シリカ(ケイ素)などがカリシュウムに生物学的元素転換していることが考えられます。この理論ならば説明が付きます。これ以外にも現代科学理論では説明が付かないさまざまな現象で生物学的元素転換理論ならば説明ができる現象が多いのです。

この特殊微生物は、自然界から採取された配合株数の割合が好気性菌群約55%・嫌気性菌群約45%からなる120種類以上の菌類を含む有効微生物群です。
 生物学的元素転換理論においては、単一微生物種族では元素転換の効率が悪く、多種多様な菌が共生関係にある微生物集合体では転換効率がよいとされております。この120種類以上の多種多様な菌群が重要な要素となります。なお菌類の内容は以下です。

そもそも特殊微生物で重金属類などの元素起源の有害物質を減少させるという現象は、現代科学では『常軌を逸した現象』として扱われやすいものです。しかし、重金属類などの有害物質が実際に減少した数多くの実証データから判断して、生物学的元素転換理論に基づいた現象としか結論付けられないのです。しかし、事実であっても説明できないことは否定するという現代科学思考の壁が大きな課題となっております。『確実に起こっている』という結果は事実です。将来的には常温核融合理論と共に理論的な追試・考察がなされていくであろうことを期待しております。

 
 
・微生物で放射能を除去するプロジェクトについて(リンク

㈱高嶋開発工学総合研究所「複合微生物体系の複合微生物動態系解析における複合発酵法を用いた放射能・ 放射性物質分解処理方法」によると、微生物によって、放射能・放射性物質は分解消失する、となっている。

複合発酵状態になると、発酵→分解→合成のサイクルが生れ、好気性及び嫌気性有害菌は抑制される。このような生態系が生じると、すべての微生物を、共存、共栄、共生させることが可能となり、フザリウム属の占有率がゼロになり、酸化、変敗、腐敗を断ち切り、生態系内における微生物群の死滅率がゼロになることによって、すべての微生物群を発酵から合成に導き、生菌数を1ミリリットルあたり10のn乗から無限大とし、同時に生菌数が1種類1ミリリットルあたり10の9乗を超えると、菌のスケールが10分の1以下となり、凝集化(固形化)を生じ、数千種、数万種の増殖が可能となる。これにより、微生物の高密度化が起こり、微生物のDNA核内に一酸化窒素、二酸化窒素及び高分子タンパク結晶による情報接合とエネルギー接合を引き起こし、その結果、微生物間でのDNA融合が生じ、融合微生物による対抗性菌、耐衡性菌により獲得した酵素及びタンパク質の高分子結合結晶が発生し、情報触媒の作用として情報とエネルギーを現生・発現させ、すべての物質、分子、原子レベルに対する分解菌並びに分解酵素を現生させて、すべての元素の原子核の陽子における分裂と崩壊の法則(β回路)を抑制し、中性子における合成と融合の法則(α回路)をハンドリングすることにより、常温超伝導、常温核分解、及び常温核融合を発現させる。以上の作用により、放射線エネルギー、放射能、放射性物質の相転移、転移、変位、昇華、消失を可能にするものである。

※参考:微生物は元素転換の夢をみるか リンク

★4についての考察
微生物が放射性物質を分解、無害化できるか否かの早急な結論はさておくとして、、、常温核融合をはじめ、元素融合や元素分裂によって物質が転換することは様々な実験で知られており、また生物の何らかの作用によって物質が転換することは現象事実としてはあると考えてよいように思います。
(ただし、それが放射性物質について起こりうるかどうかは分からない)
ひとつ興味深いのは、単体の微生物(特定の細胞)が元素転換等に作用するのではなく、多種多様な菌が共生する微生物共同体=バイオフィルムが物質との特殊な相互作用に関わっているらしいという点です。
 
 
 
福島原発事故は収束の目途がまだ立っていない状況なので、ネット界でいわれている「微生物の浄化作用」を試してみる価値は十分にあると思います。
このような未曾有の危機の中で、政府・官僚・学者だけで答えが出せるわけがありません。広く国民にアイディアを募り、コスト以外のマイナス要因が少ないのであればトライしてみるくらいの気概で取り組むことが必要ではないでしょうか。

List    投稿者 MASAMUNE | 2011-07-21 | Posted in ⑪福島原発問題No Comments » 

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