2007-09-03

魚類の性転換の事例

魚が性転換するって知ってた?
実は、魚はかなりの魚種(約300種)で、様々な雌雄同体現象が確認されています。
雌雄同体というのは性転換が可能なんですね。
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<映画のモデルとして有名になったカクレクマノミ、
クマノミ写真館より引用>

今日は、雌雄同体で性転換する魚の事例を調べてみます。
知れば知るほど、メスって何?オスって何?て考えさせられますよ。

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■代表例
・雌から雄へ変わる魚(雌性先熟)
 ホンソメワケベラ、キンギョハナダイ、マハタ、キュウセン、キンギョハタダイ、オウムブダイ等
・雄から雌へ変わる魚(雄性先熟)
 クマノミ、クロダイ、コチ、ハナヒゲウツボ等
・雄と雌のどちらにも変わる魚(双方向性転換)
 ダルマハゼ、オキナワベニハゼ、ホシササノハベラ、アカハラヤッコ、オキゴンベ等

●ホンソメワケベラ(雌性先熟)
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<ホンソメワケベラ、ウィキペディアより引用>

・ホンソメワケベラは生まれながらにして、雄がまったくいない種類である。1個体の雄と複数(最大で10個体程度)の雌から構成されるグループ(ハレム)で生活する。
・ハレムの個体の行動範囲は狭く、10-20分ほどで泳ぎ回れる範囲に限られている。雄はハレムを見回り、他の雄が進入しようとすると追い払う。
・雄は尾を振るような独特の泳ぎ方をするので、雌から簡単に区別できる。
・ハレムの雄が他の魚に襲われていなくなると、雌の中で最大の個体が性転換して雄になる
・最大の雌は約1時間で、雄のように「尾を振って」泳ぐようになります。(行動上はたった1時間で雌が雄になる。)
・雌の卵巣は約2週間で精巣になり、輸精管の中に精子が見られるようになる。(生殖上も2週間で完全な雄になる。)

●クマノミ(雄性先熟)
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<クマノミ、ウィキペディアより引用>

・イソギンチャクに住む魚。同一種の数匹の集団だが、上下関係が厳格で、強いものほど大きく威張っている。それに反するものは同種といえど徹底的にやっつけられる。その中で一番大きい個体のみがメスになることができる。その他は全てオス。
・そしてその次に大きい個体が一番オスとなり、メスの生む卵を受精し、卵を孵化するまで世話をする。
・クマノミはイソギンチャクという限られた生活の場で暮らすことから、多くの配偶者と出会う機会が少ないため、このような生殖戦略をとったのだと考えられている。

●ダルマハゼ(双方向性転換)
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<ダルマハゼ、リンクより引用> 

・一つのサンゴに棲息する中で,最大の2尾が雌雄として成熟し,そのとき大きい個体がオスになる。
・個体の移動などで,一つのサンゴにオス同志が棲むことになった場合,小さい方がメスに変わる。
・また,メス同志が棲むことになったら,大きい方がオスになる。一度オスからメスになった個体が,再度オスになることも可能であり,メスがオスになった後,もう一度メスに戻ることも可能である。こうした様式は,双方向性転換と呼ばれる。
・ただし,小さいオスと大きいメスの組み合わせが生じてしまった場合は,あえて性転換しない。
リンクより引用)

■体格差によって性転換がおこる
・魚の性転換は、体の大きさに左右されるようです。体が小さいときと、大きいときで、雌雄が変わった方が多くの子孫が残せる場合、性転換が組み込まれているものと考えられています。例えば、大きな雄が多数の雌を独占する場合は雌性先熟が進化しやすいようです。
・逆に、雄の繁殖の機会が体の大小に関係なければ、体の大きい方が雌の産卵能力が増加するので、雄性先熟が進化しやすいようです。
・ダルマハゼの場合は双方向の転換が可能ですが、オス→メス、メス→オスどちらの場合にも、性転換は体格差によって決まっており、体の大きい方がオスになります。しかし,小さいオスと大きいメスの組み合わせでは、あえて性転換しないというのは注目点です。
リンク参照)

※オスが闘争存在としてメスを守る(⇒魚の場合は体を大きくする)ことによって、種としての生殖機会が拡大するというメリットがなければ、オスの存在理由はないということでしょうか?

List    投稿者 fkmild | 2007-09-03 | Posted in ①進化・適応の原理1 Comment » 

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コメント1件

 サミぃ | 2010.09.15 6:44

いつも御世話になっております。What is Life?のサミぃです。おはようございます。本日のWhat is Life?の講義で、ゾウリムシを扱うので、画像をお借りします。それと、リンクを張りますので、よろしく御願いいたします。

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