新生児の共鳴動作
昨日のエントリー ミラーニューロンが共感回路か?
ミラーニューロンは、おそらく、人類の共鳴機能、共感機能と密接に関係していると思われます。
人類の共鳴、共感機能の本質は、赤ん坊の共鳴動作 といわれる現象を見るとよくわかります。
注目点は、単なる「模倣」とは異なり、相手と自分を同一視することが即ち充足回路となっていること。
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画像引用元:http://www.tu.no/nyheter/naturvitenskap/article55475.ece
新生児の共鳴動作 より
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4ヶ月になる赤ん坊と遊んでいるときに、彼女と相当仲良くなってから、彼女の前で私の手のひらをゆっくり開いたり閉じたりした。すると彼女はじっと私の手に見入り、その動きに合わせて―自分の手を見ることなしに―指を開いたり閉めたりしたのであった。何回か続けるうちに、彼女は指ばかりでなく・・・・・。手のひらの動きに合わせるように彼女の口をパクパク動かしはじめ、終わりにはまるで(私の)動きで彼女の呼吸テンポまでコントロールできそうであった。私が手のひらを開閉している間に彼女はほとんどまばたきもせず、私が開閉を止めた時には夢から覚めたように一瞬ポカンとした感じであった。(共鳴動作を我が国で最初に報告した鈴木葉子氏)
…
このように、共鳴動作は、自分と他人が未分化なまま混淆し、融け合い、情動的に一体化したような関係でおこっている。
飢えや渇きという生理的な要求を満たす手段として子どもはこの動作をおこなっているのではない。むしろ目の前の刺激の動きに同調し一体化して自分も動くことそのものが快となり、この共鳴動作を活性化しているようである。「通じ合うことへの要求」というと言いすぎだろうか。
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共鳴動作には充足・非充足の機能も備わっている
共認機能の基礎に共鳴機能があるのでは?
共認回路の対話シュミレーションが思考の原型
つまり、相手と自己を重ね合わせ=同一視して充足を得る機能、これこそが人類の共鳴機能、共感機能(=心、意識)の原点であり、思考や行動の原動力となっているのです。
iwai
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