観念回路の形成過程⑩~言霊の事例紹介1~
前回の投稿では、人類固有の観念回路の形成過程について明らかにしました。人類は万物の背後にある波動のエネルギーを「精霊」として措定し、それを身振り手振りや表情で表していました。次第に、遠方にいる仲間や後世に引き継いでいくために、波動のエネルギーを音声(同じ波動)で表現していくように進化していきました。それが言霊の起源となります。
前回は「ち」と「み」について着目し、「ち」には人間の生命や力の源、「み」にはエネルギーや命の源が結実したものを示しており、初期の観念や精霊の原型を色濃く残している言霊だと思われます。今回は、別の事例を紹介していきます。
①流れエネルギーと一体化して発音=表現する、「様態詞S」。つまり、Sの音、あるいは、さ行音
現代の言葉にみられる痕跡例: stream(ストリーム)、storm(ストーム)、沢、爽やか、颯爽、爽快、すっきり、さらさら、するする、スピード。
空気の流れであれ、水の流れであれ、流れるものに宿るエネルギーに一体化しS音として捉えて表した。(なぜS音かといえば、Sを発声するとき口内に感じる流れの感覚が、対象の様態と近いから。)
水の流れであれ、風の流れであれ、プラス(めぐみ、心地よさ)をもたらす物にも、災い(濁流、暴風)をもたらす物にもなるが、本質を「流れエネルギー」と捉え、意識を統合したと思われる。
重要なのは、川や風そのものは本能でも捉えているので、それ自体を概念化する必要はない。Sで抽出したのは(プラスともマイナスともなる)「流れエネルギー」と思われる。
②硬さエネルギーに一体化して発するK音(か行音)
現代の言葉に見る痕跡例:硬い、きつい、切る、錐、堅実、剣、険、頑な、コツコツ、かね。
(口蓋を緊張させて、硬くして発音するのがK。発音体感と対象の様態=エネルギーがやはり一致している。)
硬いもの(石など)は貴重な道具となるが、自らの体を傷つけることもある強いエネルギーを持つ。プラスマイナスを止揚して本質構造を捉えた。
③熱さエネルギーと一体化して発するH音(は行音)
日(ひ)、火(ひ)、hot、heat、heal(手をかざして癒す?)、ホカホカ、ヒリヒリ。
熱いものは、温めてくれる一方で近づきすぎるとやけどする巨大なエネルギーを持つ。
(Hを発音するとき、気管の体温がそのまま外へ出てきて温かさを感じさせるのでH音が選ばれた。)
いかがでしょうか?感覚的に理解できますよね。
来週も他の事例を紹介していきますので、楽しみにしてください!
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