2020-06-11

培養肉(クリーンミート)と代替肉(フェイクミート)は実験室で創られた

「近年の食の異常事態 http://www.seibutsushi.net/blog/2020/05/5608.html」
「ミュータント小麦」1万5千年前から食べ続けて来た小麦を欧米では「そもそも小麦はよくない(腸の免疫障害を発生させる)」という認識が広がっている。(http://www.seibutsushi.net/blog/2020/06/5673.html/trackback)
でも紹介しましたが、
現代社会では、「ミネラルの無い美しい野菜」・「腸に免疫障害を起こすミュータント小麦」そして「培養肉(クリーンミート)と「代替肉(フェイクミート)」が登場しています。
> 動植物は、数億年をかけて免疫システムを作り上げて来たが、19・20世紀の西洋思想や近代科学が創り出した人工化学物質によって人の免疫力低下を引き起こしています。その結果、現代の感染症(ウィルス・微生物)にも適応できない体になっています。
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培養肉(クリーンミート)とは リンク 
「培養肉」とはその名の通り生体から取り出した細胞を容器内で培養することによって作られるお肉です。近年では、再生医療のための細胞培養の技術が進歩したことで、食用の肉への応用も実現する可能性が出てきています。
具体例としては、東京大学と日清食品ホールディングスが「培養ステーキ肉」を開発しています。(未来のカップヌードルの肉は培養肉になってしまうのか?)この肉は牛から筋肉の細胞を採取して、コラーゲンと混ぜて培養液に浸すことで作られるとのことです。

また、米国やイスラエルには様々な動物の細胞を培養して食用の肉を作ろうとしている企業も出てきています。
代替肉(フェイクミート)とは?
「フェイクミート」とは植物性のタンパク質で作られた人工肉です。
培養肉は動物性のたんぱく質を作り出していますが、フェイクミートは植物性という点が大きく違います。
例えば、フェイクミートの原料としてはタンパク質が豊富な大豆がよく使われており、日本でも「畑のお肉」や「大豆のお肉」として製品化されて販売されています。
例えば、肉の香りや肉汁を再現するために大豆たんぱく質から遺伝子を酵母に注入したheme(ヘム)という分子が開発され、フェイクミートに使用されています。このヘムは植物由来であっても遺伝子組み換え原料であり、本当に安全であると言えないといった問題も出てきています。
【大豆肉】
材料はこちら↓グルテン粉 200g 小麦粉 20g 自然塩 小さじ1 水 600cc
今後の展開予想!!
「代替肉(フェイクミート)」については味の改善やコスト削減、安全性の確認によって、ますます活用の場面が増えてくると考えています。特にヴィーガンやベジタリアンの方にとってはなくてはならない食材となっていきそうです。
「培養肉(クリーンミート)」についても技術革新が進み、味の改善や生産コストも劇的に落ちる時が来ると思います。そして、動物愛護などの観点からもどんどん需要が伸びてくる可能性がある。
しかし、培養肉はいくらクリーンミートと言ってもやはり安全面や感情面ですんなりと受け入れることはできない消費者も多いのではないでしょうか?いずれは、感情面の問題が解決され、安心して口にできるようになる日も来ると思いますが。。。(安心という感情面だけでなく、本当に「安全な食品」か?という検証も絶対に必要です。)
そのうえで、私はこの「培養肉(クリーンミート)」の低コスト化が進めば、魚の培養肉を使って「魚粉」を作ることで養殖の餌に活用できるのではないかと期待しています。
マグロ・サーモン・エビなどの養殖は畜産のように植物性たんぱく質から肉を生み出すことができません。養殖では必ず、餌となる魚(魚分の原料)を獲ってこなければならないのです。(詳しくはこちら↓)
「養殖業」が「畜産業」ほど発展しない理由培養肉の安全が確保されて、感情面の課題を解決するためには「養殖業」を一度間に入れることで解決していけると考えます。
そうすることで、「本当に持続可能な養殖業」にも一歩近づけるのではないでしょうか?
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“牛肉は研究室で”作られる! 「培養肉」研究の第一人者に食の未来を聞いたhttps://emira-t.jp/ace/10917/
近い将来、必ず訪れるといわれている世界の人口増加に伴う食糧危機──。不平等な食糧分配やフードロスといった現状の問題を解決するとともに、穀物や畜産物など食糧の生産力そのものを大きく引き上げることは人類にとって喫緊の課題だ。そうした中でにわかに注目され始めた研究分野が、本物の肉に代わる可能性を秘めた“培養肉”だ。ことし3月には日本の産学共同研究チームが、世界で初めて牛肉由来の筋細胞を用いたサイコロステーキ状のウシ筋組織の作製に成功した。
機械工学から食への画期的なアプローチ
現在の機械はほとんど金属やプラスチックなどの材料で作られていますが、生体が持つ機能には到底及んでいない領域がたくさんあります。例えば、筋肉に見られるようなエネルギー効率の良さ、嗅覚などの感度の良さ、脳の処理能力といったことですね。細胞が壊れたら自ら治す自己修復機能も、現在の機械から見ると夢のような機能です。そうした機能を人工物で作れるようになるまで待つのではなく、“生物にできているならそれを利用しよう”というのがバイオハイブリッドの考え方です」

単に生体の一部を切り取って持ってくるのではなく、細胞を採取し、培養して大きく育て、生体の機能を再現することもバイオハイブリッドの研究に含まれる。今回のウシ筋組織は、そうしたこれまでの研究知見を生かして開発されたものだ。

「代替肉、培養肉は欧米を中心として近年急速に注目されはじめ、既に知財が押さえられつつあります。日本はそれに追従するだけでなく、“先を行かなければ駄目だろう”ということで始まったのが今回のプロジェクトです」
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List    投稿者 seibutusi | 2020-06-11 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

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