2015-05-30

「瞑想」の意外な効果~脳の大きさが変化する

最新の脳科学で「瞑想の効用やそのメカニズム」が次第に明らかになり、瞑想を重ねることによって脳の特定の部分の構造や大きさが変化することが分かってきたようだ。

静寂 モノクロ 画像はコチラからお借りしました。

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いくつかの大学の研究者が調べたところ、磁気共鳴画像法によって、あるタイプの仏教瞑想法を実行した熟達者20人を調べた結果、前頭前皮質(ブロードマン領野9および10)鳥皮質における脳組織の体積が対照群より大きいことが明らかになった。これらの領域は注意、感覚情報、体内感覚の処理といった役割を担いっている。

■前頭前皮質(およそブロードマン領野9にあたる)

9-1_前頭前野背外側部9-2_前頭前野背外側部

前頭前皮質は、脳にある前頭葉の前側の領域で、一次運動野と前運動野の前に存在する。prefrontal area、前頭連合野、前頭前野、前頭顆粒皮質とも呼ばれる。

この脳領域は複雑な認知行動の計画、人格の発現、適切な社会的行動の調節に関わっているとされている。この脳領域の基本的な活動は、自身の内的ゴールに従って、考えや行動を編成することにあると考えられる。

前頭前皮質による機能を表す最も典型的な用語として、実行機能がある。実行機能は対立する考えを区別する能力の他、現在の行動によってどのような未来の結果が生じるかを決定する能力、確定したゴールへの行動、成果の予測、行動に基づく期待、社会的な”コントロール” (もし行ってしまったら、社会的に容認できないような結果を引き起こすような衝動を抑制する能力)に関係している。前頭前野の異常は、ADHDなどの実行機能障害を示す。(リンク

前頭極(およそブロードマン領野10にあたる)
10-1_前頭極 10-2_前頭極

前頭極は、大脳の一番前方の部分のことを指す言葉。前頭前皮質の一部で、前頭葉の一番前方の部分にあたる。細胞構築学的な分類ではブロードマン領野の10野におおよそあたる。

前頭極の機能的側面はまだ解明されていない部分が多いが、局所脳血流量(rCBF)の変化の測定から、将来の予測や来週の計画を立てることなど「未来について考えること」と関わるとする報告、またサルを使った実験から、「過去に自分が行った決断(意思決定)を評価すること」と関わるとする報告などがある。(リンク

逆に、瞑想によるストレス低減の効果が高かった被験者では、不安処理に関連した部位である扁桃体の体積が減少していたことも分かっている。

■扁桃体

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以前は成人になった後は、脳細胞は増えないと考えられていた。しかし、どうやら実際は年令に関係なく経験や訓練によって脳は変化すると考えて良さそうだ。そうであれば、「瞑想」行うことで、ある程度脳の変化をコントロール出来るのかも知れない。

 

実際に、「瞑想」を授業に取り入れている学校(たとえば、一燈園)もある。良い成果が出ているようで興味深い。

ここ一燈園では、毎朝の「瞑想」という日本的なアプローチで、自分自身と対話する力を身につけることをサポートしているといえます。

こどもたちは、自分の内側にこそ大きな学びの大陸があることに気付くのです。

一燈園では、お昼ご飯は「黙食」(お話をしないで食べる)となっているのですが、これも相先生にお尋ねしたところ「自分と食べ物との対話が、自分との対話につながるのかも知れませんね。」と笑みを浮かべてらっしゃったのも印象的でした。(リンク

 

参考文献:日経サイエンス 2015年1月号 「瞑想の脳科学」

List    投稿者 seibutusi | 2015-05-30 | Posted in ④脳と適応, ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

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