2014-09-14

【新説が示唆する脳のメカニズムと可能性Vol.1】未使用脳細胞は磁力で通信・演算に使われている?

今回のテーマは「脳」についてです。私達のもつ「脳」について、解析技術が日々進歩していますが、いまだに多くのことが分かっていません。考えたり、話したり、記憶したりするとき、脳はどのように機能しているのか、ニューロン同士がどうやって情報伝達しているのか、意識とは何なのか。

 

脳

画像はこちらから借りましたhttp://thegic.org/profiles/blogs/what-are-the-top-4-dangerous-toxins-to-the-brain

脳を構成する主な細胞は「神経細胞」であり、その神経細胞が、インパルスと呼ばれる電気信号を発して情報をやりとりすることで、高度な演算を行うことができている、というのがこれまで言われてきている「脳」のメカニズムです。しかし近年、全く違った観点から、脳の働きについて明らかにしようという仮説がでてきています。

それは、脳細胞が「磁気」によって「通信」を行っているのではないか?というものです。

 

佐野千遥博士による論考「大量の未使用脳細胞は磁力での通信・演算に使われている」

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=292291より引用

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理研は「脳を構成する主役は「神経細胞」である。神経細胞は、電気信号を発して情報をやりとりする特殊な細胞だ。その数は大脳で数百億個、小脳で1000億個、脳全体では千数百億個にもなる。」と書いている。

大脳についての全神経細胞数を比較するとヒトは約600億個、チンパンジーは200億個、アカゲザルで120億個くらいとなる。この中、大脳で実際に使われている神経細胞数はヒトで140億個、チンパンジーは80億個、アカゲザルで50億個くらいと測定されている。

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「ラットのニューロンネットワーク」

画像はこちらから借りましたhttp://www.nacalai.co.jp/products/new/gs21.html

 

つまりヒトの大脳の神経細胞使用率は140/600 = 23 % となる。つまり77 %は未使用ということとされる。ここで確認すべきはヒトのみならずチンパンジーやアカゲザルでもぞれぞれ60%、58%の未使用の神経細胞が大脳に有る点である。

実際、大脳の左脳、右脳の皮質を調べていくとデンドライト(樹状突起)や軸索で他のニューロン(脳細胞)と繋がっているニューロンの間に、他のニューロンに繋がっていないニューロンが散見される。

「大脳脳細胞使用率23%」と言うとき、大脳の或る面積部分に有る全ての脳細胞が使われていないという事ではなく、大脳全域に渡って既使用のニューロンと未使用のニューロンが隣接して入り混じっている事を言う。

実際、脳外科で脳の一部が損傷した患者のリハビリをしようとした時、未使用の脳細胞を、今損傷している脳機能を司るニューラルネットワーク中の欠けてしまった今は無き脳細胞の替わりにその位置に組み込むべくリハビリ訓練を行う。そうする事により或る程度成果が上がる事が有るということは、逆に「未使用の脳細胞」の中には本当に未使用である脳細胞も有る事を意味し、そのような未使用だった脳細胞がリハビリ訓練で壊れてしまった或る推論機能のニューラルネットワークに組み込まれた事を意味する。

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「神経細胞の構造」

画像はこちらから借りましたhttp://www.brain.riken.jp/jp/aware/neurons.html

 

ところで77%の「未使用脳細胞」が全て本当に「未使用」とすると、次のような大問題が幾つも生じる。

1) 進化論上何故77%もの多大な無駄が生じているのか?

2)現在脳細胞網(ニューラルネットワーク)と看做されている23%の使用中脳細胞が重み付け・閾値を持った樹状突起・シナプス、軸索を使って電流を流して行う加算的演算は命題論理(具体的値のみを含んだ論理式)演算だけで、変数を含んだ乗算的述語論理演算を出来ない仕組みでしかない。しかし変数を含んだ乗算的述語論理演算が人間の推論には実際有る。つまり典型的には変数の含まれた普遍的教訓とか、普遍的法則とか、普遍的数学定理を人間の頭脳は扱う事が出来る。

3)激しいてんかん症状を回避する目的で左脳、右脳間の脳梁を切断してしまった人の脳の活動をMRI(Magnetic Resonance Imaging)で調べると、切断しているのに、左脳上、右脳上の遠く離れた部署同士が共鳴し(つまり磁気的に共鳴し)て反応している事が観察される。つまり脳のニューラルネトオワークによる情報演算は従来電気信号すなわち電流の流れる回路のみに拠っていると考えて来た事自体が誤りではないのか?つまり磁気による通信が従来見落とされているのではないのか?

この3つの大問題の全てに対し同時に解答するなら、それは次のようになる。

77%の「未使用大脳細胞」とは大半が実は磁気的演算処理装置として既に稼動している。

電気と違って遮蔽されにくい磁気は、細胞で繋がっていなくても通信をする事が出来る。

樹状突起・シナプス、軸索を持ったニューロンが繋がって出来た電気的ニューラルネットワーク(メービウスの帯の構造をも持つ)に沿って電気信号つまり電流が流れた時に、その電気回路の中に位置する樹状突起・シナプス、軸索を持たない独立したニューロンは単極磁石に磁化される。実際ロシアのシャクパロノフの実験では、双極永久磁石と違って単極永久磁石を作るにはキューリー温度まで上げての焼き鈍しは不要で、メービウスの帯の電気回路にそれなりの強い電流を流すと、それだけで単極永久磁石を創れることが分かっている。

このようにして創られた単極磁石が変数となり、掛け算的述語論理演算を磁気による通信により実現する。

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引用終わり

脳細胞が磁力によって無線通信を行っているのではないか、と唱えているのは、佐野博士だけではありません。海外の科学者によって下記のような主張もなされています。電子式であるコンピューターでは脳は再現できない、という見解も一致しています。

意識の正体は脳の細胞間の無線通信

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=294481より引用

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イギリスのサリー大学の教授が、人間の意識は脳の中で行なわれている無線通信だという興味深い理論を発表した。この理論に対する反発もあるが、もし正しいことが証明されれば、哲学や神経科学の分野に大きな影響を与えるだけでなく、人間の脳なみの人工知能が実現に一歩近づくことになる。

イギリスのサリー大学のジョンジョー・マクファデン教授(分子遺伝学)によると、人間の意識の正体は脳の細胞間の無線通信だという。

マクファデン教授は、神経科学、心理学、物理学、生物学の研究を総合し、意識についてのさまざまな疑問に対して、大胆な答えを提示した。疑問とはすなわち、意識とは何か、脳は知的思考をどのように行なうのか、人間は自由意志を持っているのかという、プラトンの時代の哲学者や科学者から、現代の人工知能研究者まで悩ませつづけてきた問いだ。

マクファデン教授の理論が正しいと証明されれば、哲学は大混乱に陥り、神経科学には革命が起こり、人間の脳なみの人工知能が実現に一歩近づくことになる。「私の理論は、検証が可能な、意識の物理的理論を提供している」とマクファデン教授は語る。「意識を理解できれば、意識の改善や変質、さらには人工意識の創造もできるようになる」

『量子進化』(Quantum Evolution)の著者であるマクファデン教授は、人間の意識を物理的に支えるものは、脳の神経回路と相互作用を行う電磁界に他ならないと主張している。

複数の神経細胞が同時に活性化することでこの電磁界に強力な波が生じ、波が他の神経細胞を刺激する。このように電磁界は一種のワイヤレス・プロセッサーのように作用し、脳の配線から得た最も重要な情報を組み合わせて無線信号に変え、意識ある思考として脳に送り返す。

マクファデン教授によると、この「電磁界効果」は、人工知能の専門家がこれまで見落としていた要素だという。「コンピューターが十分に強力な性能を獲得すれば意識を持つようになるという意見もあったが、これまで実現していない」とマクファデン教授。「今こそ、何かが欠けていることに気づくときだ。人工頭脳の設計には電磁界効果の応用が必須なのだ」

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引用終わり

 

私達が何か物事を考えるとき、意識的なものと、無意識的なものの2つがあります。意識的に行う行動は、目的があって選択している、という点で、コンピューターが行う計算に似ています。

チェス

 

 

 

 

 

 

「人間とコンピューターのチェスの対決」

画像はこちらから借りましたhttp://d.hatena.ne.jp/thk/20120213

 

>電流を流して行う加算的演算は命題論理(具体的値のみを含んだ論理式)演算だけで、変数を含んだ乗算的述語論理演算を出来ない仕組みでしかない。しかし変数を含んだ乗算的述語論理演算が人間の推論には実際有る。

一方で、私たちは意図を持たないで行動に出ることがあります。つまり無意識です。それは電子式であるコンピューターにはマネできないところです。上記の記事を読むと、「磁力」という要素は、この「無意識」という部分に関わりがあるのではないか、そんな気がしてきます。

次回は、この「脳」と「磁力」との関わりについて、さらに深めていきたいと思います。

Vol.2へ続く…

List    投稿者 seibutusi | 2014-09-14 | Posted in ④脳と適応No Comments » 

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