謎の多いウナギ、その生態を解明!
暑い日が続いていますが、夏バテしていませんか?
そんな時、精をつけたい時は、ウナギですよね。
突然ですが、ここでクイズです 😀
どれが「ウナギ」でしょう?
それ以外も何のお魚か考えてみて下さい。
正解は・・・
左上:アナゴ 右上:ウツボ
左下:ウナギ 右下:ハモ
です。
みなさん、正解でしたか?
結構難しいですよね
ちなみに、なぜ、ウナギは夏バテ防止に効くのでしょうか
まず、ウナギにはビタミンAが豊富に含まれています。
その含有量は相当多く、蒲焼き一人分で、1日のビタミンA必要量の3倍の量を摂取することができるとのこと。
そのほかにも、タンパク質や脂質、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンE、カルシウムや鉄が含まれています。
また、ウナギの脂肪にはEPA(エイコサペンタエン酸)も含まれています。
つまり、ウナギはいろいろな栄養素が含まれているからということなんですね
また、ウナギの皮がヌルヌルしていますよね。
これも重要な役割を果たしています。
そのヌルヌルの正体はムコ多糖類で、夏場に弱りやすい胃や腸の粘膜を保護する働きを持っているんです。
だからウナギは、夏バテに効くのですね
ウナギは日本では古くから薬として用いられてきました。
そのことは万葉集にも詠われていたというほどです。
でも、これほど「夏バテにはウナギ」、「土用の丑の日」にウナギを食べる習慣が広まったのでしょうか?
それは、江戸時代に「夏場はウナギが売れない」ウナギ屋に相談された平賀源内が、「土用の丑の日、ウナギの日。食すれば夏負けすることなし」と宣伝したことがきっかけと言われています 😀
こんな背景があるのですね
そう思ったから、ウナギってどんな生物なんだろう?
って興味が湧いてきました。
ということで、ウナギの一生を紹介します。
■ウナギの産卵場所
ウナギは、川や湖に住み、サケとは逆に、産卵のために海へ帰ることはわかっていましたが、どこで生まれ、何を食べて育つのか、全然わかっていませんでした。
その繁殖地が発見されたのは、つい最近のことなんです
006年に東京大学海洋研究所の研究チームは「ニホンウナギの産卵場所はマリアナ諸島沖」と発表
そして、2012年に産卵場所はグアム島の西方海域であることが判明しました
ウナギは、遥か遠い海外で生まれていたんですね!
ちなみに、卵の大きさは1.2-1.5mmで4~11月に産卵し1尾が100~500万個産卵します。
孵化は受精後2日以内。6~9月の新月に産卵します。
産卵し孵化した仔魚は数回変体をしながら赤道海流に乗って西へ運ばれ黒潮に乗り換えてシラスウナギに変体します。
養殖では、河口付近でこの「スラスウナギ」を捕まえて、育てているんです
養殖だけど、ある意味「天然」でもありますね(笑)
ウナギは、レプトケファルス(葉形幼生)→シラスウナギ→えんぴつ→くろ子→鰻(ウナギ うなぎ)、と呼び名が変わります。
レプトケファルスからシラスウナギへの変態
レプトケファルスの貴重動画。ウナギの面影なし!
■ウナギの性別の不思議
不思議なもので、ウナギの性別は生まれながらに決まるのではなく、環境によって決まる雌雄同体です。
鰻口密度が高い環境ではほとんどのウナギがオスになります。
ですから、養殖ウナギを食べたらオスのウナギだと思ってまず間違いありません
天然では、川を遡上する頃は全てがオス、川を下って海にたどり着いた頃に、メスに性転換する者が出てくるそうです。
■ウナギは何歳?
ウナギの年齢は正確に分かるそうです
ウナギの頭の後部に「耳石」と呼ばれるカルシウムの結晶のようなものがあり、それが樹の年輪のように線を刻むからです。
しかも耳石の線は一日一本できるので、幼魚をつかまえて耳石を調べれば、さかのぼっていつ生まれたかが割り出せます
ウナギについて、ちょっと詳しくなりましたね!
このように、変体しながら遠い海を回遊してきてきたんですね。
これからはもっと感謝していただきたいと思います。
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はら | 2015.09.29 23:44
うなぎは顎がアントニオなんですね( *´艸`)