2011-09-19

太陽系を探検しよう―2.太陽系はどうやってできたのか?

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(太陽系の惑星と組成による分類)
  
太陽系を探検しよう1~太陽系の基礎的な知識~では、太陽系にいろんな惑星があることを紹介しました。惑星が何でできているかを見てみると、太陽に近い方には地球型の岩石惑星、遠い方には木星型のガス惑星、さらに外側は実はの惑星になっています。どうしてそんな違いができるのでしょうか。 材料は同じはずでは?
 
この疑問を明らかにするには、太陽系がどのようにしてできたのかを解明する必要があります。今回、調べてみてわかったのですが、ここまで科学が進み、人間が宇宙に滞在できる時代なのに、太陽系がどうやってできたのかは、まだ完全には明らかになっていないのです!
 
今回は、現在のところ最も整合性の高い説として「星雲凝縮説」をベースに、実感に即して、より整合性の高い内容になるストーリーをつくってみたいと思います。今後の追求のたたき台であり、課題発掘のためでもあります。
 
 
その前に。
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図 銀河系の中の太陽の位置
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(浜島書店『ニューステージ地学図表』より)
  
太陽(系)は約46億年前にできたといわれています。場所は銀河系。太陽や惑星の材料は、宇宙に漂うガス(98%)や塵(2%)です。ガスは水素(75%)やヘリウム(25%)。塵は水、メタン、アンモニア、ケイ素、鉄などの分子で、大きさは1㎜の千分の一程度です。
  
図 宇宙空間でガスやチリが集まった星雲の写真
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(M20・三裂星雲)
   
これらのガスや塵は、宇宙にはじめからあったものではありません。その起源を辿ると、銀河や宇宙がどのようにできたかを考えていく必要があります。それは、今後明らかにしていきます。
 
 
図 恒星が爆発して様々物質が拡散している写真
m21.JPG m22.JPG
(麒麟座V848の超新星爆発の写真)  (かに星雲の超新星爆発後の残骸)
  
まずは水素やヘリウムという単純な分子が何千万年かけて凝集し、水素の核融合により輝く恒星ができます。そして、およそ0.1~100億年の生涯を終えるとき、収縮や爆発に伴う圧力や熱によって、その他の元素ができます。地球にある元素のほとんどはそのようにして他の星でできた物質のかけらなのです。もちろん、私たちの身体をつくっている物質も同じです。
   
太陽系誕生のストーリーは、太陽ができるちょっと前、銀河系のその場所に原料となるガスや塵がたくさん漂っていた、というところから始まります。
 
 
①恒星のタネができる
20110920001.JPG(図は「水晶と鉱物」様お借りしました)
ガスや塵は、宇宙空間では1立方センチメートルあたり分子が数個という、地球上では実現できない極めて薄い密度で漂っています。それぞれの分子は当初与えられた運動エネルギーに従って動き回りながら、銀河中心では引力によってその中心へと引き寄せられ、徐々に密度が高まっていきます。また、どこかの恒星が死滅すると、その爆発に伴い、類似物質がエネルギーをもってやってきて、混ざり合い、漂っているガスや塵の中に濃度の違いが生まれます。濃度の最も濃い部分では、分子が十分に近接し、同種の物質は電気的な力によって群をつくり、一部はくっつき、塊をつくります。これが恒星のタネになります。
 
 
②原始太陽ができる
20110920002.JPG(図は「水晶と鉱物」様お借りしました)
恒星のタネは、成長すると、引力によって他のガスや塵を引き寄せ始めます。タネは無数にできますが、最も早く成長できた部分が中心=恒星になっていきます。恒星の中心付近ではガスや塵の粒子が凝縮され硬くなった中心核に衝突し、その運動エネルギーが熱にかわるため、温度が高くなっていきます。成長して重力が大きくなると、熱が逃げにくくなり、内部は加速度的に熱くなります。そして、中心温度が1000万度程度になると、ガスの主成分である水素が核融合を始め、放たれるエネルギーで輝き始めます。
 
輝き始めた恒星=原始太陽は、収縮の途中なので、半径は現在の太陽の約100倍、明るさは1000倍もあります。その後、どんどんつぶれていくとともに、だんだん暗くなり、内部は熱くなっていきます。数千万年で、現在の太陽ほどになります。
 
 
③収縮しながら回転しはじめる
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そのころ、太陽の周り、といっても今の太陽系よりも大きい範囲では、太陽の引力でガスや塵が引き寄せられ、相互に電気的・引力的に影響し合いながら、としてふるまっています。個々の分子は、当初はランダムに動いていますが、中心部の引力が作用しはじめると、この引力と釣り合う遠心力をもっているものだけが周辺に残ります。遠心力が弱いものは、どんどん中心部に引き寄せられ、遠心力が強いものは引き寄せられずに、遠ざかっていきます。また、軌道が交差する分子同士は衝突し、各分子の軌道は、衝突が無い一定の範囲に収斂していきます。このようにして、原始太陽を中心に、一定方向に公転するガス・塵の一群が形成されます。
 
上記のモデルでは、一部逆回転する物質群も想定できます。他の物質と影響を及ぼさない範囲に、逆向きの軌道に収斂した物質群が形成され得るからです。太陽系以外の惑星の一部で見られる一部逆回転する惑星は、そのようにして形成されたと思われます。
 
 
④太陽を中心とした円盤状になる
図:円盤状になるしくみ(模式図)
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太陽を取り巻くガス・塵の一群は、当初は太陽を中心とした球状です。それが、回転しながら太陽の引力で縮んでいくと、円盤状になっていきます。なぜか?太陽の赤道面に分布する分子は、遠心力と太陽の引力が180度の向きにあり、赤道面を保ちながら太陽へ引き寄せられます。一方、赤道面から(上や下に)離れた分子は、遠心力に対して太陽が斜めに引っ張るかたちになるので、引力で引っ張られるとともに太陽の赤道面に引きずり込まれていくことになります。このようにして、太陽の周辺にあったガスや塵は、太陽の成長とともに、赤道面に集まっていきます。
 
 
⑤円盤部分で惑星のタネが成長する
20110920005.JPG(図はから「水晶と鉱物」様お借りしました)
赤道面では、ガスや塵がくっついて成長していきます。これが惑星に成長していくタネになります。成長スピードが高ければ、太陽の引力に引き込まれず、成長し続けることができます。直径1~10キロメートルまで成長すると、自らの引力で周辺の物質を引き寄せ始めます。そのようにして、太陽の引力と均衡しながら成長できた微惑星が、衝突と合体を繰り返しながら、現在の惑星へと成長していきます。
  
  
⑥太陽の近くでは熱や粒子でガスは霧散し、岩石惑星になる
微惑星がそのまま成長すれば、物質の密度が高い太陽の近くほど大きな惑星ができることになります。しかし、その段階では、原始太陽からの放射が始まっています。そのため、現在の火星より内側の距離では温度が高く(-123℃以上)、かつ、太陽粒子の衝突によって、水、メタン、アンモニアの分子は固体ではいられず、さらに気体としてのまとまりも形成しにくくなります。地球程度の大きさであれば、ガスはほとんど霧散してしまいます。結果として、沸点の高い塵(ケイ素、鉄、マグネシウム等)ばかりが残ります。太陽に近い領域では、そのような岩石質の物質や金属ばかりが惑星の材料になったのです。そのような材料は全体の2%しかないので、惑星が複数形成されれば、木星のような大きさにはなれません。
 
但し、太陽に近い場合でも、惑星の数が少なく、大きく成長できれば、引力によってガスを留め、温度上昇を回避しながら、木星のような惑星に成長することは可能と考えられます。そのような惑星は、太陽系以外では多く見られます。
 
 
⑦太陽から遠いところではガス惑星になる
現在の木星より遠い領域では、温度が低く(150K以下)、水やメタン、アンモニアなどの分子は固体として存在します。塵(岩石・金属)とともに惑星の核を形成します。さらに水素やヘリウムは気体として存在し、これも惑星の材料になります。原始木星は、岩石質のまわりに現在の数十倍ものガスを集め、引力で圧縮され、内部は最終的に水素が固体(金属状態)にまで達していると考えられます。材料の物質は岩石惑星よりも広範囲から集められ、総重量は重くなりますが、ガスが主体となるため、密度は小さい惑星となります。だから、なんと、土星は水に浮くのです。
 
 
⑧さらに遠いところでは氷惑星になる
天王星や海王星あたりになると、温度が絶対零度(-273℃)に近づき、材料は固体状のガスや氷です。ただし、物質の密度が薄く、なかなか成長できません。もたもたしているうちに、太陽からの放射で材料となるガスが吹き飛ばされてなくなってしまい、材料不足で小さい惑星のままとなっているようです。
 

 
 
◆原子から天体までを貫く普遍構造
太陽系がつくられていく様子を概観しました。そこには、宇宙(天体)形成の原理が垣間見られます。混沌とした高エネルギー状態があり、これに引力が統合エネルギーとなって秩序を与えていき、余分なエネルギーを放出しながら安定構造をつくりだしているように見えます。そのような構造は、原子レベルも同様であり、物質界の普遍構造ととらえられます。そこには、おそらく、すべてを貫く統合原理と媒介物質が存在するように思えます。

List    投稿者 kumana | 2011-09-19 | Posted in ⑫宇宙を探求するNo Comments » 

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