2009-07-10

オゾン層が出来るまで

地上進出を可能にした重要な要因の一つとして、オゾン層が形成されたことが挙げられます。
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オゾン層が紫外線をカットすることで生物の地上進出を可能にしました。紫外線はタンパク質を変性させたりDNAを損傷させるなど生物にとって有害です。地上に適応したわたしたち人間でも皮膚や目に多くの影響を受けやすく、シミやしわ~皮膚がん、白内障や角膜病変などの原因とされています。
(一方で紫外線の中でも波長が長いUV-Aは細胞を活性化する作用もあります)。
オゾン層が形成されるまでは紫外線から守られる水深10m以下でしか生物は棲めなかったのです。

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約35億年前に光合成を行う生物が誕生し、光合成の副産物としての酸素が徐々に海中に放出されていったわけですが、その酸素が大気中に放出されるようになるまでにはさらに長い時間が必要でした。
 初期に産出され海中に放出された酸素はすべて、地球が形成された材料である隕石に含まれていた海中の鉄イオンと結合して酸化鉄となり、鉄鉱石として海底に蓄積され続けていったのです。しかし、酸素は次々と放出されるに従い海中の鉄イオンはやがてすべて使い切られてしまうのでした。そして、とうとう約20 億年前になって、海中で飽和状態に達した酸素が大気中に放出され始めたのです。
大気における酸素の誕生

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「森洋介のホームページ」より
オゾン層ができる仕組み。
酸素が地上に染み出すと紫外線のエネルギーで酸素分子が分解され、酸素原子となります。その酸素原子と酸素分子が結合してオゾンが生成されます。当たり前のことですが、最初は地上付近でオゾン層が形成され、地上の酸素濃度が増すごとに上空=太陽に近い側へと移動していきます。オゾンは酸素と比べて分子量が多く重いのですが、オゾンがオゾン層よりも下降すると酸素分子に分解され、酸素分子が上昇すると紫外線と反応してオゾンが生成されるように出来たり壊れたりを繰り返して、現在の成層圏(地上15~30km)へと上昇していきました。
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オゾン層は紫外線を吸収する働きを持ち、これができたことによって地上も生物が安全に生活できる環境となり、海中生活だった植物や生物が陸上へあがることが可能となったのです。いわゆる「オゾン層」は約4億年前に形成(完成)されたと推定されています。古生代シルル紀と呼ばれる時代のことでした。
 現在、オゾン層の破壊が問題になっていますが、それは約16億年かかって形成されたものがその約4億年後に破壊の危機に遭遇しているとも言えます。
大気における酸素の誕生

List    投稿者 tsuji1 | 2009-07-10 | Posted in 未分類 | 5 Comments » 

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コメント5件

 英雄 | 2009.10.05 2:44

ダーウインの進化論は怪しいね。巨人の骨が沢山見つかっていますよね。人類の起源はわかりませんよ。
西洋人の一部と宇宙人が混血したことと、
沢山の太陽系の宇宙人の種族は人間に近い姿をしていますよ。これはどういうことですか。
いる身なりテイ世界政府は反重力や宇宙人のことを表にだすみたいですよ。
ジェーソン学会、ユーホー科学はご存知ですか

 アニリール・セルカン氏 経歴詐称、業績捏造疑惑まとめ | 2009.10.07 21:22

細胞骨格⇒細胞膜⇒RNA⇒DNA
ということでしょうか。
これを実験で証明するにはどうすればよいのでしょうか。

 jorge | 2009.10.09 23:31

細胞そして生命は、触媒反応の場のネットワークであるとすると、生命誕生時にはRNA、DNAからタンパク質ができ、タンパク質の内、水溶性の高いものが、原始的な細胞骨格となり、そこにRNA、DNA或いはrRNAが吸着されて、原始細胞群を形成したとするのが自然ではないか思いました。この考えの正否を実験する方法は思いついていません。

 kawai | 2009.10.16 20:59

細胞膜と細胞骨格、どちらが先か?というよりは、相互ネットワーク的に働きかける事が出来たがために成立した構造のようにも思えました。
生命、あるいは進化の実現は、常に単独では成しえない境地に、協同的に働きかける事で達しえる出来事であると想います。
その意味においても、生命誕生の切欠そのものが、複数の要素の組み合わせからスタートしていると考えた方がすっきりしそうです。

 jorge | 2009.12.01 23:29

生命は群として誕生し、群として存続していくうちに、個に収れんしたと考えているので、群の段階では、個を形成する細胞膜は不要であったと考えているのです。

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