2009-04-01

090329なんでや劇場レポート1『進化=変異のヒエラルキー』

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今日から3回に分けて3月29日に開催されたなんでや劇場のレポートを書こうと想います。
今回のなんでや劇場のテーマは、『「突然変異説・自然選択説」を越えた進化論へ』というものでした。
テーマにある「突然変異説」・「自然選択説」もしくは「総合説」については一昨日昨日とまとめてくれているので、そちらの記事をご参照ください
さて、第一回の今日は、『進化=変異のヒエラルキー』についてです :D

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■生命誕生のシナリオ
前回のなんでや劇場レポートにもあるように、生命は原始スープの中で(プリンヌクレオチド⇒)「中心体原基」が生まれ、そこから(ピリミジン)ヌクレオチド⇒生体膜⇒RNA⇒DNAと、必然の偶然の中で変異を遂げていきます
ここで重要なのは、生物の起源には「中心体」が非常に重要な役割を担っている、ということです。上図を見てもわかるように、中心体が生まれたことによって、細胞骨格が形成され、各種タンパク質の合成能の進化が可能になり、分裂システムが生まれた。つまり、中心体が生み出されなければ生命は生まれ得なかったと言ってもいいほどに、中心体は生命の起源において重要な役割を担っているのです。(詳細は03/05の記事:なんでや劇場レポート1『生命誕生のシナリオ~「エネルギー」とはなにか?』をご参照ください 。)
また、中心体はその後も細胞分裂の司令塔であり続けています。そう考えると、生命の起源と分裂システムの獲得はほぼ同時であるということもできます。
■進化=変異のヒエラルキー
生命は誕生以来、40億年という気の遠くなるほどの年月をかけて様々に進化してきましたが、その歴史をあらためて俯瞰すると、進化=変異にもヒエラルキーがあるのではないか、というように見えてきます。
今回のなんでや劇場のテーマにもあり、昨日の記事のテーマでもあった、突然変異説が生まれるのも頷けるぐらい、生物は劇的な変化を遂げています。一方で、そのような劇的な変異ではなくとも、例えば人類においても肌の色が違ったり、腸の長さが違ったりというような微小な変異も着実に積み重ねていっているのも事実です。
では、これらの変異のヒエラルキーをどのように分けるか。なんでや劇場では、次のように分けました。
◆大変異:分裂システム・複製システムそれ自体の変異
     ex)原核生物の誕生・真核細胞型の分裂機構の獲得(≒性分化)
◆中変異:代謝機能の変異(分裂・複製システムは不変)
     ex)多様な種の登場・適応拡散
◆小変異:交配(=受精)や遺伝子組み換えによる変異
     ex)同類他者
この区分でいくと、光合成細菌の誕生は大変異 それとも中変異
光合成細菌は、それ以前の嫌気性細菌からの変異体。これらの違いは代謝機能の変異にあり、分裂システムは変わっていない。よって中変異。
では、多細胞生物の誕生は
これも上記と同様。真核単細胞生物も真核多細胞生物も、真核細胞型の分裂システム(有糸分裂etc.)であり、違いは代謝機能にある。よって中変異。
つまり、この区分では大変異は生物史上2回しか起こっていません。1回目が生物の誕生ですから、誕生してからは1回だけ、ということになります。逆に言えば、それ程に大規模な変異であり、生物史上最大というような次元の外圧に晒されない限り、起こらない変異なのでしょう
これでだいたい区分のイメージを掴んでいただけたかと想いますが、ここで注意点です 大変異や中変異とは、文字通り大きな変異(種が別となるレベル)であり、突然には起こりませんし、大・中・小の変異がオーバーラップすることもあります。これについては、明日の記事であらためて詳しく扱ってくれる予定です :P
最後に、小変異について、若干補足します 。小変異は上記の説明にも書いたとおり、「交配(=受精)や遺伝子組み換えによる変異」です。これは、正確には性分化以降の話であり、それ以前については若干異なります。
性分化以前の無性生物は、システムに遺伝子の組替えは含まれていないため、「たまたま」の変異に委ねるかたちになります。偶発性に委ねなければならない分、安全性は確保されず、変異可能性も保障されません
一方、性分化以降の有性生物は、システムとして遺伝子組み換え=小変異を組み込んでいます。これにより、刻々と変化する外圧に適応するように、安定性を確保した上で、小変異を繰り返していくことができるようになります。その意味で、性分化は生物史上、非常に大きな出来事であったということです。
このシステムによって大抵の外圧には適応できるようになり、それでも適応しきれないような大変化や大きな外圧には中変異・大変異で適応するシステムになっていると言うことができます。
今日は以上です。明日も引き続きレポートがUPされます。明日以降のレポートで、何故このような変異の区分としたのかについても、更にスッキリすると想います。乞うご期待

List    投稿者 hadou | 2009-04-01 | Posted in ⑦なんでや劇場レポート3 Comments » 

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コメント3件

 zen | 2009.06.09 19:12

洞窟の中のどのあたりでどんな生活をしていたかが分かってくると面白いですね!

 匿名 | 2010.05.06 18:57

ページで解説しておりますテキストは、下記のURLの内容に極めて類似すると判断できます。テキストをコピー記載する場合、特に禁止ではありませんが、著作権クレジットとして下記URLを添え書きして頂ければ幸いです。
http://hp1.cyberstation.ne.jp/legend-ej/p-2008safstkf.html
類似すると判断できます箇所は:
洞窟内は入口より階段で徐々に地下30~35mほど下って行くと、洞窟内部は数万年単位で生成される垂れ下がる大型の鍾乳石や地面から上へ延びる円錐形の石筍や石柱が、至る所に確認で
きる非常に複雑な鍾乳洞となっている。洞窟内部は複雑な空間が左右上下に立体的につなぎ合っている状態で、「ゾウが生息できる」という意味の「エレファント・チャンバー」などと名称された主要な空洞部分を含め、洞窟内の平面的な幅は東西約200m 南北で約80mほど、そのほかに入口や数か所の細い空洞が横方向へ30m~40mづつ突飛に枝別れして延びているという構造である。鍾乳洞は南北より東西方向に長いのは、水に浸食され易い石灰岩やマルマニ・ドロマイト岩のレイヤ層の成り立ちからであろう。
最深度の場所には透明な水を湛え、小さな生物も確認できる奥行30mほどの地底湖となるスタークフォンテン洞窟は石灰岩の侵食・崩落によって現在の形に形成されてきたと考えられています。

 2代目管理人 | 2013.12.14 15:47

上記指摘について、コメントを整理していて発見しました。
たいへん遅くなりましたが、管理人にてサイトのアドレスを追加いたしました。
今後とも、ご支援よろしくお願いいたします。

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