2008-09-17

細胞周期とヌクレオチド量

RNAやDNAの材料となるヌクレオチドの量は、どのように動いているのでしょうか?
おそらくは、細胞周期によってその量は変動しているものと予想されます。
そのことが分かれば、
RNAやDNAの合成や分解はどのように行われているのか?
そもそも細胞が分裂するのはなんでなのか?
といった生命の基幹システムの謎を解く手がかりになるかも知れません。
214px-GTP_chemical_structure%5B1%5D.png
Guanosine triphosphate
GTP
ウィキペディアより引用>

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細胞はG1期→S期→G2期→M期の周期を繰り返すcellcycl%5B1%5D.gif
リンクより引用>

>G1期とG2期が間期と言われており、G1期の間にDNA合成に必要な酵素が活性化され、G2期に分裂の準備の最終段階が始まり、タンパク質の合成が増加する。
>S期がDNAが2倍に合成される時期、M期が有糸分裂を行う時期とされている。
>細胞小器官は自分自身のDNAを持っていて、すでに存在していたミトコンドリアや色素体、それらの前駆体の分裂によって生じる。ふつうは間期に分裂して、細胞分裂時には分裂しないが、細胞小器官のコピーは細胞内に大量に存在するので、細胞質分裂時に娘細胞に大体、均等に分配される。
>細胞周期に関わる酵素には、サイクリン、サイクリン依存性キナーゼ、p21等があり、細胞周期の制御を行っている。
>それらの制御酵素によって、G1期には、栄養や増殖因子が存在するか? DNAの修復は完了したか?がチェックされる。(G1チェックポイント)
>G2/M期には、染色体DNAが分配が可能か?DNA複製は完了したか?DNA損傷の修復は完了したか?がチェックされる。(G2/Mチェックポイント)
リンクリンクリンクより引用>

仮説考察
①G1期
G1期はS期のDNA複製の準備期。この時期にDNA合成に必要な酵素(制御酵素)が活性化され、DNA損傷がないこと、DNA複製のためのヌクレオチドなどが十分あること、細胞の大きさ等がチェックされる。多細胞生物では、増殖が許されているか、増殖が必要な細胞であるか、などもチェックされる。DNA損傷が激しいとDNA複製が阻害され、細胞はG1期にとどまる。細胞分裂が適当でない場合、G1停止が長く続くとG0期という休眠状態に入ることもある。おそらく、この時期には制御酵素を活性化すべく、酵素タンパク質を合成するRNAが活性化されていると考えられるので、リボヌクレオチドが増加しているのではないか?

②S期
S期にDNAが2倍に増加するので、その材料となるデオキシリボヌクレオチドが2倍に増加しているはずである。(この時期の主役はDNAでRNAは働いていない?)

③G2期
G2期では、タンパク質合成が増加し、S期に2倍になったDNAがちゃんと複製されているかのチェックが行われる。DNAをチェックしたり修復したりするタンパク質(シャペロン?)を合成するRNAが活性化されていると考えられるので、リボヌクレオチドが増加しているのではないか?

ミトコンドリア等は自分自身のDNAを持ち、間期に分裂するとすれば、G2期にはその材料となるデオキシリボヌクレオチドも増加しているのではないか?

④M期
M期の有糸分裂では、核(DNA)の分裂に続いて細胞質分裂が起こるが、細胞質にある細胞小器官は、間期(G2期?)に分裂するとされているので、M期にはデオキシリボヌクレオチドもリボヌクレオチドも増加はせず一定量なのではないか?

おそらく、間期にはRNAを活性化させ、酵素タンパク質をつくりだす必要から、リボヌクレオチドが増加する。S期にはデオキシリボヌクレオチドが増加し、DNAが複製される。単純に考えれば、間期のG2にリボヌクレオチドも2倍に増加し、デオキシリボヌクレオチドとリボヌクレオチドの量が2倍に揃ったところで、M期の有糸分裂が起こるのではないだろうか?
リンクを参考>

List    投稿者 fkmild | 2008-09-17 | Posted in ①進化・適応の原理1 Comment » 

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コメント1件

 yukie | 2008.10.31 17:38

DNAからつくられていると思われていたRNAが、実はDNA複製を制御していた、というのは驚きでした! なんか、主従が逆転したような感じですね。
DNAが直接変異するわけではないRNA干渉や脱メチル化から、最終的にDNAの変異までもう少し詳細にわかれば、外圧適応の逆転写の道がありそうですね。

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