2007-12-31

男(オス)と女(メス)があるのはなんでだろう?②

さて、男(オス)と女(メス)があるのはなんでだろう?の続きを行ってみたい。
■あまりに非効率な“性システム”がなぜ生物界で優勢なのか?

無性生殖の最大の問題は、ほとんどそっくり同じ子孫が大量にできてしまうことだ。
来年もよろしくお願いします。
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このことは、その生物だけの事を考えれば不都合でもなんでもない(それどころが極めて効率的)のだが、あらゆる生物にはというものがいるというのを忘れてはいけない。捕食者も恐ろしい敵には違いないが、実は、「感染」・「寄生」という適応戦略を採るウイルス・細菌などは、目には見えないが別の意味で非常に恐ろしい存在なのだ。そうした病原体の侵入をやすやすと許さないよう、それぞれの生物(細胞)は膜や壁をつくりしっかり守りを固めている。
 
無性生殖を行う生物集団に対し、彼らに感染できるウイルス・細菌がいっぺん登場してしまうとどうなるだろう。どの部屋もすべて同じ鍵穴の建物を、鍵を持った泥棒に侵入されまくっているようなもんで、その生物集団は残らず全滅してしまう。実際は、無性生殖の生物も突然変異によってときどき鍵穴の構造は変わっているのだが、病原体は世代交代の時間が極めて短く、すさまじいスピードで新しい変化に対応した鍵を作りあげてしまう(しかも、突然変異の結果できる個体はほどんどが環境に対して不適応で、生物にとっては非常に危険な賭けである)。
これに対抗するために生まれたのが、“性”というシステムだったのではないかと思う。
部屋(個体)ごとに異なる錠前を、次世代に作り出す仕組みを持った生物がうまれ、それが「増殖が極めて非効率的である」というハンディ(http://moer.but.jp/blogn/index.php?eid=30)を超えて優勢になったのではないだろうか。
必要なのは、ちょっとずつ異なる鍵穴を持つ同類他者から構成される個体群。たとえその生物集団のある個体の鍵穴は突破されその個体が死んだとしても、「個体群」としては次代に子孫を残せるわけだ。
実際、様々な生物において、より多様な同類他者を生み出すための習性が観察されていることも、この仮説を補強する。
もちろん、人間においても^^;)
http://moer.but.jp/bbs/bbs.php?i=200&c=400&m=23805
生物はもともと雌雄分化なんてしてなかった…ということは男と女はもともとは一つだった…なんて考えると、代々木忠著『プラトニック・アニマル』の次の一文が想い起こされる。

男と女は、もともと一つのものが分かれたのではないか、と私は思う。だからSEXとは見方を変えれば、分かれた二つのものが一つに戻ろうとする行為とも言える。分かれた際、男は男的なる部分を、女は女的なる部分をたくさん持つことになった。それぞれ自分に足りない部分、つまり男は女的なる部分を、女は男的なる部分を求めてしまう。しかし、お互いが求め合ってもそれが得られないのは、すでに述べたとおりである。自分に足りない部分を相手から補って等分にしようとするのではなく、自分に多い部分を相手に与えて等分にしようとしたとき、二つに分かれてしまったものは元の一つに戻ることができる。そこには自分という名のエゴのバリアもない。


いやあ、ありがたやありがたや…
というわけで、このシリーズは③へ続く。

List    投稿者 nanbanandeya | 2007-12-31 | Posted in ①進化・適応の原理3 Comments » 

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コメント3件

 春風 | 2006.10.13 15:37

恒温機能の獲得過程、とても分かりやすかったです!
しかし、あの写真の怪獣みたいなの・・・あれも哺乳類なんですか?ちょっと怖いですね(^^;
ところで、
>そしてまたこの恒温機能がさらなる高度な胎生(胎盤の獲得など)を可能にしていったんです!
と書いてありますが、恒温機能を獲得してから、胎生になったということですか?
恒温機能がなくても胎生の生物(爬虫類とか)もいると思うんですが・・・どうなんでしょう?
本当に進化の世界は奥深いですね!

 よしま | 2006.10.13 22:44

>春風さん
こんばんわ、はじめまして(^ー^)ノ
コメントありがとうございます~☆
確かにあのイラスト、ちょっと怖い(キモカワイイ?)ですね・・(笑
さて、ご質問にお答えします。
>恒温機能を獲得してから、胎生になったということですか?
おっしゃられるとおり、サメや一部爬虫類も胎生のものがいるようなので、変温でも胎生は可能です。
しかし、寒冷地において恒温(体内を常に同じ状態に保てる)ということは、胎内保育においてかなり有利であったことは想像に難くありません。
また、卵胎生から胎生への進化といってもさまざまな中間段階のようなものがあるようです。(子宮がない胎生だったり・・etc.)
原哺乳類が胎盤を獲得して今の哺乳類と同じような繁殖形態に近づいたのは約1億7千年前と考えられています。
それまでいろんな段階があったのでしょうね。
もちろん進化(機能の高度化)とは一度で完成するものではなく、同時進行的な側面はぬぐえないのですが、あえて初期哺乳類の機能獲得の順番を考えると
(初期)胎生機能の獲得(まず寒冷地適応するために生殖状況を改善しなければならない)

完全なる肺呼吸機能の獲得(心肺機能強化。皮膚呼吸をやめて代わりに毛穴や皮下脂肪を蓄える)

恒温機能の獲得(及び汗せんの発達)

授乳機能(初期は栄養のある汗をなめさせていた)の獲得(2億5000年前)

胎盤の獲得(胎生の完成 1億7000年前)
といった流れになるのではないでしょうか?
ということで本文の方にも
>恒温機能がさらなる高度な胎生(胎盤の獲得など)を可能にしていったんです!
という書き方をさせていただきました。
他の方も、ご意見、ツッコミお待ちしています(^^;

 春風 | 2006.10.14 23:26

よしまさん、お返事ありがとうございます☆
なるほどー、そういう流れになっていたんですね!
哺乳類の進化って、寒冷適応が一番重要な課題だったんだな-というのが、進化の流れを見てもはっきりとわかりますね。
つまり、寒冷に適応せざるを得なかった=弱者であった、ということですね。
哺乳類にはまだまだ不思議がありそう、これからも楽しみです☆(^-^)

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