2006-11-25

本能を超えた新しい機能(共感機能)の獲得②

~共感機能を獲得するまでの経緯~
縄張り争いに負けた猿は、当然一匹ではなく、縄張り境界線上に何匹か存在しています。
それら縄張りを持たない敗者たちが、互いに身を寄せ合うようになってくるのです。 (依存収束)
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 <獄谷温泉の猿>
注:写真の猿は縄張り争いに負けた猿ではありませんが、一箇所に集まって身を寄せ合う習性をもつ猿の事例としてUPしています。

お互い共通の不全課題を抱えて依存収束した負け猿たちは、依存し合う中から、「どうする?」⇒「どうにかならないか?」と可能性を相手に求め、互いに相手に期待収束してゆきます。

依存収束⇒期待収束し、互いに相手を『注視』し続ける内に、遂に相手も同じく依存し期待している事を発見し(探り当て)、互いに相手の課題=期待を自己の課題=期待と同一視して理解し合うに至ります。

自分以外は全て敵で、かつ怯え切っていた原猿弱者にとって、「相手も同じく自分に依存し、期待しているんだ」という事を共有できた意味はとてつもなく大きく、相手に深い安心感を与え、互いの不全感をかなり和らげることが出来ました。

この辺の感覚は、現代人である私達も実感できるところだと思います (同じ境遇の人を見たり、話しをするだけで、ちょっと安心する 🙂 って感覚ですね。)

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この様ににして、本能ではどうすることもできなかった不全感を解消する為に、相手の課題や期待を自己のそれと重ね合わせ、同一視することによって充足を得る回路=共感機能を獲得するに至ったのです。

この安心感+が、相手+⇒仲間+共感を形成し、原猿たちは不全感の更なる揚棄を求めて、より強い充足感を与える(=得る)ことのできる親和行為(スキンシップなど)に収束していきます。

そこでは、相手の期待に応えることが、自己の期待を充足してもらうことと重ね合わされ同一視されている。

相手の期待に応え充足を与えることは、相手に期待し充足を得ることと表裏一体となります。

共感の生命は、相手(=自分)の期待

に応望することによって充足を得ること。

これが、共感の真髄!!なのです。

→こうして、不全感に苛まれ本能が混濁した負け猿たちは、その唯一の開かれた可能性=共感機能の獲得⇒共感充足へと収束することによって、はじめて意識を統合することができました。 😮
もちろん、この共感回路は、現代人(人類)にも脈々と受け継がれています。 感動ものですね

このような事実を捉えていくと、相手を注視するには、表情(目)が重要 だということがよ~くわかります。

原猿から真猿に進化する際、目の位置が横から正面に変わっていったのも、共感回路の獲得→相手の表情(目)を見る必要があったと捉えれば、合点がいきますねっ!!

共感機能を得た後、まだまだ、猿の進化は続くのですが、今日は一旦ここまでとします。

以上、やっさんがお送りしました。

List    投稿者 marlboro | 2006-11-25 | Posted in 4)サルから人類へ…, ②シリーズ“祖先の物語”4 Comments » 

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コメント4件

 カメ | 2006.11.22 18:15

うーん・・・ふと疑問なのですが、
>①6500年前から大陸から離されて独自に進化した
②生殖限界まで達せず、縄張闘争が激化しなかった
③外敵があんまりいない
ということですが、③外敵があんまりいなかったのに、②生殖限界まで達せずに済んだ、というのはどうしてなんでしょうか?
食料がそんなに豊富ではなかったから、ですかねー?

 sari | 2006.11.25 20:38

マダガスカル島は幅広い環境域があります。(乾燥地域から熱帯地域まで)
そこで、例え、同類闘争が起こり、同類闘争によって敗れた原猿は、可能性を求めて新たな地を探します。
そこでも外敵がいないため、その環境に適応すべく進化をしていくことが出来てしまったわけです。
つまり、他の地域で原猿がぶち当たった壁(生殖限界)を越えることなく、さまざまな環境に適応することで住み分けることに成功したと考えられます。
実際、マダガスカル島には原猿類33種も現存しています。

 匿名 | 2009.02.03 15:48

ディズニーの映画「マダガスカル」
とありましたが、正しくは『ドリームワークス』の映画「マダガスカル」です。
ドリームワークスはディズニーの製作部門のトップであったジェフリー・カッツェンバーグが、会長であったマイケル・アイズナーとの争いの結果、退社したのをきっかけに、映画監督のスティーヴン・スピルバーグ、レコード会社経営者のデヴィッド・ゲフィンを誘って設立した会社です。

 管理者 | 2009.02.04 17:06

ご指摘ありがとうございます。
>ディズニーの映画「マダガスカル」
とありましたが、正しくは『ドリームワークス』の映画「マダガスカル」です。
上記の件、修正しました。
そんな経緯があったのですね。初めて知りました。
今後ともよろしくお願いいたします。

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