2019-09-12

オス駆動進化説

生物学者は「雌雄の現象面の差異」の調査そして「差異の原因」を追究テーマとしており、普通に思う疑問「生物はなぜ雌雄分化しているのか?」に答えてくれない。

その疑問の答えについては実現論前史「雌雄の役割分化」(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=100&c=1&t=2)の記載されていますので参照してください

今回は生物学会での「オス駆動進化説」を紹介します。

・進化の原動力は突然変異≒DNAを傷つける放射能とDNAの複製エラーによる

・生殖細胞の分裂数になぜ雌雄差が有るのか

・雌雄差からオス駆動進化説(オスが進化を牽引する)の成立

オスの起源はたかりと利己性にあり、一方メスは、自身のDNAを残すという点では利己的だが、子供の無事な成長を願った慈愛に満ちた利他性に起源している

なんとも情けない結論ですね

宮田隆の進化の話より

https://www.brh.co.jp/research/formerlab/miyata/2005/post_000005.html

【オスは進化の牽引役: Male-Driven Evolution Theory (オス駆動進化説)】

 

雌雄差の起源

 

卵と精子の話から始めよう。われわれ人間では、どの国でも平均すると男性は女性より体が大きいが、これは動物全体でいえる特徴ではない。

チョウチンアンコウのオスのように極端に体を小さくしてメスに寄生し、もはや生殖器官化してしまっているような例もある。

さまざまな雌雄間の違いのうちで、動物界を通じてオスとメスを明瞭に区別する基本的特徴がある。

それは配偶子(卵と精子)、すなわち生殖細胞の雌雄差である。

オスの配偶子(精子)はメスの配偶子(卵)に比べてサイズが極端に小さく、ヒトの場合、卵は直径0.15mmほどだが、精子は長さにして0.06mm程しかない。形態的にも明瞭な違いがある。

卵は球形で、将来の胚の発生に必須の養分が詰まっている。

精子は頭部にエネルギー変換装置のミトコンドリアをぎっしり詰め込み、鞭毛まで備えることで高い運動能力を獲得している。

こうした運動性は、精子間の競争を勝ち抜き、卵を見つけて速やかに結合する上で有利な形質である。

配偶子の生産様式も雌雄間でだいぶ違っている。

ヒトの場合、発生の比較的早い時期に600万個ほどの卵が一斉に作られる。

その後は卵の生産はなく、生殖年齢に達すると1つずつ排卵する。一方、精子は生殖年齢に達した時点で作り始められ、その後連続的に作られる。一回の射精で億の単位の精子が放出される。

なぜ配偶子間でサイズも数もこれほどまで違うのであろうか。

これには現在もっともらしい説明がある。どの生物も配偶子が極端に違っているわけではない。

カビの仲間では同形配偶(isogamy)といって、有性生殖は見られるものの、配偶子の雌雄差は見られないものがある。

おそらく配偶子の原始的形態はこんなものであったと想像される。

雌雄の区別のない同形の配偶子の一つに突然変異が起き、平均よりわずかに大きな配偶子が現れたとしよう。

この変異は平均的なサイズの配偶子に比べて子孫を残す上で有利に働いたと思われる。

なぜなら大型配偶子に由来する胚は平均よりも十分な食物の供給が得られるからである。

こうして大型の配偶子が広まり、より大型の配偶子へと進化していったと考えられる。

こうした大型の独立栄養的配偶子が進化していく状況下で、平均よりわずかにサイズが小さい配偶子が現れる。

サイズを節約した分、数を増やすことが可能になる。

この配偶子が取った戦略は大型の配偶子とうまく合体して食物供給の豊富な胚へと分化することで、自身のDNAを首尾よく残していこうという、いわばたかり的戦略である。

その結果、無駄を省いてより小型になり、配偶子の数もますます増加していったであろう。

精子の数が増えると精子間競争が激化し、速やかに卵と合体するために運動性を高める方向へと進化していったと考えられる。こうして精子は従属栄養的配偶子への進化の道を突き進んだのだ。

将来の胚が正常に発育するための十分な栄養を貯めこんだ大型で独立栄養的な配偶子への進化という卵の戦略と、卵との合体を高める方向への従属栄養的な配偶子への進化という精子の戦略とが、配偶子の形態と生産様式に著しい雌雄差をもたらしたのである。

オスの起源はたかりと利己性にあり、一方メスは、自身のDNAを残すという点では利己的だが、子供の無事な成長を願った慈愛に満ちた利他性に起源している。偶然とはいえ、この最初の戦略が尾を引き、「三つ子の魂百までも」のことわざ通り、その後の形態と行動の雌雄差全般に色濃く反映するに至った。

(後略)

 

 
List    投稿者 seibutusi | 2019-09-12 | Posted in ⑧科学ニュースよりNo Comments » 

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