2013-08-13

「生き物ってすごい!」シリーズ第9回~蚊に学んだ「痛くない注射針」

第7回の蚊取り線香(リンク)に続き、今回は蚊の口元 に迫ります。
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画像はこちらからお借りしました。

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以下、(リンク)より引用

●蚊の口の構造
蚊の吸血機構についてはまだ定説はないが、仮説や最近の知見を総合すると下図のような模式図が描ける。
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まず、口器の構造は、上唇大あご(2本)、下咽頭小あご(2本)と下唇からなる。前の6片は吸血時には1つの口針となり血管へ挿入される(図では分解して示してある)。
下唇は口針鞘で、吸血時に皮膚に挿入されず、先端の口針と吸血機構弁はω型に左右に開き、その真ん中で口針を支えている。下咽頭の先端に開口する唾液管からは、毎秒6回の速さで唾液を断続的に注入する。口針を血液中へ挿入すると、この針は人体にとって異物であるので、当然その周りには、血小板が集合粘着する。
ここで、蚊は(他の吸血昆虫も)唾液とともにアピラーゼという酵素を注入する。この酵素はATP、 ADPをすばやくAMPに代謝する。このことによってADP誘導性の血小板の粘着集合を抑え、うっ血させ吸血しやすくしているのである。事実、アピラーゼを多量に分泌する蚊ほど吸血所要時間は短い。このことと吸血刺激物質であるATP、 ADPの分解とは相反する作用である。この矛盾を解決し、さらに進化した蚊がアカイエカである。この蚊はATP、ADPに対してよりAMPに数十倍鋭敏である。
次に、口頭ポンプ前部の口蓋上側にある数個の味覚子(小さな突起状をしている)でNaCl、糖、アルコールなどとともに血液(具体的には核酸)を感知する。さらに後部下側の小突起は核酸だけの味覚子と考えられている。
ここで、食物中にATPが多く含まれていればすなわち血液と判断し、咽頭ポンプの後ろにある噴門弁を開いて、血液を中腸へ直接送る。


写真は、蚊の上唇針の拡大写真です。
先が鋭くとがっています。この針で血液を吸います。
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次の写真は、蚊の小あごの拡大写真です。
キザキザとしていますね。蚊は、この針を細かく振動させながら、皮膚に切り込んでいきます。蚊に刺されても痛みを感じないのは、このギザギザの針に秘密があります。
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●応用技術~痛くない注射針
以下、(リンク)より引用
蚊に血を吸われても気付きにくいことをヒントに、痛くない注射針を作る研究を関西大システム理工学部(大阪府吹田市)の青柳誠司教授(メカトロニクス学)のチームが進めている。
糖尿病の患者らは血糖値を測るため一日に何度も採血する必要があるが、その痛みが大きな負担となっている。チームは、針を備えた口の“七つ道具”を蚊が巧みに操っていることを解明し、試作針の作製に成功した。
医療機器メーカーは痛みの小さい太さ二百マイクロメートル(マイクロは百万分の一)の極細針を開発しているが、青柳教授は「完全に無痛ではない」と話す。そこで目を付けたのが蚊だ。~
チームは、幅一五マイクロメートルの小顎と直径三〇マイクロメートルの上唇をシリコンで再現。ギザギザの歯を持つ小顎針を一秒間に三十回振動させると、歯のない針を振動させずに刺すのに比べ、必要な力が三分の一になった。実用化に向け、体内で折れても無害な樹脂製の針も試作。中空の上唇針で血液成分を吸い上げることに成功した。
青柳教授は「普通の針とは痛みの種類が違うが、試作針もまだ少し痛い。生き物の職人技を参考に無痛針を開発したい」と意気込んでいる。


いかがでしたか?
蚊の口元ってすごいですね
なぜこんなに進化してしまったのか、ちょっと複雑な気持ちです。
次回の生き物ってすごい!シリーズもお楽しみに

List    投稿者 kanae | 2013-08-13 | Posted in ⑨おもしろい生き物No Comments » 

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