2011-08-30

アセンションはあり得るのか? - 1.アセンションとはなにか。

pureadesu.bmp
フォトンベルトと紹介かれることが多い銀河NGC4650Aの写真(NASA)
アセンションということばをご存知ですか。
直訳は「上昇」。一般には、次元上昇と言われています。地球が、次元上昇しようとしている、というのです。それが本当なら生物にとって一大事。諸説の中には、大半の生物が死滅するというものまであり、放ってはおけません。アセンションとは何なのか。それは本当に起こりえるものなのか。明らかにしていきたいと思います。
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アセンションってなに?
  
アセンションにまつわる諸説は以下を参照してください。
拡大して見る(ここをクリック)
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主流の説は、地球がフォトンベルト(光子≒電磁波の帯)に突入し地球及び人類が上位の次元に移行する、というものです。“上位の次元”についてのイメージは諸説あります。多く見受けられるのは、並行して存在する高次元の地球に移行するというものです。宇宙論でいうパラレルワールドのイメージです。パラレルといっても、階層性があります。
 
現在、我々の居る3次元+1次元(時間)の世界に対して、高次元の世界は、精神的世界とか、光の世界とかいわれています。そして、そちらの世界の方が、元(源)であるとの考え方が多く見られます。それによれば、我々の今いる世界は元(源)世界の光を投影したものに過ぎない、ということらしいのです。また、高次元世界に移行できるのは、心の清い人だけであり、そうでない人は、何も知らず取り残されるとか、死んでしまう、とか云われています。
いきなり、なんのこと?
という感じの方も多いかもしれません。よくある終末論的作り話か、と思う人も多いと思います。また、古代マヤ文明の暦(こよみ)が引き合いに出されることも多く、ここ20~30年程の間に創作された話か、と私も最初は思いました。
 
しかし、1944(昭和19)年に初めて示されたとされる日月神示においても、上記と同様の記述(世界観)が書かれており、すくなくとも、アセンションという現象は、この40~50年のニューエイジの思いつきでないことがわかりました。
日月神示 五十黙示録 第三巻 正座之巻 第十二帖より

地上界に山や川もあるから霊界に山や川があるのではない、霊界の山川がマコトぞ、地上はそのマコト(0九十)の写しであり、コト(九十)であるぞ、マ(0)が霊界ぢゃ、地上人は、半分は霊界で思想し、霊人は地上界を足場としている、互いに入れ替わって交わっているのぞ、このことわかれば来るべき世界が半霊半物、四次元の高度の、影ない嬉し嬉しの世であるから、人民も浄化行せねばならん、大元の道にかえり、歩まねばならん、今までのような物質でない物質の世となるのであるぞ。

 
 
アセンションはあり得るのか。 
 
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フォトンベルトの概念を始めて提示したヘッセの考えたマナのリング=フォトンベルトと太陽系軌道
 
ほとんどの説は、フォトンベルト(光子の帯)の存在が起点です。それがあるとされるプレアデス星団(すばる)は400光年しか離れていないのに、フォトンベルトは観測されていません。そうだとされる写真(冒頭に添付)も全く別物です。
 
最初に言い出したのは、ドイツの科学者ポール・オット・ヘッセ氏と言われています。しかし、彼は実はSF作家らしいのです。その著書は「Der Jüngste Tag」(1950年)の内容はあまり科学的ではないようです(詳しくはこちらを参照してください:独立党公式ブログ)。
この説に影響されたオーストラリアの女子大生が科学ジャーナル誌(オカルト系)に「The Photon Belt Saga(=Story)」として1986年に発表され、それが発端で世界に広がったようです。とにかく、未だフォトンベルトの存在は確認されていません。
 
この段階で、アセンションを否定することも可能です。しかし、日月神示の記述はどう見るか。日月神示(1944年~)はフォトンベルト(1950年~)より先行しつつ、そこにはフォトンベルトに類する記述は見られません。両者が同じものを観たとすると、アセンションに通じる世界観を感じた人がいて、後の人がそれを科学的に立証しようとして、フォトンベルトを持ち出した可能性もあります。さらに、宇宙は未だ解らないことばかりです。宇宙を満たす物質のほとんどは明らかになっておらず、かつ、それは観測されていません。
 
 
超高周波の光子が高密に存在する可能性は?
  
まずは、アセンション論者は、「光子」と明言しています。光子なら観測できるはずです。しかし、もし、封じ込められていたら、観測されない可能性があります。また、封じ込められていれば、高密に存在することも可能です。
 
封じ込めは可能なのか。
 
一般には強力な磁場や重力(場)が考えられます。しかし、光子=電磁波は、電荷も質量も無いと云われており、それ自体に影響を与えるのは容易ではありません。現象的には、ブラックホールや強力な重力による空間の歪みですが、空間に留めておく原理は説明できないし、そのような空間だとしたら、観測可能なはずです。例えば、その空間の近くを通る電磁波を観測すればわかります。
 
 
原因物質が光子ではない可能性は?
 
宇宙には正体不明の物質(ex.暗黒物質)が充満していると云われています。また、理論上の存在ですが、様々な最小素粒子の可能性もあります。それらは、いずれも簡単には観測できません。
 
しかし、そのような物質だとしても、宇宙空間にそれらが“高密に”閉じ込められている必要があります。その場合、相応な磁場や重力の存在が必要と考えられ、観測できないとは考えられません。プレアデス星団の光子というのは、どうもあり得ない。
 
26000年周期は何を意味しているのか
  
アセンション論には、プレアデス星団(日本名:昴)を中心に、太陽系が26000年で公転しており、その周期でアセンションが起こる(フォトンベルトに突入する)、というものがあります。これが、マヤ暦の周期2.564万年と対応させ、補強するのが一般的になっています。
 
この太陽系の軌道についても、観測上は事実ではありません(銀河を凌ぐ重力場と130倍の公転速度が必要)。マヤ暦に関しては2012年に周期末が来るので、それを終末論的に語る者もいます。しかし、それは単なる周期の転換点と考えるべきです。なぜなら、マヤの人々は終末について一切触れていないからです。
  
一方、奇妙な一致も見られます。それは、地軸の回転周期2.58万年です。ギリシャの哲学者プラトンがすでに発見しておりプラトン年とも呼ばれています。マヤ暦もこの地軸周期に基づいている可能性があります。彼らは太陽の動きを正確に把握していました。遺跡の建造物を見ればわかります。自然外圧を捉える上で、重要な周期だったからです。
 
さらに、これに類する周期は様々なものがあり、それらを複合し、日射変化としてまとめたのが、セルビアの科学者ミランコビッチです。とくに10万年周期は温暖期~氷河期を規定しており、非常に重要です。恐らく、マヤの人々は、2.58万年×4で把握したのではないでしょうか。
 
 
太陽風≒宇宙線が強くなるのでは?
 
そもそも、光子がアセンションを引き起こすのなら、最も身近で強力な、太陽からの光子が原因になる可能性もあるはずです。現象面での兆候は「地球磁場の衰弱」と「太陽粒子の蓄積」が考えられます。
 
①地球磁場の衰弱
 
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グラフ。1000年後にはゼロ)
 
太陽から地球に届く光子は、1時間で人類が1年間に使う総エネルギーに匹敵するほど強力です。地球磁気が防御しているのは、太陽風の中でも主成分(約9割)である水素ガス≒陽子や電子の粒です。電磁波はほとんど磁場を通過し、エネルギーの大きい放射線はほとんどが大気に吸収されます。紫外線は90%、可視光は40%、大気が吸収します。
 
つまり、磁場がなくなっても、大気が残っていれば、地上に到達する光子の量はほとんど変わらないと考えられます。火星や金星には磁場は無いが大気はあるといわれています。また、地球史上、磁場は何度か消失しているという事実もあります。
 
磁場が無い場合、放射線の被爆量は14%増加する(宇宙教育センター資料)という説もありますが、その程度であれば大きな問題ではありません。
 
 
②地球磁場の破れと太陽風粒子(主に陽子)の蓄積
  
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太陽風を受け流す地球磁場のイメージ図
 
残る可能性は、地球磁場に蓄えられ、増加中の太陽風粒子≒陽子です。これが、磁場衰弱により、大量の陽子シャワーとなって降り注ぐ可能性です。
磁気シールドに破れ、太陽嵐の影響懸念」参照
  
大量の陽子が降り注ぐ? そんなことになったらどうなる?
  
続きは次回記事で…
 

List    投稿者 kumana | 2011-08-30 | Posted in ⑬宇宙人・スピリチャルNo Comments » 

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