2008-09-15

ヌクレオチドってなに?

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画像はコチラから。
はじめましてMASAMUNEです。
今日はDNAやRNAを語る上で重要なヌクレオチドについてまとめてみました。
よかったら続きを読んでみてください。 8)

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ヌクレオチド (nucleotide) とは、ヌクレオシドにリン酸基が結合した物質である。ヌクレオシドは五単糖の1位にプリン塩基またはピリミジン塩基がグリコシド結合したもの。DNAやRNAを構成する単位でもある。
ヌクレオチド及びその結合体であるポリヌクレオチド、DNA、RNAは生物を原料とするほとんどの食品に微量含まれている。これを摂取すると、体内でRNA、DNAを効率的に合成する材料となる。
グアニル酸 (GMP) やイノシン酸 (IMP) は呈味性ヌクレオチドと呼ばれ、自身がうま味をもつほか、L-グルタミン酸ナトリウムと組み合わせることで、うま味が強まる効果があり、うま味調味料や、スープ原料などとして使用されている。(Wikipedia

ヌクレオチドはDNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)といった核酸を作るのに必要な成分です。ヌクレオチドを合成して生物はDNAやRNAを作っています。
そもそもDNAやRNAってなに?って方は下の記事をお読みください。
7/27なんでや劇場レポート1~生命の基幹システムを探る~
7/27なんでや劇場レポート2~生命の基幹システムを探る~
簡単に言えば、DNAは生物の設計図、RNAは体に必要なタンパク質を合成してくれるものです。
両方とも生物にとって超重要!それを構成するヌクレオチドも超重要!だから食べるとおいしく感じるのだと思います 😀 。
ちなみに 「ヌクレオチド= 塩基+ 糖+ リン酸」 糖が入っていることからもおいしく感じるというところはわかりますよね。
さて、食べたヌクレオチドは生物の体内で合成されます。合成の方法は2つあります。これは全ての生物で共通の方法です
1.de novo合成
 de novo 合成とは、ラテン語の“新規の”が語源、以前はヌクレオチドの一つの 合成系を指す狭い意味に使われていたが、現在では生体構成成分が、簡単な素材 から新たに合成されることを示す用語である。
 食べたものから新しく合成する方法がこれにあたります 😀 。
2.salvage合成 
 salvage 合成とは、廃物利用という語源からきたもので、その物質の代謝中間体、 特に部分分解産物を素材として、その物質が再合成されることを言う。 
 使用済みになった核酸(DNAやRNA)の大半は排泄するのですが、一部は再利用されます。その再利用された場合の合成法がこれにあたります 🙄 。
ちなみに割合としては、de novo合成がほとんどです。
参考:リンク
ヌクレオチドには大きく2種類あってプリンヌクレオチドとピリミジンヌクレオチドがあります。当然2つとも合成過程は2通りあります。
参考:リンク
ヌクレオチドはどこで合成されるの?
糖鎖合成の基質である糖ヌクレオチドは細胞質中で(CMP-sialic acidだけは核で)合成される膜不透過性の物質である。
参考:リンク
ただし、ここの記述にある糖鎖と核酸は違うものです。しかしながらここの例に挙げられているCMP(ピリミジン塩基をつくるために必要なシアル酸)はピリミジンヌクレオチドを構成する塩基でもあるため、ヌクレオチドは細胞質(=細胞の中で核以外(細胞膜を含む))でしか作れないといえるでしょう。
これらをふまえて具体的にヌクレオチドがどのようにできていくかを考えてみると、物を食べて得た養分(塩基や糖やリン酸etc.)を血液で体内の細胞に分配し、細胞内でヌクレオチドを生成しているといえます。
ちなみに細胞周期により細胞内のヌクレオチド濃度は変化するようです
DNA複製が行われる細胞周期のS期(合成期)にのみ、デオキシリボヌクレオチドの細胞内濃度は上昇し、それを合成する諸酵素もS期に上昇します。
参考:リンク
以上基礎編でした。次回はもう少し掘り下げて考えていきます 😀 。

List    投稿者 MASAMUNE | 2008-09-15 | Posted in 未分類 | 2 Comments » 

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コメント2件

 不良ポニョ | 2008.11.12 4:34

なるほど~多細胞生物の卵割を見ても、中心体・核小体・RNAがDNAという遺伝情報とは切り離されて働いているんですね。
そういう風に見ると確かに、生命の起源はDNAよりも中心体などの方にありそうな気がします!
仮説をたてて生命の起源を推測していくってワクワクしますね☆

 chai-nom | 2008.11.16 21:21

不良ポニョ さんコメントありがとうございます。
一般的な細胞分裂と卵割期の細胞分裂を対比して調べてみるだけで、ずいぶんいろんな違いがわかりまね。
ところで先日生物学者の卵くんと話をしたのですが、生物の研究をしていると例外だらけという事実に常に直面するようです。セントラルドグマのように教条的にこれだと決め付けることは、分かりやすい反面、それ以上の追求を止めてしまう危険性があることを話してました。
調べれば調べた分だけ例外や新たな疑問が出てくる、かといってまったく分からない=統合されないままでは何も固定化されず追求が深まることもない。
生物進化(適応原理)は「変異と安定」に貫かれているといわれますが、勉強すること、追求することもまったくこれと同じで、ある思考に固執してしまった時点で外圧適応不能な硬直状態に陥ります。
生物史の勉強では「ここまではわかった、でも新たにこの疑問が出てきた」⇒だったらそこを追求してみようという繰り返しを学ぶことの繰り返しであり、「変異と安定」に貫かれたて適応原理そのものの思考だと感じています。

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