2008-01-15

体細胞は、どうやって進化した?

生物は、多細胞生物へ進化する過程で、摂取機能を捨て最もエネルギーを必要とする生殖に特化した生殖細胞群と、生殖機能を捨て摂取機能に特化した体細胞群に分化しました。
新たな生殖細胞同士が受精し、次の世代を作る時、多細胞生物の細胞群は、大きく以下のように分かれます。
       ┌─ 始原生殖細胞 ──(生殖細胞系列)── 生殖細胞(精子、卵)
       │   ┌── 外胚葉
受精卵──┴──┼── 中胚葉  (体細胞系列)生殖細胞以外のすべて
            └── 内胚葉

上図は、本ブログ 精子・卵ができるまで~始原生殖細胞の旅~ からの引用です。
多細胞生物は、上図の外胚葉・内胚葉・中胚葉の体細胞群から様々な機能を作り、過酷な自然外圧や種間闘争を生き抜いてきました。
今日は、この体細胞の進化について見ていきましょう。
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この図は、カエルの各胚葉からの分化過程です。ここで出てくる胚葉って何でしょう?
多細胞生物の体細胞進化は、
①外胚葉(1胚葉)→②内胚葉(2胚葉:外胚葉+内胚葉)→③中胚葉(3胚葉:外胚葉+内胚葉+中胚葉)が進化の各段階で生まれ、その胚葉をもとに新たな機能が出来上がっています。
進化の順番に見ていくと
・約9億年前:海綿動物は、外部と内部だけを仕切る外皮を外胚葉から作っています。
・約6億年前:外胚葉と内胚葉を持つ刺胞動物(クラゲ、イソギンチャク等)が生まれます。
 刺胞動物は、外皮を更に進化させ神経や感覚器を、そして新たに内胚葉から消化器等を作っていま す。
・カンブリア紀:私達脊椎動物と同じ3胚葉生物が生まれます。
 外胚葉+内胚葉+中胚葉を持ち、中胚葉から運動器や血管等の循環器、内分泌器を作ります。
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胚葉とそこから作られる各機能の役割を見ていくと、大きくは以下のようになります。
①外胚葉は、上皮が進化し外圧を認識する感覚機能や組織を統合する神経機能を作る。
皮膚の表皮、毛髪・乳腺などを形成し、また中枢神経系のニューロンやメラノサイトなどの元にもなる。外胚葉の一部が発生過程で溝状に陥入して神経管を形成し、これが中枢神経系となる。
②内胚葉は、主に体の内部に外部空間と繋がる組織を作り、摂取を高度化しエネルギー生産を行う。
内胚葉ははじめ扁平な細胞からなり、しだいに柱状構造を造る。これが消化管(口腔・咽頭や直腸の末端部を除く)の上皮となる。また内胚葉は消化管のほか肺、甲状腺、膵臓、肝臓などの臓器の組織、消化管に開口する腺の細胞、耳管や気管・気管支の上皮、膀胱、尿道の一部などを形成する。
③中胚葉は、外胚葉と中胚葉と繋がり、より高度化した機能を体腔の中に作っていく。
原腸陥入時に内部(外胚葉と内胚葉の間)に移動する細胞の一部が中胚葉を形成する。中胚葉が進化したことにより、複雑な臓器が発達し、体腔も成立した。体腔内に形成された臓器は体壁と独立に発達することができる一方、体液により保護されることとなった。中胚葉は筋肉、骨格、皮膚の真皮、結合組織、尿道、心臓・血管、血液や脾臓となる。
体細胞の進化とは、過酷な自然外圧と種間闘争圧力の中で、摂取機能をより高度化するために、認識機能→エネルギー生産機能→より高度な運動機能を支える臓器システムの獲得へと、外圧状況の変化に応じて、らせん状に進化させて来たのだと思われます。
参考:生命史研究館 宮田隆の進化の話
【変わる動物の系統樹-三胚葉動物の体腔と系統分類-】

 
図引用: こちらからお借りしました。

List    投稿者 yooten | 2008-01-15 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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