2007-12-26

魚類から両生類への進化

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こんにちはっ
前々回までの記事で、地球環境の変遷を年代ごとに押さえてくれたものがありました

それらも踏まえて、今回から生物の進化史(魚類→両生類→哺乳類)を押さえ直していきます

①魚類から両生類へ
②両生類から初期哺乳類へ

に分けてお送りしますっ
それでは、第一弾、『魚類から両生類』への進化過程を詳しく展開していきます
進化系統図解と合わせて紹介していきますので、お楽しみに~ 🙄
その前に、いつものヤツをお願いします
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まずは、 の図解を見てやってください
ファイルをダウンロード

をもとにポイントを整理します。

生物の進化は、外圧変化に規定されます
それらの外圧は大きく、
①地球環境の変化による自然圧力
②種間闘争による外敵圧力

の2つ挙げられます。

①と②は密接に連動するのですが、 『生物史を貫く摂理』として捉えることができます 😀
①については、図解の上段にポイントをまとめています。
②については、リンクの記事にもあったように、

生存闘争圧力の上昇⇒摂食機能の高度化→種間闘争圧力△(以下循環的繰り返し)
これは、魚類→両生類への進化を見ていく上で、欠かすことのできない構造です
このような構造を押さえながら、進化系統樹の分岐点をみていくと、
「どんな逆境があったんだろう?」⇒「(その逆境に対して)どのような機能を獲得して適応したのだろう?」と考えるようになり、より一層、生物史が面白くなります オススメですよ

魚の話しを戻すと、両生類に繋がる魚が獲得した大きな機能は
①顎の獲得
②骨、腎臓、鱗の獲得
③鰭の獲得
④肺呼吸、内鼻孔の獲得

が挙げられます。

当然、逆境があったからこそ、それらの機能獲得へと繋がったのです。
それでは、一つずつ見ていきましょう
①顎の獲得

魚類は、原索動物から進化した脊椎を持った顎のない魚(無顎類)を起源とています。
無顎類は、土や海に浮いているプランクトンなどをすすって食べているおとなしい魚だったのですが、海の中で様々な種が増えていくと、餌や縄張りをめぐっての種間闘争圧力が次第に します。
それらの逆境から現れたのが顎のある魚(板皮類)です。
顎のある魚は、噛み砕くという強力な武器を手に入れたことにより、顎のない魚を主食にするようになったのです。

②骨、腎臓、鱗の獲得

海では板皮類の勢力が強くなり、顎のない魚は河川(淡水)に逃げ込むしかなくなります。
※河川が誕生したのはシルル紀ごろ(図解上段参照)。それまではなかった
ここで、新たな逆境に陥ったのです。
河川には、生命に不可欠なミネラルがありません。また、海水と淡水とでは浸透圧が異なります。淡水の方が浸透圧は低い。
そこで、淡水を生きていくために必要な新しい機能(汽水中の塩分濃度の変化に追従するための腎臓生存に不可欠なカルシウム保存の為の骨浸透圧に適応する為の鱗)を獲得したのです。

③鰭の獲得

淡水域に獰猛な肉食魚が現れたのです。ハイネリアといわれる体長5mもある魚で、全身にうろこをもち、8cmもある歯を持っていました。淡水域を制覇していたハイネリアから川下に逃げ込んだのが、後に海に戻り条鰭類となっていきます。一方川上(浅瀬)に逃げ込んだ魚がいました。
浅瀬では、水底が浅く、植物も存在していることから、うまく泳ぐことができません。
そこで、水底を歩くまたは植物を掻き分ける必要から、しっかりした骨を軸とし、そのまわりに筋肉がついた肉質の鰭を獲得したのです。

④肺呼吸、内鼻孔の獲得

浅瀬からさらに湿地帯に追いやられた種の中から4足動物に最も近い種が登場します。それが肺魚です。
湿地帯では、水が殆どないため、皮膚呼吸では適応できませんはないため、呼吸器官を消化器官から発達させた肺魚が登場します。そのほかに、肺呼吸に必要な内鼻孔の獲得、乾いた浅瀬や土の中でも眠ることのできる乾眠機能を獲得します。
肺魚は、水と陸の境界域に適応した訳ですから、両生類に片足を突っ込んだ生物と見なすこともできそうです。

最後に、魚類の生殖様式を見ていきましょう。
●生殖様式
【軟骨魚類】
軟骨魚類は全て体外受精を行い、さらに卵生魚と胎生魚に分けられます。
ギンザメ目やガンギエイ科、ネコザメ科、トラザメ科などは卵生で、卵は交尾により進入した精子と子宮で合体し受精卵になり、卵殻線から分泌される卵殻に納まり産卵されます。卵殻は種特有の形状を示す。胎生魚は胎仔の栄養源により、以下の2タイプに分類できます。

①卵黄依存型・・・胎仔が栄養源を自らの卵黄嚢に求めるタイプ(アブラツノザメ)
②母胎依存型
   1)卵食・共食い型・・・胎仔が子宮内の卵や兄弟にあたる胎仔を食べるタイプ(ネズミザメ、ホホジロザメ)
   2)胎盤類似物型・・・・母体と胎仔の間に栄養分を受け渡す様々な構造ができ、母体から高栄養の子宮ミルクが補給される(アカエイ、ホシザメ)
   3)胎盤型・・・・・・・胎仔の卵黄嚢に卵黄嚢胎盤が形成され、母体から栄養分が補給される(ヨシキリザメ、トガリアンコウザメ)

【硬骨魚類】
硬骨魚類は多様な産卵行動を行いますが、多くは体外受精で、雌が水中に放卵し同時に雄が放精します。
しかし、グッピー属などのカダヤシ目やフサイタチウオ亜目、ウミタナゴ科、メバル属、バイカル湖のコメフォルス属などは体内受精を行い、雌の体内に孵化した胎仔をある期間体内で生育させ後に産出します。
また、現生のシーラカンスは直径9cmときわめて大きい成熟卵を持ちますが、胎生魚であることが知られています。
さらに、アナハゼ属などのカジカ類では、交尾をするのですが、体内では受精は起こらず、精子が卵門に進入した状態の卵が海水中に産卵されてから受精が起こる体内配偶子会合型の繁殖様式も知られています。

以上、やっさんがお送りしました~
次回は、なにかと不明点が多い両生類と哺乳類について展開する予定です
お楽しみに~

List    投稿者 marlboro | 2007-12-26 | Posted in 未分類 | No Comments » 

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