中心体が精子由来なのは、卵細胞の単為発生を押さえるため!
・卵生殖を行うグループでは、ミトコンドリア並びに葉緑体は
完全に母性遺伝の機構をとる。
・受精後の細胞分裂の機能を担う中心体は、精子由来である。
精子のべん毛基部近くにはエネルギー供給をするミトコンド
リアが集まり中片部を形成する。(リンク)
上記の2点は、相矛盾するようで、どうもしっくりしません。 🙁
なんで?
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↓ ↓ ↓
>動物の受精において、ミトコンドリアなどの多くの細胞質因子が母系であるのに対して、分裂装置形成に関わる中心体が精子由来であることの生物学的意義としては、卵細胞の単為発生を押さえることにあると考えられている。
(リンク)<
なるほど!!
雌雄同体で平常時は単為生殖する線虫Cエレガンスも、餌の不足(=危機)になると別固体との有性生殖が優位になる(リンク)というのも、精子由来の中心体が卵細胞の単為発生を押さえているからなのですねぇ。
>哺乳類の場合、精子ミトコンドリアはユビキチン化されており、そのタグによって受精後卵細胞質において選択的にリソゾームによって消化される機構が報告されている。(リンク)<
◆ユビキチン化
タンパク質のユビキチン化はタンパク質のリジン残基に小さなタンパク質であるユビキチンが付加されるタンパク質の翻訳後修飾である。ユビキチン化の主な機能はタンパク質の分解シグナルであり、ユビキチン化を受けたタンパク質はプロテアソームと呼ばれる巨大なプロテアーゼ複合体で認識され迅速に分解を受ける。(リンク)
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ポリユビキチン化されたタンパク質はプロテアソームと呼ばれる巨大な酵素複合体のプロテアーゼによって分解される(ユビキチン-プロテアソームシステム)。
ユビキチン化はミスフォールドタンパク質や不要になったタンパク質を細胞から除去するためにも重要な役割を持っており、このシステムをタンパク質の品質管理と呼ぶ。(リンク)
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◆リソゾーム
リソゾームは細胞の不要になった物質を分解する。例えば、複雑な栄養素やこわれた細胞小器官を消化する。
白血球がとり込んだ細菌やその他の異物、毒物の消化も、リソゾームの酵素によって行われる。(リンク)
精子由来のミトコンドリア、葉緑体は、受精後、卵細胞質においてリソゾームによって完全に消化されてしまうので、ミトコンドリアなどの多くの細胞質因子が母系になるというわけです。
それで、納得!です。
by びん
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